<12月の鑑賞予定映画>
~これは、数学で戦争を止めようとした男の物語~
2019年 日本映画 (2019.07.26公開)
配給:東宝 上映時間:130分
監督:山崎貴
原作:三田紀房
脚本:山崎貴
VFX:山崎貴
美術:上條安里
音楽:佐藤直紀
衣装:水島愛子
出演:菅田将暉/浜辺美波/柄本佑/小林克也/小日向文世/国村隼
橋爪功/笑福亭鶴瓶/田中泯/舘ひろし
<見どころ>
週刊ヤングマガジン」連載の三田紀房のコミックを原作にした歴史ドラマ。
1930年代の日本を舞台に、戦艦大和の建造計画を食い止めようとする数学者を描く。
監督・脚本・VFXを担当するのは、『ALWAYS』シリーズや『永遠の0』などの山崎貴。
演は『共喰い』や『あゝ、荒野』シリーズなどの菅田将暉。軍部の陰謀に数学で
む主人公の戦いが展開する。
<ストーリー>
昭和8年(1933年)、第2次世界大戦開戦前の日本。日本帝国海軍の上層部は
世界に威厳を示すための超大型戦艦大和の建造に意欲を見せるが、海軍少将の
山本五十六は今後の海戦には航空母艦の方が必要だと主張する。進言を無視する
軍上層部の動きに危険を感じた山本は、天才数学者・櫂直(菅田将暉)を軍に招き
入れる。その狙いは、彼の卓越した数学的能力をもって大和建造にかかる高額の
費用を試算し、計画の裏でうごめく軍部の陰謀を暴くことだった。
<感想>
原作=既読
公開直後に観たんですけどねぇ・・・またUPが遅くなってしまった・・。
戦闘シーンは冒頭の5分間、CGによる「大和」の沈没のみ。
これだけでグッとくるものがありました。
この映像だけでも、映画を観る価値ありです。
今まで多くの戦争映画がありますが、これは過去の戦争映画とはまた違った形の
作風で、数学エンタメみたいな印象。とはいっても、数学が苦手な人でも
楽しめる形なので、理数系が全くダメな私でも最後まで飽きることなく鑑賞
できました。数学得意ならもっと楽しめただろうな(笑)
主演の菅田将暉さんの演技が素晴らしい。劇中後半に数学で解き明かしていく
とても長いシーンがあるのですが、よくぞやった!と心の中で拍手。
あと、柄本佑さんとのコンビも良かった。最初は、櫂を快く思わなかったけれど
ともに行動していくうちに彼の熱意に打たれ、最後は頼りになる部下と変化していく
心情の変化がとてもよくわかりました。
そして、田中泯さんの演技(特に終盤)には圧倒されました。
大和の模型を完成させた櫂と二人だけで話すシーンは圧巻。
あれで全てもっていかれたような感じを受けました。
浜辺美波さんは、とにかく可憐で美しい。凛とした昔の女優さんの
雰囲気をもってらっしやるように思います。
「大和」の行く末を知っているので、尚更冒頭のシーンは圧巻の一言。
戦闘機が被弾し、パイロットを救出するアメリカ軍を見て
大和の乗組員が愕然とするシーンがありました。後で調べたら、事実だそうで。
あんなの見たら、アメリカに勝てっこないってわかりますよね。
未だにこのシーンは印象に残っています。
とても見ごたえある作品でした。
たぶん、アカデミー賞取りレースに入るでしょうね。
点数:8点 (10点中)