くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

シパダン2014(5)11月21日(金)

2014-12-26 10:22:00 |  ダイビング
暗い朝。
グレーなシパダン。


でも、50分後にはダブルレインボー。(わかりにくいけど)


しかも、パーフェクトに弧を描いていた。(これもわかりにくいけど)


朝のシパダン島は、ぶわーん、ぶわーん・・・
サバ・パークスの人が落ち葉掃除機(?)をかけていてうるさかった。
鳥の声が聞きたかったのにのにのに。


1st dive Staghorn Crest

朝のスタッグホーンならハンマーを狙いたいところ。
でも、ホンマン(ダイブマスターのRaafさんのこと)筆頭に、みんな行儀よく壁の近くにとどまっている。
新しいダイブマスターふたり(といっても去年もいたが)、ホンマン、ブーともども、本名が覚えられない。
特にブーちゃんの名まえはむずかしい。
ホンマンのガイディングは手堅いと思う。
ゲストより先に、朝食昼食をがっついているのはけしからんと思うけど、ガイドは決して下手ではない。
何かが通れば、まっさきに見つけて知らせてくれている。
先週はジンベイも見たというし、たとえ単体でもハンマーもだし、大物運も悪くはなさそう。
ただ、積極的に大物探しをしようという気合いは感じられない。
小物はエビやウミウシばっかだから、魚類についてはまだまだ発展途上か?
ホンマンだって全然若くないが、ベテラン過ぎるトムやジェリー級のマクロ眼、マクロ探知力を求めるのは、酷というもの。
トムは経験に裏打ちされた実力派、それに頭も使っている。
ジェリーはどちらかというと野生のカンと奇跡の視力か。
もっとも、トムジェリは最近、ファンダイブのガイドはほぼしていないようだから、鈍ってるかも!?
今回、見ている限り、トムはカバーンダイブ希望者対象にカバーンに潜るだけ。
きのうもけさも、カバーンに入って行った。

ジェリーにいたっては、トムとウェイトさがしにゆくだけ。
ここではウェイトがとても高いものにつくそうで、落としもののウェイトを地道に回収しているようだ。
トムジェリは、現役ガイドふたりがホリデーだったり、故障したときくらいは、ガイドするんだろうか?
そういえば、来週はイタリア人グループが来るから、ケアしなければいけないと言っていた。
しなければいけないのではなく、すすんでするんだろーに。
イタリア、ロシア、アメリカ・・・
チップ大国のグループが来るときは、もれなくいるトム。
でも、日本人チャーターのときはほぼいないという事実。

ジェリーは今何の担当なんだろ?
去年は会計してたけど・・・
たずねても、「ワタシハモウオジイチャン」としか言わない。
はっきりしたことを言いたがらない。
そんなジェリーはガイドが主たる業務でなくなったら、てきめんに腹が出た。
ここのガイドはみんなピグミーシーホース腹。
みんなミスターサカナダイビングサービスにあずけてきたえなおしてほしい。
期待するような出物がないから、そんなことをぶつぶつ思いながら漂っていた。

さて、ホンマンとは気心知れていないうえに、ホンマンが保守的な潜り方をする人だから、あまり個人行動をとるのもはばかられる。
だってホンマン、伊勢エビとかでも、遠くから一生けんめいライト振って呼んでくれるんだもん。


というわけで、彼らからは着かず離れずな位置をキープせざるを得ない。
あと10メートル深く、あと20メートル外洋に出たら、もっとサメとお近づきになれるのに。
たまにはハンマー探しに行こーよー、と思うのだった。

そしてあっさとサウスポイントに流れ着いた。

ホワイトチップが川の字で休んでいて、なんかかわいい。
と思ったら、ブッシュが寄り過ぎて、さっさと解散。
うがー、ブッシュめ・・・。

あとは、ベラウォッチングをしていた。


2nd dive South Point

1本目から、to be continuedな感じでサウス。
スタッグホーンクレストもサウスポイントも大好きなので歓迎だ。

シパダンではサウスくらいでしか見ないヨスジ。
モルディブのヨスジとは違って控えめだ。

モルディブのヨスジは、鼻面がこちらに迫って来るが、ここではそそくさと背を向ける。

外洋にグレーリーフが現れては消え・・・

でも、遠い。

イソマグロも通るが遠い。


浅瀬のサンゴは、あいかわらず、うりうり、ぴきぴき。


ここ3日間、毎日海が静かなのはとてもよい。
水面にカメの背中が映るくらいペタペタなのだ。


せっかくこんなに静かなんだから、もっともっと南側で潜りたい。


3rd dive Barracda Point

ホンマンは、ゲストになんとかカンムリブダイの群れを見せなくては、と思っているのだろう。
ボートを止めるところにかなりこだわって、カンムリブダイのいるところをさがしあててエントリー。
そこにあるチャンスはのがさない、こんなところはホントに手堅い。




真昼のバラクーダポイントでカンムリブダイの群れを見るのははじめて。




Low tideのBPでは、みんな生き生きとしている。

臆病なチンアナゴも、きょうはよくのびて、あんまり引っ込まない。
ときにエグザイルのチューチュートレイン状態になっていた。
ヤノダテハゼも、ときどきひゅるっとホバリングしてたりした。
きっとプランクトンがいっぱい浮遊してるんだろうな。

一方、ホワイトチップたちはつぎつぎと着陸して休憩。


Lowだから、ロックに行けばアオウミガメたちがクリーニングしているはず。
近づいてみれば案の定・・・


まわりこめば・・・


きょうはまだ大潮ではないので、一度に集まるカメはまだ少なめだけれど、1匹来ては去り、クリーニングステーションは好評営業中。

(よく見えないけれど3匹いる。)


4th dive West Ridge
ひさびさのウェスト・リッジ。
まったりしよう。

ウェストリッジでのダイビングには派手さはないが、地形が入り組んでいて、鬱蒼とした雰囲気がよい。
リーフエッジから真下をみおろしたときの、深海の誘いもたまらない。


それに、レアものも大物も期待できないとはいっても、よそではレアなものがここでは普通種。
ウェストリッジには、ニチリンダテハゼやオドリハゼがたくさん棲んでいる。
他だったらタンクカンカン、シェイカーしゃんしゃんもののアオウミガメ、ナポレオン、イソマグロ、サメなんかは普通に通る。
きょうは、ハナダイウォッチ、スズメダイウォッチに没頭し、オドリハゼにかかわっていたら、予想はしていたが、他のダイバーは消えていた。
今回、EU組は、みんなGoProだから、自称マックダイブとマクロを愛するビデオ持ちのブッシュと、TG3でマクロもいける私は遅れがち。
ダイビングボートで物静かなお一人さまフランス人に「どうして君はいつもあとから来るの?」と聞かれた。
GoPro組とペースがあわないのは当然だと思うけれど、スズメダイやハナダイを網羅しているといちいち説明するのも面倒くさいので「私は泳ぎが遅いんでね。」とお答え。
同じフランス人でも、終日しゃべりっぱなしのオネェ&3老人のフレンチ4人衆と違って、お一人さまフランス人は、超もの静か。
そのわりに、けっこう知りたがり屋だった。
それが、フレンチなまりの強い英語なうえに、声が小さいので、「そーりー?」「ぱるどん?」「かむあげーん!?」となってしまう。
トムが私のワープミニを珍しがり、はいてみたいというので、BPでウェイト回収ダイブをしていたトムに出くわしたとき、フィン交換したら、一部始終を見ていた彼から、「なんで君たちはフィンを交換していたの?」と小さな声でたずねられ・・・。
「トムが試してみたいと言ったからなのだよ。」と私も小さな声でお答え。
昔、デイヴ・リー・ロスが、何かの賞をのがしたとき、マイケル・ジャクソンが電話をして来て、マイケルが小さな声で「君にナントカ賞が行かなかったことを憤慨している」と言うので、デイヴが「俺も小さな声で答えたぜい」的なインタビューを読んだのを思い出したりした。
さて、トムも言う通り、ワープミニはダッシュをかけると、とても早くて、ぜんぜん疲れない。
透明度がまあまあいいので、目を凝らせばバブルが見えて来て、GoProたちにはダッシュで追いつく。
本当は私はフィンスイムは早いのだ。
IDCのスノーケルスイムでは、KKの海で、イタリア人を1週分ぶっちぎったくらいなのだ。

ワープミニは、ミューフィンよりも好きだけれど、もっと蹴ってる感が欲しいかも。

流れは変わることなく、ドロップオフまで泳ぎつけた。
そして、Jettyの一部が沈んでいるのを見るたびに、ちょっと悲しく思う。


と同時に、ビーチまでたどりつくとうれしくもある。


陸も海も、シパダンの原点はここからだから。

ドロップオフのエントリー/エキジットポイントの白砂の砂地はとにかく明るい。







さあ、あしたはもう下船日。
シパダンでのダイビングが終われば、この船にとどまる理由はない。
日本の旅行会社のパッケージでは、日曜朝下船&シーフェストを昼までデーユースが一般的。
今回は、マイレージの件もあったので、クルーズ手配だけジスコにお願いしたのだ。
昨今の円安と海外送金の面倒さで直接予約のメリットはなく、今は旅行会社にたのむのがベターだ。
私は、シーフェストはデーユースでも1泊分まるっとかかるのを知っている。
だったら1泊したい。
でも、パッケージではそうしたイレギュラーはNG。
デーユースははずしてもらって、こっちに着いてから、Agodaでシーフェストを予約。
そしてトムに「あしたセンポルナに着いたら降りるからね」と申告して「わかった」。

ディナー後、オランダ人夫妻と話していると、ビールだけでいい具合に出来上がったブッシュがやって来た。
ブッシュはいろいろからみたいようだが、オランダ人夫妻は迷惑そう。
そういえば、けさ、お一人さまオランダ人が、ラックにある本を見ながら突然崩れ落ちた。
ドーンと音がしたので、ラックが落ちたのかと思ったくらいだが、オランダ人が床にへたりこんでいた。
190センチ以上ある大男なので、150センチ代のスタッフがふたりがかりで抱え上げていた。
自分ではなにが起きたのかわからないようだった。
あとはケロっとしていたけれど・・・。
単なる尻もちだったら、自分で立ち上がるはずだし、何かの発作とかじゃないんだろうか。
1本目だけ休んで、あとは潜っていた。
結果、無事だったけれど、それでいいのか!?って思った。

そのことについて、オランダ夫妻にひそひそと話しているブッシュがいやだった。
その後、ブッシュは、声高にレンベの思い出を話している。
レンベで一緒に潜った還暦の日本人女性と意気投合したらしい。
そしてまた、レンベとTG3初期不良ネタが始まり、面倒くさいので、私はさっさと撤収した。