9月だからシパダン。
一年ぶりのシバダン。
こんなに長い間シパダンに行かなかったのははじめて…。
でも、出発日はあっけなくやってきた。
やーな予感の香港乗り継ぎ
シパダンにはもれなくコタキナバル、KKがついてくる。
少しでも多くシパダンで潜って、少しでも長くKKにいたい。
この条件をいちばん満たしてくれるのは、キャセイ×ドラゴンの香港乗り継ぎ。
ただ、過去2回の香港乗り継ぎは、悪天候による遅延や欠航の憂き目にあっており、ぷちトラウマ。
今回は三度目の正直?
それとも、二度あることは三度ある?
でも、乗り継ぎ時間のムダのなさと早割の安さで、今年もキャセイに決定。
それも近い羽田ではなく遠い成田。
安かろう早かろうなのか、成田発が9時40分。
早起きはつらいが成田便の安さに負けた。
水曜に九州で突如発生した台風に、キャセイにするとやっぱり…と悔やんだが、幸い、さっさと熱低になってくれた。
安くて便利「THE アクセス成田」
LCCのおかげで、銀座-成田の1000円高速バスが出るようになったので使ってみることにした。
安いうえに、楽天ポイントで決済できてしまった。
オンラインチェックインをしておけば荷物を預けるだけなので、成田に着くのはカウンタークローズぎりぎりでもいーかなー、と思ったが、いつも天候にたたられる私×キャセイの組み合わせである。
またイレギュラーがあったら、かわりの便を確保する交渉をしなくてはいけないので、やはり2時間前に着いているにこしたことはないと、あえて6時20分発のバスで、2時間前にはカウンターに到達できるようにした。
銀座までは東京メトロ利用であるが、電車に乗った瞬間、iPhoneのチャージャーを忘れたことに気づいた。
あー、やっちゃった。
帰りは成田から会社へ直行する予定なので、ディレイや欠航があったら会社に連絡をしなければならないのに、電源が入らなければ、無断遅刻やら欠勤になってしまう。
なんとかせねば。
というわけで、キャセイに乗る日は嵐が来る、そうとうな被害妄想状態での出発である。
さて、バス停は数寄屋橋の宝くじ売り場の前。
銀座線の改札から西銀座デパート横のエレベーターまで、ダイビングバッグを引きずっての移動はしんどかったが、エレベーターの目の前がバス停。
日中だったら、最寄りのビルの地下からエレベーターで上がれるから、もっと楽だろう。
駅すぱあとで調べた組み合わせよりも、さっさと銀座に着いてしまい、バス停には一番乗り。
朝の銀座はカラスだらけ。
有楽町駅下の吉牛にでも行こうか、コンビニ探そうかなどと考えるが、いや待て、今夜はKKグルメが待っている。
不要に食べるのはやめておこう。
やがてバス待ちの人がちらほら来はじめて、そのうちにバスもやって来て銀座を出発。
次の乗り場、八重洲でバスはほぼ満席になった。
宝町から首都高に乗ると、バスの左手に見えるスカイツリーは半分雲の中。
ディズニーシーのちょっと先からは記憶がなく「まもなく成田空港第2ターミナル」のアナウンスではっと気がついた。
キャセイカウンター
第2ターミナルの降車場所には、2番と19番というのがある。
キャセイにはどちらがよいのか確信のもてないまま2番にしていったが、大当たり。
バスを降りて建物に入ったら、ななめ前がキャセイカウンター。
まだ7時半なのに、すでにカウンターには多くの人が並んでいた。
オンラインチェックインずみの受託手荷物預け入れカウンター側は、ぽつぽつと人がいる程度。
私の前に待っているのはカップル一組だけ。
が、カウンターで手続き中の香港おばさん3人組が、紫やら黄色の巨大な布製のバッグ7~8個と格闘している。
まるでおばさんの体型を反映したようなバッグたち…。
前のカップルは、さっさと空いたビジネスカウンターに呼ばれた。
カップルの手続きが終わったころには、本当のビジネスクラス客が並び始めたので、埒の空かないエコノミーカウンターでいらっと待つ。
おばさんたちは、いったんカウンターに乗せたものをまたおろして、何かつめなおしたり、やめてほしい。
むしろ、一般のチェックインカウンターの方が回転がよい。
そして、おばさん対応中の女子は、あきらかにピキーっとなっているのがわかる。
やがて女子はカウンターから出てきて、「NO! I TOLD 70KG」と仁王立ちで言い、おばさんは「NO! THIS IS MY CARRY ON」とか無理なことを言っている。
並ぶのにはうんざりしはじめていたが、ちょっとこの顛末を見届けてもいいかな、と思い始めた。
ところが、遠くのカウンターのオジサンがその光景に気がつき、慌ててやって来て、もぬけのカラだったカウンターに入った。
マツケンサンバの真島さんを思わせるオジサン。
そして真島さんのような満面の笑み、接客のプロフェッショナルスマイルで「大変お待たせいたしました!」。
こうして私はおばさんたちのエクセス顛末を見届けることはなくボーディングパスを受け取った。
さあ、iPhoneのチャージャーを買いに行かなきゃ、とカメラのキタムラに向かうが、途中にあった「うなりくん」ショップに釘づけ。
「うなりくん」全国ゆるキャラの上位らしいけど、私は知らなかった。
うなぎと成田でうなりくん。
うなぎと飛行機が合体したかたち。
ウナギイヌのようなもの?
そうしたら、「あなたはウナギうぉううぉううぉう、それともイヌですか~ラララー?」のCMソングが頭の中をぐるぐるまわりはじめた。
キタムラで無事チャージャーGET。
1400円くらいとはいえ、ムダな出費である。
しっかりEdyで支払い、陸マイラーのANAに7マイルため、TポイントもGETとせこい活動にも余念はない。
最近は羽田か、第一ターミナルのスターアライアンス系しかつかっておらず、久々の2タミの店をひとおとり冷かして出国。
そのあと免税冷かして、ゲートへ移動。
CX509 成田0940 香港1325
バルクヘッドの窓側をとっていた。
自分の列に着くと、ちっちゃいおっさんが、私の隣の席に、コロコロバッグを置いたままでもぞもぞしていて挙動が怪しい。
あんた、ここでないんでないの?なんて思っていると、そのうち背の高い白人ビジネスマンが通路側にやって来た。
結局、その白人がオーバーヘッドコンパートメントにコロコロバッグをしまってあげたら、ちっちゃいおっさんは座った。
きっと荷物の収納をクルーに頼みたくてもぞもぞしていたのであろう。
自力で入れられないような荷物は、持ってくんなー!と冷たく思うのであった。
離陸すると台風崩れ後だけあって、窓の外はほぼ白い世界。
スタートレックを見始めるが、左から音がしてこない。
なのに、となりのちっちゃいおっさんのイヤホンからは、大きな音でセリフがガンガン漏れてくる。
う~ん、なんだ、と隣のスクリーンにはウィル・スミスの息子の顔。
「アフターアース」を見ているようだ。
スタートレックは、音はよく聞こえないし、今作のストーリー展開を知らないので、よくわからない。
スポックはかっこいいが、カークがいやだ、以上。
さて、キャセイの機内食といえば、コシのないパスタなイメージ。
KKグルメに備えて、軽めにしておこうとベジタリアンにしておいた。
アジアン・ベジタリアン。
これが、ホウレンソウと豆のカレーで、なかなかいける。
隣のちっちゃいおっさんもスペシャルミールで、ローカロリー・ミールだった。
痩せたい私は、ローカロリー・ミールに関心があり、どんなもんか見たくて、超横目でガン見するが、おっさん、スペシャルミールのふたをスプーンが入るスペースしかずらさず、隠している。
子どもの弁当じゃあるまいし。
このおっさん、腹は出てブヨブヨだし、とてもカロリーを気にした日常を送っているとは思えない。
この人も、来るべき香港グルメに備えて控えているんだったりして。
でも、コーヒーにクリームと砂糖をしっかりお入れになるのを見て、本末転倒だね、と思うのであった。
そのおっさん、食後は歯磨きセット持参でトイレに立った。
戻ってきたのを見ると、手にはキャセイの機内誌や免税品カタログが入っていたビニール袋。
中には歯磨きセットと中国語会話集が入っていた。
香港は広東語でないの?とか、飛行機のトイレに会話集はいらんやろなど、突っ込みどころ満載である。
と思ったら、無謀にもオーバーヘッドコンパートメントを空けようとしている。
歯磨きセットをしまいたいらしい。
「め!着いてからにしなさい!」と言いたかったが、落下事故のキケンを察知したのであろう、またまた通路側の白人ビジネスマンが慌てて立ち上がり、コロコロバッグを押し込むのであった…。
やがて中国大陸の沿岸らしきものが見えてきて、無事に香港到着。
が、思いっきりすみっこのゲートについてくれて、まずは国際線乗り継ぎのセキュリティに行くまでに延々と徒歩。
セキュリティでは、広東語で何かを言われ(たぶんラップトップはあるか聞いたんだと思う)、香港に同化に成功したもよう。
セキュリティを通過したら、出発階であるが、KKゆきの便はサテライトから出る。
そして、サテライトゆきのバス乗り場までの道も、すみからすみまで歩くイメージ。
きょうは、ものすごーく遠い。
そういえば、機内でボールペンを落としたようだ。
香港トランジットで買っておこうと思うが、中途半端に高いか、お子様むけしかないのでやめてしまった。
マレーシアの入国カードは、友だちにペンを借りて書こう…。
サテライトで関西からやって来た友だちとも無事合流。
KA1385 HKG1530 BKI1830
香港からコタキナバルは、ドラゴン航空便名であるが、MH運航のコードシェア便。
そのせいで、アジアマイルにもエンリッチにもマイルが積算できない。
1時間10分あとにドラゴン運航便があるが、KKに早く着きたいから、微々たるマイルはあきらめる。
MHのエコノミークラスは、快適とは程遠いが、まあ、なじむ。
クルーが「フィッシュ・ミールをリクエストしてますね」と確認しに来たが、フィッシュ・ミールはレギュラーミールにもあったので、そのままレギュラーミールを出された。
MHなのでTigerをオーダーしたが、カールスしかないというので、じゃ、いらない。
7UPを希望したがスプライトしかなく、ダメな感じ。
パーソナルスクリーンはあるのに、映画の本数は少ない。
日本語ものにしようと「くちづけ」を見るが、見終わらないうちに着陸体勢に。
外はサンセット、虹が出ていた。
もう間もなく着陸、KKの町の終わりに到達した頃には、町はすっかり暮れなずみ…。
着陸したら雨上がり。
イミグレーションは、対象者不在で有閑なVIP用カウンターに呼ばれ、さっさと入国。
入国カードはまたまた撤廃になっていて、ボールペンはいらなかった。
あ、ログブックが書けないか…。
オセアニア・ホテル
今夜は、「オセアニア・ホテル」に泊まる。
町の中心までは徒歩15分と、不便な場所にある。
15分くらい歩くのはかまわないが、ホテルから町の中心の間は、車の往来が激しい大きな道路に阻まれており、これを渡るのはたいへんと思われ、タクるのがよさそう。
宿泊料が安いから、そのぶんタクることはいとわない。
それに新しくて快適そうだし、レビューの評価も高めなので、試してみることにした。
着陸したとき、アスファルトはびしょ濡れだったが、タクシーで空港横の道を走ってゆくと、乾いている。
局地的だったのか?
KKも、タンジュンアルあたりで雨が降っていても、街中は晴れていたりということがけっこうある。
ロータリーの多いKK。
オセアニア・ホテルへの道はふだん通らない道だけに、タクシー迷ってる?と思うような回り方をしてホテルに着いた。
「リバーサイド」がウリのホテル。
まわりが暗くて、ハウジング会社のビル以外、外の様子はあまりよく見えない。
室内さわやか。
夜市と保険中心と
荷物を置いたら、さっさと町へ。
ホテル前にタクシーは待機しておらず、レセプションに呼んでもらう。
タクシー15分待ちと言われたが、5分ほどでやって来た。
やはり道の構造のせいで、ぐるっとまわらないと町へとつながる道へ出られない。
機内食を食べてまだそうそう時間がたってはいないので、フライトでだるくなった足の回復に、先に足つぼマッサージにでも行こうとカンポンアイルのスパへ行ってみることにした。
タクシーを降りると、KKの夜は、涼しくて心地よい。
スパの名前は、South Sea Sanctuary Spa、漢字は「南海苑保険中心」
このあたりに立ち並ぶ、背の低いビルの1階にあり、気をつけなければ見過ごしてしまうような店先だ。
店内入ると満員で、21時10分からなら大丈夫とのこと。
食後にマッサージはあまりよろしくないが、まあいいやと、21時10分に予約をして、ガヤストリート方面へ移動。
バクテで豚か、レモンチキンで鶏か、どっちにしよう。
まずは新記肉骨茶を横目で見る。
席はあいているけれど、新記のバクテなら佑記のバクテがいいな。
レモンチキンの發記はウェイトの人がたくさんいて、空きそうなテーブルもないので佑記に移動。
佑記はさらにヘビーなウェイティング。
おいしくないわけではないのに、いつもすいている金記にゆくことにした。
金記肉骨茶
「どぅあばくて(バクテふたつ)」と言ったが、店の女の子はメニューを持ってきた。
ん~伝わらなかった?
メニューを見て、この金記には、オリジナルなるノーマルバクテとペッパーとハーブの3種類があるのを思い出した。
それでなくてもハーブ満載のバクテ、さらにストロングにということでハーバルをチョイス。
そして、メニュー裏の付け合わせは上から順番に全部頼む。
といっても野菜炒めと、厚揚げと、油揚げ、白飯。
土鍋でグツグツと出てきたハーバルバクテ。
熱々でストロングなスープは激うま。
味に深みがあって、最初は幸せだったが、冷めはじめたら苦みばかりが勝って、残念な感じになってきた。
やはり普通がいちばん。
サウスシーサンクチュアリスパ
バクテをたいらげたらカンポンアイルにもどり、スパへ。
フットは1階、ボディは3階。
店内、なかなかよい雰囲気なのだが、階段はなんのアロマも雰囲気もない階段。
友だちはフット30分、私はせっかくだから全身にした。
face downのうちは、カダザン式マッサージの適度に強めな刺激がとてもよいわーとリラックス。
ところが、face upのあとは、記憶がない。
心地よくて眠ってしまったということだ。
友だちは、フット1時間にすればよかった、と言っていたし、マッサージの質にはふたりとも満足。
と、ここまでは良かったのだが…
VISAで払おうとしたら、なんとクレジットカードのラインの不具合で、今夜に限り、現金のみしか受けられないという。
両替はあしたショッピングセンターでと思っていたので、手持ちのリンギットがあまりない。
ここでスパ代を払うと、ホテルへ帰るタクシー、明朝のタクシー代と朝食代に不自由する。
友だちは歩いてもいいと言っているが…。
夜遅いし、人より、自動車が何車線かぶんぶん通る道を横切るのがたいへんそうなので、できれば歩きたくない。
CASH支払いをしぶっていると、「webで払ったら?」と提案してくれた。
このスパでは、WEB予約で前払いのシステムを用意していて、メニューを選び、カートに入れてチェックアウトという、ショッピングサイトの仕組み。
スバのワイヤレスのIDとパスワードを聞いてiPhoneからトライするが、PayPalの登録が必要で、iPhoneのサファリでは、どうしても条件に同意するのチェックボックスが表示されずに完了できない。
結局、スパの端末を借りてPayPal登録に成功、クレジットカード決済となった、
WEBでの前払いには割引が適用され、15リンギットほど安くなるので、カード決済した額は請求金額を下回っている。
割引を受ける資格はないのがわかっているので、15リンギットを渡そうとしたら、「WEBで払ってくれたのでいいです」ってな対応。
まあ、いいか。
たなぼたというか、怪我の功名というか…。
このドタバタで結局、スパ閉店の23時すぎになって、やっと店を出ることができた。
カンポンアイルからタクシーでホテルに帰り、おやすみなさい。
一年ぶりのシバダン。
こんなに長い間シパダンに行かなかったのははじめて…。
でも、出発日はあっけなくやってきた。
やーな予感の香港乗り継ぎ
シパダンにはもれなくコタキナバル、KKがついてくる。
少しでも多くシパダンで潜って、少しでも長くKKにいたい。
この条件をいちばん満たしてくれるのは、キャセイ×ドラゴンの香港乗り継ぎ。
ただ、過去2回の香港乗り継ぎは、悪天候による遅延や欠航の憂き目にあっており、ぷちトラウマ。
今回は三度目の正直?
それとも、二度あることは三度ある?
でも、乗り継ぎ時間のムダのなさと早割の安さで、今年もキャセイに決定。
それも近い羽田ではなく遠い成田。
安かろう早かろうなのか、成田発が9時40分。
早起きはつらいが成田便の安さに負けた。
水曜に九州で突如発生した台風に、キャセイにするとやっぱり…と悔やんだが、幸い、さっさと熱低になってくれた。
安くて便利「THE アクセス成田」
LCCのおかげで、銀座-成田の1000円高速バスが出るようになったので使ってみることにした。
安いうえに、楽天ポイントで決済できてしまった。
オンラインチェックインをしておけば荷物を預けるだけなので、成田に着くのはカウンタークローズぎりぎりでもいーかなー、と思ったが、いつも天候にたたられる私×キャセイの組み合わせである。
またイレギュラーがあったら、かわりの便を確保する交渉をしなくてはいけないので、やはり2時間前に着いているにこしたことはないと、あえて6時20分発のバスで、2時間前にはカウンターに到達できるようにした。
銀座までは東京メトロ利用であるが、電車に乗った瞬間、iPhoneのチャージャーを忘れたことに気づいた。
あー、やっちゃった。
帰りは成田から会社へ直行する予定なので、ディレイや欠航があったら会社に連絡をしなければならないのに、電源が入らなければ、無断遅刻やら欠勤になってしまう。
なんとかせねば。
というわけで、キャセイに乗る日は嵐が来る、そうとうな被害妄想状態での出発である。
さて、バス停は数寄屋橋の宝くじ売り場の前。
銀座線の改札から西銀座デパート横のエレベーターまで、ダイビングバッグを引きずっての移動はしんどかったが、エレベーターの目の前がバス停。
日中だったら、最寄りのビルの地下からエレベーターで上がれるから、もっと楽だろう。
駅すぱあとで調べた組み合わせよりも、さっさと銀座に着いてしまい、バス停には一番乗り。
朝の銀座はカラスだらけ。
有楽町駅下の吉牛にでも行こうか、コンビニ探そうかなどと考えるが、いや待て、今夜はKKグルメが待っている。
不要に食べるのはやめておこう。
やがてバス待ちの人がちらほら来はじめて、そのうちにバスもやって来て銀座を出発。
次の乗り場、八重洲でバスはほぼ満席になった。
宝町から首都高に乗ると、バスの左手に見えるスカイツリーは半分雲の中。
ディズニーシーのちょっと先からは記憶がなく「まもなく成田空港第2ターミナル」のアナウンスではっと気がついた。
キャセイカウンター
第2ターミナルの降車場所には、2番と19番というのがある。
キャセイにはどちらがよいのか確信のもてないまま2番にしていったが、大当たり。
バスを降りて建物に入ったら、ななめ前がキャセイカウンター。
まだ7時半なのに、すでにカウンターには多くの人が並んでいた。
オンラインチェックインずみの受託手荷物預け入れカウンター側は、ぽつぽつと人がいる程度。
私の前に待っているのはカップル一組だけ。
が、カウンターで手続き中の香港おばさん3人組が、紫やら黄色の巨大な布製のバッグ7~8個と格闘している。
まるでおばさんの体型を反映したようなバッグたち…。
前のカップルは、さっさと空いたビジネスカウンターに呼ばれた。
カップルの手続きが終わったころには、本当のビジネスクラス客が並び始めたので、埒の空かないエコノミーカウンターでいらっと待つ。
おばさんたちは、いったんカウンターに乗せたものをまたおろして、何かつめなおしたり、やめてほしい。
むしろ、一般のチェックインカウンターの方が回転がよい。
そして、おばさん対応中の女子は、あきらかにピキーっとなっているのがわかる。
やがて女子はカウンターから出てきて、「NO! I TOLD 70KG」と仁王立ちで言い、おばさんは「NO! THIS IS MY CARRY ON」とか無理なことを言っている。
並ぶのにはうんざりしはじめていたが、ちょっとこの顛末を見届けてもいいかな、と思い始めた。
ところが、遠くのカウンターのオジサンがその光景に気がつき、慌ててやって来て、もぬけのカラだったカウンターに入った。
マツケンサンバの真島さんを思わせるオジサン。
そして真島さんのような満面の笑み、接客のプロフェッショナルスマイルで「大変お待たせいたしました!」。
こうして私はおばさんたちのエクセス顛末を見届けることはなくボーディングパスを受け取った。
さあ、iPhoneのチャージャーを買いに行かなきゃ、とカメラのキタムラに向かうが、途中にあった「うなりくん」ショップに釘づけ。
「うなりくん」全国ゆるキャラの上位らしいけど、私は知らなかった。
うなぎと成田でうなりくん。
うなぎと飛行機が合体したかたち。
ウナギイヌのようなもの?
そうしたら、「あなたはウナギうぉううぉううぉう、それともイヌですか~ラララー?」のCMソングが頭の中をぐるぐるまわりはじめた。
キタムラで無事チャージャーGET。
1400円くらいとはいえ、ムダな出費である。
しっかりEdyで支払い、陸マイラーのANAに7マイルため、TポイントもGETとせこい活動にも余念はない。
最近は羽田か、第一ターミナルのスターアライアンス系しかつかっておらず、久々の2タミの店をひとおとり冷かして出国。
そのあと免税冷かして、ゲートへ移動。
CX509 成田0940 香港1325
バルクヘッドの窓側をとっていた。
自分の列に着くと、ちっちゃいおっさんが、私の隣の席に、コロコロバッグを置いたままでもぞもぞしていて挙動が怪しい。
あんた、ここでないんでないの?なんて思っていると、そのうち背の高い白人ビジネスマンが通路側にやって来た。
結局、その白人がオーバーヘッドコンパートメントにコロコロバッグをしまってあげたら、ちっちゃいおっさんは座った。
きっと荷物の収納をクルーに頼みたくてもぞもぞしていたのであろう。
自力で入れられないような荷物は、持ってくんなー!と冷たく思うのであった。
離陸すると台風崩れ後だけあって、窓の外はほぼ白い世界。
スタートレックを見始めるが、左から音がしてこない。
なのに、となりのちっちゃいおっさんのイヤホンからは、大きな音でセリフがガンガン漏れてくる。
う~ん、なんだ、と隣のスクリーンにはウィル・スミスの息子の顔。
「アフターアース」を見ているようだ。
スタートレックは、音はよく聞こえないし、今作のストーリー展開を知らないので、よくわからない。
スポックはかっこいいが、カークがいやだ、以上。
さて、キャセイの機内食といえば、コシのないパスタなイメージ。
KKグルメに備えて、軽めにしておこうとベジタリアンにしておいた。
アジアン・ベジタリアン。
これが、ホウレンソウと豆のカレーで、なかなかいける。
隣のちっちゃいおっさんもスペシャルミールで、ローカロリー・ミールだった。
痩せたい私は、ローカロリー・ミールに関心があり、どんなもんか見たくて、超横目でガン見するが、おっさん、スペシャルミールのふたをスプーンが入るスペースしかずらさず、隠している。
子どもの弁当じゃあるまいし。
このおっさん、腹は出てブヨブヨだし、とてもカロリーを気にした日常を送っているとは思えない。
この人も、来るべき香港グルメに備えて控えているんだったりして。
でも、コーヒーにクリームと砂糖をしっかりお入れになるのを見て、本末転倒だね、と思うのであった。
そのおっさん、食後は歯磨きセット持参でトイレに立った。
戻ってきたのを見ると、手にはキャセイの機内誌や免税品カタログが入っていたビニール袋。
中には歯磨きセットと中国語会話集が入っていた。
香港は広東語でないの?とか、飛行機のトイレに会話集はいらんやろなど、突っ込みどころ満載である。
と思ったら、無謀にもオーバーヘッドコンパートメントを空けようとしている。
歯磨きセットをしまいたいらしい。
「め!着いてからにしなさい!」と言いたかったが、落下事故のキケンを察知したのであろう、またまた通路側の白人ビジネスマンが慌てて立ち上がり、コロコロバッグを押し込むのであった…。
やがて中国大陸の沿岸らしきものが見えてきて、無事に香港到着。
が、思いっきりすみっこのゲートについてくれて、まずは国際線乗り継ぎのセキュリティに行くまでに延々と徒歩。
セキュリティでは、広東語で何かを言われ(たぶんラップトップはあるか聞いたんだと思う)、香港に同化に成功したもよう。
セキュリティを通過したら、出発階であるが、KKゆきの便はサテライトから出る。
そして、サテライトゆきのバス乗り場までの道も、すみからすみまで歩くイメージ。
きょうは、ものすごーく遠い。
そういえば、機内でボールペンを落としたようだ。
香港トランジットで買っておこうと思うが、中途半端に高いか、お子様むけしかないのでやめてしまった。
マレーシアの入国カードは、友だちにペンを借りて書こう…。
サテライトで関西からやって来た友だちとも無事合流。
KA1385 HKG1530 BKI1830
香港からコタキナバルは、ドラゴン航空便名であるが、MH運航のコードシェア便。
そのせいで、アジアマイルにもエンリッチにもマイルが積算できない。
1時間10分あとにドラゴン運航便があるが、KKに早く着きたいから、微々たるマイルはあきらめる。
MHのエコノミークラスは、快適とは程遠いが、まあ、なじむ。
クルーが「フィッシュ・ミールをリクエストしてますね」と確認しに来たが、フィッシュ・ミールはレギュラーミールにもあったので、そのままレギュラーミールを出された。
MHなのでTigerをオーダーしたが、カールスしかないというので、じゃ、いらない。
7UPを希望したがスプライトしかなく、ダメな感じ。
パーソナルスクリーンはあるのに、映画の本数は少ない。
日本語ものにしようと「くちづけ」を見るが、見終わらないうちに着陸体勢に。
外はサンセット、虹が出ていた。
もう間もなく着陸、KKの町の終わりに到達した頃には、町はすっかり暮れなずみ…。
着陸したら雨上がり。
イミグレーションは、対象者不在で有閑なVIP用カウンターに呼ばれ、さっさと入国。
入国カードはまたまた撤廃になっていて、ボールペンはいらなかった。
あ、ログブックが書けないか…。
オセアニア・ホテル
今夜は、「オセアニア・ホテル」に泊まる。
町の中心までは徒歩15分と、不便な場所にある。
15分くらい歩くのはかまわないが、ホテルから町の中心の間は、車の往来が激しい大きな道路に阻まれており、これを渡るのはたいへんと思われ、タクるのがよさそう。
宿泊料が安いから、そのぶんタクることはいとわない。
それに新しくて快適そうだし、レビューの評価も高めなので、試してみることにした。
着陸したとき、アスファルトはびしょ濡れだったが、タクシーで空港横の道を走ってゆくと、乾いている。
局地的だったのか?
KKも、タンジュンアルあたりで雨が降っていても、街中は晴れていたりということがけっこうある。
ロータリーの多いKK。
オセアニア・ホテルへの道はふだん通らない道だけに、タクシー迷ってる?と思うような回り方をしてホテルに着いた。
「リバーサイド」がウリのホテル。
まわりが暗くて、ハウジング会社のビル以外、外の様子はあまりよく見えない。
室内さわやか。
夜市と保険中心と
荷物を置いたら、さっさと町へ。
ホテル前にタクシーは待機しておらず、レセプションに呼んでもらう。
タクシー15分待ちと言われたが、5分ほどでやって来た。
やはり道の構造のせいで、ぐるっとまわらないと町へとつながる道へ出られない。
機内食を食べてまだそうそう時間がたってはいないので、フライトでだるくなった足の回復に、先に足つぼマッサージにでも行こうとカンポンアイルのスパへ行ってみることにした。
タクシーを降りると、KKの夜は、涼しくて心地よい。
スパの名前は、South Sea Sanctuary Spa、漢字は「南海苑保険中心」
このあたりに立ち並ぶ、背の低いビルの1階にあり、気をつけなければ見過ごしてしまうような店先だ。
店内入ると満員で、21時10分からなら大丈夫とのこと。
食後にマッサージはあまりよろしくないが、まあいいやと、21時10分に予約をして、ガヤストリート方面へ移動。
バクテで豚か、レモンチキンで鶏か、どっちにしよう。
まずは新記肉骨茶を横目で見る。
席はあいているけれど、新記のバクテなら佑記のバクテがいいな。
レモンチキンの發記はウェイトの人がたくさんいて、空きそうなテーブルもないので佑記に移動。
佑記はさらにヘビーなウェイティング。
おいしくないわけではないのに、いつもすいている金記にゆくことにした。
金記肉骨茶
「どぅあばくて(バクテふたつ)」と言ったが、店の女の子はメニューを持ってきた。
ん~伝わらなかった?
メニューを見て、この金記には、オリジナルなるノーマルバクテとペッパーとハーブの3種類があるのを思い出した。
それでなくてもハーブ満載のバクテ、さらにストロングにということでハーバルをチョイス。
そして、メニュー裏の付け合わせは上から順番に全部頼む。
といっても野菜炒めと、厚揚げと、油揚げ、白飯。
土鍋でグツグツと出てきたハーバルバクテ。
熱々でストロングなスープは激うま。
味に深みがあって、最初は幸せだったが、冷めはじめたら苦みばかりが勝って、残念な感じになってきた。
やはり普通がいちばん。
サウスシーサンクチュアリスパ
バクテをたいらげたらカンポンアイルにもどり、スパへ。
フットは1階、ボディは3階。
店内、なかなかよい雰囲気なのだが、階段はなんのアロマも雰囲気もない階段。
友だちはフット30分、私はせっかくだから全身にした。
face downのうちは、カダザン式マッサージの適度に強めな刺激がとてもよいわーとリラックス。
ところが、face upのあとは、記憶がない。
心地よくて眠ってしまったということだ。
友だちは、フット1時間にすればよかった、と言っていたし、マッサージの質にはふたりとも満足。
と、ここまでは良かったのだが…
VISAで払おうとしたら、なんとクレジットカードのラインの不具合で、今夜に限り、現金のみしか受けられないという。
両替はあしたショッピングセンターでと思っていたので、手持ちのリンギットがあまりない。
ここでスパ代を払うと、ホテルへ帰るタクシー、明朝のタクシー代と朝食代に不自由する。
友だちは歩いてもいいと言っているが…。
夜遅いし、人より、自動車が何車線かぶんぶん通る道を横切るのがたいへんそうなので、できれば歩きたくない。
CASH支払いをしぶっていると、「webで払ったら?」と提案してくれた。
このスパでは、WEB予約で前払いのシステムを用意していて、メニューを選び、カートに入れてチェックアウトという、ショッピングサイトの仕組み。
スバのワイヤレスのIDとパスワードを聞いてiPhoneからトライするが、PayPalの登録が必要で、iPhoneのサファリでは、どうしても条件に同意するのチェックボックスが表示されずに完了できない。
結局、スパの端末を借りてPayPal登録に成功、クレジットカード決済となった、
WEBでの前払いには割引が適用され、15リンギットほど安くなるので、カード決済した額は請求金額を下回っている。
割引を受ける資格はないのがわかっているので、15リンギットを渡そうとしたら、「WEBで払ってくれたのでいいです」ってな対応。
まあ、いいか。
たなぼたというか、怪我の功名というか…。
このドタバタで結局、スパ閉店の23時すぎになって、やっと店を出ることができた。
カンポンアイルからタクシーでホテルに帰り、おやすみなさい。