くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

サーフレッスン

2009-01-21 00:58:06 |  旅行
昔から、「おい、サーファーどこ行った?」と上司には言われ、「俺、ボードとウェット買ったっスよ。」と下の若者には言われ。私は完璧な陸サーファーなのに、バリバリのサーファーと思われがちだ。「ダイバーです」と言っても、やはりダイバーじゃない人、ダイビングに興味がない人にとっては、海といえばサーフィンのイメージなのだろう。サーフィンは、ハワイに行ったらワイキキビーチでちょろっとたしなむ程度の初心者で、それも20世紀のこと。ハワイは好きだけれど、シパダンばかり行っていたら、すっかり足が遠のいてしまった。

去年、バリでサヌールからダイビングに出かけたとき、沖でブレイクする波を見て、波乗りへの憧れがむくむくと甦ってきた。そして今回のバリではダイビングはせず、サーフレッスンを受けることにした。日本人むけのスクール、けっこう好評を博しているやつに入ってみた。

はじめてボードに立てるようになる前には、パドリングで消耗して食欲なくなるほど頑張って、なんとか波に乗ったもんだ。サーフィンも、自転車や、スキーのように、一度身につけたら忘れないんじゃないかな、なんて思っていた。

約束の時間にホテルのレセプションに行くと、見た瞬間にそれとわかるローカルボーイズがふたり待っていた。なぜだかブルーバードタクシーで迎えに来た。ビーチに着くと、「あと10分でボスが来る」といわれたが、来なかった。まあ、バリ時間だし、ホリデーだし、急ぐ用事もないから全然かまわない。

待っている間、私のいんちきなマレー語で、スクールのスタッフとバカ話をしたり、犬と遊んだり、ビーチを散策して時間をつぶすが、いっこうにレッスンははじまらない。今のレギャンビーチは、閑古鳥が鳴いている。ココナッツ売りのおばさんからココナッツを1個買って飲んでいると、サングラスの、胡散くさめのおっさんがクリアファイルを手にやってきて、「3週間で消えるタトゥーはどう?デザインを見るだけでいいから。」と寄ってきた。「くぷくぷ(蝶のこと)はどう?」と聞かれ、「蝶は嫌い。」と即却下。「どるふぃんは?」と聞かれ「ドルフィンはかわいくてタトゥーにはCoolじゃないね。」と答える。お次は「花は?」で、「この花は好きじゃない。」といった調子。こちらから「ドラゴンはないの?」とたずねると、「あるけど大きいんだ。」確かに大きい。これで消えるタトゥー屋退散。

30分ほどビーチをじゃらんじゃらんしてからスクールの場所に戻るが、なおもはじまらぬレッスン。ここでまたローカルボーイズとバカ話。なんだかんだで1時間以上たった気がする。ようやくボスが来ると、関節をよく動かしておいてください、という準備運動から。

そのあとはひたすらサーフボードのうえで1時間以上フォームの練習。
フォームは、目線は正面、前足30度、後ろ足5度。
膝を曲げ、大腿部にいちばん体重をかけ、かかととつま先の体重は均等に。
股関節に力を入れ、おしりはぷりっとあげ、胸をはる。
前の手は体の横、後ろの手は少しあがり手首には力を入れない。
これがなかなか難しい。頭で考えるのが悪いのだが、どうしても考えてしまう。
パドリングによる腕の筋肉痛を予想していたが、フォームによるふくらはぎや内股の筋肉が痛い。

海に入っても、受講生のやることは、フォームになるだけ。
昔は、「パドル!パドル!パドル!スタンダップ!」の要領でよれよれやっていた。
それが、このスクールでは初心者にパドリングはさせないのだ。スタッフが波を探してボードを押してくれ、合図とともにボード上で波乗りのフォームになるだけ。サーフィンというものは、ボードに立つことが目的ではなく、かっこよく乗ることが目的だという持論だ。このフォームさえできていればどんな状態でも波に乗り続けることができるんだそうだ。

自分でパドリングして、波が押す感覚とともに立つ、という一連の動きのなかでとらえたので、ただボードに腹ばいになって、突然「フォーム!」といわれても、混乱と動揺。うまくできない。どうしても「フォームになろう」とするのではなく、「立とう」とする意識が先行するからダメらしい。フォームになれたら、「がまんがまん!」と後ろから叫ばれる。フォームになること自体ががまんな感じだ。

結局、フォームになれた回数より、フォームになれない回数がはるかに多かった。だけどパドリングがないので、全然疲れなかった。私が発想の転換がはかれないというか、頭が固い(体も固いのだけれど)らしく、すっかりわからなくなり、レッスン後もなんで昔立てたんだろう、と立つことから思考が離れてゆかない。

もっと頑張って見たい気もしたが、すぐにこの立ちたい気持ちを振り払うことができなさそうなので、3時間コースで終了とした。

帰りはボスから「彼のバイクで送ります。」とさんざんフォームを教えてくれたローカルのお兄ちゃんのバイクの後ろだ。びっくりな送迎だ。でも、炎天下のバリの町をバイクで、ってのも、爽快だ。

自転車のようにはいかなかったサーフィン。でも、ダイビング同様、自立したサーファーになるまでやってやる!とひそかに思うのだ。ただ、まだまだダイビングもしたいので、なかなかサーフィンにあてる時間もお金もないのだけれど。



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