くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

新宿→名古屋→仁川(インチョン)→哥打基納巴魯(コタキナバル)

2010-05-09 17:44:51 |  旅行
航空券がとれないっ!
4月27日。
出発前日なのに、MAS(マレーシア航空)はとれていない。関西からのKK直行便も、成田からのKL乗り継ぎ便もだめ。過去の経験では、最後の最後までチケットがとれなかったためしはないのだが、今回は本当にダメくさい。連休前の、運賃が安い期間の最終日にあたる4月28日発は、激混みのようだ。MASが関西便を減便したのも災いしているという。旅行会社から、11時頃になって、成田発KLゆきの高い席に1席だけ空きが出たけどどうするかと連絡が来た。当初の予算の倍はする。ちょっとだけ迷うが、ピーク時なみの料金を支払うのでは、GW前から休みをとった意味がない。しかも、前日手配だと緊急発券手数料とやらまでとられるらしい。やなこった。

これでMAS利用の道が閉ざされた。もうGWのセレベス・エクスプローラーはドタキャンしかないかな?連休が明ければ、航空運賃最安値期間がやってくる。高い航空券代を払ってGWに出発するのはもったいない→いや、クルーズのペナルティがもったいない→いやいや、クルーズのペナルティは、航空券の差額とたいして変わらないかも→だったらすいているときにしなよ→いや、サバティーもなくなるし、KKに行かないでいるのももう限界!!→半月や1ヶ月くらい我慢しろ。あっという間だよ。→でも、5連休を使わない手はない。年休がもったいない・・・。と、浮かんでは消えるもったいないオバケに、ひとりでさまざま悠長に葛藤してみる。

気分は延期モードになってきたが、まだあきらめきれなかったので、格安での手配ができない大手旅行会社とは決別し、ダメ元で、ネットでみつけた神戸の旅行会社ラグナトラベルさんに、「成田でも関西でもいいので、4月28日にKK入りできる格安航空券はありませんか?」と尋ねてみた。すると、「アシアナ航空の名古屋発なら空いていそう」という返事がきた。こんなスケジュールだ。
4/28(水) OZ121 名古屋12:00発 ソウル(インチョン) 14:00着
4/28(水) OZ757 ソウル (インチョン)18:45発 コタキナバル23:05着
5/ 6(木) OZ758 コタキナバル 00:10発 ソウル(インチョン) 06:25着
5/6(木)OZ122 ソウル(インチョン)09:15発 名古屋11:00着
ラグナトラベルさんは対応も早いし、見積もりも、燃油・空港税を含めて金額を出してくれるのでわかりやすい。アシアナ航空は、業界ではわりと評判のよい会社だし、格安航空券なのに、スターアライアンスでSQのマイルが100パーセントたまるのだ。13時過ぎに正式に予約をお願いし、支払いをすませ、なんとかGWセレベス・エクスプローラー乗船を果たせることになった。

名古屋もアシアナもインチョンも、私にとってはアウェーな響きではあるが、そんなことは言ってられない。行くぞ名古屋!寄るぞインチョン! 


高速バスで名古屋へ
さてと…。名古屋発がとれたというものの、どうやって名古屋へ行くか。
アシアナの出発は、4月28日正午。
東京からだと新幹線が妥当だが、朝がつらい。
ふと、学生時代に、愛知県出身の友達が、よく東京駅八重洲口からの夜行バスで名古屋まで帰っていたのを思い出した。さっそく「深夜バス」をググルってみる。いまどきのバスは、三列シートだったり、なかなか快適そうにみえる。すでに19時をまわっていたので、当日乗車分は締め切られている会社が多かったが、JRのハイウェイバスが6800円でまだ予約を受けつけていた。新幹線に比べると、格段に安い!これにし~ようっ♪と、ポチっと予約ボタンをクリックしそうになるが、八重洲口より新宿がいーなー、と再検索。そうしたら、新宿から名古屋まで2700円というバスを見つけてしまった。ハーヴェストツアーという会社の、もちろん、スタンダードなバスで、どうみても安眠できそうにはない。TCATから成田よりも安いのだから、安かろう…なのはわかってるけど、この安値には抗しがたく、さっそく予約。そそくさと荷物をまとめ、23時30分のスバルビル前発をめざして家を出た。雨の中、スーツケースをごろごろひっぱっていると、チャラい若者たちが「こんばんわ~」と声をかけてくる。夜目・傘目ってやつだね。

バスは値段が値段なだけに、客層は20代前半の若者が多かった。つけまつ毛外しに余念のない女子、となり合わせになった人が、「すみません」と声をかけて前を通ろうとしても、返事もしない人…。やってることも若い。幸い、ドタキャンならぬドタ予約がよかったのか、私の隣には誰もいなかったので、お尻がいたいなりに、なんとかなった。バスは、2時間に一度、20分ずつの休憩をはさんでゆくが、最初の港北と、最後の上郷だけ降りた。どちらもキレイなSAだった。あとのSAは、停車に気はついていても、どうにもこうにも目があかなかった。上郷では、伊豆に通ってたころ、よく買った「こっこ」があった。大学時代のゼミ合宿みやげとか、伊豆ダイバー時代の思い出の品で、2個入りを買ってみる。う~ん、なつかしい「萩の月」もどきな味。他にも安倍川餅、夜のお菓子うなぎパイ・・・正しい東海地方のおみやげが多い。

そして小雨のJR名古屋駅前に着いたのが、午前5時半。おしりが痛いながらも、もっと眠っていたかったが、着いてしまった。名古屋のように大きな駅でも、時間が時間なので、ほとんど人がいない。名古屋からセントレアへのアクセスについては何も調べておらず、一瞬不安になるが、ケータイの乗り換え情報で、ふむふむ、名鉄に乗るのね、と、トイカのひよこポスターを横目に見ながら名鉄乗り場に向かう。トイカのひよこ、イコカのイコちゃん、そしてスイカのペンギン・・・ことごとく好きなのだ。

セントレア
名鉄で名古屋からセントレアまで850円。なんだかよくわからないままに、名鉄名古屋駅に到達したが、いかにも私鉄な感じだ。中部国際空港ゆきは5時43分。その前の伊奈ゆきを1本やりすごすが、パンタグラフがバチバチ火花を散らすのを、ひさびさに見た。

中部国際空港ゆきは赤い電車、出発するときには、都電みたくチンチンと鳴る。なんだか昔なつかしい感じがする。外はしぶとく雨。約45分でセントレアに着いたが、まだ6時半。早すぎ…。



私にも鉄子降臨。帰りは別として、今後乗る機会がないであろう名鉄をパチリ。

インフォメーションで、アシアナ航空のチェックイン時間をたずねると、出発2時間前だと言う。10時まで3時間半。マックあたりで軽く朝食をとりたいところだが、セントレアにはマックがないっ!カジュアルな感じは、スタバやフレッシュネス・バーガーくらい。あとはレストラン街で、あんまり「お値打ち」感がない。みそかつ、天むす、きしめん…名古屋ならではのメニューが多いが、朝っぱらからそんなメニューは無理。なぜかきしめんな気分でもない。

そこここで見かけるセントレアフレンズなるゆるキャラ。なんだか気になるが、あんまり好きじゃない。



7時になると、展望台がオープンしたので、しばらく飛行機を見て時間をつぶした。雨はようやくあがっていた。



ずっとMASやSQだらけの光景ばかりみてきたので、ひさびさのJAL・ANAだらけの飛行場はなんだか新鮮。MD機なんてひさびさに見たし、ジャンボも最近はめっきり減った。他ではあまりみかけない古い型の機材を使っているのをみていたら、なんだか今のJALが健気に思えてきた。奢れるものも久しからず。沈まぬ太陽だった頃から積み重ねられた負の遺産をせおって働いている人たち。JAL・ANA競合路線だったら、絶対ANA派だけれど、JALに頑張ってほしいと心から思う。



おなかが本格的にへったので、にわか航空マニアはやめて、真剣に食べ物を探す。が、やはり食堂街は、コストパフォーマンスが悪そう。1階まで降りて、ローソンでおにぎりやら、ウチカフェスイーツやらを買う。貧乏旅行だもの。それから、名古屋界隈に住む知人友人に、いまセントレアだぞー、とメールを送りつける。みんなびっくりしてレスしてきた。小一時間ほど、空港のベンチでうとうとし、出発2時間半前をきったので、そろそろチェックインできるはず、と出発階へ向かった。チェックインはすでに始まっていたが、待つこともなくスムーズ。アシアナの地上職員は、感じが良かった。

セントレアは、セキュリティチェックを抜けると、その延長線上にイミグレーションがあり、動線的には便利。しかし、配色がいけてない空港だ。

アシアナ航空 名古屋~仁川(インチョン)
アシアナに乗り込むと、感じのよいアテンダントに、そこはかとなく漂うニンニク臭。名古屋ソウルの2時間じゃしようがないが、国際線のランチ、コンビニで398くらいで売ってそうな感じで軽すぎ。しかも冷え冷え。



窓の下にはずっと山陰地方が見えていたが、そのうち雲におおわれ、タービュランスへ突入し、インチョンに着いたら大雨。気がめいる。



そして空港内は、アシアナより強いニンニク臭が充満している。調理するときのいいにおいならよいのだが、人間の口臭・体臭系の方だ。

乗り継ぎに4時間半以上あるので、右往左往してみるが、睡眠不足と、ランチ不足による空腹から来る貧血で、もーだめ。とりあえず、ゲートだけでもチェックして、なるべくゲートに近い場所ですわってゆっくりしようと思うが、まだ早すぎてボードにKKゆきの便ば反映されていなかった。空腹でたおれる前にバーガーキングでも、と思ったが、ウォンしかアクセプトできないという。しかたないので、両替窓口へふらふらと漂いながらゆく。1000円だけ両替し、11300ウォンきたが、まったくピンとこない。こうして漂っているうちに、やっとボードの一番下にコタキナバルが浮かんだ。漢字では「哥打基納巴魯」になっている。



それにしても、思いっきり見上げなくちゃいけないし、なんて見づらいボード!「코타키 나발루」?????これでコタキナバルらしい。ハングル表示は万事休す。私は字が読めない国がことごとく苦手である。もっともインチョンは、日本語ですべて用がたりてしまう。さすがだ。カムサハムニダだけは知っているが、何かお礼を言うときも、まったく出てこないもんだ。

さて、1000円だけウォンを手に入れると、インチョンでバーガーキングやドーナツプラントでもないなぁ、と思うようになった。せっかくだから、土地のものを食べよう。フードコートの一角にマックがあるが、そこには白人系・黒人系外国人がこぞって並んでいた。そういえばインチョンって、成田や他のアジアのハブ空港に比べると、あんまり多くの異人種を見かけないが、このマックに集結しているようにさえ思える。フードコートには、似たようなメニューを出す店が複数あったが、空港職員がたくさんいるところがきっとおいしいだろうとふんで、その店にする。すると、ここでは円が使えるようだった。な~んだ。



石焼ビビンバ@9000ウォン。タコがいっぱい入っている。とってもおいしい。これで私もこの空港臭に同化できた。

石焼ビビンバはハフハフな感じだったが、それにしても寒いインチョン。余ったウォンでコーヒーと行きたかったが、そこまで余ってはいないし、これ以上ウォンを増やしても使い道がないので、それは避けたい。かわりに青いイオン飲料を買って飲んだら、完璧に冷え込んだ。搭乗まではインターネットコーナーに行って時間をつぶした。

世界の空港ランキングでトップに輝くインチョンであるが、なにがそんなに評価されるのかはわからなかった。DUTY FREEも別にたいしたことはないように思える。

仁川→哥打基納巴魯
語尾にダァ~の多い韓国語のひびきが、どうもKKにゆくんだ、って気分を盛り上げてくれない。機内食は、ビーフと魚で、魚にした。大韓航空のビビンバがおいしいというのが有名なので、アシアナにも期待するが、いまいち。


コチジャンのチューブが一人一本配られるのは、すばらしい。でも、インチョンで食べた石焼きビビンバにコチジャン大量投入したあとで、まだ新たなコチジャン気分ではない。エコノミークラスには、パーソナルビデオもないので、あとは寝て過ごす。飛行機はよく揺れた。

KKに着陸すると、向かい風が強くて15分遅れとのアナウンス。滑走路からボーディングブリッジまで、ずいぶん長く走るようになったなあ、と思う。KKは、こんなに大きな空港を持たなくていいのに・・・。

私が機内から出るのは遅かったが、コリアンたちは何をもたもたしているのか、イミグレ一番のり。JISCOに手配を依頼し、MASで先に着いて待っていてくれたシパダン仲間と無事に合流。
はぁー、高速バス、名古屋、インチョンと、なじみのない場所ばかりだったが、やっと落ち着ける場所だ。やっぱりコタキナバルの空気は心地よい。夏草のかおりを感じる。


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