ゴールデン・ウィークも後半を迎えた。
本当なら今頃は、セレベス海上のはずだった。
と、死んだ子の年を数えるようなことを言ってみる。
今年、仕事が変わった私にとっては、GW直前は超繁忙期になってしまった。とても4月29日から休める状態ではないことを悟り、あっさり断念した。時期を改めて、ことしはあと2回、できれば、どさくさにまぎれてあと3回はシパダンへゆきたい。そのために笑顔で残業を引き受けてきたのであった。
しかしせっかくの後半5連休。
サバティーのストックもなくなったことだし、KKだけでも行こう、と決めた。
マレーシア航空の直行便にあわない日程なので、毎度のシンガポール乗り継ぎだが、私が予約をしたシンガポールゆきSQ11便というのは、ロサンゼルス発東京経由シンガポールゆきという便。今は、新型インフルエンザの脅威をかなり感じるロサンゼルスからの旅客を乗せてやってくるわけだ。でも、迷うことなくKKゆきは決行だ。
しかし異様だった。マスクをした人だらけの成田空港。
電車で成田空港まで移動したが、佐倉あたりから、みんないっせいにマスクをつけだして、マスク未着用が異端な感じだ。
最近は、アレルギーやら、予防目的やらで、常日頃マスクをしている人は多いが、こんなに多くの人々がマスクをしているのを見たのははじめてだ。
空港に着くと、駅出口のところでのパスポートチェックの職員も、全員マスク着用。警官も、清掃のおじさんも。インフォメーションスタッフも、海外旅行障害保険の窓口も。
さすがにチェックインスタッフはマスクをしていない人が多かったが。
ちなみに私は少数派のマスクなし。
予防が大事とはわかっているけれど、手洗いうがいで防ぎたい。あとは開口呼吸はしない!
3歳の頃、発熱したときに、母が私にマスクをつけさせたが、熱でテンションがあがり、歌を歌い続け、かえてもかえても熱唱を続け、すぐにマスクをびしょびしょにしてしまい、ついにはあきらめられたことがある。その頃からどうもマスクが苦手だ。今のマスクは、昔のガーゼとはちがって、素材、形状ともに進化してるのはわかっている。でも、この前マスクをつけたのは、97年9月、悪名高いインドネシアの焼畑農業に端を発するヘイズで、東南アジア中心に灰が降り続いた時だ。KKとシパダンにいて、まる1週間、灰色の世界だった。KKの街中は、マスクをした人がいっぱい、ホテルの部屋にもやわなマスクが用意されていたほどだ。当初、ヘイズの認識がなかった私は、単に曇ってるんだと思い、こっちではマスクがはやってるのかな、とぼけたことを思ったくらいだ。ホテルのやわなマスクが役に立つとは思えず、体によくなさそうと思いつつ、そのときも結局、マムティックやシパダンにゆくと、マスクつけずにけっこう吸ってしまった。
さて、この新型インフルエンザさわぎでも、成田空港駅は降りる人でいっぱいだった。エスカレーターに少し並ばないと乗れないのなんて、あんまり経験がない。さすがゴールデンウィーク。最近、盆暮れ正月に出かけなかった私としては、ひさびさの混んでる空港だ。ところが、SQのチェックインカウンターはガラガラだった。いつもは、18時45分発のSQ12便ロサンゼルスゆきと、19時10分発SQ11便シンガポールゆきの二便のチェックインで混んでいるのに。さすがにロサンゼルスゆきは敬遠した人が多いのかな、と思った。ところが、シンガポールゆきのSQ11便だけの搭乗口も、いつもより、むしろすいている。そういえば、おとといインターネットチェックインをしたら、事前座席指定なんかもいつもよりとりやすかった。夜便の場合、中央ブロックの通路側、それもギャレーやトイレの前の列がけっこう気に入っている。後ろの人に気兼ねなくリクライニングできるのもよい。今回、こうした場所が選び放題だったので、これはあんまり混んでいないのでは?と期待。機内への案内も、ふだんはファーストクラス、ラッフルズクラス、スターアライアンスゴールドメンバー、お子様づれの人から、優先搭乗が行われ、座席番号順に機内に入れたりしているが、今回は、アッパークラスの人の搭乗開始直後に、全旅客の搭乗開始となった。きっとすいてるんだ、と思ったが、そうはいかなかった。ほぼ満席だった。真ん中の席になった人が気の毒なのだが、出入りのときに、ドリンクがテーブルにあるタイミングだったので、お互い、とても大変だった。
機内でも日本人のマスク着用率は高かった。あとはインドの人たちが多くマスクをつけていた。白人はそうでもない。しかしシンガポールに着くと、諸外国の人たちはマスクは着用していない。今だって見渡す限り、誰もマスクはつけてない。日本はマスク先進国だなぁ、としみじみ思う。みんな予防を心がけていてすばらしい。でも、みんなもっと手洗いをちゃんとしようよ、と思う。ニュースでもドアノブがいちばんのウィルスの温床と言っている。最近は、どこのオフィスもセキュリティがきびしいので、セキュリティカードや暗証番号でドアをあけて、って行動が必ず伴う。それなのに、トイレのあと、みんなほんと、指先しか洗わない人が多い。その手で配られたお菓子とか食べてちゃ、けっこう不潔だと思う。昔、ファーストフードでバイトしていたので、指先しか洗わない人っていやだ。少しでも手をぬらす範囲を小さくしようと、指の先端、それも数本だけちょろっと水をかける程度の手洗いを目の当たりにしてしまうと、どんな美人も台無し、って感じだ。実際、人間の体には抵抗力ってものがあるし、人々の手の汚れ具合はわかりかねるが、仮にトイレで手のひらに影響がないとしても、トイレ以外でもドアノブとか、いろいろさわっているから、きっとばい菌だらけだ。
そうそう、機内でアテンダントコールを押して、「タイガービールください」、「7UPください」、とお願いするとき、アテンダントの顔が近寄りすぎる。そうしないとよく聞こえないからだろうけれど、アテンダントの人たちは、マスクもしてないし、ずいぶん空気感染の危険にさらされてるな、と思った。
帰る頃の情勢がどうなってるのか、成田空港の検疫がどんなもんか、少々心配だ。帰ったらそのまま仕事に直行だから、遅刻したくないなぁ、と今から思っている。
本当なら今頃は、セレベス海上のはずだった。
と、死んだ子の年を数えるようなことを言ってみる。
今年、仕事が変わった私にとっては、GW直前は超繁忙期になってしまった。とても4月29日から休める状態ではないことを悟り、あっさり断念した。時期を改めて、ことしはあと2回、できれば、どさくさにまぎれてあと3回はシパダンへゆきたい。そのために笑顔で残業を引き受けてきたのであった。
しかしせっかくの後半5連休。
サバティーのストックもなくなったことだし、KKだけでも行こう、と決めた。
マレーシア航空の直行便にあわない日程なので、毎度のシンガポール乗り継ぎだが、私が予約をしたシンガポールゆきSQ11便というのは、ロサンゼルス発東京経由シンガポールゆきという便。今は、新型インフルエンザの脅威をかなり感じるロサンゼルスからの旅客を乗せてやってくるわけだ。でも、迷うことなくKKゆきは決行だ。
しかし異様だった。マスクをした人だらけの成田空港。
電車で成田空港まで移動したが、佐倉あたりから、みんないっせいにマスクをつけだして、マスク未着用が異端な感じだ。
最近は、アレルギーやら、予防目的やらで、常日頃マスクをしている人は多いが、こんなに多くの人々がマスクをしているのを見たのははじめてだ。
空港に着くと、駅出口のところでのパスポートチェックの職員も、全員マスク着用。警官も、清掃のおじさんも。インフォメーションスタッフも、海外旅行障害保険の窓口も。
さすがにチェックインスタッフはマスクをしていない人が多かったが。
ちなみに私は少数派のマスクなし。
予防が大事とはわかっているけれど、手洗いうがいで防ぎたい。あとは開口呼吸はしない!
3歳の頃、発熱したときに、母が私にマスクをつけさせたが、熱でテンションがあがり、歌を歌い続け、かえてもかえても熱唱を続け、すぐにマスクをびしょびしょにしてしまい、ついにはあきらめられたことがある。その頃からどうもマスクが苦手だ。今のマスクは、昔のガーゼとはちがって、素材、形状ともに進化してるのはわかっている。でも、この前マスクをつけたのは、97年9月、悪名高いインドネシアの焼畑農業に端を発するヘイズで、東南アジア中心に灰が降り続いた時だ。KKとシパダンにいて、まる1週間、灰色の世界だった。KKの街中は、マスクをした人がいっぱい、ホテルの部屋にもやわなマスクが用意されていたほどだ。当初、ヘイズの認識がなかった私は、単に曇ってるんだと思い、こっちではマスクがはやってるのかな、とぼけたことを思ったくらいだ。ホテルのやわなマスクが役に立つとは思えず、体によくなさそうと思いつつ、そのときも結局、マムティックやシパダンにゆくと、マスクつけずにけっこう吸ってしまった。
さて、この新型インフルエンザさわぎでも、成田空港駅は降りる人でいっぱいだった。エスカレーターに少し並ばないと乗れないのなんて、あんまり経験がない。さすがゴールデンウィーク。最近、盆暮れ正月に出かけなかった私としては、ひさびさの混んでる空港だ。ところが、SQのチェックインカウンターはガラガラだった。いつもは、18時45分発のSQ12便ロサンゼルスゆきと、19時10分発SQ11便シンガポールゆきの二便のチェックインで混んでいるのに。さすがにロサンゼルスゆきは敬遠した人が多いのかな、と思った。ところが、シンガポールゆきのSQ11便だけの搭乗口も、いつもより、むしろすいている。そういえば、おとといインターネットチェックインをしたら、事前座席指定なんかもいつもよりとりやすかった。夜便の場合、中央ブロックの通路側、それもギャレーやトイレの前の列がけっこう気に入っている。後ろの人に気兼ねなくリクライニングできるのもよい。今回、こうした場所が選び放題だったので、これはあんまり混んでいないのでは?と期待。機内への案内も、ふだんはファーストクラス、ラッフルズクラス、スターアライアンスゴールドメンバー、お子様づれの人から、優先搭乗が行われ、座席番号順に機内に入れたりしているが、今回は、アッパークラスの人の搭乗開始直後に、全旅客の搭乗開始となった。きっとすいてるんだ、と思ったが、そうはいかなかった。ほぼ満席だった。真ん中の席になった人が気の毒なのだが、出入りのときに、ドリンクがテーブルにあるタイミングだったので、お互い、とても大変だった。
機内でも日本人のマスク着用率は高かった。あとはインドの人たちが多くマスクをつけていた。白人はそうでもない。しかしシンガポールに着くと、諸外国の人たちはマスクは着用していない。今だって見渡す限り、誰もマスクはつけてない。日本はマスク先進国だなぁ、としみじみ思う。みんな予防を心がけていてすばらしい。でも、みんなもっと手洗いをちゃんとしようよ、と思う。ニュースでもドアノブがいちばんのウィルスの温床と言っている。最近は、どこのオフィスもセキュリティがきびしいので、セキュリティカードや暗証番号でドアをあけて、って行動が必ず伴う。それなのに、トイレのあと、みんなほんと、指先しか洗わない人が多い。その手で配られたお菓子とか食べてちゃ、けっこう不潔だと思う。昔、ファーストフードでバイトしていたので、指先しか洗わない人っていやだ。少しでも手をぬらす範囲を小さくしようと、指の先端、それも数本だけちょろっと水をかける程度の手洗いを目の当たりにしてしまうと、どんな美人も台無し、って感じだ。実際、人間の体には抵抗力ってものがあるし、人々の手の汚れ具合はわかりかねるが、仮にトイレで手のひらに影響がないとしても、トイレ以外でもドアノブとか、いろいろさわっているから、きっとばい菌だらけだ。
そうそう、機内でアテンダントコールを押して、「タイガービールください」、「7UPください」、とお願いするとき、アテンダントの顔が近寄りすぎる。そうしないとよく聞こえないからだろうけれど、アテンダントの人たちは、マスクもしてないし、ずいぶん空気感染の危険にさらされてるな、と思った。
帰る頃の情勢がどうなってるのか、成田空港の検疫がどんなもんか、少々心配だ。帰ったらそのまま仕事に直行だから、遅刻したくないなぁ、と今から思っている。