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ぽかぽか春庭「ちえのわ録画再生日記1992年11月05日ファーストレディ」

2012-11-08 00:00:01 | エッセイ、コラム
2012/11/08
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>ちえのわ録画再生日記1992年20年前の今日、何をしていたか(18)1992年11月05日「ファーストレディ、ヒラリー、ミシェル」

1992年十一月五日 木曜日(晴れ)
「次期ファーストレディをみて、子育て方針を再確認すること」

 アメリカの大統領にクリントン当選。主婦的関心は無論のことファーストレディのヒラリー夫人。ファーストレディで初めてのキャリアウーマン。それも、全米百人の弁護士のひとりとして選ばれたことのある有能な法律家で、年収はアーカンソー州知事であった夫の三倍という。年収の多寡で社会的地位も決まってくるアメリカにおいては、夫より年収の高かった妻が大統領夫人になるなんて、フェミニズム史に一ページを加えるべき出来事じゃなかろうか。

 ヒラリーは中絶法論争についても「女性が個人の選択で決めるべきこと」と言っているそうで、これからの女性のあり方に積極的な役割を果たすのではないかと期待される。

 日本ではちょうど、「共働き家庭が、全世帯の五割を越えた」という統計調査結果が発表されたところ。女性がどのような生き方を選択しても、個人の意志を曲げることなく生きていける社会に早くなって欲しいが、今のところ共働き家庭といっても、女性が家事育児すべて引き受けた上で、パートで不安定な収入を得る、というかたちがもっとも多いのではないだろうか。

 女性と男性が同じ意識と感覚を持ち、仕事でも家事育児でも、よきパートナーとして助けあえるというような家庭は、トレンディなファミリー雑誌の特集の中にしか現われない。

 わが家といえば、無収入の妻が「いつか私があなたを養ってやるわよ」といばり、妻の言葉を信じない夫が「ハイハイ楽しみにしてますからね。」といいつつ「スミマセンが、ズボンがほころびたので縫ってくれますか」と頼む。
 私は、息子を料理裁縫掃除万能の夫に、娘を有能なキャリアウーマンに仕立ててみせるゾ!
 夫「ハイハイ、楽しみなことです」

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もんじゃ(文蛇)の足跡:2012/11/08 のつっこみ
 ヒラリーは、2008年の大統領指名大会でオバマにかなわなかったけれど、その後、国務長官として世界中を飛び回っている。合衆国最初の女性大統領が誕生するとしたら、やはりこの人だろうという下馬評は今も強い。
 私は、夫のセックススキャンダルを見事に納めた手腕を含め、夫より有能な人だろうと思って来たけれど、最近のヒラリーは「強すぎる女」ということを隠そうとしない点が、アメリカ女性からの共感が薄れている原因かしらと感じます。私は強い女、好きだけど。サッチャーとか。

 2012/11/07に投票が行われたアメリカ大統領選挙。近年になく接戦で激しい中傷合戦選挙戦だったとか。
 オバマの父親のふるさとケニアで行われた闘牛では、オバマ牛とロムニー牛が一騎打ち、激しい戦いの末、オバマ牛が買ったんだそうですが。さて。

 アメリカ市民が低所得層などに配慮したオバマの「格差是正」「国民みんなの健康保険制度」などを支持するのか、ロムニーの「オバマのやり方では、ちゃんと働いて一定の収入を得ている層や富裕層の負担が大きくなるばかりだ。国民の生活はこの4年の間にちっともよくならなかったではないか」と訴えるのを支持するのか、私も注目していました。アメリカの方針が変われば、日本政府ももたちまち追随する。

 大金持ち一家のアン・ロムニー夫人は5人の息子を育て上げたことが自慢なのですが、「私は働きながら息子を育て、夫に尽くしてきた」というアン夫人の主張に対して、マスコミはさっそく「5人の息子に対して、ひとりに二人ずつ、10人のナニー(子育て係、子守りねえや)を雇って子の世話をさせていた」と暴露。

 次期ファーストレディ、ミシェル夫人に決まりました。あと4年の内助の功、これまでの4年間にもまして厳しい状況にいるオバマ大統領を支えるのはたいへんだろうと思います。おつとめをまっとうなさいますように。
 
 そうそう、「私は、息子を料理裁縫掃除万能の夫に、娘を有能なキャリアウーマンに仕立ててみせるゾ!」という意気込みは20年後には、見事に失敗。娘は外に働きにでることはきらいで、家の中で料理や手芸をしているほうが好き。息子は包丁を持たせれば手を切ってしまう超不器用(夫からの遺伝)で、できることは、「野菜細切り器」でキュウリの細切りを作ることだけ。
 親の思い通りにはならぬ、ということをかみしめております。

<つづく>
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