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ぽかぽか春庭「フロイデ!第九を聞く」

2017-12-10 00:00:01 | エッセイ、コラム
20171210
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記音楽の楽しみ(3)フロイデ!第九を聞く

 12月3日日曜日。北とぴあさくらホールで、ベートーベンの第九を聞きました。友人のミサイルママが合唱団として出演するからです。

 毎年、年末には豊島区合唱団のコンサートに参加してきたミサイルママですが、今年は豊島区はお休みして、初めて北区第九合唱団に参加したのです。豊島区ではアルトパートでしたが、今回はソプラノパート。「フロイデ~」の歌のソプラノは、それほど高い音がないし、ドイツ語覚えるだけでせいいっぱいなので、音のとりにくいアルトパートは難しすぎると感じてソプラノ参加にしたのですって。



 豊島区未来コンサートは、「合唱出演者のチケット分担枚数」があり、ミサイルママから割引値段で買ってきたのですが、北区第九合唱団は、チケット分担も参加費負担もないのだそう。それで、貧乏性HALは、一番安い2階席チケットを購入。

 新日本フィルハーモニー交響楽団、指揮:円光寺雅彦 
 演奏はロッシーニの「セビリアの理髪師」序曲から。
 
 第九のソロ。ソプラノ:澤江衣里 カウンターティナー:村松稔之 テノール:高橋淳 バリトン:清水勇磨

 第4楽章に歌う合唱団は、最初から入場する場合と、2楽章が終わってからがあるけれど、今回は、2楽章のあと。
 ソロ歌手の入場であれっと思いました。華やかなドレスの女性歌手2名と蝶ネクタイの男性歌手2人というのを見慣れてきたのですが、ネクタイ3人ドレス1人だったからです。
 プログラムを見ると、カウンターテナーでした。ミラノ在住の村松稔之さん。

ソリスト


 村松さんは、合唱団の練習場の現れて、「このたび、いっしょに舞台に立たせていただく村松です」と、挨拶なさったそうです。ミサイルママは、「昔、豊島区の合唱団練習中に、共演する森麻季さんが挨拶に見えたことがあったの。まだ若手新進の時代だったから気軽に挨拶に来てくれたけれど、あれよという間にオペラで主役を張る実力歌手になったから、村松さんもこれから大歌手になっていくかも」と、期待を寄せていました。
 youtubeにUPされている「もののけ姫」や「この道」を聞いてみましたが、とても美しい歌声です。

 第4楽章、合唱団の平均年齢は高いけれど、とても迫力のある歌声でした。
 ミサイルママは、男声合唱団の背の高い人の後ろに隠れるように立っていました。2階の私の席から顔が半分だけ見えました。ケチって2階席にしたのだけれど、1階席だったら、まったく男性の影に隠れて顔が見えなかったかも。合唱は顔を見に行くのじゃ無いけれど、どうせなら、知っている顔が見えた方が楽しい。

 演奏終了し、ソリストとオーケストラが退場した後

 
 終演後、声をかけようとロビーで待っていたのだけれど、会えませんでした。知人のT子さんの顔が見えたので、「とても素晴らしい歌声でした」と、声をかけることができました。
 「合唱、よかった」と、感想メールを出しても返事なし。おや、これはもしかして、と思って帰宅したら、夜ミサイルママから電話がありました。

 「終演後、彼とふたりでイタリアンに行ってパスタ食べたんだけれど、T子さんたちのグループも来ていて、しかたないから、友人ですって紹介をしたの」と、ボーイフレンドが合唱をききに来てくれたことを楽しそうに話し続けました。

 「前の彼はスポーツ専門で、私が彼に合わせていっしょにラジオ体操やジョギングして無理しちゃったけれど、今度は彼もクラシックが好きだっていうし、同じ趣味が多い」ですって。
 ミサイルママの声がいつになく弾んでいたので、私もうれしかったです。

 「彼、見かけはそんなによくないけれど、すごくいい人なの」というミサイルママ。私は「あのさ、前の彼のときもつきあいはじめた最初のころは、とてもいい人って言ってたけれど、最後はいい人じゃなくなったよね」と、意地悪を言う。

 でも、この夏に「いい人じゃなくなった彼」ときっぱりお別れしてから、ダンスに打ち込んではいてもやや元気なかったミサイルママが。また生き生きしてきたので、よかったよかった。こんどこそ最後までいい人でいてほしいなあと願っています。

(合唱)

ひとりの友を得るという
大きな成功を勝ち取った者
心優しき妻を得た者は
彼の歓声に声を合わせよ
Wem grosse Wurf gelungen,
Eines Freundes Freund zu sein,
Wer ein holdes Weib errungen,
Mische seinen Jubel ein!

 年末のあわただしい日々を過ごすすべての人に、歓喜の歌声が響きますように。
 喜びよ、より美しくFreude, schöner
 
<つづく>
コメント (2)
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