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ぽかぽか春庭「人生史上一番、本当に幸せな瞬間」

2018-02-20 00:00:01 | エッセイ、コラム
20180220
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2018十八番日記光の春(8)一生の中で一番幸せな

 羽生結弦選手、金メダル獲得後のインタビューで「人生史上一番、本当に幸せな瞬間」と述べていました。小平奈緒選手のスピードスケート金メダルも同じ気持ちだろうと思います。

 オリンピック金メダルだったり、最年少中学生での将棋六段昇進だったり、特別な瞬間でなくても、だれにとっても自分自身の生涯の時間は、その人独自のもので、かけがえのない時間です。
 私のしょうもないこの人生だって、どの場面のどの一枚も、私にとっては、いとおしい時間なのです。

 私にとっての生涯でいちばんいい写真は、30年余前のもの。娘とのツーショット。
3ヶ月の娘と。


11ヶ月の娘と。


保育園の親子遠足むすめ2歳
 

息子が生まれて


群馬のスキー場で息子と


 娘、むすこと過ごした時間の記憶。
 高齢者は、記憶が薄れてくると自分のもっともよかった時代の記憶のみ残される、と聞きました。私は、娘と息子が生まれて、めちゃくちゃ忙しかったこの時代に戻るのだろうと思います。息子をおんぶして、娘のままごとの相手をしながら料理をしてかつ頭のなかで修士論文の文をととのえ、明日の日本語学校授業の段取りを考える。

 こども二人を育てる食い扶持のお金として奨学金をもらうために大学大学院へ通い、午前中は授業を受け、午後は日本語学校で就学生留学生に教えて、春夏冬の休みには夫の会社の手伝いをした。あのめまぐるしかった日々が、きっと私のいちばんいい時代です。

 私の一生。私立と国立の大学をふたつ卒業し、国立の大学院で修士号をとり、私立大学院で博士号を得た。地方公務員からスタートして、病院検査士、英文タイピスト、中学校国語教師、予備校講師、劇団女優、フリーライター、日本語学校講師、大学非常勤講師などなど、数多くの仕事もして、ここまでやってきた。

 もしも、これらのいろいろなシーンの時間のうち、どれかをひとつ選んでもう一度生きなおすとして、やっぱり、子どもと共にすごす時間を選ぶと思います。
 そんなこと言ったら、娘はいやな顔するのだけれど。「そういうふうに考えるから母はいつまでたっても子離れができないんだよ」はい、はい、わかっていますって。

 子離れしないと叱られても、やっぱり私は、娘息子と手に汗握っていっしょにフィギュアスケート応援している時間が、かけがえのないひとときと思っています。

<つづく>
コメント (6)
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