
20201107
ぽかぽか春庭アート散歩>2020アート散歩秋(5)日本美術の裏の裏 in サントリー美術館
10月14日、サントリー美術館リニューアルオープン記念所蔵品展の第2弾に行ってきました。
今回の「日本美術の裏の裏」は、私も娘も特に「これを見逃してなるものか」という見たくてたまらない作品はなかったのですが、年間会員券を購入したので、展示替えがあるたびに訪れて「モトをとらなきゃ」の精神です。
会期:0年9月30日(水)~11月29日(日)
さて、「日本美術の裏の裏」というテーマ設定で何を展示するのか。裏の裏は、ふつうなら表に戻っちゃうと思うのだけれど。
「裏」には裏側の意味のほか、表には表れていない「隠された部分」という意味もあります。「政界の裏」「警察の裏事情」など。今回の展示では、大きく変わってきた日常生活の中でどのように「生活の美」の愉しみを見出していくのか、その「隠された部分」に光を当てた展示だそうです。
メインのポスターの絵は、第1室に入ってすぐ目に入ります。全室撮影可能。
丸山応挙「青楓瀑布図」

・第1章「空間を作る」
屏風は、実用の「仕切り」として生活に用いられるのは当然ですが、屏風によって部屋の中に「異空間」を作り出すのが「裏」の役割。四つの季節を同じ屏風に同時に書き込んだりするのは、実際にはありえない「仮想空間」の演出なのですって。
第2章: 小をめでる
江戸時代の上野七澤屋で人気の「雛道具」をはじめ、清少納言が「小さきものはみなうつくし」と書いた美意識が現在でも、若い女性たちの「カワイイ!」文化につながっています。
雛道具を写真に写しても、あまりに精巧に作られていて、よくあるようにボールペンやシガレットと大きさを比べて写さないとミニチュアサイズだということがわからないくらいです。
実際の茶道具の椀と雛道具の椀、花入れとミニチュアサイズの花入れと、並べて展示してある展示方法のガラスケースもありました。
七澤屋の雛道具。小さくても蒔絵も本格的

第3章 心でえがく
著名な画家の作品ではなくても、素朴な絵の中に心打たれるものもあります。
第4章 景色を探す
焼き物のうち、自然釉でできた作品に自分好みの模様を見出すことを「景色をみる」というのだそうです。
第5章 和歌でわかる
生活の中に和歌の引用があふれていた時代とことなり、現代では百人一首の和歌でも若い人には通じなくなっています。日本美術は和歌をモチーフとした図柄が多いのに。モチーフのもとになっている和歌を考えてみよ、という企画。
色絵桜楓文透鉢 仁阿弥道八
桜と紅葉の両方をデザインにとりいれている椀

私が思い浮かべたのは「見渡せば花も紅葉もなかりせり~」という和歌だったのですが、、、
娘が一番気に入った鶴の水さし

サントリー美術館入り口で
