クレアホーム&ガーデン
202100516
ぽかぽか春庭日常茶飯辞典>2021二十一世紀日記春(6)クレアホーム&ガーデンでランチ
いつも仕事先でのランチは、ワンコイン500円の定食です。夜はカラオケ居酒屋ですが、近所に食べ物屋がないので、昼ランチはそこそこ人気の店です。「お刺身定食」「唐揚げ定食」「焼き魚定食」などのメインにミニ小鉢がふたつと漬物味噌汁がついています。
このところ夜営業は「お酒ダメ、カラオケダメ」の自粛中ですが、ランチは営業してくれるのでありがたい。
でも「たまにはもうちょっと気分が変わるランチを」と、上司が車で案内してくれた店に出かけてきました。
クレアホーム&ガーデンというレストランです。イギリスの農家レストランに倣った、農園付きレストラン、というか、レストランの周囲の広い敷地が花壇やハーブ園、蔬菜畑になっています。
レストランの建物について「イギリス風ですね」なんて尋ねると、オーナーは「イギリス<風>じゃありません。イギリスから建築資材を輸入してイギリスと同じ工法で建てた、イギリスの家なんです」と訂正します。
このクレアホーム&ガーデンは、野菜やハーブを農園で自作してレストランで利用しているほか、ウーフという組織の会員となっており、ウーファーと呼ばれる世界中の旅行者を受け入れています。
ウーフとは、WWOOF:World-Wide Opportunities on Organic Farms「 有機農場で働きたい人に世界的な規模で機会を与える」という意味で、農業体験と交流のNGOとして、1971年にロンドンで設立されました。その後多くの国に広まり、日本にもWWOOF・Japanの組織ができています。
ウーフの会員は、旅行者に宿泊場所を提供します。ウーファーWWOOFerと呼ばれる旅行者は、無料で宿泊するかわりに、農園、牧場などの仕事を手伝います。(有機農業・牧畜の農場牧場)
クレアホーム&ガーデンのオーナーは、ウーフ会員としてウーファーを受け入れています。オーナーの自宅に旅行者を泊め、そのかわりにウーファーに農園の草取り・薪割りなどの作業や、レストランの皿洗いや調理などのボランティア活動をしてもらうのです。
春庭は、ワーキングホリディ(ワーホリ)は知っていましたが、ウーフについてはまったく知りませんでした。よいことを教わりました。
私もウーファーになって、農家に宿泊しながら旅行してみたい。ボランティア活動、薪割りでも牛の世話でも草取りでも、何でもします。薪割りは得意中の得意です。皿洗いはときどき皿を割るので向かないと思うけれど。
木陰のテーブルでゆったりと。
実は、ランチに訪れた日は、3回目の緊急事態宣言が出たあとで、クレアホーム&ガーデンは4月25日から5月11日まで休業中だったのです。ママさんは、農作業の手を止めて、「コーヒーだけなら」とコーヒーを出してくれました。
おいしいコーヒーを飲みながら木陰のテーブルで話し込んでいると、「遠くからきていただいたみたいで。せっかくですから、かんたんなランチならお出しします」と言ってくれました。
上司の車は他県ナンバーだったのです。私も電車で片道100分かけて毎日通勤していますが、乗り換え2回の都内移動。上司も毎週1回往復、2時間かけて他県から来ています。「他県への移動はするな」というお達しは出ていますが、私のように電車で都内を移動する100分と、ひとりで車に乗り他者との接触はない車の120分、どちらが感染可能性が高いのか。
ともあれ、他県ナンバーのおかげで、ランチが食べられることになりました。
パン、やさいと白身魚のパイつつみ焼き、コーンポタージュ、コーヒー&ケーキで1,500円でした。
クレアホーム&ガーデン、ランチの店として、ときどき利用したいです。
<つづく>