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ぽかぽか春庭「古希+2いじわるバーさんの繰り言」

2021-09-07 00:00:01 | エッセイ、コラム
20210907
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2021二十一世紀日記秋(4)古希+2いじわるバーさんの繰り言

 免許更新も無事に済み、春庭めでたく古希+2歳でございます。古来稀なりがさらに稀稀になり、、、、と言っても、今の日本70代女性なんぞはうじゃうじゃいて、100歳だって稀ではないのだから、そう嬉しがってばかりもいられない。余裕の年金暮らしをするには、年金のほかに夫婦で2000万円の蓄えが必要と騒がれたのは数年前のこと。今では「余裕の老後生活」を送るには、株や証券売り抜けるか、政治家になって利権利殖でたんまり貯めるか、IT長者になるか、道は狭く険しい。もともと株にもITにも縁遠い庶民には無理ムリの話であることがみなに浸透したためか、あまり2千万だいや1千万でもなんとかなるとか騒がなくなりました。

 自慢じゃないが、貯金はない。夫の借金も返済が終わったもよう。夫の会社の運転資金借金なので、私は会社の借金総額が1千万円になった、と言う話までは聞いていたけれど、そのあとはどうなったのか、とんと知らぬ。私の借金(子育てのために借りた大学と大学院の育英奨学金。奨学金をこどもふたりを育てる生活費に当てていた)の未納分を夫が支払ったので、会社の借金も親が残した貯金でなんとかしたのだろうと推察するばかり。夫の父親は堅実な銀行員。私の父はお堅い鉄鋼会社社員だったというのに、夫婦して浮き草稼業でした。

 幸いに、夫の親が残した家があるので雨露しのげる。毎日の働く場があるので、親子の食い扶持はかせげる。

 楽しみ事も。無料の美術館やぐるっとパスで、この夏もずいぶんと美術館へのお出かけを楽しみました。消毒換気きちんとされていて予約制などで密も避けられ、美術館はもっともコロナ時代に適したお出かけ先でした。夏の美術館巡りについては、のちほどまとめてUP。

 この夏、残念だったこと。オリンピックの水泳とバレーボール、パラリンピックのボッチャと水泳と閉会式のチケットが当選していたのに、無観客になったこと。おとなしくテレビ観戦しました。
 もともと五輪は「金持っていて選手育成費や強化費をたくさん出せる国が強いのだから、勝敗は金しだい」と思っていたこともあり、来年まで延期されるほうがいいかと思いましたが、パラリンピックは、やはり選手の体調しだいで、来年になったら出場できない人もいるだろうと思いました。今年やれてよかったという選手もいただろうから、一概に来年まで延長とはいかなかったと思います。

 パラリンピック、熱戦つづきで金10個を含むメダル51個。個々の選手の努力はむろんですが、やはりお金持っていて選手強化できる国が勝ったとは思います。レース用の車いす(レーサー)は一台100万円。国民の年収がひとりあたり1年10万円いかないという国もあるのに、100万円のレーサーなど夢のまた夢。

 今後パラリンピックを続けるなら、アジアアフリカや南米などの「身障者は生きていくのもむずかしい」という国の選手育成を、世界全体ですべきだと思います。北欧のある選手。アフリカの最貧国の出身で、自国では「物乞い」をしてかつかつ生きていたと。
 日本の選手活躍はうれしかったですし、車いすラグビーや車いすバスケットなどの競技としての面白さをテレビ観戦でもみなが感じてくれたのはよかったと思います。とくに、ボッチャやゴールボールなど、これまで知られていなかった競技をみなが「スポーツとして面白い」と言うようになったのは、今回のパラリンピックの成果だと思います。

 これをよい機会として、ユニバーサルスポーツや、世界のバリアフリー化が進むといいですし、障害がある人の社会進出が増えるといいのですが、、、たぶんそううまくはいかない。パラリンピックに感動したという人の何割が「自宅の隣に障碍者施設を建設する」というときにもろ手を挙げて賛成するのか。これまで通り「そういう施設が近所にできると、我が家の土地値が下がる」とか言いだす人がいると思う。「社員の何割かは障害を持つ人を雇うように」という法律が徹底施行されたとき、「作業能率の落ちる人に同じ給与は出せない」という会社がないとは思えない。

 娘が応募したパラリンピック観戦チケット、ボッチャの席と水泳の席が当選していました。水泳は、木村選手と宇宙選手が金銀に輝いたレースを前から3列目で観戦できる予定でした。ボッチャは、最終日の試合を見ることができるはずでした。水泳はわかるけれど、ボッチャについてはほとんど知らなかったので、会場でより楽しめるように事前にいっしょうけんめいボッチャルールを勉強しました。

 視覚障害については、朗読ボランティア外出ヘルパーとしておつきあいしてきた阿子さんに学ぶことが多かったし、ボッチャ選手の多い脳性麻痺についても、青い鳥さんや阿子さんの友人と知り合って以来、学ぶことが多かったです。
 私は近眼で老眼だけれど、遠近両用メガネでなんとか暮らしていける。それと同じように、障碍を補助することができれば、外出も日常生活も普通に暮らせるようになるはず。福祉財源を確保できる政治になってほしいし、私にできることをして手助けをしたい。パラリンピック閉会式を見ながら思いを強めました。

 新宿免許更新センターへ向かう動く歩道のわきの柱には、パラリンピック競技のピクトグラムが飾ってあり、いろんな競技の絵を楽しむことができました。
 すべての競技の選手へありがとう。3年後には、世界の障害を持つ人の生活環境が、今よりもっとよくなっていることを願いつつ。

 3年後には後期高齢者となる春庭。高齢という障害とともに、なんとか生きていきます。
 どんな高齢者になりたいかというと、こんなバーさん。もとよりいじわるオバハンでしたが、いじわるバーさんを極めたい。



<つづく>
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