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ぽかぽか春庭「漢字授業を牽引する」

2021-09-14 00:00:01 | エッセイ、コラム
20210914
ぽかぽか春庭ニッポニアニッポン語教師日誌>日本語2021かんじいい漢字教室(1)漢字授業を牽引する

 春庭の漢字力。読むほうはなんとかなっても、書くほうは貧弱です。
 もともと漢字に強くはなかったですが、「漢字の読み方」に関しては、それほど劣ってもいないと信じて日本語授業を続けてきました。しかし、書くほうとなると、年をとればとるほど書けない漢字が増えてきます。むかしは、薔薇も憂鬱もなんとか書けたのに、ワープロを使いだして30年。画数の多い字はほとんど書けないし、「読めるが書けない」漢字がどんどん多くなりました。

 先日は「牽引する」の「牽・牽く」について、「あれ?これも読めるけれど書けない」と言うことに、ブロ友yokoちゃんのブログを見て気づきました。

 「牽く」の「牽」の漢字成り立ちは「玄+ワ+牛」であることを教えてもらいました。書き順サイトでちゃんと調べれば、「玄+ワ+牛」であることが出ているのに、私は「ナベブタ+く+ノ+ワ+ム+牛」という字だと思っていました。
 この字の書き順を留学生に教えることは、今まで一度もなかったことは幸いでした。
 
 牛が「牽引する」(画像借り物)



 書き順が間違っていることを自覚している漢字、たとえば「飛」は、左側のイを4・5画目に書き、最後に真ん中の棒を書くのが私の書き順。留学生には、書き順サイトで「これが正しい書き順」と紹介したうえで、「私は、こう書きます」と、自分流を押し通してきました。

 画数から漢字検索をしなくても、スマホなどで漢字検索ができるようになった現代では、書き順にこだわりすぎて、漢字嫌いの学生にしてしまったら、そのほうが悪いと思い、あまり書き順について厳しい指導はしなくなりました。「口」を下からぐるりと一筆で書こうとする学生には、さすがに注意しますが。

 書道をやる場合には、書き順を正しく書かないと、字形が整わない、ということもありますが、パソコンのワープロ機能を使いこなして書くなら、同音異字の漢字使い分けがきちんとできるほうが大切です。

 春庭がこれまで、「日本語教師志望の日本人学生」に「漢字テスト」として書かせてきた同音異字使い分けテストを、再掲載します。

第1問 キシャのキシャがキシャを取材しキシャでキシャしたのは、いつですか。
第2問 コウカイのコウカイを航行したコウカイ日誌をコウカイしたら、まちがったところがあってコウカイした。すぐにコウカイしたい。
第3問 あのコウエンでおこなわれるコウエンをコウエンするためにコウエンなる理想をコウエンしたのだが、とてもコウエンだったと評判だ。 

第1問 貴社の記者が騎射を取材し汽車で帰社したのはいつですか。
第2問 紅海(黄海も可)の公海を航行した航海日誌を公開したら、まちがったところがあって後悔した。すぐに更改したい。
第3問 あの公園でおこなわれる講演(公演も可)を後援するために高遠なる理想を口演したのだが、とても好演だったと評判だ。
 
<つづく>
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