
20241020
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2024二十四節季秋を求めて(1)シルバー行楽奥多摩ハイキング
春庭旅の目的は、1建物めぐり(擬洋館、近代洋館)2橋めぐり3滝めぐり4乗り鉄 5地方の美術館観覧、と思っていますが、都内からできるだけ運賃かけずにお出かけしたいとケチっているので、なかなか希望通りの旅にはなりません。
吉川英治記念館へバス乗り継ぎで行こうと思っていたのですが、バス旅のコースを調べていたら、記念館主催のハイキング募集に滑り込みセーフで応募できたので、参加してきました。「バス旅・東京の西のはじへ」は、また今度。
急遽応募を決めたのは、一人では行けそうもない「青梅一ノ滝」がコースに含まれていたからです。一の滝は2022(令和4)年3月に登山道整備が終わり、公開された高さ10mの滝です。道が整備される前までは、登山慣れしていない人は遭難の恐れもある秘境滝だったそうで、近くにある青龍寺の名から別名青龍の滝。辰年に行きたくなる場所です。
滝を見ることのできるハイキングなら行きたい。
二俣尾駅までの片道 千円強は散財になるけれど、私が青梅駅までの足としてバス路線をながめていた西武線花小金井駅から青梅までの最長都営バス路線で行くと、最寄り駅を始発で出ても集合時間の九時半に間に合いそうもない。都会を走るバス旅の欠点は、時間通りに運行できるかどうかわからない点。
JRホリデー快速奥多摩に乗車。青梅終点。登山姿のおっさんや山ガールたちに交じってぞろぞろと乗り換え電車に乗ったら、大間違い。快速奥多摩駅行きでした。集合駅の二俣尾駅に快速は止まりません。10分弱待って青梅駅に戻り、二俣尾に9時28分に到着。9時半の集合時間にギリセーフ。駅前にはじいさんばあさんが集合しています。ばあさんたちと言っても、私より若い世代でしょう。受付で参加費千円払い、青梅市長の挨拶、担当者による簡単な足ほぐしの体操、コース説明。10時に出発。
最初に奥多摩橋で上流の多摩川を眺める。

奥多摩橋を渡り最初の立ち寄り地は不動明王のお堂。お堂へは、降雨後の濡れた急な道を登らなければならないとの説明。「無理と思う方は、ここでやすんでいてください」と指示があったけれど、御開帳の日以外は閉じられていると言うお堂の扉を特別に開けてもらいました、と説明があったのですから、お参りせねば。しかしながら宗教にうといHALなので、二礼二拍手一礼して、はて?不動明王は仏を守るのが役目。拍手はいらなかった。あら恥ずかし。初詣にもいかない宗教に遠い人間なので、どうもご利益がない行動ばかりする。次の愛宕神社は、神社というからには、こんどこそ二礼二拍手一礼。お賽銭はあげないので、たぶんご利益はない。
いよいよ目的地の一の滝へ。滝であるから川の途中にある。川は谷底に流れているのだから、またまた急な山道を下る。こりゃ登りはえらいこっちゃ、と思いながら一歩一歩、ゆっくりと。

一の滝は、地元では「幻の滝」と呼ばれてきたそう。国土地理院の定義では、水が崖を落ち始める滝口から滝つぼまでの落差5m以上、水が涸れることなく常に水量があること、を条件として国土地理院の地図に登録される。しかし青梅吉野郷一の滝は、落差10mで涸れることなく水量があるのに、滝までの道が整備されておらず、滝つぼへ降りられなかったからか、地図には載せられていなかった。地図にない「幻の滝」でした。

現在は地域の「幾代会(植物観察からはじまった自然保護自然観察のボランティア)」の人々の活動などによって、滝つぼを観察できる山道もロープや手すりが整備されたので、近々地図にも明記されるようになるでしょうとのこと。
即清寺の天井曼荼羅絵を拝観し、吉川英治と旧青梅吉野村のかかわりについてのレクチャーを受けてから、最後の立ち寄り地「吉川英治記念館」へ。


私の好みからいくと滝以外の神社もお寺も、それほど見学したい場所ではありませんでしたが、幾代会のボランティアさんが丁寧に吉川英治と吉野村のかかわりについて説明してくれて、読んでもいないのに吉川文学に親しめた気がしました。
<つづく>