2015.8.7(金)晴れ
その場に似つかわしくない暗くて、威厳のある100号もあろうかという油絵に出会ったのはこの春である。奇妙な絵だなあと思いつつ過ごしていたある日、あやべ市民新聞に「原田正義遺作展」という大見出しの記事が掲載された。そこに載っている鎧の絵を見たときに「あっこの人の絵だ」と気付いた。鎧の他、枕木や絵馬をテーマに多くの作品を描かれているという。絵というものは不思議なもので作者の人となりがわかってくると段々好きになってしまうのである。浜田地明さん、石田哲也さんもそうであり、もちろん渡辺淳先生もそうである。
ポスターとパンフレット
さて「油絵一筋60年 画家原田正義の世界」は8月7日~9日までグンゼ博物苑 集蔵で開催され、初日の今日、わくわくしながら行ったのである。
いやあ迫力がありましたなあ、風景画も静物画もあるんだが何と言っても鎧と枕木がよろしい。鎧はどこのものを描かれたのかわからないのだけど、枕木は山陰線の山家や和知の駅構内に積まれていたものだろうと想像する。ついこないだまで積んであったものだ。かつては時代の覇者であった武士の着た鎧、鉄道の基礎ともなった枕木をどうしてテーマに選ばれたのか知りたかったのだが、2013年の夏に逝去されており知るよしもないようだ。
やっぱ鎧なのだ
この夏は渡辺淳先生の展示も二ヶ所であり楽しみだ。
「山椒庵から見た若狭の風景」~水上勉に大山椒魚と呼ばれた画家 渡辺淳の半生~
8月1日~23日 福井県立若狭図書学習センター(小浜市南川町6-11 0770-52-2705)