中古マンションの販売価格が上昇している。平均価格は約3年ぶりに首都圏1都3県でそろって上昇した。特に東京都心部の値上がりが目立つ。景気の回復期待、金利の先高観を背景にマンション需要が拡大するなか、新築よりも手ごろな価格が支持されている。新築マンションの価格が強含んでいることも背景にある。
民間調査会社の東京カンテイ(東京・品川)が25日に発表した8月の首都圏の中古マンション平均価格(70平方メートル換算)は、2789万円と前月比0.9%上がった。上昇は2カ月ぶり。都道府県別では東京が0.9%上昇。埼玉、千葉、神奈川を含め1都3県全域で上昇したのは2010年6月以来だ。東京23区内では4034万円と、17カ月ぶりに4000万円を超えた。
「契約件数は今年度に入り前年度比で1割強増えている」(三井不動産リアルティ)。金利や住宅価格の先高観から「これまで賃貸住宅に住んでいた層が積極的に買い始めている」(東急リバブル)。また「割安な古い物件を購入してリフォームして使うケースも目立つ」(不動産大手)という。
中古マンションを自分好みにリフォームする人も多い
供給が減っている点も値段を押し上げている。東京カンテイによると、首都圏の中古マンションの8月の販売件数は3万1898戸と前年同月比で15%減少。「価格の先高観から売り主側が急いで売ろうとしない。値段交渉をしても下がらない例が増えている」(東急リバブル)。ただ先高観が広がる一方で、値上がりが続けば需要が後退するとの指摘も出ている。
新築マンションの価格も上昇している。不動産経済研究所(東京・新宿)によると、今年1~8月期の平均価格(首都圏)は4805万円と前年同期比で5.3%上昇。販売が増加しており「今年は3年ぶりに平均価格が前年を上回りそうだ」(同研究所)。
20年の五輪開催もマンション市況には強材料となりそう。「新たな交通網の整備で湾岸地区の価格が大きく上がる可能性がある」(みずほ証券の石沢卓志チーフ不動産アナリスト)という。中古マンション価格は中部圏は1478万円と前月比0.3%上昇するなど首都圏以外でも回復傾向が出ている。関西圏は1798万円で横ばいだ。
民間調査会社の東京カンテイ(東京・品川)が25日に発表した8月の首都圏の中古マンション平均価格(70平方メートル換算)は、2789万円と前月比0.9%上がった。上昇は2カ月ぶり。都道府県別では東京が0.9%上昇。埼玉、千葉、神奈川を含め1都3県全域で上昇したのは2010年6月以来だ。東京23区内では4034万円と、17カ月ぶりに4000万円を超えた。
「契約件数は今年度に入り前年度比で1割強増えている」(三井不動産リアルティ)。金利や住宅価格の先高観から「これまで賃貸住宅に住んでいた層が積極的に買い始めている」(東急リバブル)。また「割安な古い物件を購入してリフォームして使うケースも目立つ」(不動産大手)という。
中古マンションを自分好みにリフォームする人も多い
供給が減っている点も値段を押し上げている。東京カンテイによると、首都圏の中古マンションの8月の販売件数は3万1898戸と前年同月比で15%減少。「価格の先高観から売り主側が急いで売ろうとしない。値段交渉をしても下がらない例が増えている」(東急リバブル)。ただ先高観が広がる一方で、値上がりが続けば需要が後退するとの指摘も出ている。
新築マンションの価格も上昇している。不動産経済研究所(東京・新宿)によると、今年1~8月期の平均価格(首都圏)は4805万円と前年同期比で5.3%上昇。販売が増加しており「今年は3年ぶりに平均価格が前年を上回りそうだ」(同研究所)。
20年の五輪開催もマンション市況には強材料となりそう。「新たな交通網の整備で湾岸地区の価格が大きく上がる可能性がある」(みずほ証券の石沢卓志チーフ不動産アナリスト)という。中古マンション価格は中部圏は1478万円と前月比0.3%上昇するなど首都圏以外でも回復傾向が出ている。関西圏は1798万円で横ばいだ。