『孤独のグルメ』は面白い。知られざる名店を教えてくれるのが楽しみである。ただ、欠点は取り上げられると店が混んでなかなかお邪魔できないことである。2014年のseason4で取り上げられた『シャンウェイ』は本店に行こうとしても予約が出来なかったのである。

今回は本店ではなく、宮下パーク3階にできたお店、土曜日はあいにくの雨。渋谷駅の目と鼻の先にあるのだが、スクランブル交差点を渡るだけでも大仕事、のんべい横丁を通り、宮下パークの入口に到着。3階まで上がり、かなり奥まで行ったところにお店はある。


外観同様に中に入っても店は広く、賑やか。予約しておいたのですぐに席に案内される。全てバーコードで注文する方式であるが、メニューも置いてある。


まずは生ビールで乾杯。青島ビールは幾つか種類もあり、ラッパのみするようだが、よくわからないので無難にこちらにした。

前菜7種盛をオーダー。大きな蒸籠に小皿が並ぶ。上から時計回りに『搾菜』『豚ガツの花山椒和え』『豆腐の細切り和え』『塩ダレ胡瓜』『きくらげパクチー』『ピリ辛白菜』、真ん中が『甘エビ紹興酒漬け』。いずれも酒の肴としては最高,ピリ辛味が多いが、食感が楽しいのは豆腐細切り和え。使われているのは干し豆腐、高野豆腐よりは豆腐に近いが、野菜やきくらげと塩味で和えてある。私が最も好きなのは甘エビ紹興酒漬、酔っ払い蟹のエビバージョンで特に味噌と卵が美味しかった。


『蒸し物3品』、おすすめが熱々で到着。肉シウマイ、エビシウマイ、エビ餃子、2人で分けながら頂く。蒸し立ての点心はもちろん美味い。ここで紹興酒をお願いする。

念願の『毛沢東スペアリブ』が登場。一番小さいサイズは140g、2本付いてくる。揚げたての豚肉にニンニク・唐辛子・干しエビ・オニオン・五香粉などをまぜて焼いたものが掛かっている。手掴みでこれをバリバリ言わせながら豪快に食べるのだが、元々の肉の味付けは薄味、スパイシーな粉が複雑で辛味もたっぷり、いくらでも食べられてしまいそうである。


続いて『海老のマヨネーズ』、サクサクとしていて美味い。さらにさっぱりと『空芯菜のガーリック炒め』を食べるが、中々の存在感で紹興酒も進む。


締めは『黒炒飯』、鉄板にドーナツ状に盛られた炒飯、醤油や生卵などのタレを掛けて、ひたすら混ぜる。全体に黒くなり、黒炒飯の出来上がりだが、思っていたよりあっさり、普通の炒飯の味がした。

最後は『担々麺』、上に乗っている肉そぼろが甘辛く美味い。麺はやや太めのちぢれ麺、辛味が効いていてモヤシと麺が絡まり合い、いい味付けとなっていた。

これは先ほどの毛沢東スペアリブの粉を残しておいて上に掛けたら良かったのかもしれない。

店の人は多く、オーダーしてもすぐに出来上がるストレスの感じないお店。かなりがやがやしていて若者の声が大きいため、これが嫌な人には向かない店。私は美味かった時思いました、ご馳走さまでした。
青山シャンウェイ
渋谷区神宮前6ー20ー10宮下パークノース3階
05055979807