日本橋を渡ったところで正午となった。この辺りのお店は12時少し前あたりから最近は満員、列ができていることも不思議ではない。例えば『紅花別館』、カレーライスが有名だが、すでに5人待ち、立喰そばは『一心たすけ』『よもだそば』は店に入れない、『はなまるうどん』は地下階段から列が伸びるといった具合。さらに中華料理の名店『小洞天』は閉店してしまった。
しかし、こんな時に私が向かうのは『レストラン東洋』、中央通り沿いにドンと店を構える大箱レストラン。創業は1963年、つまり60年以上になる。1階は喫茶、2階はレストランだが、この大きなビルの2フロアを占める。2階に上ると4人席に案内してくれる。
メニューには『日替Aランチ』(880円)、本日は味噌カツである。『Bランチ』(エビフライ2尾、ハンバーグ、目玉焼き、ライス)・『Cランチ』(エビフライ2尾、豚肉生姜焼き)がいずれも1080円である。他にも色々とメニューはあるが、やはりお得なこの3つを頼む人がおおくなる。私はBランチにした。
すぐにお冷がサーブされ、次の瞬間にはBランチが到着。僅か3分ほどのこと。ナイフ、フォーク、割り箸、お手拭きが揃って箱に入っている。
よく見るとレモン果汁の小袋、タルタルソース、千切りキャベツも付いている。ハンバーグにはデミグラス、その下には炒めたスパゲッティ、まさに昭和レトロの日本洋食ランチである。
まずはハンバーグと固く焼いてある目玉焼きから、ちゃんとナイフで切ってドミソースをつけ、口に入れる。これはライスにベストマッチ、ちゃんとハンバーグの挽肉は粗挽きで食べ応えがある。
また、ドミソースがついたスパゲッティも素晴らしくうまい。1本目エビフライにはレモンをかけ、タルタルソースで頂く。やや細身だが、ぷりぷり感もあり、揚げたてで風味もいい。この店の欠点は料理の量に比べてご飯がかなり少ないこと。もう少しは欲しいところである。
キャベツ千切りを頂き、ハンバーグを食べてライスを頂く。これなら茶碗の方が便利なのだが、やはりこの店は洋食屋。フォークでライスを食べる人も多いのである。
もう1本のエビフライはソースで頂くが、やや甘めのソースによく合う。とにかくお昼過ぎても席の確保ができる可能性もあり、値段もリーズナブル、さらに注文品はすぐに出てくる営業マンには有り難いお店である。ご馳走さまでした。
レストラン東洋
中央区日本橋1ー2ー10
0332710003