PART4はこちら。
AくんもBくんも健康に育ち、高校を卒業して就職することになった。就学期間はどちらも同じ12年間。卒業はAくんの方が一年早い。つまり、2032年4月1日のAくんは18才の誕生日に就職することになったのに対して、Bくんは2033年4月1日に就職して、翌4月2日には19才になる。
いちばんおなじみの山形県の市町村立学校事務職員にふたりともなったとしよう。Aくんは辞令交付式の日が18才。18才未満は運転免許をとれないので、彼は電車やバス、そしてチャリで通勤。これは4月1日生まれの大いなるビハインドだ。
対してBくんは、高三の夏休みに免許をとっているので、所属まで自動車通勤。ルンルンである。ただし、出張において自家用車使用はまだ認められていないという不都合はあるけれども。
話は一気に飛んで、定年退職の話。わたしが不可解に思っていたのは、4月1日生まれははたしていつ退職するか、だった。これは大きい話でしょう?パターンはふたつ考えられる。
1.2014年生まれのAくんは、2074年4月1日に60才になる(これが民法上誤解なのは前述したとおり)。60才になる年度に退職するという考えからすれば、退職は2075年3月31日になる。
2.リフレッシュ特休と同様に考えれば、2014年3月31日生まれの、つまり同級生たちといっしょに2074年3月31日に退職する。
……最初のパターンだと学校事務職員として過ごす期間は43年間。後のパターンだと42年間である。高卒で就職して定年まですごす一般的な例は42年間だから、ひょっとして4月1日生まれだけは1年間長く勤務することになるのかっ!?
答えはまたしても山形県教育関係職員必携のなかにありそうだ。指サックをはめて猛然と調べた結果……
PART6につづく。本日の4月1日生まれは桑田真澄。彼はPL学園で“出場できるすべての甲子園”に主戦投手として出場した。もっとも幼い(失礼な言い方だが)高校生であるにもかかわらず。