久保田利伸 - Missing
PART2はこちら。
なぜこんな無茶な法案が成立したかといえば、結局は経済なんだと思います。とにかく食わせてくれよという意見がいまも最優先。それは理解できます。いま苦しいんだ、政治がなんとかしてくれという欲求はどんな時代でもまずある。安倍晋三はそれに応えた。無茶な方法で。
アベノミクスですよね?誰が名付けたかは知らないけれども。
財政規律を無視して、昔ながらの公共投資と低金利政策をあからさまにやった。唯一評価できるとすれば、逐次投入ではなくて一気呵成にやった。あとはどうなろうと知ったことではない。とにかく彼(と彼をトップに据えることで何らかの政策を実現させたいグループ)は、その効果があるうちに彼らの意向を少しだけでも達成したかったのでしょう。
そして今回、その願望は達成された。
むかしの自民党なら、別の勢力があってそちらとのバトルが一定のバランスをとっていた。わたしは野田聖子が総裁選に出るのではないかとヒヤヒヤしたのはそのせい。勝てないにしても(勝てるはずがないのは理解できる)そんなことで党内政権交代が行われてたまるものか。
で、危惧するまでもなくこの党は彼女をつぶした(というか彼女は逆目にはるという選択肢を示したので生き残った)。問題はもちろんこれからだ。
前号で言った“下地”が厳然として存在するわけだから。
国家主義的で、対中国、対韓国、対北朝鮮に威勢のいい言辞を支持者向けにふりまき、それが現実を知っているオトナの態度だと本気で思っている層が自由民主党では多数になっている。しかもその姿勢を援護するマスコミがここまであからさまに主張を始めた。
これこそが、次は改憲だと勢いづく風潮につながっている。彼らは急いでいる。だって経済が破綻する前にすべてを終えていなければならないのだから。安保法は、そんな彼らの橋頭堡だ。以下次号。
本日の一曲は久保田利伸の「Missing」。この曲を聴くと新日ファンは泣いたり怒ったりする。彼がデビューしたとき、松任谷由実は「山下(達郎)さんなんかはくやしいと思う。」とラジオで語っていた。最初から黒い血が流れているわけだからね。