トランジスタ・ラジオ / RCサクセション / 忌野清志郎
前にもアベ政治で特集したように、近ごろのマスコミはその色彩を鮮明にしている。新聞で言えば
朝日・毎日・東京 VS 読売・産経
テレビなら
テレ朝・TBS VS フジ・日テレ・NHK
という具合。もちろん左側が現政権に批判的で、右側は肯定的に捉えている。
むかしからそういう傾向はあったけれども、これほどまでむき出しになったことはない。とても、とは言わないが、善いことだと思いますよ。販促ではなくて、その主張によって新聞やニュース番組を選択できるようになったのだから。ようやく、他の先進国にこの部分でも追いついたのかなとも思う。マスコミ自体がある主張をもとに報道しているのだと、みんなが気づき始めたのだ。
朝は読売を広げ、ニュースはNHKしか見ない人を想定してみよう(日本でいちばん多い人たち)。およそ国会の外で行われたことはほとんど理解できなかったのではないか、若いもんたちは何を騒いでおるのだと……という心配はしかし、あまり意味を持たないだろうと楽観している。
ことここに至っても内閣支持率は高いのに、世論調査の結果、安保法の説明が十分だったとする人がわずか12%にすぎなかったと、あの読売の調査で出ているからだ。
読売の世論調査といえば恣意的なので有名。安保法が、まだ法案だったときのアンケートの質問はこうだったそうだ。
「安全保障関連法案は、日本の平和と安全を確保し、国際社会への貢献を強化するために、自衛隊の活動を拡大するものです。こうした法律の整備に、賛成ですか、反対ですか」
これに反対と答えるのは勇気がいるぞ(笑)。でも結果はそれでも賛成38%で反対51%だったのである。メディアに対するリテラシーは確実に根付き始めている……ちょっと楽観的すぎるか。以下次号。
本日の一曲はRCサクセション「トランジスタ・ラジオ」
「いま生きていたら、どんな曲を歌ってたかしらね」妻は助手席でしみじみとつぶやく。そりゃあきっと……