2015年9月号PART1「野球は平等なスポーツ」はこちら。
「日の丸を足元に置くなんて」
わたしは五輪のエンブレム問題に関しては「なにやってんだかなあ」とは思っても、盗用がどうしたのと騒ぎ立てるのには懐疑的だった。世界を見渡せば似ているデザインぐらいあるだろさと。ウォッチャーたちがいっせいに佐野某の作品に類似するデザインを画像検索する図は、少しうすら寒くもある。
もちろん、コンペに至るまでの経過からしてどうもうさんくさい構図だけれど、この、組織委員会の誰かさんの発言には気が遠くなった。オフィシャルなコンペで選考された作品を、選考委員会にも諮らずに勝手に組織委が修正させていたのだ。しかも上記のような理屈で。
電通がどんなにおしゃれに商売をかましても、体育会系ゴリゴリのオヤジ(かは知らないが)のひとことで簡単にひっくり返る世界。東京オリンピックとはこのような人たちによって開催されようとしている。もっとも、日の丸が下にあるのが本当に原案だったのかという疑いまであるあたり、ほんとにもうどうしようもない。
「竹内(結子)さんは以前、三谷さんのドラマに出演されたとき、台本(の完成)が遅れたと聞きました。ただ、遅れたおかげで変に役に悩む時間が少なくなってて良かったと。今回も、できるだけ遅く本(台本)をあげてほしいと聞いたのですが、本当でしょうか?」
でました。このシリーズではおなじみのコメント芸人三谷幸喜が、またしても「真田丸」の記者会見で竹内結子に向かって質問。なにしろ、西日暮里壁新聞の記者ですから。
「これが噂の西日暮里壁新聞ですか。できるだけ早く、と切に願っております」
いいぞ結子っ!淀君ならきっとこう返したはずだ!(笑)
2015年10月号「傷つける言葉」につづく。