事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

極私的朝ドラ史PART23 低迷期

2015-10-14 | テレビ番組

PART22「こころ」はこちら

2003年後期の「てるてる家族」は、なかにし礼の原作をドラマ化。モデルになっているのは彼の奥さん姉妹だ。なかにし礼の奥さんって……石田ゆりだ。ゆり子じゃないですよ、ゆり。いまの若い読者は知らないだろうなあ。いしだあゆみの妹で、なかにし礼と結婚したときは、うわー騙されちゃったんだろうなと思ったものでした(笑)。

ゆりは四人姉妹の末っ子で、若草物語でいえばエイミー。朝ドラでは石原さとみが演じた。次女ジョーがいしだあゆみ。SPEEDでは“美人担当”だった上原多香子というなるほどのキャスティング。三女べスが上野樹里。おだやかな長女(のちにグルノーブルでフィギュアスケートの日本代表になる)を宝塚のトップだった紺野まひる。母親に浅野ゆう子、父親が岸谷五朗。なかにしであろうと思われる男性に錦戸亮がふんしている。

……なんか、面白そうじゃないですか。脚本も気鋭の大森寿美男だし。「64(ロクヨン)」と「クライマーズハイ」(TV版)を書いたひとなんだから……しかし平均視聴率が初めて20%を切るなど、人気は低迷。しかし熱狂的なファンがいたとか。逆に、だからこそ朝ドラとしてはしんどかったのかもしれない。同様のことが、ほぼ十年後の「純と愛」でも起こるのだが、それはそのときに。

以降も低迷はとどまるところを知らず、「天花」(主演藤澤恵麻)、「わかば」(主演原田夏希)「ファイト」(主演本仮屋ユイカ)、「風のハルカ」(主演村川絵梨)とつづく。

女優もなかなかブレイクしない。「スウィングガールズ」でペットボトルを吸いつぶした本仮屋ユイカもいまひとつ。ただし次の「純情きらり」で少し人気を持ち直す。

主演は、NTTドコモ東北のCMで東北人にはおなじみだった、というかすでに「NANA」でブレイクしていた宮崎あおい。わたしはこのあたりで、まっさらのど新人に近い女優の起用はそろそろ朝ドラはやめたらどうだと思っていた。リスクが大きすぎる。

それは体力的、精神的にもまだ女優になりきれていない若い女性に半年以上の拘束はきつすぎるからだ。その点、宮崎は子役時代から芸能界には慣れていたし……ただ、以降も朝ドラの低迷はつづく。以下次号

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