2015年9月号「人事院勧告2015」はこちら。
前年度に予告していたように、今年、公務員についての最大のイベントは「年金一元化」です。その手始めとして、この10月1日から公立学校共済組合員も厚生年金に加入しました(期限付職員は前から厚生年金加入者)。
と言っても保険証が変わるわけでもなく、先月までと同じ生活がつづいているので何が何だか、なのが正直なところでしょうが、本日よりあなたの生活に直接の変化があらわれています。
その変化とは、さあ明細書を見てください。中段にあたらしく「標準報酬」という欄がもうけられています。そこに「等級」「月額」とあり、それぞれ数字が印字されています(期限付の場合は教育事務所経由で決定されているからか印字されていません)。
これはなに?
先月までは、月々の掛金は給料月額に比例して支払うシステムでした。しかし今月からは、給料だけでなく、実際に受け取っている各種手当も加味してランキング。そして該当する等級(30級まであります)に応じた掛金を払う方法に変わりました。これが、標準報酬制と呼ばれるものです。
理屈はわかったけれども、実際に掛金はどうなったか。気になるのはそこですね。わたしも知りたかったので職員全員の掛金をエクセルにぶちこんで前月の分と比較してみました(ひまなのか)。そうしたら、意外な結果が出たのです。
・程度の差はあれ、多くの職員の掛金は下がっている
・管理職はほぼ同額
・行政職は増額
・教育職のなかにも増額になった人がいる
そしてそして
・T島の職員は壮絶に増額になっている
……これはいったいどういうことか。実は、稼働初年度である今回に限り、今年の6月の報酬だけで判断されたため
・行政職の場合は、残業が多い月の翌月だったので時間外勤務手当が影響した
・部活動を5月にがんばった人の特殊業務手当が高額になったことが影響した
……ということだと思います。T島の場合は、もちろんへき地手当や準へき地手当などのせいでしょう。しかしこんなことだと、報酬を判断する月(来年からは4、5、6月)が高額な人は損じゃないか!と怒る人もいると思います。でも物事はそう簡単ではありません。
「掛金が高ければ、受け取る年金額も高くなる」
というのも事実だからです。いずれにしろ、全国4千万人のサラリーマンはこのルールでやっており、共済組合もそうせざるをえなかったというところでしょうか。
画像はぴちょんくん号
フォルクスワーゲンユーザーとしてはクルマの話はさけたいところ。でも、先日わたしのうしろにこの車がついたときは本当にたまげた。ダイキンの営業車らしいです。オリジナルは全国に3台しかないとか。いい経験でした。にしてもなにやってんだVW。
2015年11月号「え、“今年”は差額は出ないの?」につづく。