事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

今月の名言2020年3月号PART4 年寄りになりたくない。

2020-03-16 | 日記・エッセイ・コラム

夏の歌⑨ 白い夏の詩/とんぼちゃん

PART3「シュガーパウダー」はこちら

高齢者男性は最近になって急に幼児化したわけではないと思います。たぶん昔から中身は「こんなもの」だったのです

内田樹による卓見。「巷に貫禄が感じられない高齢者が増えてきているような気がするのですが。」という問いに対して。それではどうして急に幼児化して見えるかといえば……

かつては父権制秩序が男性に「大人のようなふりをする」ことを制度的に強いてきたけれど、今はもうそのような強制がなくなった。だから、幼児性がずるずると露出してきたのだと思います。

わたしは昔ならとっくに盆栽をいじっている年令になっている。波平みたいに。あの人は50代前半だったのだ。コンビニの店員を恫喝する老人はよく見かける。トイレットペーパーが買えないと店の責任のようにかます高齢者も多いとか。

「ばっかもーん!」

とか言ってみたいなあ。でも絶対言えねえ。なぜなら、旧世代からの重荷こそがその発言だから。ひょっとしたらわたしの世代は永遠のカツオだから。

そして、旧世代がそんな幼児性を発揮しているのだとすれば、おれは意地でもそんな年寄りにはならないと誓う。どこまで保つんだよ、とせせら笑われるのは承知。でも、まだ意地を張れる年令のうちに誓う。

そんな年寄りにはならない。

本日の1曲は、そんな世代の意味もこめてとんぼちゃん。うわーうちの世代って脆弱(笑)

PART5「ドラえもんがいない3月」につづく

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「デス・ウィッシュ」Death Wish (2018 MGM)

2020-03-16 | 洋画

「狼よさらば」特集はこちら

作り手たちは否定しているけれども、もちろんこの「デス・ウィッシュ」は「狼よさらば」のリメイク。ただ、オリジナルと比べて徹底的に違う点がある。それは、妻と娘を暴行する男たちの存在。

「狼よさらば」では、ジェフ・ゴールドブラムたち3人に、ブロンソンは二度と会うことはない。彼は街の悪を、特定の個人ではなく、ただ悪というだけで屠っていく。

ところが「デス・ウィッシュ」において、主演ブルース・ウィリスはわざわざ3人を追いつめて殺していくのだ。これは、自警ではなくて明確に復讐であり、ハリウッド映画としてはむしろ普通。印象として陰惨さが払しょくされ、というか漂白されている。だからおよそ“問題作”にはなりえない。

じゃあつまらなかったのかといえばそんなことはなくて、ブロンソン同様にとても理性的には見えないウィリス(ジョン・マクレーン刑事だった人ですから)がアクション映画に復帰してくれたのがまずうれしい。

映画としての面白さは明らかにこちらが上。しかし、やはりビジランテキラーという特異な存在を描いた意味で、オリジナルは歴史に残るがこちらは……

ブロンソンの住む70年代のニューヨークには世界貿易センタービルが健在で、究極の暴力とはいったいなんだろうと思わせてもくれた。

あ、もうひとつリメイク版にはうれしいことが。奥さん役がごひいきエリザベス・シューなんですっ!このあたりは完全にリメイクの勝ち!(笑)

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