夏の歌⑨ 白い夏の詩/とんぼちゃん
PART3「シュガーパウダー」はこちら。
高齢者男性は最近になって急に幼児化したわけではないと思います。たぶん昔から中身は「こんなもの」だったのです。
内田樹による卓見。「巷に貫禄が感じられない高齢者が増えてきているような気がするのですが。」という問いに対して。それではどうして急に幼児化して見えるかといえば……
かつては父権制秩序が男性に「大人のようなふりをする」ことを制度的に強いてきたけれど、今はもうそのような強制がなくなった。だから、幼児性がずるずると露出してきたのだと思います。
わたしは昔ならとっくに盆栽をいじっている年令になっている。波平みたいに。あの人は50代前半だったのだ。コンビニの店員を恫喝する老人はよく見かける。トイレットペーパーが買えないと店の責任のようにかます高齢者も多いとか。
「ばっかもーん!」
とか言ってみたいなあ。でも絶対言えねえ。なぜなら、旧世代からの重荷こそがその発言だから。ひょっとしたらわたしの世代は永遠のカツオだから。
そして、旧世代がそんな幼児性を発揮しているのだとすれば、おれは意地でもそんな年寄りにはならないと誓う。どこまで保つんだよ、とせせら笑われるのは承知。でも、まだ意地を張れる年令のうちに誓う。
そんな年寄りにはならない。
本日の1曲は、そんな世代の意味もこめてとんぼちゃん。うわーうちの世代って脆弱(笑)
PART5「ドラえもんがいない3月」につづく。