ホタル大学は、ホタル棲む自然環境の保全と再生を担うリーダー養成講座として、内閣府認証「NPOホタルの会」がホタルの生態や生息環境をはじめ、生態系の保全と維持管理、そして再生の手法等、ノウハウをすべて提供するものだが、私が主任講師を務めている。
4月に開講し、第三回目になる6月16日は、野外実習として「里山とゲンジボタルの生息地での観察」を行った。里山では、モリアオガエルの卵塊等を観察。ゲンジボタルの生息地では、数頭の発光を観察したが、小雨で気温が14℃。雨は問題ないが、気温が低かったことで飛翔せず、葉上で発光するのみであった。目的は、ホタル観賞ではなく観察。「このような気象条件では、配偶行動ができない。」ということを肌で感じて頂けたと思う。来月は、「ヘイケボタルの観察」を予定している。
参照:ホタル大学一期生募集
掲載写真は、いずれも過去に撮影したもので本記事とは関係がないが、すべて東京都内で自然発生しているゲンジボタルとヒメボタルの
飛翔する光景であることと、フィルムでの一発露光(長時間露光)であることから掲載した。昨今では、ホタルの写真はデジタルカメラで簡単に撮影できるようになり、私自身もフィルムでは撮影していない。また、デジタルでは何カットも重ねるという手法が用いられ、見栄え重視の写真が溢れているが、かつての一発露光(長時間露光)のフィルム写真を見直すことで、ホタル写真における写真芸術と生態学的価値を考え直したいと思う。ホタルの写真は、ホタルの光がたくさん写っていれば「綺麗」(インスタ映え)というものではない。
ちなみに、4枚目のヒメボタルの飛翔風景の撮影には、6年を要した。しかも、すぐ背後で野生のツキノワグマがうろつく中での撮影であった。
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ゲンジボタルの飛翔風景
OLYMPUS OM-2 / ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 / Ektachrome 320T Professional(撮影地:東京都青梅市)
ゲンジボタルの飛翔風景
OLYMPUS OM-2 / ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 / Ektachrome 320T Professional(撮影地:東京都奥多摩町)
ゲンジボタルの飛翔風景
OLYMPUS OM-2 / ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 / Ektachrome 320T Professional(撮影地:東京都奥多摩町)
ヒメボタルの飛翔風景
OLYMPUS OM-2 / ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 / FUJICOLOR NATURA 1600(撮影地:東京都奥多摩町)
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