ホタルは、世界でおよそ2,700種類、日本には52種5亜種(オオメボタル科を含む)が生息している。(参照:ホタルの種類と分類)発光器を持ち、卵、幼虫、蛹、成虫と一生を通じて光るから「ホタル」なのであるが、中には、
成虫になるとほとんど発光しない種も存在する。同属の中でも成虫が発光する種としない種がいるから面白い。これらの特徴は、複眼が小さく触覚が発達しており、主に昼間に活動する。光を雌雄のコミュニケーションツールとしては利用せずに、メスが発するフェロモンを感知することで繁殖を行っているのである。
東京都内には、9種類のホタルが生息しているが、成虫がピカピカと盛んに発光するのは、何と3種類だけである。ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルである。その他の6種類のホタルは、
「光らないホタルたち」である。本ブログでは写真だけの紹介とし、各々の詳細な生態や生息環境等の記載は省略するが、どの種も発光器はあり、まったく光らない訳ではない。特にクロマドボタルでは、夜に活動し発光することもある。また、沖縄等に生息するマドボタル属の成虫は、全て夜行性でよく発光する。
オバボタルの前胸背板の赤斑の変異について
表題とは違う話になるが、オバボタルにおいては、前胸背板の赤斑に地域差や個体差が見られるので紹介しておきたい。特に、皆川 みちる 氏から提供頂いた新潟県のオバボタル (写真8~9)は、赤斑が小さく別種かと思う程であるし、赤斑ではなく黄斑の個体も存在する。
この記事では、昼行性で夜はほとんど発光しない「光らないホタルたちを」を紹介しているが、発光するゲンジボタルやヘイケボタル等の中には「光れないホタルたち」が存在する。その理由の1つが、観賞者による光害である。この件については「ホタルを滅ぼすホタル観賞 これが光害だ!!」をご覧頂きたいと思う。
参照
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