カラスアゲハ Papilio dehaanii C. Felder et R. Felder, 1864 は、アゲハチョウ科(Family Papilionidae)アゲハチョウ属(Genus Papilio)のチョウで、北海道・本州・四国・九州・沖縄に分布している。食草は、ミカン科のコクサギ、キハダ、サンショウ、カラスザンショウ、カラタチ等であるため、山地の渓谷で主として見られる。
チョウ類では、1年に一回しか羽化せずに一か月も経たないうちに産卵して死んでしまう種(ギフチョウやミドリシジミ等)や夏に羽化してそのまま冬を越して、翌年の初夏まで生きる長寿の種(ヤマキチョウやキベリタテハ等)がいるが、一年のうちに何回も羽化する種もいる。こうした種は「季節型」と言って、羽化した時期によって「春型」「夏型」「秋型」に分けられ、それぞれ翅の色彩や形状が異なっていることが多い。本種の場合は、年に2回羽化し「春型」「夏型」が存在するので、ここでその違いを紹介したい。
カラスアゲハは、メスよりもオスの方が色彩が豊かで、特に春型のオスは小型で色彩が美しい。写真の春型のオスは、表後翅に赤斑が発達しているが、これは個体や地域によっても差があるので、一概に春型の特徴とは言えない。
二週連続で出かけていないので、過去に撮影し、それぞれ記録として掲載していたものをまとめ直した記事ではあるが、こうした作業では新たな発見もあり、更には次の課題抽出にもなる。カラスアゲハの季節型については、今後、より多くの個体や様々な地域においても検証していきたい。また、他の昆虫(自然風景)でもそうであるが、美しい姿を、一番美しい時に、一番美しく見えるように撮影することを心掛けたい。
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まだまだ本来の自然が残っている場所があります。このような風景、光景がいつまでも残るよう、微力ではありますが努力したいと存じます。今後とも、どうぞよろしくお願い致します。
たくさんの綺麗な蝶々の写真をとられているのですね。 私は自然が大好きです。
今年は、コロナで思うように行動できませんが、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。