ヤマザクラ Cerasus jamasakura (Siebold ex Koidz.) H.Ohba, 1992)は、バラ科サクラ属の落葉広葉樹である。日本の代表的な桜で、宮城県以西の山地の日照条件のよい場所に広く自生している。土壌の浅い岩礫地や尾根筋に生育していることが多い。ヤマザクラの一群は、オオシマザクラやオオヤマザクラ、カスミザクラなどの基本種が12種ほどあり、更にそこから変性した自生種が100種類くらいあると言われている。ちなみに、有名な奈良の吉野山の桜は、ほとんどがヤマザクラである。里桜(染井吉野、彼岸桜等)は、花が咲いた後から葉が出てくるが、ヤマザクラは開花と同時に葉が出るのが特徴である。花色は淡白な色彩だが、赤色の新葉によって、山桜全体が色濃く見える。
現在でお花見と言えば「桜(ソメイヨシノ)であるが、平安時代以前は、花と言えば梅であり、花見の対象が桜になったのは平安時代以降になってからと言われている。当初は、貴族によって、江戸中期からは庶民にまで定着し、桜の美しさを愛でていたと思われる。そして、その桜は「山桜」が主であった。
今年になって初めての「桜」写真であるが、撮影を予定している桜は、まだ咲いていないため、過去に撮影した山桜の写真を選別して現像し直した。
参加しているFacebookのコミュニティに山桜(写真1及び2)の写真を投稿したところ、「名もない山桜をスカウトして、プロデュースしてデビューさせた・・・」こんな嬉しいお言葉を頂戴した。有名な景勝地では、全ての条件を揃えて、更にプラスαの要素を加えなければ、誰が撮っても同じ写真になってしまうが、自分が見つけて惚れ込んだ被写体の最上の美を表現した結果は、オンリーワンの作品になる。とは言っても、定番写真ですら満足に撮れないのだから、メジャー・デビューさせるのは夢のまた夢である。
GW期間中に見頃と天候が合えば、これまでに訪れたことのない場所の桜風景を撮る予定である。
尚、中綱湖のオオヤマザクラは、翌月に撮影した写真をご覧頂きたい。
参照:一本桜
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山桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/30秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:東京都奥多摩町 2014.4.19 6:50)

山桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/40秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:東京都八王子市 2015.4.12 6:23)

山桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/10秒 ISO 100(撮影地:東京都あきる野市 2016.4.16 7:43)

オオヤマザクラ(中綱湖)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 0.5秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県大町市 2017.5.04)

オオヤマザクラ(中綱湖)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/4秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県大町市 2017.5.04)
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今年は、なかなかタイミングが合わず、また大勢が撮る桜に興味が失せてしまって、
未だに新しい桜の写真を撮っておりませんが、
GW期間中に、一ケ所か二か所、桜を撮る計画はあります。
思うように撮れると良いのですが・・・