新潟県十日町市にある「儀明の棚田」と新潟県津南町の「中子の桜」がどちらも満開と聞き遠征してきた。
儀明の棚田へは過去に何度も訪れ、紅葉や雪景色も撮っているが、畦の山桜が棚田の水鏡に映り込む「桜の棚田」として有名であり、2018年4月21日に桜も撮影し「儀明の棚田」として掲載している。ただし、その時は早朝の光景であった。儀明の棚田が一番美しい時は、オレンジ色の夕日が逆光気味の斜光で差し込む「日の入り前」である。そこで今回、24日の日曜日の夕方に当地へ。深夜は、星峠にて夏の天の川。最後は25日の夜明け時刻に中子の桜に立ち寄るという計画で遠征した。石垣島遠征を除き、車中泊遠征は3月7日の「富士と天の川(精進湖)」以来となる。
24日の午前11時に自宅を出発。一般道を走り入間ICから圏央道、関越道で進む。途中、赤城高原SAでプー次郎味噌ラーメンとミニチャーハンの昼食。関越道はがらがら。時間に余裕があったので、いつもは六日町ICで降りるが、今回は手前の湯沢ICで降り、あとはゆっくりと一般道を進んで儀明の棚田へと向かった。
現地には15時過ぎに到着。日曜の午後だから観光客やカメラマンは多くはないだろうと思っていたが、それなりに20人ほど。土曜日は大混雑だったかもしれない。桜は満開。無風で田んぼの水鏡に桜がバッチリ映っている。三脚を立てる場所はまだまだ自由が利く。2本の桜(正確には間に小さな桜があるので3本)と田んぼ、そして水鏡の桜のバランスを考えてセット。後は、夕暮れを待つだけである。
空は薄曇り。直射ではない優しい夕日が桜を照らす。日没直後には西の空がオレンジ色に染まった。
夜は星峠に移動し天の川を撮影。(次回掲載)午前2時に星峠を出発し、まずは「道の駅 信越さかえ」で小休止。そこから中子の桜までは車で10分ちょっとの距離であるが、途中から細い山道。舗装はされているが、すれ違いはできない。ゆっくりと進み、現地の駐車スペースに4時に到着。空が少し白んできた頃に徒歩で桜まで移動した。何とすでに大勢のカメラマン!
中子の桜は、今回で3回目である。前回前々回の「中子の桜」の時は、蒲生の棚田や美人林の後に立ち寄っているので、夜明け前からは今回が初。この桜は、満開・残雪・水鏡・朝靄が揃ってこそ他にはない美しさを楽しめるのだが、初回は残雪と水鏡はあったものの桜の蕾が鳥に食べられて花が少ない状況。2度目は、満開と水鏡のコラボは楽しめたが、雪が残っていなかった。今回はどうであろうか?
満開と残雪・・・残念ながら風が強く湖面が波立ったまま。水鏡も朝靄もなし。なかなか条件が揃わないものである。しかしながら、見上げれば月齢 23.9の三日月。東山魁夷画伯の「花明かり」が頭に浮かんだ。作品の良し悪しは別として、この時100人以上いたカメラマンの中で三日月とともに桜を撮影した方は、見渡した限りいないと思う。
風は止む気配がない。結局、日の出を待たずに5時に現地を出発し、帰路に就いた。自宅には8時半到着。
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