ツマジロウラジャノメ(Lasiommata deidamia interrupta)は、 タテハチョウ科ジャノメチョウ族キマダラジャノメ亜族で、翅の地色は灰褐色、または黒褐色で、翅表には前翅に1個、後翅に2個の眼状紋(蛇の目)があり、前翅には白色の帯状斑紋がある。後翅裏面には6個の眼状紋(蛇の目)があるのが特徴だ。
ジャノメチョウの仲間は、赤道直下の熱帯地方には翅色の派手な種類が多いが、日本では、唯一ベニヒカゲとクモマベニヒカゲが色彩的に見栄する種で、その他はたいへん地味である。しかしながら、ツマジロウラジャノメは、地味ながらも前翅の白斑がとても印象的なチョウである。
北海道(日高山脈、夕張山地)、本州(東北地方~中部地方、四国地方の一部)に分布している。標高500m~2,000mの渓谷や露岩地、林道の崖に生息し、食草は、崖などに自生するヒメノガリヤス等である。
局所的とも言える生息環境のガレ場や岩場が、土砂崩れや落石を防ぐためにコンクリートで覆われる工事が進んでおり、絶滅している生息地も少なくない。環境省RDBに記載はないが、青森県、群馬県のRDBでは絶滅危惧Ⅰ類、福井県では絶滅危惧Ⅱ類、埼玉県では準絶滅危惧種に選定されている。
さて、山梨県甲州市の林道を徒歩で10km往復し、ようやく出会えたツマジロウラジャノメ。かなり急斜面のお花畑で、翅の擦れたオス1頭だけを見つけ、証拠程度の写真を撮影。(写真は、すべて同個体)
ツマジロウラジャノメは、初見初撮影の種で、「鱗翅目」では 131種類目になる。
ツマジロウラジャノメ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 250(撮影地:山梨県甲州市 2015.9.11)
ツマジロウラジャノメ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 500(撮影地:山梨県甲州市 2015.9.11)
ツマジロウラジャノメ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 500(撮影地:山梨県甲州市 2015.9.11)
ツマジロウラジャノメ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 500(撮影地:山梨県甲州市 2015.9.11)
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ツマジロウラジャノメの初見初撮影おめでとうございます。
翅の裏のジャノメが並んだ様子が良いですね。
ジャノメの模様だけでなく白斑があるのが
珍しいのですね。
止まっている時は白斑が分かりやすいでしょうけれど、
飛んでいる時は見るのは難しいのでは
ないでしょうか?
ブログ移転後もご覧いただきありがとうございます。
地味なチョウからの再スタートではありますが、
絶滅危惧種であるため、山梨の山の中まで行ってきました。
このチョウは、全体は褐色のため、白班が目立ち、飛んでいてもすぐにツマジロウラジャノメと分かります。
ただ、崖に生息しているので、撮影には苦労しました。
ブログ移転後は、容量をあまり気にしなくて済みますので、お花などの写真も多くアップしていきたいと思っております。
そうぞ、今後ともよろしくお願い致します。