お寺のオバサンのひとりごと

心のマッサージにお寺へ行こう!

忘れるもの、忘れられないもの

2009年08月26日 | 本紹介
 香山リカさん著「しがみつかない生き方」幻冬舎新書

にこういうエピソードが紹介されていました。p103

 ある患者さんの言葉
「ほかの人たちは、昔のいやのことを簡単に忘れられるのでしょう? そうでなくても、時間がたてばいやな記憶も薄れていく、って言いますよね。私は違うんです。中学のときに先生から言われたひとこと、親からの言葉、全然忘れられません。いつも、どうしてあの人はあんなひどいことを言ったんだろう?と考えているんです」
 しかもその人は、考えるたびに悲しさやつらさ、怒りまでが、まさにいま、そう言われたかのようによみがえってくる、とも言うのだ。
 この人に「いやな記憶が薄れないのだとしたら、うれしい記憶も同じですか?」と尋ねたら、けげんな顔をされた。

 ああ、私もそうかもしれません。
 自分が人に迷惑かけたことは、すぐ忘れるが、人から傷つけられたことは、いつまでも怨みがましく覚えている傾向が・・・

 つらいことばかり、思い出して、暗い顔をして生きてゆくより、うれしい記憶をその時のまま、ありありと思い出して、幸せな気分で生きてゆけたら、いいのですが・・・
コメント (2)
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