散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

旧産炭地の旅 三笠7

2008年05月05日 22時09分20秒 | 飲み歩き・北海道内
さて、三笠の飲み屋街であるが、ゴールデンウィークで閉まっているせいもあるが、はっきり言って、見る限りでは飲みたい店がない。ということで昼飯を食べた「M」を再訪。

この食堂だが、昼間はともかく明らかに夜は飲み屋として機能しているのであろう。メニューを見てそれは予想済みであった。案の定、座敷には宴会組が2組、カウンターには3名。私の隣のおじさんは地声なのか、出来上がっているのか声がでかい。

大声氏が「こっちの兄ちゃんにサービスしてやれよ。おい、兄ちゃん、ビールのんで車乗って良いのか」「あの、バスで帰るんで」「三笠に縁あるのか」「何となく来たくなってですね」「ふーん、じゃあこれもって帰れ」とカウンターにあった飴玉をひと握りつかんでくれた。やれやれ。会話の合間に、私はビールと餃子を注文(お菓子を食べて、あまり腹が減ってない)。



さて餃子を食べて、次はどうしよう…。600円台のつまみが多く、多分定食のおかず並みのボリュームがあるのだろう。ちょっと多すぎるだろうなと悩んでいると、店の人が「これ100円のもあるから」と通常の定食に1品付けるためのメニューと思われるのを教えてくれた。



おお、これは嬉しいぞ。ナス揚げの味噌田楽を注文し(漬け物も多分サービスしてくれた)、日本酒もっきり。この酒のコップがまた大きい。食堂で一杯というのはなかなか楽しいものだが、家族連れが座敷でくつろいでいるのを見ると、もう少しだらけて飲みたい気もしてくる。私だけ明らかに街の人でないもんな。とは言え、何とか三笠市内で一杯やることもでき、バスで岩見沢に向う。

岩見沢に到着、乗り換え3分で琴似行きの電車にのる。乗換えがスムーズだったので三笠~琴似まで1時間半で戻ってくることができた。さあ、酔いもさめたなと、こういうときはいつもバー「D」だ。

今日は1杯目にロングロウガイアバローロカスク7年から。7年熟成だが、バローロの濃厚味がぐっと効果を出している。濃厚甘めの仕上がりだ。2杯目はパイナップル生があるので、ブルーハワイ(強め)。

3杯目はフォアローゼスシングルバッチ。スムーズで飲み易い味だ。フォアローゼスは少し前に出たシングルバレルも良かったが、なかなか最近侮れないウィスキーを出荷していると思う。

4杯目にマッカラン8年キングスバリーを注文。これはマッカランらしからぬ若くフレッシュな味。物足りなさはないが、これをマッカランとあてる人は少ないだろう。



さらに腹も減り(餃子とナスしか食べてない)、「M」屋のカレーセット(サラダ、味噌汁つき)で締める。24998歩。



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旧産炭地の旅 三笠6

2008年05月05日 16時51分02秒 | 旅日記
幾春別地区は昔はさぞかし栄えていたのだろう。本当かどうか分からないが、Wikipediaにも「旧三笠市立奔別小学校はかつて児童数が東洋一になったことがある」と書かれている。

そんな栄光の日の残り火だろうか。出かける前にインターネットで調べ物をしていたら、幾春別町に「洋酒喫茶エルム」という非常に気になる店を発見した。現地でついでに探してみた。



そうすると、ありましたよ。看板は「スナックエルム」になっていたけど、蔵作りの重厚なお店だ。しばらくうろうろしていると、車に乗った女性が建物の横で、車のマット掃除を始めた。

近寄って「こんにちは」とご挨拶。「このお店、何時からやってるんですか」と聞くと、「19時から。だけど今日は開けないって言ってたわ」とのこと。残念ながらこの店で飲むことはできなかった。三笠を再訪する日は来るだろうか、そしてその日までこの店は存在しているだろうか…

ほとんど客の乗らないバスで、みたび市民会館前へ。ちょっと三笠銘菓を購入しようと、御菓子「かいや」さんに立ち寄った。店番の方に「お勧め何ですか?」と聞くと、「エゾミカサリュウとアンモナイトと玉ねぎのやつ」というお答え。何だか分からないが、そういう銘菓があるのだね。



「じゃ、それ一つづつ」というと、おばちゃんは店の奥から「じゃ、お茶飲んで下さい」と梅昆布茶? とお菓子2個(売り物だ)を出してくれた。3個買ったら2個おまけ、何と良心的というか採算を心配したくなるようなサービスだ。「こっちのお金も払いますから」と言ったのだが、もちろんおばちゃんに寄り切られて、ご馳走になった。ありがたい限りなので、例外的に店名を公開しておく(必ずサービスがあると期待しないで下さい)。



さあ、17時も過ぎ、一杯飲むか。

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旧産炭地の旅 三笠5

2008年05月05日 16時33分44秒 | 旅日記
市民会館前からバスで幾春別へ。ここでは遠くから住友奔別炭鉱跡を眺めて、その後三笠市博物館へ。





日本有数のアンモナイト展示で有名な博物館らしい。ちょうどギャラリーツアーが始まり、学芸員の熱い解説を聞くことができた。何しろこのお方、愛知県出身で子供の頃から化石が好き。いつかあの有名な三笠へ行ってみたいと思って、今に至るという人なのである。

まずは世界最大のアンモナイトをレプリカ再現したもの。殻の直径が2.5mあるらしい。生身の部分は化石が残っていないので、オウムガイなどから想像したお姿である。



熱く語る学芸員氏と、触れてもOKなアンモナイトの化石である。ちなみに、一度も地面に下ろさずに自分の車まで持ち運べれば差し上げますと言っていた。誰かぜひチャレンジを(バカな)。



次はプテラノドン模型。一応、翼竜の化石も多少発見されている模様。



当時の海のギャング、モササウルス。



そしてこれが! エゾミカサリュウだ! 恐竜じゃないことは、ここだけの秘密だよ!



無性に旨そうなエビ化石。



三葉虫なんかもお目見え。



学芸員氏の話は色々と参考になった。
・アンモナイトは貝ではなく、イカ・タコの仲間に近い(旨いってこと?)
・殻の部分は自力で形成している
・アンモナイトを山で掘り出した場合、持ち帰るのは相当困難。そんなときは持てる大きさにカチ割って運ぶらしい。後で接着できれば、価値は下がらないそう
・アンモナイトの殻の内側には菊の花のような縫合線というのがある。種類によって模様が違うため、専門家が見るとすぐ種類が分かるらしい
・アンモナイトなどの化石がきれいに残るためには、周りに石化した”ノジュール”というものが必要らしい。それがないと圧力で化石がぺしゃんこになってしまうらしい
・きれいに渦を巻いていないアンモナイトを”異常巻き”というが、別に奇形種というわけではない
・異常巻きの一族は全部同じ形になるので、遺伝的にその形になることがきちんと決まっているとのこと。但しどんなメリットがあってその形になったかは不明

これらの展示以外にも福岡幸一のアンモナイト版画、木村多伎子「炭鉱夫」などを発見したり、なかなか面白い博物館であった。

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旧産炭地の旅 三笠4

2008年05月05日 14時11分33秒 | 旅日記
市民会館前に戻り、三笠市博物館行きのバスを待つ間に飲み屋街散策だ。どこが飲み屋街の中心だか分かりにくいが、多分この「平和通り」なのだろう。



しばし歩いてみたが、新しい感じの店は一つもなく、センスを疑うような店名が多い。


→ピーマンの”ン”の字の点が、ピーマンになっている。


→ここが原宿だったのですか。


→見辛いが「爺」。


→私の店ですか、そうですか。


→たぶん、ファンキーなママはいないと思う。


→へえ、あなたがジュンさんで、こちらがチャイさん。


→金鳥の夏、日本の夏。


→これも見えにくいなあ「来夢来人」。逆に新しくね?

生協にも立ち寄ってみると、大量のなんこ(ちなみに馬腸です)を発見。アルゼンチン産らしいが、これだけあるってことは、普段食べられていること間違いなしである。



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旧産炭地の旅 三笠3

2008年05月05日 13時57分56秒 | 旅日記
さすがに今日は子どもの日。鉄道村も親子連れが多い。ここの目玉は何といっても蒸気機関車であろう。結構なスケールで、大勢の客を乗せて(短い距離を)走る。


→実はバックしている所。

ミニ新幹線も走る。



戸外での展示・実演の他に鉄道記念館というのがあるのだが、そちらは断念。まあ、私は鉄道にそれ程興味ないからなあ。その代わりといっては何だが、三笠名物うめらむねを購入。梅は三笠産のものを使用しているが、製造が小樽市なので、ちょっとコケる。しかし甘さほど程の梅風味は悪くない。



という感じで時間をつぶし、帰りはさすがに三笠市営バスに乗車。一度市民会館前に戻ろう。しかし、鉄道の村と三笠市博物館の間を直結する交通機関がないのはちょっと困るなあ。普通は車で移動するから良いのかなあ。


→かわいい市営バス。

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旧産炭地の旅 三笠2

2008年05月05日 13時47分47秒 | 旅日記
結構距離があるのは分かっているのだが(4キロ弱)、三笠の雰囲気を十分に味わいたい。あえて徒歩で鉄道の村へと向う。道中、三笠ならではのものが次々現れる。

橋桁にアンモナイト。



橋の欄干にエゾミカサ竜? 実は海棲爬虫類なんだがなあ。



消えかかっているが、コンクリートブロックにも恐竜の画。



マンホールは恐竜とアンモナイトの二大スター共演。



歩いていると左手に同じような住宅が並んでいるが、ほとんど人もいない模様。昔、炭鉱で働いている人たちの住宅だったのだろうか。所々花壇が整備されているので、全く無人というわけでもないようである。

そうこうしている内に、鉄道の村の手前にあるミカサモダンアートミュージアムに到着した。よく知らないのだが、旧幌内中学校校舎を利用した施設らしい。




→ちょっと立派な感じ。でも今日の入場者は数人。

館内は教室をそのまま使ったギャラリーで、結構広い。写真・陶芸・木彫(アンモナイトだ)、水彩などが展示されており、”モダンアート”といっても訳の分からない現代美術ではない。ちょっと寄り道してみるのも悪くないのではないだろうか。

私が印象に残ったのは、往時の三笠の盆踊りの写真である。おそらく市民会館前のやぐらであるだろうか。踊りの列が三重になり、さらにその周りにも人。写真全体が人で埋め尽くされているのだ(今調べてみると「北海盆唄」の発祥の地が三笠らしい)。さぞかしにぎわっていたのだろう。しかしいつしか三笠は人口が全国2番目に少ない市になってしまっているのだ。

モダンアートミュージアムから徒歩数分。やっと三笠鉄道村に到着。



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旧産炭地の旅 三笠1

2008年05月05日 12時04分03秒 | 食べ歩き
今年のゴールデンウィークも私のテーマ「旧産炭地の旅」、今回は三笠へとやってきた。琴似からJRで岩見沢市へ。中央バスに乗り換えて、まずは市民会館前で下車。このあたりが町の中心部のようである。

市民会館の前にはちょっとした公園があり、盆踊りの大きなやぐらが立っている。それから下の写真は本田明二の「希望」という像だ。さて、まずは昼食ということにしよう。



公園から近くの食堂「M」へ。途中、恐竜の張りぼて人形や民宿「アンモナイト」の看板を見ながらだ。他にもとにかく恐竜がらみのものが多くて、私にとっての三笠の最終的な印象は「恐竜(アンモナイト)に頼りきった街」ということになってしまった。





さて、食堂「M」ではぜひ「なんこ」を注文しよう。なんこといえば歌志内ばかりが有名だが、三笠でも普通に食べられている模様。後で生協に行った所、大量に販売されていた。なんこのボリュームがよく分からないので、主食として軽目と思われるもりそばを注文してみた。麺はほどほどに良かったが、つゆが甘すぎ。ちょっと困った。







腹も満ちたところで、まずは三笠鉄道の村へと向う。

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