散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

なぜか静岡(5) これぞ名居酒屋

2012年09月12日 21時08分01秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
さて、居酒屋「T」を2回目の訪問。今回はカウンターに何とか座ることができた。店の場所は札幌で言うと今は亡き五番館の横あたりという都会のど真ん中になるのだが、何とも渋い店構えだ。



さてと無難に燗酒を頂いて、通しはゴーヤとツナの和えもの(煮物?)だったかな。



まずはポテトサラダが到着。割とじゃがいもの姿を残した、素朴な味。こういうのがいいね。



やっぱり静岡に来たらこれだろうということで生しらすを注文。薬味を生姜にするか、山葵にするか聞かれたので、「お勧めはどっちですか」と聞くと、「青魚なので、生姜です」と予想外の答えが来た。私は札幌で生しらすを食べたことがあるのだが、その時は少々グチャっとしていて、青魚もへったくれもないという感じだったのだ。



どれ、食べてみると…、おお、これは1匹1匹の存在が口の中で判別できるね。やはり以前食べたものとは新鮮さがケタ違いなのだろう。最初こそ生姜に醤油も少しかけてみたのだが、むしろ何も付けない方が味が良く分かって美味しい。これには少々驚かされた。

次は北海道であまり食べられないアジフライ。あまり巨大なやつが出てこなくて良かったが、味は申し分なしだ。



さらに珍しい所をということで、ながらみという貝を注文。



ゆでた巻貝が到着。これは爪楊枝で引っかけてくるくる貝を回しながら出すと、実に細身の身が最後まで取れるのである。つぶ貝に比べると、非常に取りやすい印象だ。味はそれほどしつこくないが、しっかりした貝の味。あっさり塩味なので、酒のつまみにはもってこいである。

どんどん行こう。つぎはカサゴ刺身。味は普通に白身の魚だったような気がするが、忘れた…



続いて酢アジ。静岡というより、私には東京の味という感じがしないでもないが、身が厚くさっぱり。



酒を追加注文して、仕上げにナス焼きとメヒカリ焼を注文。なぜナス焼きを頼んだのか良く分からないが、こちらでは結構ナスを食べたような気がする。いずれも美味かった。



メヒカリは少しほろ苦い白身の小魚。シシャモとはまた少し違う味なのだ。



注文の仕方から観光客だと分かってしまっただろうが、店の人の感じが実に良く、非常に楽しく過ごせる店であった。食べるものも安価で量少なめと、個人客にも優しい感じだ。

ところで危なかったのは、この店は9月13日から23日まで休みを取るそうで、今日でなければ来れなかったのである。この名店を体験できないことになっては、心残りもいいところだった。バー、居酒屋と大満足で、旅の初日はこの辺にしておこうかな。

なぜか静岡(4) 再会

2012年09月12日 18時31分16秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
まずは居酒屋からと思い「T」という店に行ったのだが、事前調査の通り大人気店らしく、1回目の訪問では満席ということであった。少し時間をつぶそうと、こちらも早い時間から開いているバー「g」へ。



この店、以前は新橋と浜松町の中間あたりにあったので、出張の帰りに時々立ち寄っていた店なのである。ある日「実は店を閉めて静岡に帰ります」と店主が言うのを聞き残念に思っていたのだが、その後、静岡で再びバーを始めたのを知り、一度は行ってみたいと思っていたのである。

新橋時代と変わらず、路面店で入りやすい感じの店に入ってカウンターに腰かけると、どうやら店主Hさんは私に気がついてくれたようである。「どうしたんですか」というので、「夏休みに静岡観光に来ました」と返事をして、まずは今月のカクテルからアーティチョークサワーを注文。

チナールという少々苦いリキュールにウォッカ、グレープフルーツジュース、ソーダの入った苦爽やかなカクテルが、ちょっと蒸し暑かった今日にはピッタリだ。

2杯目は相談の結果、オールボージュビリウムス+マンダリン+ビタース+ライム+オレンジジュース+ピコンの複雑なカクテル。コペンハーゲンのビター版というところらしい。アクアビット好きの私にはたまらない味だ。



3杯目も強めのイタリアンカミカゼというカクテル。レシピはウォッカ+リモンチェッロ+コアントロー+ライム+グレープフルーツジュース。こちらは酸味があって、キレ味の良いカクテルだ。

Hさんには今後の静岡観光計画等を話しながら、楽しいひと時を過ごさせて頂いた。取りあえず、数年来の課題をクリアして、満足気分である。さあ、もう一回、例の居酒屋に行ってみるか。

なぜか静岡(3) フィンランド

2012年09月12日 17時05分42秒 | ART
昼食後は夜の飲み屋を事前調査したりしながら、静岡中心街を散策。そして駅前の葵タワーにある静岡市美術館へ。この美術館、駅前のビルの3階にあり、行きやすいと共にスタイリッシュな美術館である。

さて、今回の展覧会は「フィンランドのくらしとデザイン」で、サブタイトルに「ムーミンが住む森の生活」とあるので、「デザインにもあまり興味がないし、ムーミンもなあ…(アニメは一通り見ていたのだが)」とあまり食指がそそられなかったのだが、行ってみて大正解の展覧会であった。



アンディ・ファヴェン「夏至祭の踊り」:白夜なのだろうか。ムンクを思わせる色彩と、橋の上での村人たちのダンス姿。
ヴァイノ・ブロムシェテット「冬景色」:凍りつきそうな川は、私も子供の頃に見ていた空知川を思わせる。
エーロ・ヤルネフェルト「スオミの風景」:これは傑作。フィンランドの澄み切った空、湖と樹木(トドワラみたいだ)が描かれた大作である。

アクセリ・ガレン=カレラ「ヴァイナミョイネンとアイノ」:釣った魚が水に逃げて、女性の姿に変貌するという、フィンランドの叙事詩「カレワラ」の一場面を題材にした作品。
ペッカハロネン「材木を流す人々」:川を使っての材木運び。木を押す人、茶を飲んでくつろぐ人など質実剛健。
トーヴェ・ヤンソン「若い女性(自画像)」:言わずと知れたムーミンの原作者。この自画像は28歳で腰に腕をあて、自信ありげな姿に描かれている。

以上のように、滅多に見ることのできないフィンランドの絵画作品を見ることができたのは、非常に収穫であった。この他のデザイン(建築、家具、食器、服)もそれなりに面白かった。



絵はがきを1枚購入し、じゃ、そろそろ飲みに行くことにしますか。

なぜか静岡(2) 東京本店

2012年09月12日 12時53分55秒 | 食べ歩き
まだ街中の様子が良く分からないので、まずは静岡鉄道のターミナルビルになっている「cenova」という所へ行ってみた。



ちょうど昼食時間帯で混雑していたので、店選びは妥協して静岡県とは何の関係もない、韓国料理「S」に入って見た。

まずは冷たいお茶(韓国のお茶だった)とセットについてくるキムチ。



続いてセットのパチヂミというもの。イカがたっぷり入っていて、周囲はパリパリ。こりゃ美味い。



そしてメインはビビン冷麺。麺は細めでそば粉を使った麺である。味はそれほど辛くはないが、後からじんわり来る感じ。しかも味付けが単純に辛いのではなくて、香辛料のせいかやけに爽やかなのである。



この店、メニューを見ると本店は東京四谷のようであったが、味としては良かったので、まあ気にしない気にしない。

なぜか静岡(1) 見どころ満載

2012年09月12日 12時30分12秒 | 旅日記
私の今年の夏季休暇、後半は旅行に出かけることにしていたのだが、その行先は静岡である。何年か前にも「なぜか岡山」ということで、さしたる理由もなく岡山に行ったのだが、今回の静岡行きも他人に説明できるほどの理由はない。「なぜか」行きたくなったので、今度の旅も「なぜか」シリーズということにしておこう。

先日来の雨でJRの千歳空港線ですら一部運休があったようだが、何とか事前の下調べと早め出発で千歳空港着。小腹が減って来たので、室蘭カレーラーメンまんという邪道な感じのものを食べてみた。



次の写真は食べかけではなく、半分からちぎって見たもの。中に麺らしいものが入っている。



食べた感じはどちらかというと単なるカレーまんに近く、麺の食感が生きていない。確かに一体感を出すにはこの位が良いのかもしれないが、もう少し麺のプリッとした感じを主張させた方が面白いのではないだろうか。

それはともかく、予定通り9時20分の静岡行きの飛行機に乗る。比較的小ぢんまりとした飛行機だが、快適に静岡へ。



静岡空港に到着。できてそれほどたっていない空港なので、非常にきれいである。バスに乗ろうと外に出ると、少しむっとした暑さだ。今回の滞在中の最高気温は概ね30度、最低気温は23度位だったので、札幌とかけ離れた暑さという訳ではないのだが、やはり暑い。



早速、静岡市中心部へと向かうバスに乗ろう。バスに乗ると東名高速を通る。初めて「あの有名な」東名高速を走るので少し興奮。



しかも途中で富士山が見えた(写真なし)。普通に見える山とは違い、富士山は遠くの方に見えながらも、スケール感が大きい。学校の同級生の中に、何故かジャイアント馬場さんがいるような、桁違いの存在感なのだ。早くもそんなこんなで興奮しながら、ホテルに到着。

ホテルは静岡駅から歩いて1分くらいの「A」静岡。荷物だけ預けようと思っていたところ、部屋の準備ができているのでチェックインできるそうだ。しかも、喫煙ルームしか予約できず、一応希望で「禁煙ルームを」と言っておいたところ、どうやらアップグレードして頂いて禁煙ルームにしてくれたようだ。



普段の貧乏旅とはかなり違う立派な部屋に驚く。部屋の窓からは静岡駅が見下ろせる。後で新幹線が停車している上に、さらに上り下りの新幹線がすれ違う(計3台)シーンを見るが、これは鉄道ファンにもお勧めかもしれない。



若干の休憩の後、昼食を取りに出かけることにしよう。