散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

小樽散策

2006年03月18日 23時12分52秒 | 飲み歩き・北海道内
足を怪我していたため、行きたいと思いつつ行けなかった小樽へ。

昼頃に到着、ちょっと時間つぶしにBOOKS1/2へ。小樽に来るとここには必ず来ている。今日も2冊購入。

昨日から麺類続きだったため、昼飯はちょっと気になっていたカレーハウス「G」へ。ハンバーグカレーを注文した所、甘口・辛口の選択を聞かれ、辛口を選ぶ。皿にご飯とハンバーグ(今焼いた感じ。温め直しかも知れない)、あのカレー入れ(ソースポットと言うのか?)に入ったカレーが到着した。



カレーをかけてご飯を一口、ハンバーグも一口。口にした瞬間はもったりとしたクリームっぽい感じがするが、辛口にしただけにそこそこ辛い(甘口は多分私には甘すぎるな)。ハンバーグはかわいいのが2個。肉汁を含んでおり美味しい。野菜類は煮とけているのか、カレーの中には姿が無い。これは入ってみて正解だったなあと思いつつ、デザートのバニラアイスを食べる。今時あまり見かけない、クラシックなアイスが店の雰囲気にピッタリ。

さて、昼食も食べ終えた所で、小樽市博物館へ。



今回は「はるかなる樺太」という展示を楽しみにやってきたのだ。樺太の真岡(マウカ)の地図があり、地図に広告が載っているのだが、旅館や海産物店はもとより、和洋料理、会席料理、生そば・うどんの店まであったようだ。写真を見ると玩具店もあるし、観光パンフレットまで置いてある。今、ネットで検索してみた所、人口は約2万人あったらしい。ぜひ行って見たい気になる所だが、終戦時には悲惨な事になってしまったことを初めて知った。展示はワンコーナーだけで物足りず、残念。

続いて、小樽市美術館へ。



一階はいつもの中村善策展示だが、「初公開、人物スケッチ」が展示されている。彼の自画像は展示された事があったと思うが、女性像や父を描いた油彩などは非常に珍しい。三岸好太郎の女性像に比べると、温和で普通の感じだ。二階では「本間聖丈展」。アジアを描いた作品には、ちょっとだけ小川原脩を思ったりする。ややメルヘン調の作品はピンとこないが、漁具をシャープに捉えた「浮標のある風景」、漁具を十字架とそれにかかる人に見立てた「架」には深い表現力を感じる。他に新収蔵品が15点ほど展示されており、大月源二の「虹立つ港」が良かった。三階は桜陽高校美術部の「白蟻会展」。

4時頃から小樽文学館へ。まず、コーヒーで一服。



この時間の止まったような文学館に来ると、ついくつろいでしまう。今回の企画展は「小樽・映画館の時代」。札幌以上に文化的な小樽の往時は、随分映画館があったようだ(後で行ったバーのマスターもたちまち10個以上、映画館を数え上げていた)。ポスターで懐かしいのは「嗚呼花の応援団」(なぎらけんいちが出てる)、「魔界転生」、「グレートハンティング」、「桃尻娘」(見てみたかった)、「プロ野球を10倍楽しく見る方法」(「○○を×倍・・・」って昔、流行ったなあ)、「砂の惑星」(確かスティング出てなかったっけ)など。ところで、私はほとんど映画を見ない。映画ファンには怒られそうだが、本の方がコストパフォーマンスが良いと思うのだ。

さて、5時を過ぎていよいよ酒だ。いつも行く店も幾つかあるのだが、今回は初めての店に行ってみよう。花園の「S」へ入店。時間が早くて最初の客になってしまうのはあまり嬉しくないことだが、今回は先客がいてホッとする。カウンターに座り、ビール、豚角煮、刺身盛り合わせを注文。最初に届いた豚角煮を箸で切り、辛子をつけて一口。うーん、やっぱりプロが作ると違う。柔らかいのはもちろん、脂身の部分に全く嫌味がないし、しかし同時に肉・脂身の風味も残っている。



続いて刺身、もちろん、刺身には燗酒を合わせる。盛り合わせ1000円なので、全て絶品という訳にも行かないが、平目、ホタテ、シャコ、イカ、ゲソ、ホッキは良いものだろう。いつ来ても思うのだが、小樽の刺身レベルは高い。例えば鳥料理がメインの「N」などでも、刺身を頼むと予想以上の鮮度に驚かされる。



極少量ずつとは言え、刺身12点盛りで腹が膨れてきた。角煮が全くくどさがなかったので、肉っぽいものを食べたくなり、豚串を最後に注文。いい具合に焼かれて、程よい脂っ気の肉を頬張って終了。初めて飛び込んだ店だったが、成功であった。他にも食べたいメニューがあったので、また寄ってみよう。



腹ごなしにしばらく散歩をしてから、バー「A」へ。こちらは小樽に来る度にほぼ必ず来てしまう店だ。1杯目は竹鶴12年のソーダ割り。2杯目は消化促進のため、ギムレットにビタースを入れてもらうさっぱり味のカクテルにした。チーズ、干タラ等をつまみつつ、マスターと小樽の映画館話や、今年は雪が多かった話など。

3杯目はこの店に来るといつも頼むシャンゼリゼ。最後に「何か珍しいのを」と注文すると、マスターがクラシックなカクテルブック(店の開店がS41年だからその頃の本?)を持ってきて、しばし相談。ラム+シェリー+スコッチ+砂糖+ビタースのキャプテンキッドを飲むことになった。全く聞いたことのないカクテルだが、シェリーとスコッチが入っているので、面白い味になりそうだ。砂糖は控えめ、スコッチはバランタイン17年を使ってもらうことにした。一口飲むと、結構シェリーが個性を発揮している感じだ。

セーブしながら飲んでいるつもりなのだが、やっぱり酔ってきた。マスターに「わが街小樽」というDVDをお借りして、バスで帰宅。バスの中ではうとうとしてしまうが、自分の降りるバス停に近づくと眼が覚める。DVDを返しに、次は初夏の小樽に行くことにしよう。

小樽散策 写真館

2006年03月18日 22時52分31秒 | 旅日記
久々に小樽へ行った。
以下、花園を中心にあちこち散策した時の写真である(重かったらゴメン)。

恐るべき斜度、船見坂。



いつもお世話になっているBOOKS1/2。



小樽市博物館の中庭。そり遊びができる。



丸井今井跡地。寂しい。



ホッケ天丼。北海道らしいメニューだなあ。



この店のダールラーメンはひそかな小樽名物。食べたことないけど・・・。



マッサージ屋さんだろうか?



フレーマー(額縁人?)のいる店。クレーマーかと思った。



見づらいが、「メキシコ」とサボテンの看板。



スバルじゃないのよ、スパルなの。



すごいセットだなあ。食欲旺盛な頃の池波先生に行ってほしい。



予想以上に刺身の旨い店。鳥はもちろん旨い。



言い張るつもりだな。



小樽文学館内の映画館再現。写真に取るとリアル感がある。



名物水晶あめを購入。



バーへ行く道。妖しい。


蕎麦屋にて

2006年03月17日 20時00分12秒 | 食べ歩き
今日は帰りに大通の蕎麦屋「H」へ。

蕎麦屋で酒を飲むとなると昼下がりが良いなあと思うのだが、珍しく会社の帰りに近くの店へ寄ってみることにした。ちょっと時間が早かったせいか客はあまりいない。今日は軽めに晩酌セットの竹というのを頼んでみることにした。まず、通し(きのこおろし合え)とビール。それから小松菜お浸しが登場した。



植物性のものだけだと寂しいなあと思っていると、大物鴨とじが到着した。土鍋に甘めの出し汁がグツグツいい、鴨と葱、それをふわふわの卵がうまくまとめている。具も良いが、出し汁がつまみになるのは蕎麦屋の醍醐味である。と言うわけで2杯目は幻の瀧を飲むことにした。



「晩酌セット」という言葉からは、あまり期待してはいけない気がしていたのだが、酒は予想以上のたっぷり量で、大き目の猪口と受け皿までが一杯になった。なかなか温度の下がらない鴨とじをつまみつつ、冷酒をぐいっ。

ちょっと酒を残して、冷たいあがり蕎麦で締めることにした。こちらも単品注文ほどの量はないだろうが、決して貧相にならない程度のボリュームがあり、蕎麦の風味も感じられる。最後にちょっとだけ残した日本酒を飲み、「もう少し飲みたいなあ」と言う気分をなだめながら店を出た。

セット値段からすると大変満足な内容であった。

北斎と広重展

2006年03月16日 17時48分22秒 | ART
西武ロフトに「北斎と広重展」を見に行く。



珍しく休みを取った日、午前10時の開店と共に会場へ。1番目の入場となった。まず最初に北斎の「富嶽三十六景」、続いて広重の「東海道五拾三次」が並んでいる。この辺は、本で見たのを含めると一通り見ているような気がするのだが、それでもやっぱり「そういえばこれもあったか」「こんな画があったか」と新鮮な気分になる。

今回は霧の中、富士が中空に浮いて見える「甲州伊沢暁」と、ありえない急坂が斬新な「日坂」に目が行った。その他、大好きな滝廻りシリーズ「阿弥陀ヶ滝」の水がゆらゆらと溜まる様も良かった。続いて肉筆画。この中では北斎の「神功皇后」が非常に色彩鮮やか。「鮑と細魚」のデザインも興味深い。

「富嶽三十六景」「東海道五拾三次」そして肉筆画で終わりだろうと思ってみてきたのだが、この展覧会は出展数が多い。この後も「東都名所」「近江八景」・・・とまだまだ展示は続く。ペースを誤ったせいで、ちょっとグッタリして来たが、実にお得な展覧会と言うしかない。一番に入ったのと、気の短い人達はどんどん私を追い越していってくれるために、他人が邪魔になることもなくじっくり見ることができた。

富士山と東海道というテーマの違いのせいだと思うが、北斎作品はある瞬間を切り取った感じ、広重作品は人・家・山等のつらなりでリズム感を生んでいる感じがした。ただ、今回出展の広重作品は一文字ぼかしが今一つに見えたのだがどうだろう。

予想外に疲れ、その後は大同→たぴお→STV北2条→時計台ギャラリーを回って終了。STVでは「椎名澄子展」。普段は土曜日に見に行くのだが、平日のため仕事中で出入りする人が多く、よりいっそう不思議空間になっていた。


休んだ

2006年03月16日 12時06分18秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
今年に入ってから、出張の移動日に半日休んだのと、怪我以外で初めて有給を取った。朝一番に「北斎と広重展」へ(別項)。

ちょっと展覧会でグッタリして、札幌駅の「T」へ。この店は定食も出しているが、昼間っから飲める店である。最初の注文でビールとアジフライ。アジフライは予想以上の大きさで、熱々だ。



周りは普通に昼定食を食べる人たち。私の隣のオヤジは焼酎とビールを取って、焼酎ビール割りを作って飲んでいるが大丈夫か? それから謎の宴会8人組。なぜ午前中から宴会をスタートさせるのだ(夜勤明けの人なら当然とも言えるが)。

もう一杯飲もう。燗酒とホルモン焼を追加。こちらも熱々コッテリ味だ。



久々の休日+ダメ人間っぷりを満喫した。たまにはこんな日もあるべきだ。

20060315最近読んだ本

2006年03月15日 20時29分04秒 | 読書
「自殺艦隊 ローダン321巻」エーヴェルス&フランシス
大ペテンで異種族全体を救ってしまうローダン。すごいぞ。

「名画を見る眼」高階秀爾
有名どころを分かりやすく評論。ちょっと堅苦しいが。

「小指の先の天使」神林長平
まさにSFなのだが、実はずーっと昔から神林長平はちょっと苦手。SF者にあるまじき発言なのであまり言ったことはないのだが。「戦闘妖精雪風」は好き。

「プロ論」B-ing編集部
私はプロにあるまじき職業人なので、やっかみ半分だが、成功者がいくら「私も若い頃はダメで・・・」と言っても、悩んでいる人は聞けないよ。

珍しい傾向の本を4冊。こういう本は誰が何のために読むのか良く分からない。他人の不幸は蜜の味だから?

「人格障害かもしれない」磯部潮
うーん、大変だね。

「人と接するのがつらい」根本橘夫
これはいくつか参考になった。

「不幸になりたがる人たち」春日武彦
これも大変だ。気持ちも悪い。

「器用に生きられない人たち」斉藤弘子
「○○症候群」という用語定義をすることで、その症候群の人を生むと言うこともあるのだろうなあ。

オヤジ殺し

2006年03月14日 18時43分31秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
札幌の立ち飲み最古参、地下鉄さっぽろ駅直結の「A」へ(ここより古い店はあるだろうか?)。

まず、ビールと揚げシュウマイを注文。カウンターの女性がおつりを返す時に、両手で返してくれる。片手でお釣を渡し、もう片方の手はそっと下に添えるのだが、下の手が私の手の甲にかすかに触れる。うーん、これはオヤジ殺しだなあ(何を言ってるのやら・・・)。
2杯目は燗酒と鮭トバ。鮭トバは日本酒にあうし、長持ちするのでこの店ではお勧めだ。

周囲では老年3人組が「町内会は大変だ」「いや、老人会の役員の方がもっと大変だ」と組織論を戦わす。元気で何よりだ。

20060313最近読んだ本

2006年03月13日 12時40分59秒 | 読書
「ビッグボーナス」ハセベバクシンオー
パチスロがテーマになったノワール。緊迫感があって途中まで面白かったが、やっぱりノワールは受け付けられない。

「龍を見た男」「本所しぐれ町物語」藤沢周平

図書館より3冊
「全日本食の方言地図」野瀬泰申
最近流行のローカルフードもの。絶対受け付けなさそうなのは納豆コーヒーゼリーサンド。食べてみたいのは馬ホルモン串焼き。初めて知ったのは卵とじになったソースカツ丼。北海道でお勧めしたいのはエスカロップ。

「簡単すぎる名画鑑賞術」西岡文彦
モナリザの項に「実物を見て、思ったより小さな画は名画」という話があった。やはり雪舟の秋冬山水図は名画なのだろう。

「謎解きフェルメール」小林頼子(頼は旁の上が刀)、朽木ゆり子
フェルメールといってもかなりイメージが違う作品もあり、解説共々面白い。カメラオブスキュラを使って下絵を描いていたというのは、定説ではないのだろうか。

「天井男の奇想」折原一
作者得意の複雑、不気味作品。

20060312最近読んだ本

2006年03月12日 12時08分55秒 | 読書
「時雨みち」「闇の穴」藤沢周平

「dancyu4月号」
今月は餃子、缶詰特集。札幌には餃子専門店が少ないような気がする。銀座の缶詰バーには行ったことがあるのだが、その時は缶詰のつまみは食べなかった。

「神田川見立て殺人」鯨統一郎
あまりにもひどい。これを推理小説として始めて読んだ人は、絶対にその後読まないと思う。

「浮世絵美人画の魅力 図録」
一通り読み終わった。何度でも楽しめそう。

「陽気なギャングが地球を回す」伊坂幸太郎
外国のコンゲーム映画を髣髴とさせるような痛快ストーリー。二転三転するのも分かっていながら、非常に気持ちよい。

「推理小説」奏建日子
本当に面白くなりそうだったのだが、実にもったいない。小説としては面白いのだろうな。「推理小説」という題名であって、推理小説ではなく普通の小説だったのが私には残念。推理小説にこだわりのない人は、気にしなくても良い。

テクニカルエンジニア(情報セキュリティ) 模擬試験2

2006年03月12日 11時31分02秒 | 情報処理試験
何とか週末で模擬試験の解答を作成する。今回の所感。

午前:どの課目でもあまり変わらない

午後Ⅰ:分からない問題が全然分からず、穴埋め問題が空欄になる。言いかえが効かない専門用語は苦しいなあ。

午後Ⅱ:論文問題に比べて、肉体的な苦痛が少ない。論文形式の試験では、問題文が1ページで記述が2400字以上だが、今回は問題文が11ページで、文字数指定の解答を書く。文章を読むのは全く苦にならないだけに、楽だなあ(楽なだけで、ちゃんと解ける訳ではない)。

地道にもう少し問題集を継続してやろう。

過去最高とは

2006年03月11日 17時35分12秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
他項で「過去バーで飲んだものの中でもベストに近い」などと書いたので、では、ベストだと思っているものの事を書こう。

数年前に横浜のバー「P」へと行った。
大正時代に開店し(!)、初代のマスターがお亡くなりになった後は、残された奥様(かなり年齢差があったらしい)が店を守り続けたのである。私が行った時には「(私の代になって)もう47年目なのよ」とママが言っていた。

もちろん有名なこの店では、マティーニが名物ということで、早速それを注文した。すると何たることであろうか。カウンターの上にあるボトルのジンをつかい(*1)、ミキシンググラスにベルモット、氷を入れると勢いよくガラガラと混ぜ(*2)、少々こぼしながらグラスに注いで出してくれるではないか・・・

内心、「過去の名バーも、ママが歳を取ったので今は名ばかりか。想い出に一杯だけ飲んで帰ろう」と思い、マティーニに口をつけて驚いた。まず、冷え加減は冷たすぎずしかし十分に冷えており、マティーニの温度はこれ以外になかったと思い知らされるほどである。また味も、ジンとベルモットの配合は絶妙で冷えているのに強いという2条件を完璧に満たしている。

ため息と共に「うまいっ!」というと、ママは「毎日作っているからね」と余裕の表情であった(池波正太郎のエッセイによると、いつもこう言うらしい)。「途中でパールオニオンを食べて、また飲んでごらん」といわれるままにすると、酸味の効いたオニオンのせいか、甘みが増して感じられる(*3)。

あまりの衝撃に、普段同じものを注文しない私が、2・3杯目もマティーニを飲みながら、ママの話を聞く。「毎日作ってるから」と言ったものの、この年は体を悪くして3ヶ月程入院していたらしい。トレードマークであった着物の着付けも難しく、洋服で店に出ているとのことであった。

3杯目を注文するときには、「あなたこのカクテル強いのよ、大丈夫」と止められたのだが、止めるわけには行かない。「いやー、結構酒は強いですよ」と言いつつ、ここに来る前にもう1軒行っているので、実は6杯目である。

もう少しこの店とママとの会話を楽しみたかったが(客は私一人)、もう飲めない。最後に「手、握っていいですか」と両手でママの手を握らせていただいて、おいとますることにした。まさしく街の達人・人間国宝である。

残念ながら、この後少ししてママはお亡くなりになったらしいのだが、歴史的なバーにぎりぎり間に合って行けた事は私の貴重な体験となった。現在、実は「P」という店はあるのだが、昔とは違うという噂も聞く。


(*1)マティーニにはいろいろな要望を持つ人が多いが、「冷えていること」はかなり絶対条件に近く、ジンは冷凍庫に入っているものを使うことが多い。また、冷蔵庫で冷やしたものに限るという人もいて、非常にうるさい。

(*2)マティーニは冷やすべきなのだが、あの強さを失ってはならないと思う人も多い。使う氷は前日に削り冷凍庫で締めておくとか、事前に水を入れて氷の角や霜を取り去ったり、冷やす間に氷が溶けて薄くならないように非常に気を使うらしい。ステアする時にも音を立てないのがベストで、無音のまま100回ステアするというバーマンもいる。ガラガラ混ぜるなど、普通はもってのほかである。

(*3)普通、マティーニにはオリーブが入っていて、パールオニオンが入るとギブソンというカクテルになる。この店では、パールオニオン入りマティーニなのだが、誰も文句を言えない。

普段の私は、これほどうるさく半可通なことを書かないのだが、ご勘弁を。

市民会館の食堂

2006年03月11日 16時47分05秒 | 食べ歩き
気になっていた市民会館の食堂へ。円山球場名物カツカレーを受け継いだというのを食べに行く。私自身、円山球場でカツカレーを食べたことがないので想い出の味でもないのだが・・・

数分待って、カウンターにカツカレーを取りに行く。予想通り、何となく家庭的なルーと、熱々のカツがのったカレーである。私はこよなくカツカレーを愛するものであるが、カロリーの高さゆえ、そう滅多に食べることはない。

久しぶりに食べたカツカレーの味は、素晴らしく旨くはないが、十分満足の行くものであった。しかし、もう少し福神漬けを盛ってもらえないものだろうか。

アフリカンマスク

2006年03月11日 16時41分22秒 | ART
本日は午前中から芸術の森美術館「アフリカンマスク」へ。



実に面白かった。宗教のためか、祭祀のためか、はたまた趣味なのか。結構作るのに手間がかかりそうな仮面・彫刻が並んでいる。日本の土偶も不思議なものではあるが、「もしもーし、あなた宇宙人ですか」とでも言いたくなるような作品も多い。

また、仮面を顔に当ててみたり、なんとか族のかんぬき型錠前を外してみたり、民族楽器を叩いてみたりできるのも面白い。とは言っても、ここに子供が来たら泣きだすかも知れないが。また、途中に民族舞踊のビデオ映像が流れており、客が3~4人しかいない館内には、不思議なリズムの音楽が流れっぱなしであり、これまた雰囲気を出している。

錠前を外し終わったら係員の方が「外れましたか」と聞いてきたので、「ええ。あれ外せない人、いるんですか?」と不思議に思って聞いて見ると、結構不器用な人がいるそうだ。

それからヘルメット型のマスクがあるのにも驚いた。アフリカの人は頭が小さい。私の頭には明らかに入らないサイズである(ちょっと私の頭は大きい)。

真駒内から地下鉄に乗っていると、突然明りが消え、ちょうど差し掛かった駅に電車が止まった。放送を聴くと「北18条で線路内に人が入ったため(落ちたのか飛び込んだのかは分からない)、停電しています」ということであった。

珍しい、停電中の地下鉄(ガメラでこんな映像ありましたか)。


中心部に戻り、時計台→大同→富士フォトサロンだけ回り、疲れて帰宅。
時計台ギャラリーの「村上豊遺作展」。画を見た瞬間、「あー、この画を書いた人だったのか」と気がついた。カラフルで具象から抽象に変貌しそうな、個性的な画を描く人だ。

グレープジュース

2006年03月10日 20時26分03秒 | 飲み歩き・琴似界隈
やっと週末になり、帰りがけに琴似のバー「D」へ。

まず一杯目は前回来たときに「近々入荷します」と言われたお勧め品、アラン10年リミテッドエディションを注文。全世界で1200本限定、ボトルラベルにマネージャーの直筆サイン入りという、コレクターにはたまらないが、飲んだくれにはあまり意味のないとも言える貴重な品だ。味はさすがに10年とは思えないガッシリした骨格のゆるぎない味である。

続いて、プライド・オブ・ストラススペイ・25年を注文(私、贅沢だなあ)。最近、ヴァッテッドモルト(熟成させた異なる種類のモルトをあわせ、もう一度熟成させるもの)づいているが、その中でもこの熟成感はレベルが違う。まろやか、バランス良、風味が残る、などいろいろ考えてみる。

さて最後は、かつてバーマンガ「レモンハート」を見て、もし出来ることなら・・・、と思っていた願いがかなうことになった。ブランデーメーカー、ポールジローのグレープジュース(プランデー原料)と、ポールジロー・ヴィエイユ・レゼルブ(ブランデー)を合せて飲むことである。こう書いてみると、何だかバブル馬鹿オヤジのようだが、どちらもそれ程値段が高いわけではない。

まず、ジュースから。出来上がりに炭酸を入れているらしく、微発泡しており、爽やかな感じだ。マスターの「私は炭酸が邪魔な気がしますが・・・」という言葉に、マドラーでかき混ぜて炭酸を抜いてから、もう一口。確かに、炭酸がない方が葡萄の甘さと香のよさがダイレクトに舌に感じられ、貴腐ワインのようである。

そして、ブランデーと合せてみる。甘い風味にブランデーの辛さ(相対的に辛い)が一瞬勝ち、また最後に甘さが戻ってくる。逆にブランデーを飲んで、ジュースを飲むと、甘い味が一瞬勝ちながら、最後にピリッと引きしまる。2種類の味の相似性と違いが生む感覚は、過去バーで飲んだものの中でもベストに近いという印象である。

これは、素晴らしい体験をした。味覚が鋭そうな人と一緒に来たら、これは勧めずにはいられない(自分も飲まずにはいられない)味である。

隣の客

2006年03月07日 21時47分15秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
会社の同僚とちょっと飲みに、札幌駅近くのおでん・焼き鳥「K」へ。
おでん、手羽先、チキン南蛮、ラーメンサラダ等。
隣が衝撃的なバカ客で、半端者氏(28)が後輩氏2名に、くだらない人生論を延々とぶつ。最初は半端者氏が席を外した時に「俺たち聞き上手だな」と笑っていた後輩氏も、片方が切れ気味になり「手前にそこまで言われる筋合いはねえ」という雰囲気に。
テーブルを叩いたりする狼藉ぶりに、コップを投げたりしはじめない内に退散。

飲み足りなく、大通のGホテルのバー「O」へ。
1杯目はテキーラベースのメキシコローズ。このバーはとにかくメニューブックが分かりやすく、参考になる。一般のバーはさておき、ホテルバーはかくあるべしという感じだ。
2杯目は「シャルトリューズを使ったカクテルをお願いします」とバーマンにお願いした所、クリサンシマム(シャルトリューズヴェール(緑)版)が登場した。このカクテル、本来のレシピはジン+コアントロー+レモン+シャルトリューズジョーヌ(黄)である。
3杯目も同じ趣向で、ムーンライトセレナーデ(ウォッカ+シャルトリューズヴェール+ライムコーディアル+ガリアーノ)を作ってもらう。
いずれもシャルトリューズの癖を良い形で出している。
最後はシャンゼリゼを注文。1軒目でペースが狂ったせいか、普段より多く飲むことになってしまった。