散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

新年度の東京2(9)モロー他

2019年04月07日 15時20分33秒 | ART
この後、有楽町まで歩いて、汐留に移動。

■パナソニック汐留美術館「ギュスターヴ・モロー展」。ギュスターヴ・モローと聞いたら、見なくてはならない。
「バルクと死の天使」:未完成っぽいが、モローだよなあ。
「出現」:サロメの体つきがエロいんだよな。
「サロメ」:肉感的なタイプばかりではなく、少女顔でスリム、白い肌のサロメもいた。

「デリラ」:こちらは褐色の肌で南国風美人に見える。
「セイレーン」:日没の海を見渡す岩礁に3人のセイレーン。風景画としての要素もある。
「レダ」:レダが白鳥に変身したゼウスを引き寄せる、主体的な動きをしている。女性は受け身のようであって、実は自ら運命を引き寄せるというモローの女性観の表れか。

「エウロペの誘拐」:これは古典的、神話的な描写。それにしても、牡牛に変身して女に迫るゼウスの間抜け面がなんとも。
「サッフォー」:自死のシーンをせめてもの華麗な服とアクセサリーで表現している。
「エヴァ」:このエヴァ(一般的にはイブ)は表情が強く、体も筋肉質だ。
「一角獣」:細かくカラフルで全体としてにぎやかな印象。



うむ、そこそこ満足した。

■鉄道歴史展示室「貨物ステーション カモツのヒ・ミ・ツ」。この展示室、写真の撮影が完全不可というのを何とかしてほしいものである。

貨物列車に関する資料が展示されていたが、かつて鮮魚特急とびうお号(長崎~東京市場)、鮮魚特急ぎんりん号(博多港~大阪)と時速100キロの高速貨物が走っていたのだとか。また、貨物は行き先が細かく分かれるので、1920年代からパンチカードが導入され、1930年代にはパンチ、分類、結果の印字を1台の機械でやっていたのだそうだ。JR貨物の人たちが、私の仕事の先人たちでもあるようだ。

また賃銭表という荷物を運ぶ値段表があり、珍しい所ではタピオーカ、レモナード、ヒスキット(ビスケット)も記入されていた。ちなみにタピオーカの運送料は卵と同じ12銭5厘だそうである。

ここで力尽きて、銀座方面に向かう。するとちょうど資生堂ギャラリーがあるではないか。

■資生堂ギャラリー「荒木悠 LE SOUVENIR DU JAPON」。
「The Last Ball」:昔風のホールの中央に弦楽四重奏団、その周りを男女がダンスをするかのようにiPhoneで互いの姿を写したものを映像化。その様子全体を映した映像も別にあり、何とも目まぐるしい。
「戯訳「江戸」」:ピエール・ロティ「秋の日本」という130年以上前の文章を字幕として、現代の東京(浅草、芝)を映像化した作品。今に残る寺社もあるので、なんとなく字幕と映像が合っているようでもあり面白い。



新年度の東京2(8)ラファエル

2019年04月07日 14時31分09秒 | ART
有楽町方面の地下を歩いていると、行幸地下ギャラリーで「世界の鉄道」というパネル写真展示をやっていた。

 

ちらっと見て、こちらへ。


→地下に入口があったんだ。

■三菱一号館美術館「ラファエル前派の軌跡」。「ラファエル前派」と来るならば、見ておかなくては。
ウィリアム・ターナー「ナポリ湾(怒れるヴェスヴィオ山)」:小さな画だがまさに大噴火の様相である。
ジョン・ラスキン「木の習作-風景のなかの2本の木」:木の枝がぐるりと円を描いているところがあり、世の東西があっても同じことを考える人はいるものである。前半はラスキンの作品多し。
ジョン・エヴァレット・ミレイ「滝」:ものすごく細やかで上手い。すべてが本物の色彩を持って表現されている。この作品のある「ラファエル前派」の部屋は写真撮影が可能。これも一応撮っては見たが、ちゃんと写っていないだろうな。



ジョン・エヴァレット・ミレイ「結婚通知-捨てられて」:これまた上手い。しかしながら、ミレイはリアルに描くことに拘束感を感じ、画風を変えていくのだとか。



ジョン・ブレット「釣り人」:円形のキャンバスに描かれた小さな宇宙のような作品。氷のような白い岩と、陰に立つ釣り人。久野志乃の作品を思わせずにはおかない。
ウィリアム・ヘンリー・ハント「ヨーロッパカヤクグリ(イワヒバリ属)の巣」:これは見たことがあるような気がするが、奇跡の細やか作品。
フレデリック・サンズ「ヴァルキューリ」:自分の身を抱くようにポーズを取りながら、頭蓋骨を踏み、カラスと対峙する女性。死の香りである。

エドワード・バーン=ジョーンズ「赦しの樹」:裏切りで死んだ女性が、気の毒に思った神々によってアーモンドの樹に変えられる。裏切った男性が詫びを入れようとすると、樹の裂けめからメリメリと女性が出てきて、男性に飛びつくというシーンである。女性は裏切った男性を赦しているのだそうだが、相手の目を見つめて腕で体を完全にロック。絶対許していないと思う。男性はビビった顔で逃げ腰になっているのだが、これはまるで「キャリー」のエンディングではあるまいか。作品としては間違いなく気合の入った、今展覧会随一の作品。私の年間ランキングにも入るだろう。


→男「えっ、お、お前、生きてたのかよ」と思っています。

エドワード・バーン=ジョーンズ「コフェテュア王と乞食娘」:未完成ながら、皮や鉄帷子の質感が素晴らしい。
エドワード・バーン=ジョーンズ「三美神」:古典的な三美神とは違って、現代風である。「キャッツアイ」を洗練させた絵画に仕上げた感じか。

少々、3年前にBunkamuraで見た「ラファエル前派展」より大作が少ない気もするが…。



なお、同じ建物では次の展覧会もやっていた。

■三菱一号館美術館「松元悠 活蟹に蓋」。アートアワードトーキョー丸の内2018」三菱地所賞受賞者の展覧会。
「窓(栄村)」:絵画作品に短文の説明が「新しい家、こちらを見る村人と目が合う」と書いてある。また、説明用のチラシにGoogle検索用のキーワードとして「忘れられた被災地」とあったので、今、検索してみた。すると2011年3月12日未明に長野県栄村で震度6強の地震があったというではないか。正直なところ、これは知らなかった。この他の作品も検索してみると色々あるようだ。なかなか面白い展覧会であった。


新年度の東京2(7)どうやって

2019年04月07日 12時24分05秒 | 食べ歩き
あまりの空腹に残念ながら工芸館をパスし、丸の内方面に戻る。普段ならば隣の新聞社ビルで食事を取るところなのだが、日曜日とあって全館休館なのである。そして、この近くには全く飲食店がみあたらない・・・。

怒りと共に猛烈に歩き、結局、丸の内まで来てからカフェっぽい店「M」へ。空いているのがここだけだったのだ。メニューを見ると、サンドイッチ、パスタ、ハヤシライスなどのメニューがあるが、なかなかいい値段するね。あまりボリュームを大きくしたくないと、イベリコ豚とアボカドソースのサンドイッチを注文。メニューに書いてあったランチスパークリングワインもつい頼んでしまう。



スパークリングワインはかなりドライな味だ。続いてカボチャのスープ。なかなか美味い。



そしてメインとしてやって来たサンドイッチはうーん、どうやって食べるんだろう。ナイフとフォークも置いてあるからカットするのかな。



いや、普通手づかみで食べるだろうと、えいやっと持ちあげて食べてみると、これが実に食べづらい。ハンバーガーなら肉が簡単に噛み切れる気もするが、ローストポークは噛み切れないのだ。おまけにアボカドソースもはみ出してくる。味は悪くないんだけどなあ。

後に私の隣に来た女子が同じものを頼んでいたので、一体どうやって食べる気かと思ったら、箸でサンドイッチを分解しながら食べていた。それが正解です!

新年度の東京2(6)近美

2019年04月07日 11時35分21秒 | ART
一旦、5時に目覚め、結局6時過ぎに起床。今日の朝食はマルちゃん正麺焼そば。麺の戻り方が名前通りすごいのだが、正直なところ、私は本格麺よりもチープな味を期待しているのだなあ。

 

それはさておき、結構ゆっくり目に出発。10時をかなり過ぎてから東京国立近代美術館に到着する。



■東京国立近代美術館「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」。
「人間嫌い」:一人列車に乗る男を遠目に描いた作品。初期作品は見たことが無いので新鮮だ。
「他人の恋」:とは言ってもすぐにシュルレアリスム時代に突入。宙に浮いている足は天使か女神なのだろうか。人物も白く抜けたように描かれているところがあり、不思議な作品。
「Poisson d’Avril」:科学本の挿絵からアイディアを得た作品。なぜか実験をしている男がふわっと空中に浮いているように描かれ、軽妙さが感じられる。



「無敵の力」:男が三人押しくらまんじゅう状態で椅子に座る。ふざけているのか、真面目なのか。
「溺死」:横たわる男の口元に持って行っているパイプで溺死させようとしているのか。三岸好太郎が描くような蛾が登場している。思えば三岸の死ぬ直前と同時代の作品だ。
「教授たち会議で他のことを考えている」:真面目そうに見える教授たちだが、椅子の背中がモニターのようになっており、そこにはヌードやボート遊びをしている映像が浮かんでいる。彼らの心の中を写しているという意味だろう。

「題不詳(人ならば浮名や立たむさ夜ふけて我た枕に通ふ梅ヶ香)」:題名からわかるように女性が床に入っている和風の題材。奥の方に唐突に武者が描かれているのも変だ。
「牛」:巨大な2頭の牛が描かれているが、それは穴が開いており安普請の作り物のようだ。満州に行った経験から、その虚像を描いたのではないかと言われている。
「人」:人も同様に石化して、体が朽ちていくようだ。

「雲」:一転して緑、赤、黄緑、青、灰色、白、ピンクで描かれた雲。
「花」:小川原脩にもあるような、南国シュール系植物。
「海」:かなり迫力のある波で、クールベを思わせる。

「船舶兵基地出発」:一人乗りボートで荒海に漕ぎ出す少年。軍部への協力はしなければならなかった模様。
「世相群像」:戦後の作品。右手側の混乱と死から、左側の手を取りあって明るい世界へと進むさまが描かれている。直接的に人の表情は描かれず、ポーズが内心を表現している。
「顔」:戦後にブラジル、メキシコに行った影響で、原色が爆発し始める。
「埋葬」:この1枚だけ撮影可能だった。



「牧神とニンフ」:青い空とオレンジの肌が印象的な作品。ギリシャへと旅行した影響らしい。
「地獄」:ああ、最後は何だか教訓めいて行くんだよな。
「トイレット・ペーパー地獄」:何だか安手な風刺に見える。

「悪のボルテージが上昇するか21世紀」:争う人々の向こうにマンハッタンらしきビル群と、すべてが朽ち果てた荒野が描かれている。
「独立美術協会展絵葉書」:おお、資料に素敵な絵葉書があった。これ、復刻してほしいなあ。そういえば、福沢と三岸は独立美術協会の創立会員だったか。作品の中に、どこか似たモチーフが表れていたのであった。

私好みのシュルレアリスム時代から、ちょっと後半は違ってきたなとの思いもあるが、科学への傾倒、深刻ぶらない画風は興味深いものがあった。

■東京国立近代美術館「常設展」「イメージコレクター・杉浦非水展」。第一日曜日は、ここの常設展が無料なのだそうだ。特別展よりも常設展の方に人が多くて困った。

かなり手を抜いてみるものの、「杉浦非水展」はかなりの物量だった。そう大きくない展示会場に、ポスター、スケッチ、イラスト、絵葉書、雑誌、本などのデザインコレクションが大量にあるのだ。もう少し見たかったが、猛烈に腹が減ってきた。


新年度の東京2(5)へべす

2019年04月06日 20時12分54秒 | 飲み歩き・東京
バーを出て、再び神田の繁華街方面に戻り、もう1軒くらい寄っておきたいな。しかしそこそこ人が出ているため、2軒ほど振られてから、思い切って大衆店も良いかと、かなり目立つ「TS」へ。

カウンター席に座るとメニューの表紙にあるへべすサワーが目に入り、即注文。へべすというのは、宮崎県原産の柑橘類で、サワーを飲んでみると、どの程度果汁が入っているか分からないが、さわやかで飲みやすい。



食べ物は軽めに冷奴、ねぎま、鶏皮、ぼんじりでスタート。冷奴は自家製豆腐らしく、なんとなく美味い気がする(もう酔っている)。焼物はまあまあかな。





それにしても若いサラリーマンらしい後ろのグループは、こんな時間から酷い酔っ払いがいるな。もう、ロレロレになっており、あからさまに酔っているもんな。さっき街中を歩いていた時に定年前後のおじさんサラリーマン軍団もいたが、こいつらの酔い方、奇声もひどかったなあ。私に迷惑がかからなければ良いのだが、煙草の次は酒撲滅と言われると困るんだよな。

注文第2弾は阿波のしずくハイボール(焼酎ソーダ割)、牛ハラミ串、鶏スープで締めることにしよう。牛ハラミ串はおろし+ニンニク風味で大変柔らかい。熱々の鶏スープでフィニッシュ。





お店のお姉さんの感じが良く、そこはありがたかった。外国の方のアルバイトのようだが、昨今の日本事情からすると、「よくこんなダメな国に来てくださって」とありがたくも申し訳ない気持ちになった。



ホテルに戻り、シャワーを浴び、しばらくするうちに腹いっぱいだったのが少しこなれたので、最後に缶酎ハイを飲んで寝る。明日は休みだから何もしなくて良いのだ。


新年度の東京2(4)オールド

2019年04月06日 19時01分17秒 | 飲み歩き・東京
さて、2軒目はバーにしよう。私が神田で良く行くバーは、土曜日は月1回だけの営業なのである。念のため見に行ってみたが、やっぱり今日は休み。そこから、他のバーがあるとにらんでいた方向に行くと、思っていたのとは違う店が見つかった。どんな店か分かりにくい「OB」というところだ。

入ってみると先客が3名。立ち飲みカウンターの上にあるメニューを見ると、マーテルとオールドパーそれぞれの飲み比べセットがある。よし、まずはオールドパー飲み比べセットだな。



出てきたのはスペリオール18年、クラシック18年、15年1871リミテッドエディションの3杯である(もちろん少量)。オールドパーってもっと枯れたイメージがあったのだが、意外と味にパンチがある。



その後も2名ほど客が来るが、結構なウイスキー好きが多いらしい。話を聞いているとオールドボトルを注文する人が多いらしく、しかも19時までは30%オフなのだそうだ。ずいぶん安いが、この店大丈夫か?

私の2杯目は懐かしのニッカキングスランドを注文だ。これが定価500円、ハッピーアワー中につき350円なのである。久しぶりに飲んだキングスランドはほんのりとした甘みと、しっかりしたモルトのベースが感じられる味。昔はこういうのが普通にあったのだな・・・。



水もかなり飲んだが、ウイスキーばかりなので少し酔いが回ってきた。ここはまたいつか来ることにしようと勘定をしてもらうと、なんと1050円。そうか、飲み比べセットの方も30%オフなのか。普通、こういうお得メニューは割り引かないのが一般的なのだが。

この店、本店は京都にあり、博多にも支店を出しているらしい。いつまで古いボトルの在庫が続くのか分からないが、面白い店だった。

 

新年度の東京2(3)食堂的

2019年04月06日 18時03分55秒 | 飲み歩き・東京
そろそろホテルに向かいますかということで、上野から神田へ。一旦ホテルにチェックインして重い荷物を下ろす。



少し休憩したところで、早速街に繰り出そう。

一軒目は見た目食堂ながら、全員飲んでいるという「TK」へ。喫煙席は奥、禁煙席は手前としっかり分煙されており、私は手前のカウンター席に座る。飲み物はまず酎ハイを頼むと、パイナップルがささったジョッキがやってきた。酎ハイには甘味が無く、パイナップルは甘酸っぱい。これはいいサービスかも。



食べ物はマグロブツ、ニラ玉を注文。先にマグロブツがやって来た。特別素晴らしくもないが、程よい感じ。



続いて焼きたてのニラ玉が来る。この店は中華の炒め物にも定評があるらしく、的確な味。美味い。



第2弾は燗酒と周りの人が頼んでいる焼物にするかな。メニューには1本づつでも注文可能とあったので、お勧めらしいつくね、豚バラを1本づつ頂くことにしよう。店のお姉さんたちはさほど愛想は良くないが、動きは機敏である。変に客となれ合っているよりは、少しドライなくらいが私にとっては望ましい。

などと言っている間に、焼物が到着。つくねは練り物っぽい見た目だが、食べてみると意外とふんわりしていて、美味い。豚バラは外側の焦げ目と脂のうまさを両立させる仕上り。焼鳥専門店以外の焼鳥ってあまり頼まないのだが、メニューに掲げてあるのだから、ちゃんとしているよね(この前の静岡でも思った)。



今日は何軒か行ってみたいので、まずはこのくらいにしておくか。


新年度の東京2(2)東寺

2019年04月06日 16時25分47秒 | ART
とりあえず小腹を収めて浜松町から上野に移動。今日は東京国立博物館に行こう。上野駅の公園口で降りると、普通ではないくらい人が多い。何かイベントがあるのかと思ったら、そうか花見か。私は博物館の方が混雑していなければ良いのだが…

しかし、暖かい。いや、急いで歩くとむしろ暑い。やっぱりコートを持ってこなくてよかったかな。汗を拭きつつ東博に着き、チケットを購入。「国宝東寺 空海と仏像曼荼羅」「両陛下と文化交流」展のダブル購入である。まとめてお得なチケットは無く、それぞれ100円引きで購入。



■東京国立博物館「国宝東寺 空海と仏像曼荼羅」。まずはこちらからだ。
「五大尊像」:サイケにも見える色彩が素晴らしい。国宝。
「蘇悉地儀軌契印図」:法印を結んだ手の形の参考書。とてもそんなところで指が曲がらないような形もあるし、GoodJob!の形、F〇〇〇の形、OKマークもあるのだ。
「天蓋」:おそらく普通の状態では決して見ることができないのだろう。天女が描かれているが、青木繁が参考にしたのではないかと思われるような感じだ。国宝。

「女神坐像」:神像は割と雑なケースもあるが、しっかり作られた迫力ある坐像だ。こちらは「麗子像」のモデルになったのではと思わせる。国宝。
「武内宿禰坐像」:着ていたはずの服が無くなっており、ツルンとしている。国宝。
「東宝記 巻二」:東寺の寺誌である。立体曼陀羅の配置図が描かれている。国宝。

「兜跋毘沙門天立像」:久しぶりにお会いするスーパースターだ。周りからも「カッコいい」の声、多数である。国宝。
「両界曼陀羅図(種子曼荼羅)」:仏の姿ではなく、梵字を使った曼荼羅図。
「五大虚空蔵菩薩坐像」:それぞれ獅子、迦楼羅、孔雀、象、馬に乗った菩薩。重文。何か一人だけ実在しないのに乗っているね。

さて、最後の部屋が立体曼陀羅だ。
「帝釈天騎象像」:写真撮影可能とあって大人気。確かに美男である。国宝。



「降三世明王立像」:シヴァ神とその妻を踏みつけにするのはいかがかと思うが、カッコいいなあ。国宝。
「金剛夜叉明王立像」:目が5個ついているお顔がいい。国宝。
「持国天立像」:本体も良いが、邪鬼が格別である。頬杖をついて踏まれており(いや、むしろ踏ませており)、「今度の持国天、バランスまだまだだね」くらい言っていそうだ。国宝。
「増長天立像」:こちらの邪鬼は正面から見ると尻を見せて、これまた余裕の踏まれっぷりである。国宝。

今日は28国宝見ることができて、満足である。会場も最初の方の「風信帖」「御請来目録」のあたりは混雑していたが、それ以降は展示物が大きいのもあって、割と見やすかった。入場制限なども無しである。

東博平成館をちょっとだけ見て、本館に移動。



■東京国立博物館「両陛下と文化交流 日本美を伝える」。
酒井抱一「花鳥十二ヶ月図」:安定した美しさ。10月の柿の色彩が良かった。
岩佐又兵衛「小栗判官絵巻」:巻頭フルカラーとでも言いたくなる、素晴らしい色彩。全体で15巻320mあるんだそうだ。さすがに会場では2m幅くらいの展示であった。
伝土佐光則「源氏物語図画帖」:肉眼では見えないが、モノキュラーで見るときわめて細い目、鼻がスッと描かれている。口のところにはわずかに朱がさしているように見える。細やかな傑作だ。

全体的には少々展示数が物足りない感もあるが、上記3作は実に素晴らしいものだと思う。

この後、恒例の東博常設展を見てグッタリし、美術鑑賞を切り上げる。

新年度の東京2(1)うどん

2019年04月06日 13時00分16秒 | 食べ歩き
6時に目が覚めて8時半頃出発。東京の最高気温が20度を超えるということで、コートを着ずに、タクシーでJR琴似駅に向かう。しかしながら気温は3度ということで、電車を待つわずかな間も寒い。



電車に乗り込むとやっと寒さも収まった。土曜日とあって琴似から座ることができ、そのまま新千歳空港へ。普段、午後イチに出社しなければならない時よりも1時間ほど遅い飛行機に乗る。飛行機の混雑度合いも大したことは無いが、1時間ほど寝て羽田空港に到着。


→新千歳空港を上空から。

羽田からはモノレールで浜松町に移動。いつものことながら、この辺で昼食を取っておきたい。昼を過ぎているし、夜もあるので重厚な昼食は避けて、カレーくらいにしておくかな。と思ったが、カレー店の前の券売機のところにいる連中が異常なほどもたもたしている。

店そのものも混雑しているようなので方針転換し、さぬきうどんの店「M」へ。こちらは混雑が全くなく、ざるうどんと鶏天を購入。薬味コーナーで青ネギとショウガを少しとって、席へ。

さっそくつゆにつけて食べるうどんは、かなりもちもちしている。途中からネギ、さらにゴマ(席にあった)、ショウガを投入して食べ、後半はつゆに鶏天を浸して食べた。甘めのつゆが薬味と天ぷらから出た油で変化していく。



あまりさぬきうどんを食べない私だが、麺と汁は美味かった。鶏天は揚げ置き状態だったので、柔らかいのはいいが、味はもう一つであった。

20190405最近読んだ本

2019年04月05日 21時30分21秒 | 読書
■「家庭教師は知っている」青柳碧人

■「男の食談義1」川原将裕
常識的な範囲での食に関する語りマンガ。

■「有栖川有栖の密室大図鑑」有栖川有栖、磯田和一
新潮文庫版を持っていたか(再読)。

■「東京名酒場100」

■「巨星」ピーター・ワッツ

■「百鬼園戦後日記II」内田百閒
今回もひたすら酒を仕入れて飲む日々。それから喘息止めのエフェドリンを飲んだ記録が続く。

■「放課後地球防衛軍2」笹本祐一

■「ムカエマの世界」みうらじゅん

以下、図書館の1冊。
■「道草ばかりしてきた」志水辰夫
2001年出版のエッセイだが、昭和感が強烈だ。

送別をする

2019年04月04日 22時35分14秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
今日は某君の送別会とあって、すすきのへ。時間調整のための1軒目はバー「C」。1杯目はウイスキーソーダ割り、2杯目は話の流れでジンビームソーダ割り。なかなか美味い。

2軒目は伝統的居酒屋「GIF」で送別会だ。飲んだものはビールからハイボール大量。食べたものはマグロ刺身、ピザ的なもの、焼そば、スパイシー牛蒡フライ、山菜天ぷら、いももちなど。この店の食べ物は安定感がある。

3時間ほど滞在したところで、某君とは別れてひとりでバー「N」へ。後で聞くと某君はカラオケボックスで寝ていたらしいので、まあこれで正解か。3軒目の1杯目はアクアビットモスコミュールでスタート。



2杯目はラム+マンゴヤン+抹茶リキュール+レモンのカクテル。フルーツ感が強めでなかなか美味い。

 

かなり飲んでいるため、今日は2杯で限界である。まあ、この辺で帰るとするか。


新年度の東京(4)札幌だよ

2019年04月02日 23時02分39秒 | 飲み歩き・琴似界隈
飛行機の中ではほぼ寝て過ごし、新千歳空港にはほぼ予定通りに到着。JRへの接続が今一つだったが、22時頃に琴似駅に到着した。夕食はおにぎり1個だけだったので、ちょっとどこかに立ち寄っていくかな・・・。

2軒ほど店が混雑していて振られ、結果として焼鳥チェーンの「K」のJR琴似店に初めて入ってみることにした。時間が時間だけにカウンター席にも余裕がある。まずはハイボールを頼み、第一弾の焼物として豚アスパラ巻き、鶏ささみおろし、ピーマン肉詰め、うずら卵を注文。





1本づつ頼めるのがありがたいね。ささみおろしは量がたっぷり。うずら卵の味付けが非常に美味い。これはいいね。



飲み物を焼酎番茶割りに変えて、第二弾は豚、鶏、つくね、豚ショウガ巻き。今度は3本をタレ味にして、唐辛子をかけつつ食べる。最後にピリッとする豚ショウガ巻きで締めて、まあまあ腹も満足だ。





ということで、東京における飲みは不十分だったが、何とか出張第一弾は終了である。第一弾というだけに、また来週、行かねばならないのだ。

新年度の東京(3)桜&帰る

2019年04月02日 18時59分32秒 | 旅日記
6時起床。テレビを見るが、あまりにも下らないニュースが多く、イライラする。7時頃にカップのかすうどんで朝食。8時前にチェックアウトする。

 

桜のある遊歩道のようなところを通り、バス停へ。花には興味のない私であるが、それほど寒くはなく、多少良い気分だ。



バスは公式には19分のところを、混雑もあって25分ほどで会社に到着。

ここから普通に仕事だ(内容省略)。

昼食は社員食堂に行き、ご飯(小)、みそ汁、肉もやし炒め、おひたしを食べる。肉もやし炒めに入っている肉はかなり小さなものだったので、全体として野菜ばかりの印象になってしまった。

昼食の決済は、これまでレジのおばちゃんが食器を見て値段を言ってくれていたのだが、全て自動で値段が算定され、社員証、または交通系カードで決済するという方式になったのだ。初めて使うのでおそるおそる精算したが、後続に迷惑をかけることなく支払いができた。

午後も普通に仕事(内容省略)。途中でチョコレートをつまんでエネルギーを補給する。

ということで、業務の終了時間になり、帰宅することになった。以前は京急、またはモノレールで移動することが多かったが、空港行きのリムジンバスに乗ることにした。このバスは自分の会社のすぐ近くから発着しており、その存在だけは知っていた。しかし空港バスというと1時間くらい乗っているような先入観があってこれまで使っていなかったのだ。



ところが、最近調べてみると、乗車時間がビックリの20分とあって、ものすごく便利なのである。但し、帰りがけに素敵な飲み屋に立ち寄ることはできなくなる。

しかも、バス時間からすると、飛行機を1時間早められそうだ。ということで、バス待ちをしながら飛行機を変更する。また、空港で食事を取る時間が無くなりそうなので、コンビニでおにぎりを1個だけ購入。バスの中で食べる。



バスは羽田空港にはほぼ予想通りに到着。しかし、乗り場から遠い。急いで乗降口に移動するが「札幌行きは最終のご案内です」とのアナウンスがある。焦りつつも何とか飛行機に搭乗。結構、席は空いていた。

やれやれと思うと、予定の時間になっても飛行機が動かない。聞くと「乗り継ぎのお客さまをお待ちしています」ということで、結局飛行機は予定から20分遅れで出発した。当初の予定からは40分前倒しなので、やむを得ないか・・・

新年度の東京(2)焼鳥&立ち飲み

2019年04月01日 21時55分11秒 | 飲み歩き・東京
業務終了後はそれほど忙しくない人たちと門前仲町の焼鳥店「S」へ。今日は5名(後で1名追加)が集まり、最初だけビール、後はハイボールをかなり大量に飲んだ。ハイボールジョッキが小さめだったので、途中からはメガジョッキを注文する。

食べ物は焼鳥各種(鶏精、ポンポチ、つくね・・・)、よだれ鶏、キャベツ、レバ等々。2時間ほど勢いよく飲んで、あっさり解散。

外に出ると結構強い雨だ。一応天気予報を見ていたので、折り畳み傘を持ってきていて助かった。門前仲町から東西線で東陽町に移動し、ホテルへ。

ホテルにチェックインするが、まだ21時ということで、軽く1軒くらいは一人で行っておきたい。まだ雨が続いているので、歩いて2~3分、前回も行った気軽な店、立ち呑「T」へ。





店に入りカウンターの一角に場所を確保した。最初はレモンサワーと納豆きのこ和えという謎の食べ物を注文。文字通り、納豆ときのこを和えたものに醤油をかけて食べるが、つまみとしては意外といけるね。



2杯目はウーロン割りと焼厚揚げを注文。厚揚げをただ焼いただけというのも、素朴で悪くない感じだ。また結構ボリュームがあるね。




→店の人はカウンターに向かって立っているが、声に対する反応がとても良い。

酒の量はそれほどでもないが、腹が一杯になり、明日の朝食と水のみ購入してホテルに戻る。シャワーを浴びて、23時頃就寝。