ファイナンシャルプランナーのニュースチェック

日々のニュースをFPの視点からチェックしてコメントします

性同一性障害の子供606人…学校配慮なし4割

2014-06-15 19:33:34 | Weblog
性同一性障害の子供606人…学校配慮なし4割 2014年06月14日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140614-OYT1T50007.html
http://sankei.jp.msn.com/life/photos/140614/edc14061410000002-p1.htm(集計表)
 


 産経記事の添付画像=集計表(http://sankei.jp.msn.com/life/photos/140614/edc14061410000002-p1.htm)によれば、性同一性障害に対する学校の特別な配慮については、
1)-1 服装(制服あり)については、全体では31.3%(戸籍上男12.8%、戸籍上女40.7%)
1)-2 服装(制服なし)については、全体では11.4%(戸籍上男14.3%、戸籍上女9.9%)
2)髪型については、全体では11.9%(戸籍上男19.5%、戸籍上女7.8%)
3)更衣室については、全体では35.3%(戸籍上男は37.6%、戸籍上女は34.2%)
4)トイレについては、全体では41.4%(戸籍上男は44.4%、戸籍上女は39.9%)
5)水泳については、全体では20.7%(戸籍上男は30.1%、戸籍上女は15.6%)
 が配慮をしていると回答。
 私がまだ子供だったうん十年前(第二次ベビーブームの数年前)とは、随分学校の対応も変わったものだと少し吃驚しました。

 ところで、記事については、あくまでも性同一性障害児目線で書かれており、社会全体がこの問題に関心を持つことそのものはよいこととしても、そもそも自分自身の属する性に全く疑問をもっていない、おそらくは大半を占めるであろう、それ以外の児童に対しての気配りは、どの程度行っているのか。
個人的にはむしろそちらの方が気になりました。

 トイレや更衣室については、教師・職員用を使って貰ったり(あるいは他の児童が使わない専用トイレを1つ事前に決めておく)、教員用のロッカールーム(あるいは普段使っていない空き部屋)で着替えてもらうという考え方もあるのかもしれませんが、この手のデリケートな問題は、議論されはじめてまだそれ程年月も経っておらず、トイレの問題1つをとっても、古い校舎などは、当然ながら男女別用にしか準備されておらず(学校自体、お国の税金で運営しているのですから、余計と思われるものは基本設置していないと考えるのが妥当でしょう)、体は男の子でも心は女の子だからという理由で、女の子用を使わせるわけにもいかず(当然女児の親から猛反発を食らうでしょう 逆も然り)、かといって、小学校低学年の児童の場合は、サイズの合わない大人用を使わせてもいいのかといった問題も考えなければならないかと思います。

 プールの授業などは、いくら心が女の子でも性別上は男の子な子供が、一緒に入ることに心理的な抵抗はないのか(内心抵抗はあっても言い出せない子供への配慮も同じ位気遣ってあげなければなりません)といったクラス内の意見の調整も必要でしょうし、性同一性障害児童が、体の性は同性の異性に恋をした場合の対処(第三者目線ではどちらでもよいことでも、イザ自分が巻き込まれるのは勘弁という児童も当然いるでしょう。 最悪巻き込まれた子が心に傷を負う可能性もあります)などなど。この問題はどこまで対処すればよいのか、公立の小中学校は入学してくる児童を選抜することもできないだけに、本当に悩ましく、個々の学校の取組事例は多少は参考にはなることもあるのかもしれませんが、基本的には臨機応変に対応を考えていくしかないと思います、

 おそらくは就職の時にも何らかの差別に巻き込まれるであろう、こういった児童の心のカウンセリングをどう行っていくのか。教育を与えなければならない子供の総数そのものは少子化で減り続けているものの、教師側の悩みはむしろ深まっているのかもしれません。