ファイナンシャルプランナーのニュースチェック

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タクシー最低運賃 民主が下限設定案 労働条件の悪化防ぐ

2009-01-31 14:58:37 | Weblog
タクシー最低運賃 民主が下限設定案 労働条件の悪化防ぐ 2009年1月25日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090125AT3S2400C24012009.html
 民主党はタクシーの過度な運賃競争や運転手らの労働条件の悪化を防ぐ「タクシー改革ビジョン」の素案をまとめた。最低運賃の下限を設定するほか、公共交通機関として災害時の輸送に利用できるようにする。党内調整をしたうえで新法も検討する。
 タクシー業界を巡っては、国土交通省の作業部会が指定地域で増車や新規参入を規制する最終報告案を提示済み。最低運賃に下限を設ける民主党の素案は国交省案に比べ規制を強化している点が特徴。一方で、過疎地域での輸送や福祉・環境分野参入などサービス向上への自助努力を促す方針も盛り込んだ。


 ん…。タクシーを公共交通機関として災害時の輸送に利用できるようにするというのは良い案だと思いますし、供給過剰な地域での新規参入規制もタクシー運転手の労働条件改善のためには良いことなのだとは思いますが、最低運賃の下限を設定するというのはどうなんでしょうね…。
 確かに、一部の地域では初乗り運賃が地域の実情以上に抑えられている地域もあるようですが、タクシー会社だって商売ですから、その分、料金がアップする区間距離を短くするなど、1人当たりの利用料金はあまり下がらないようにしているでしょうし、むしろ基本料金が上がることで乗車する方そのものの数が減少すれば、結局タクシー運転手自身の首を締めてしまう形になってしまうように思います。
 私自身、夜間はともかく日中は、目的地までの電車やバスなどの公共交通機関がなかったり、著しく不便でもなければタクシーはあまり使いませんが、それは公共交通機関利用時にかかる料金とタクシー料金との間にあまりにも格差があるため…。
 全て経費で落とせる個人事業主さんや、タクシー利用についてあまりうるさく言われないお偉いさん、病院通いの高齢者といった社会的弱者だけでなく、ごくごく普通の方が利用しやすくするためには、むしろ夜間の割引などを縮小しても初乗り運賃は抑えた方が乗客数の増加につながるのではないか…と考えるのは私だけでしょうか…。

<ジンバブエ>新学期の開始延期 給料未払いで教師らスト

2009-01-31 14:50:12 | Weblog
<ジンバブエ>新学期の開始延期 給料未払いで教師らスト 2009年1月26日 毎日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090125-00000052-mai-int
 ムガベ大統領が独裁体制を敷き、野党との連立協議が停滞しているアフリカ南部ジンバブエで、給料の未払いなどを理由に教師らのストライキが続く学校が続出していることから、新学期の開始が延期された。また、激しいインフレはなお続いており、100兆ジンバブエドル札が導入されることになった。
 地元紙などによると、新学期は本来13日に始まる予定だったが、27日に延期された。給料の未払いや薄給を理由に昨年来、教師のストライキが相次ぎ、事実上の閉校状態の学校も多いことが理由。
 政府はインフレが激しいことから、教師らの訴えを受ける形で、新学期からの授業料を「外貨支払い」にするかどうか検討に入った。授業料は3カ月で約300米ドルが必要だが、準備できない場合は子どもが学校に通えない可能性もある。
 インフレは年率2億%を超え、中央銀行は100兆札のほか50兆、20兆、10兆札の導入も予定している。
 一般の商取引では、米ドルや南アフリカ・ランドなど外貨が主に使われるようになっており、首都ハラレの商店でも「外貨のみ使用可」の店舗が増加している

今度は「100兆ドル」札を発行へ、経済崩壊のジンバブエ 2009年1月16日 CNN
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200901160014.html
 経済が崩壊状態となっているアフリカ南部ジンバブエの中央銀行は15日、新たに100兆ジンバブエ・ドル札を発行すると発表した。発行理由として「国民の利便性を考慮」としているが、同国では12日に500億ドル札の流通が始まったばかり。
 100兆ドルは、米ドルに換算すると300ドル(約2万7000円)相当。100兆ドル札のほか、50兆ドル、20兆ドル、10兆ドル札も発行する。
 ジンバブエでは現在、パン1個の価格が3000億ジンバブエ・ドルとなっている。しかし、物価は日ごとに上昇している。
 ムガベ大統領が長期の独裁政権を敷くジンバブエでは経済失政のつけで、年間インフレ率は約2億3000万%に達している。昨年7月に1000億ドル札が発行され、同8月に通貨を「10けた」切り下げているが、まったく効果はなかった。





 ジンバブエについては、2週間程前にも『100兆ジンバブエドル札!(=それでも日本円に換算すれば約27000円相当)』などというとんでもない金額のお札を発行すると聞き、『昨年の8月にも通貨を100億分の1にまで切り下げるデノミを行なったばかりなのに、この国は、一体何をやっているんだ???』と呆れ果てていたのですが、このハイパーインフレにも関わらず給与が未払いになったり、あるいは(インフレについていけない)薄給を理由に教師のストライキが続出していることから、子供達が授業を受けられない非常事態に追い込まれているようです。
 それにしても、いくら授業料を外貨払い(米ドル建て)にしたところで、子供を通わせる親の給料がジンバブエドル建てのままでは、教師の生活は成り立っても、今度は授業料を負担する親の方の身が持たないと思うのですが、この国はいっそ米ドルに対する固定相場制に移行して、一度インフレを抑え込むことを真剣に考えた方がよいのではないでしょうか…。
 
 どうも国連などの機関は、ガザなどの武力衝突が発生したり難民が大量発生したりするような国への介入は比較的迅速に行なっても、国の経済が破綻している国に対する介入は及び腰のようですが、子供達が勉強できなければ国際競争力だってつくわけがなく国も貧乏なまま…。
 ムカベ大統領に対して国際的圧力をかけていくのは中長期的な課題になりそうですが、まずは最優先でこの国のインフレをなんとかしていかないと、せっかくの将来の貴重な人材も単なる労働力として浪費されかねませんし、こういう報道の数々を聞いていると、日本という国が経済的には不況で苦しんでいても物価が安定していることの有難さを感じると共に、もっと国際機関もこういった国に積極的に介入していくべきなのではないかという思いを感じずにはいられません。

盗んだ金の延べ棒、模造品だった…質店が換金拒否→通報し逮捕

2009-01-31 14:45:20 | Weblog
盗んだ金の延べ棒、模造品だった…質店が換金拒否→通報し逮捕 2009年1月31日  読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090131-OYT1T00329.htm?from
 千葉中央署は31日、千葉市中央区大巌寺町、無職金井剛容疑者(29)を窃盗の疑いで逮捕した。
 発表によると、金井容疑者は30日午後4時30分頃、営業中の同市中央区のディスカウント店で、プラスチック製のショーケースをバールのようなもので壊し、展示してあった金の延べ板の模造品3枚(1万2000円相当)を盗んだ疑い。
 金井容疑者はその後、同市内の質屋を訪れ、身分証明書を示して換金を依頼したが、模造品だったため断られていた。質屋から通報を受けた同署が、事情を聞くため金井容疑者の自宅に向かったところ、室内から模造品が見つかり、盗んだことを認めたという。
 模造品は、縦11・8センチ、横5・2センチ、厚さ0・95センチ。店が金の買い取りを行っていることを示すため、鉛などの金属にメッキを施したものを展示していた。


 金(きん)と言えば、模造品の金の延べ板を盗んだ容疑者が質屋で売却しようとしてあえなく御用になるというおバカな事件があったようです。
 う~ん。私も金の延べ板の実物など持っていないので余り詳しいことは知らないのですが、確か金地金には延べ棒だけでなく、1キロ以下の延べ板にも製造番号及び商標・重量表示・精錬分析者マーク・品質表示といった情報が刻印されているはずですし、模造品にはこういった情報もなく、また重量も異なるため、見る人が見れば一発で偽者とわかりそうなものですが、この犯人も模造品を本物と勘違いしたあげく、自身の身分証明書を示して換金しようとするなんてあまりにも単細胞というか何というか…(汗
 大体、本気で金の現物を換金しようと思うなら、金地金を取り扱っている専門店に行く方が普通でしょうし、それをわざわざ質屋で換金しようとする行為そのものが犯人の年齢を考えるとあまりにも不自然。質屋だって目利きのプロを自認しているだけに、『俺達の商売なめんなよ!』と一喝したいのがホンネではないでしょうか…。

「静かにさせようとした」教諭がいす投げ、児童けが 福岡

2009-01-30 20:52:10 | Weblog
「静かにさせようとした」教諭がいす投げ、児童けが 福岡 2009年1月30日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090129/crm0901292338043-n1.htm
 福岡市西区の市立城原小学校で今月、教務主任の男性教諭(46)が授業中、教室を静かにさせようとして投げたいすが2年生の男子児童(7)に当たり、児童は顔を約2センチ縫うけがをしていたことが29日、分かった。同市教育委員会が明らかにした。
 教務主任は「うるさかったので大きな音を立てて驚かせ、静かにさせようと思った」と説明しているといい、市教委は不適切な指導方法だったとして、懲戒処分も検討している。
 市教委によると、23日の5時間目の授業で、普段担任を務める新人教諭が研修で不在だったため、代わりに教務主任が国語を教えていた。何度か注意したが、この児童が私語をやめなかったとして、近くにあった児童用のいすを床に向かって投げたところ、はね返って児童に当たった。



 ??? アニメや漫画の世界では、うるさい子供相手に教師がチョークを投げつける場面がしばしば描かれることも珍しくないと思いますが、現実の世界で本当に投げたという話はまず聞きませんし、いくら直接命中させないように投げつけたとはいえ、イスを投げつけられれば、大人でもトラウマになりそう。まして小学校低学年の子供にこのようなマネをすれば、被害に遭った児童は一生心の傷が残りかねないでしょうし、他の子供達も直接被害は受けていないとはいえ、どれ程精神的ショックが大きかったことでしょう…(溜息
 はっきり言って、このような輩には、教師としての適性そのものを疑いますし、できれば自ら身を退く決断を出して欲しいものですが、もし残るとしても、猛省を促す意味でも 最低でも何ヶ月間かは停職・無給扱いにしてその間は教師業務そのものから外れてもらい、外部の再教育研修を受けさせた上で他の学校に転勤させる(要はセクハラやパワハラ加害者に対して企業が行なう実務研修のようなものを自腹で受けてもらいます)程度のペナルティは必要でしょうね…。

 それにしても、恐怖では生徒の心など掴むことなどできないというのに、40代半ばのベテラン教諭にもなって未だにこのような幼稚な言動を取るなんて、時代錯誤も甚だしいというか…(汗
 まあ、最近はモンスターペアレントの出現や、業務量が過多になってきたこともあり、先生方のストレスもたまっているとは思いますが、だからといって子供に恐怖の感情を与えるなんて言語道断ですし、教務主任ともなれば本来他の若手・中堅教師の模範となるべき存在のはず。このような教諭が世の中に存在していると思うだけでも不愉快になってきます。

臨時職員不採用に言いがかり、61歳が市役所職員を脅迫

2009-01-30 20:48:14 | Weblog
臨時職員不採用に言いがかり、61歳が市役所職員を脅迫 2009年1月29日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090129-OYT1T00587.htm
 滋賀県米原市の臨時職員採用試験で不採用となったことに言いがかりをつけ、市職員を脅したとして、県警捜査2課と米原署は29日、同市三吉、無職中嶌申行容疑者(61)を脅迫容疑で逮捕した。
 発表では、中嶌容疑者は昨年2月にあった学校給食センター臨時職員の採用試験で採用されなかったことに腹を立て、今年1月15、17両日に3回、市役所を訪れ、男性職員2人に「車をぶつけてけがを負わせ、困らせてやろう」「家族にけがを負わせることもできる」などと脅迫した疑い。容疑を否認しているという。



 そもそも、61歳という年齢を考えれば、好況期でも余程の専門技能と実務経験あるいはツテでもお持ちの方でもなければ、単純業務以外の再就職そのものが困難でしょうし、まして今は全業種で不況に陥っている中、30代の若手でも中々仕事が見つからず条件不問の求人には応募が殺到するような状態。
 学校給食センターの臨時職員なら、当然体力と健康や若さも求められるでしょうし、今のような不景気な時代には、高齢の方が仕事を見つけることはより一層大変ですが、いくら不採用になったからといって職員を脅迫するなんて言語道断…(怒!
 このような輩がいると、他の真っ当にお仕事を探している方までもが色眼鏡で見られかねないだけに、こういう事件はホント勘弁してもらいたいものですね。

12月自動車生産は全社が前年割れ、トヨタは同月最大の下落率

2009-01-30 20:40:53 | Weblog
12月自動車生産は全社が前年割れ、トヨタは同月最大の下落率 2009年01月28日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK024094820090128
 国内自動車メーカー8社が28日発表した12月の世界生産は全社が前年実績を下回り、トヨタ自動車と日産自動車は12月としては過去最大の減少率を記録した。秋以降の需要の急激な落ち込みで、各社とも減産を本格化させたため。08年1─12月の世界生産も、堅調だった年前半の貯金を使い果たし、ほぼ全社が前年並みの水準にとどまった。
 トヨタの世界生産は前年比24.9%減の47万9027台。ほぼ全地域で減少し、12月の下落率としては2001年の9.7%減を大きく上回って過去最大となった。すべての月を通じても、08年11月に次いで過去2番目に大きい落ち込みとなった。08年1─12月の世界生産も7年ぶりに前年実績を割り込み、3.8%減の821万0818台となった。
 日産自動車の12月世界生産は前年比35.9%の17万6174台。12月としては過去最大の減少率だった。特に国内生産は1967年ごろの水準まで落ち込み、前年比40.9%減の6万7672台となった。08年1─12月の世界生産は前年比1.1%減の339万4830台だった。
 三菱自動車工業の12月世界生産は前年比38.5%減の7万2916台。2003年にトラック・バス事業を分社化して以降、最低の生産規模に落ち込んだ。年前半は好調だった主力のロシアとウクライナで需要が低迷し、輸出が前年比51.5%減少した。08年1─12月の世界生産は前年比7.8%減の130万1373台だった。
 このほかマツダの12月世界生産は前年比41.3%減の6万8111台、08年1─12月は前年比4.6%増の134万9274台。ホンダは12月が前年比7.5%減の27万7294台、08年1─12月が前年比1.2%増の395万7381台だった。
 比較的好調だったスズキと富士重工業、ダイハツ工業の3社も12月の世界生産は前年実績を下回った。輸出が6割減となったスズキの世界生産は前年比23.5%減の16万1005台、富士重工は1.4%減の4万2729台、ダイハツは1.5%減の6万8390台だった。08年1─12月はそれぞれ前年比1.1%増の262万3788台、同5.4%増の61万6497台、同6.1%増の90万8202台だった。

自動車12月 生産25%減、輸出33%減 下げ幅過去最大 2009年1月30日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090130AT1D3001R30012009.html
 日本自動車工業会(自工会)が30日発表した2008年12月の自動車生産は前年同月比25.2%減の72万5552台となった。輸出は33.6%減の42万2077台。いずれも月間ベースでの下落率では過去最大。08年通年の生産台数も前年比0.3%減と、7年ぶりのマイナスになった。昨年10月以降に一気に生産水準が低下している。
 12月の生産、輸出は自工会が統計を集計し始めた1967年1月以来、過去最大の下落。輸出では29.3%減の95年7月以来の落ち込み。生産、輸出とも前年実績を下回るのは3カ月連続。大手12社では富士重工業を除く11社で減少した。
 08年通年の生産は1156万3629台で0.3%減。米金融危機の影響が表面化した10月から各社が一斉に減産に着手した結果、通年でも前年割れとなった。一方、輸出は672万7091台で2.7%増となり、7年連続で増えた。



 自動車各社が非正規労働者を中心に続々と人員削減しはじめたことが社会問題となりつつありますが、12月の自動車生産台数は大幅な落ち込み幅を見せ、トヨタが12月の下落率としては過去最悪の24.9%減、日産も12月の下落率としては過去最悪の35.9%減、三菱も分社化以降は最低の生産規模となる38.5%減、マツダも41.3%減となり、これまで好調だったスズキも23.5%減、比較的善戦したホンダも7.5%減と散々な結果になりました。
 ダイハツが1.5%減、富士重工業も1.4%減とかなり健闘したものの、世界経済の落ち込みと同時に、日本国内でも車購入意識がかなり減退したようで、在庫積み増しを恐れて各社が製造現場スタッフを非正規中心に削減し、生産量そのものも大幅に落としていることが改めて立証される形になりましたね…。
 それにしても、昨年夏頃までは、アメリカの車の販売台数の落ち込み幅を見ていても、日本車は下落率も一桁に収まり、ビッグ3が3割程度減らしていたのと見比べていて、『あ~アメリカで車が売れないと言っても、それは燃費の悪いアメ車だけの話なのかな…?』などと結構他人事に考えていたのですが、気がつけば今は日本も同じような状態。
 まさかあのトヨタや日産が国内でここまで追い込まれるとは昨年9月のリーマンショックによる世界的株価急落以前は思いもしませんでした。

修学旅行で東京タワー上らされ「不安障害」に、両親が提訴

2009-01-29 18:47:26 | Weblog
修学旅行で東京タワー上らされ「不安障害」に、両親が提訴 2009年1月10日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090110-OYT1T00096.htm
 高所恐怖症と告げていたのに、修学旅行先の東京で教諭から東京タワー(高さ333メートル)に上らされ、「不安障害」になったとして、大分県立臼杵養護学校に在籍していた大分市の男性(18)と両親が同県を相手取り、慰謝料など330万円の損害賠償を求める訴訟を大分地裁に起こしたことが9日わかった。
 訴状によると、男性は体育館のステージほどの高さでも、しゃがみ込んでパニック状態になる極度の高所恐怖症。2007年10月の同校の修学旅行では、両親が東京タワーに上らせないよう担任教諭に伝えたが、エレベーターで展望台まで上り、パニック状態に陥った。この体験が原因で高所を連想させる物を見ただけで不安を訴える「不安障害」になったと診断された。
 男性は昨年3月に卒業したが、現在も通院治療中という。同校側は文書で謝罪したが、男性側は「伝えたことを教諭は漫然と聞き流した。重大な過失がある」と主張している。
 同県教委特別支援教育課は「事実関係を確認している。今後、対応を検討したい」としている。



 ちょっと前のニュースですが…。
 う~ん。普通の高校なら、1クラスで25人以上の生徒を預かる教師が生徒の1人1人にまで完全に配慮することなど土台無理な話ですが、養護学校のクラスの定員は、通常は生徒の面倒を見る意味でも通常クラスよりもずっと少なく1クラス数名(3~8名くらい)に設定しているケースが多いと思いますし、普段の授業の間でトラブルが発生した場合は、その教師が主に責任を背負うことになるのでしょうが、修学旅行の場合は、普段から生徒と接している担任以外の教師とも接する機会が多いでしょうし(紙面からは詳しい事情がわかりませんが)どこまで教師や学校側が責任を負うのかは、現実問題として中々難しい問題があるように思いますね。
 いくら養護学校とはいえ、就学旅行ともなれば、何十人の生徒が一緒に行動するわけで、必ずしも担任が常にぴったりと付き添うとは限りません(各種手配に飛び回っている教員がいると考える方が普通では?)し、担任だって人間である以上うっかりもあるかもしれません。あるいは、他の生徒が『早く登りたい』と急かす中、1人だけ入場口前に待たせておくわけにもいかず、『親の側が大げさに言っているだけで、むしろ1人で入り口の前で待たせる方が可哀想』と教師の側が解釈したのかもしれませんし、そういう風に考えると、教師の側に配慮が足りなかった過失ははあるにせよ、330万円の損害賠償請求事件を引き起こされたことに対して、教師は勿論のこと学校側も困惑せずにはいられないというのがホンネではないでしょうか…。
 勿論、養護教師になる以上は、通常の生徒よりも心のケアについてより深い配慮が求められるケースが多いと思いますが、そもそも不安障害と言う病気そのものがまだまだよくわかっていない一面もあるというのに、ちょっとした気の緩みが裁判沙汰になる…。ホント心のケアの問題は難しいと思いますし、養護学校の先生という仕事も大変だと思います。

大丸百貨店が浜松市と仙台市への出店を取りやめ!

2009-01-29 18:40:38 | Weblog
大丸浜松店の出店を断念 Jフロント、販売不振が深刻 2009年1月27日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0126/OSK200901260100.html
 大丸と松坂屋を傘下に持つJフロントリテイリングは26日、大丸浜松店の出店を断念すると発表した。百貨店業界の売り上げ不振が深刻で、投資に見合う効果が見込めないと判断した。浜松店は11年秋の開業を目指していたが、出店を予定していた再開発ビルの計画が難航し、事実上棚上げ状態だった。
 出店を予定していた再開発ビルは昨年9月、開発主体の地元不動産開発会社が撤退したため、計画自体が暗礁に乗り上げた。ただ、浜松市への出店意欲に変わりはないとしていた。
 Jフロントの百貨店業の売上高は、11月、12月と前年同月比2ケタ台での落ち込みが続いている。このため、12月には直営の全20店を対象に売り場の小規模改装を当面凍結することを決定しているが、回復のメドが立たないためさらに投資計画の見直しが必要になったという。
 11年の大丸梅田店の増床や12年の大丸東京店の増床、13年以降の松坂屋銀座店の建てかえはこれまで通り進めるという。

「大丸」仙台出店も白紙 Jフロント、消費低迷で 2009年1月28日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090128AT1D270BS27012009.html
 大丸、松坂屋を傘下に持つJ・フロントリテイリングは仙台市への出店計画を白紙に戻す方針を決めた。約5年前から検討し地元と交渉を続けてきたが、予定地の一部地権者が離脱し計画を大幅に変更せざるを得なくなったほか、消費停滞で投資効果が見込みにくくなったため。浜松市への出店断念に続く大型投資プロジェクトの見直しとなる。
 JフロントはJR仙台駅西口の再開発地区に売り場面積約4万平方メートルの百貨店を「大丸」として出店する計画を検討してきた。2015年には地下鉄も開通する好立地で、東日本に店舗が少ない同社にとって期待も大きかった。




 百貨店関連の話題と言えば、J・フロントリテイリング傘下の大丸百貨店が、浜松と仙台への出店を相次いで白紙にしてしまったようです。
 大丸の浜松出店と言えば、2001年11月に経営破綻した松菱跡地の利用問題が長期化し、ようやく大丸が入居することで街のにぎやかさを取り戻すきっかけが掴めそうだっただけに、地元としてはとんだ計算違いでしょうし、仙台の立地も近くにロフトやヤマダ電機があり駅前からも近い好立地だけに、再開発計画が暗礁に乗り上げるのは痛いところ。
 まあ、仙台の立地についてはそごう・西武百貨店を傘下に持つミレニアムリテイリングも当時は関心を持っていたようでうし、浜松にしても今後は他の百貨店グループや大手スーパーなどと出店交渉を行っていくとは思いますが、三越の鹿児島撤退(今年の5月6日予定)に続いてまさかの地方の拠点都市からの撤退は予想外…。丸井今井も民事再生法を申請しましたし、当面は百貨店冬の時代が続きそうです。

丸井今井、民事再生法の適用を申請 北海道の地場百貨店

2009-01-29 18:29:07 | Weblog
丸井今井、民事再生法の適用を申請 北海道の地場百貨店 2009年1月29日
朝日夕刊 http://www.asahi.com/business/update/0129/TKY200901290064.html
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20090129AT2F2900829012009.html
北海道 http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/143846.html
 経営再建中の北海道の地場百貨店、丸井今井(本社・札幌市)は29日午後、札幌地裁に民事再生法の適用を申請した。消費低迷に加え、大手百貨店の札幌進出で売り上げが落ち込み、赤字が膨らんだ。
 今後も営業は続ける考えだが、不採算店舗の閉鎖は必至だ。札幌のほか、旭川、函館、室蘭に店舗があり、従業員はパートも含め約1500人。08年7月末での負債額は約469億円。今後、これまでも一部支援を受けてきた大手百貨店の伊勢丹を中心に支援先を探すとみられる。
 丸井今井は、かつての主力取引銀行、北海道拓殖銀行が97年に経営破綻した後、バブル期の多角化戦略の失敗が表面化、業績不振に陥った。05年に不採算店を切り離し、企業再生ファンドと地元金融機関、伊勢丹の資金支援を柱とする経営再建策を打ち出した。ファッションに強い伊勢丹の店づくりを取り入れ、札幌本店を大幅に改装したが、JR札幌駅前地区への大丸の進出もあり、思うような集客増に結び付かなかった。
 08年1月期決算の売上高は815億円と前期比1割近い減少で、43億円の純損失。同年7月中間決算でも約9億5千万円の純損失で、09年1月期決算で債務超過の懸念が強まり、自力再建を断念した。
 百貨店業界は景気悪化の直撃を受け、高額品や衣料品の売り上げが急減している。今後は財務基盤の弱い地方百貨店を中心に、法的整理が広がる可能性もある。

丸井今井民事再生法申請受け室蘭店でも衝撃走る 2009年1月29日 室蘭民報夕刊
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2009/01/29/20090129e_01.html
 丸井今井の民事再生法申請の方針に29日、北海道丸井今井の室蘭店でも衝撃が走った。民事再生法申請の報道を受けて、室蘭店では幹部らが通常より早めに出社。午前9時を過ぎると玄関やショーウインドーのシャッターが上がり、社員らが次々と出社した。
 社員や各テナントの関係者らは「全く知らなかった」「何も分からないので答えられない」と報道陣を避けるように従業員通用口へと急いだ。ある女性従業員は「テレビで見てびっくりした。会社からはまだ何も連絡はない。これからが不安」と表情をこわばらせた。
 午前9時40分から1階の正面玄関前で、臨時の全体朝礼が開かれた。丸山芳男店長は集まった早出の社員ら約60人を前に「まだ決まったことではないので、お客さまには普段通りの応対をしてほしい」などとあいさつした。
 午前10時の開店時には、来店客に頭を下げる社員の姿が見られ、店内はいつも通りだった。週1、2回は丸井で買い物するという中島町の滝井恭子さん(80)は「丸井さんには着る物でも何する物でもしっかりとしたものがあって、もしなくなってしまうと困ってしまう」と驚いていた。
 同店によると、室蘭店は丸井今井本体とは別会社で、再生法申請とは直接関係ないが「商品供給は本体から受けている。仮に商品供給が滞れば深刻」という。きょう29日は各フロアのマネジャーが全員出社して対応するという。取引業者などからの問い合わせは朝の段階でなかった。
 室蘭店の千葉賢一・販売総務室長は「テレビ報道を見た家族の知らせで知りました。何も答えることは出来ませんが、びっくりしました」と話し「動揺することがないよういつも通り笑顔を絶やさず平成22年1月の(室蘭店)存廃決定に向けて努力するだけです」と話した。
 室蘭店は明治24年開設。昭和56年、現在地に移転。平成17年10月、再生計画案に基づき北海道丸井今井室蘭店として分割された。全体で約400人が勤務、うち正社員は119人。女性服、食品を中心に30以上のテナントが入居している。

◇市、朝から情報収集
 丸井今井の民事再生法申請方針のニュースは、存続運動を展開する室蘭市にも大きな衝撃を与えた。新宮正志市長は午前10時すぎ、厳しい表情で市長室に入り、幹部を通じて「現時点ではコメントできない」と報道陣に伝えるにとどまった。
 経済部は朝から情報収集に当たった。佐藤博部長は午前10時20分、市長室に入り状況を説明。5分ほどで退出すると、報道陣に対し「室蘭店からの説明を受け次第、コメントしたい。情報がない」と述べた。
 この上で「室蘭店長と連絡は取れたが寝耳に水とのこと。室蘭店自体が情報を集めている最中。夕方には説明を受けられる見通しだ。その後、報道対応したい」と説明した。
 市と室蘭店は26日に経営再建の情報確認を行ったばかり。同店の丸山芳男店長は「売り上げ減で自主再建計画が遅れているが、歳暮商戦も前年比でアップした。計画を受け存続へ頑張りたい」と語っていたという。

三越伊勢丹HD:丸井今井への営業協力継続 2009年1月29日 毎日夕刊
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090129dde007020064000c.html
 民事再生法の適用申請を検討している丸井今井について、傘下の伊勢丹が13%を出資する三越伊勢丹ホールディングスの首脳は29日朝、「営業協力は当面継続する」と述べた。ただ、消費不振で三越伊勢丹も収益悪化が進んでおり、先行きは不透明だ。




 丸井今井と言えば、1872年創業で、札幌本店の他、函館や旭川・室蘭にも店舗を保有(小樽・苫小牧は2005年10月、釧路は2006年8月閉鎖)していて、京都での大丸同様、会社名に『さん』ずけして呼ばれる程 地元民から親しまれてきた老舗百貨店ですが、本店のある札幌でパート社員の比率を増やして2003年に開業した大丸が道内一人勝ち状態となった煽りを受けて売り上げがダウンしたことに加えて、地域経済の落ち込みが続いたこともあり、伊勢丹の梃入れもむなしく、とうとう民事再生法を申請したようです。
 ちなみに、丸井今井は2005年に再建計画を立てた時点で、札幌本店と函館が黒字で、将来性があるとされる旭川も存続前提で新会社に移し、残りの4店のうち既に閉鎖した小樽・苫小牧・釧路の3店と室蘭店は分割会社に継承されましたが、この民事再生法申請で(全盛期と比べて人口が半減した室蘭市内にある)室蘭店の閉鎖(あるいは地元資本への売却?)の確立は更に高まってしまったわけで…(汗
 まあスポンサーは伊勢丹になる可能性が高そうですが、札幌本店と他に大きなライバル百貨店のない函館は存続前提で支援するとしても、目の前にライバルとなる西武百貨店のある旭川店の存廃問題はちょっとわからなくなってきましたし、再生計画やスポンサーの動向次第では、室蘭市だけでなく旭川市への経済に与える打撃も大きくなりそうな嫌な予感がします。

ジュエリーマキを展開する三貴が経営破綻  田崎真珠は4割リストラ&養殖場も7箇所閉鎖

2009-01-28 20:22:37 | Weblog
宝飾専門店の三貴、民事再生法申請 2009年1月21日 
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090121AT2F2100F21012009.html
朝日夕刊 http://www.asahi.com/business/update/0121/TKY200901210164.html
 宝飾専門店の三貴(東京・千代田)は21日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、受理された。負債総額は約117億円。景気悪化による消費の冷え込みで宝飾販売が落ち込み、資金繰りに行き詰まった。
 バブル期に「ジュエリーマキ」などの宝飾専門店を積極的に展開したが、バブル崩壊後に借入金が膨らみ、事業再構築を図っていた。

田崎真珠、4割が希望退職 長崎・奄美で養殖場閉鎖も 2009年1月17日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0117/SEB200901160007.html
 経営再建中の田崎真珠(神戸市)が16日、昨年12月から募っていた希望退職に全社員の4割、483人が応じ、応募者全員が2月末までに順次退職すると発表した。長崎県では真珠養殖場5カ所のうち佐世保市の九十九島養殖場を縮小して残し、4カ所を閉鎖する方針を固めた。鹿児島県では奄美大島の養殖場5カ所をすべて閉鎖する。
 長崎県の社員70人は一部が希望退職に応じ、残りが配置転換の調整中という。奄美の正社員45人はほとんどが今月末退職する。養殖場がある奄美の瀬戸内町総務課は「人口減や年間約3千万円の漁業権行使料がなくなるのが大きな痛手」と話している。
 先月下旬には、熊本県上天草市の天草養殖場を今月末閉鎖することが明らかになっていた。
 田崎は消費者の好みの変化に対応できず経営が悪化し、08年10月期連結決算で4期連続の純損失を計上した。独立系ファンドが株主になり、店舗閉鎖などを進め、昨年12月に約450人目標の希望退職募集を発表していた。
 田村暢邦広報室長は養殖場閉鎖について「現時点ではコメントできない。3月までに組織改革を発表したい」と話した。

田崎真珠、7つの真珠養殖場を閉鎖へ 2009年01月23日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK022244320090123
 田崎真珠は23日、7つの真珠養殖場を閉鎖し、長崎県佐世保市の九十九島養殖場のみ存続させると発表した。
 1959年の会社設立以前の1951年に開設した伊の浦養殖場(長崎県西海市)や、奄美養殖場(鹿児島県大島郡)、平戸養殖場(長崎県平戸市)など7つの養殖場のほか、田崎海洋生物研究所や、工芸製品の加工を行っている大村工場(長崎県大村市)も閉鎖する。1月末でこれらを閉鎖する。在庫が積みあがっているほか、昨年秋以降、真珠販売が大きく落ち込んでいることから生産規模を見直すという。



 三貴と言えば、バブルの頃には従業員8000人、売上高1700億円(95年には1853億円)を誇り、宝石部門では日本最大手(ピーク時にはデ・ビアス社が扱う世界中のダイアモンドのうち3割を卸していたとか…)で、婦人服や子供服などファッション部門にも広く展開していて、派手にCMを流していたこともあり、30代後半以上の方への知名度は非常に高いのではないかと思われますが、90年代後半より業績が急激に悪化して、かっては業界6位だった婦人服を含めたファッション部門から撤退し、本業の宝飾部門も大幅に縮小した上で営業を続けていたのですが、2002年には負債900億円を抱え、東京地裁より特別清算開始が決定。今度は休眠会社に営業譲渡した上で、事業を存続したものの、業績回復に至らず、とうとう21日に負債総額117億円を抱えて民事再生法を申請したようです。
 まあ、バブルが崩壊してからは、国内の宝飾品需要そのものがかなり減退しましたし、かっては庶民相手に大量に販売することで価格を安く提供した戦略も、今のような不況に突入して『不要不急のものはいらない』という風潮が社会全体を覆うような状況では、品物そのものが売れなくなり(売上高は95年時の9分の1の水準まで落ち込んでいます)身動きが取れない状況になるのも無理ないでしょうし、日本のような戦争もインフレもないしかも島国では、お金の代わりに宝飾品を保有する『インフレ対策&国から逃げ出す時に持ち運びやすい』という意味での需要も期待できず、業界全体の経営が苦しくなるのも無理のないこと。一応は民事再生法を申請して、事業の継続を図ろうとしているものの、正直スポンサーが見つかる可能性はかなり低いのではないかと思います。

 一方、同じく経営不振に陥っていた田崎真珠は希望退職に全社員の4割にあたる483人が応じて、応募者全員が2月末までに順次退職することが決定。長崎県に5箇所ある真珠養殖場5箇所も1箇所を縮小して残し残りの4箇所は閉鎖、あわせて7つの養殖場を閉鎖するなど、かなり大規模なリストラを行なって会社の存続を図るようです。
 ただ、真珠も『不要不急』と言えば、ダイヤモンドと同じカテゴリーに属する商品で、加えて真珠の場合は、一番購入してくれそうな中高年女性層の売り上げが伸び悩んでいるだけでなく、若い女性には真珠そのものの人気が凋落し、それだけに業界トップクラスの生産・販売力を誇り、ほぼ単品経営の田崎真珠の経営は将来的にも厳しいはず。余程『田崎真珠』というブランドそのものを選んでもらえる差別化戦略が成功しない限り、田崎真珠の経営は今後もかなり厳しい綱渡り的なものになりそうな嫌な予感がしてなりません。

雪印と日本ミルク、10月統合 売上高5900億円めざす

2009-01-28 20:17:27 | Weblog
雪印と日本ミルク、10月統合 売上高5900億円めざす 2009年1月27日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090127AT2F2702I27012009.html
 乳業3位の雪印乳業と同4位の日本ミルクコミュニティ(日本MC)は27日、10月1日付で経営統合すると発表した。持ち株会社「雪印メグミルク」を設立し、両社の事業をぶら下げる。新会社の連結売上高は5063億円(08年3月期の両社の単純合計)となり、同2位の森永乳業(5868億円)に迫る規模になる。新会社の連結売上高を2013年度に08年度見込み比12%増の5900億円、営業利益は同66%増の200億円への引き上げを目指す。
 雪印の普通株式1株に対して持ち株会社の普通株式0.2株を、日本MCの普通株式1株に対して持ち株会社の普通株式0.48株を割り当てる。持ち株会社の社長には雪印の高野瀬忠明社長が、会長には日本MCの小原実社長が就任する。両社で統合準備委員会を立ち上げてコスト削減策や人員配置などの詳細を詰める。


 乳業業界3位の雪印乳業と同4位の日本ミルクコミュニティが10月1日付けで経営統合するようです。
 まあ、日本ミルクコミュニティという会社そのものが、1996年に当時の全酪連が長岡工場や宮城工場で、脱脂粉乳や水を加えた「成分無調整牛乳」を出荷していた不祥事が発覚したこともあり、製造・販売部門を移管した会社ですし、記憶に新しい2000年の雪印乳業の集団食中毒事件や2002年の雪印食品の牛肉偽装事件の影響で業績が大幅に悪化した雪印の乳業部門が合流する形で、雪印乳業・全国農協直販(全国農業協同組合連合会(全農)系)・ジャパンミルクネット(全国酪農業協同組合連合会(全酪連)系)の3社が一緒になりましたが、雪印としては『禊期間は過ぎた』とばかり、元の鞘に戻り一気に攻勢に出たいといったところでしょうか…。
 乳業業界では、牛乳の消費量が伸び悩んでいるにも関わらず市場価格の値上げを強行したために、更に牛乳の消費量が落ち込む悪循環に陥っていますが、果たしてこの再編劇は業界の過当競争体質の改善につながっていくのでしょうか…。

米シティが45億円の専用ジェット購入計画

2009-01-28 10:40:36 | Weblog
米シティが45億円の専用ジェット購入計画 2009年1月27日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090127AT2M2702027012009.html
 ロイター通信は26日、米銀大手シティグループが5000万ドル(約45億円)で専用ジェット機を購入しようと計画していると報じた。シティは経営再建のため450億ドル(約4兆円)の公的資金による資本注入が認められているだけに、批判が強まりそうだ。
 ロイターによると、シティは2年前に専用機を発注。キャンセルすると数百万ドルを支払わなければならないという。
 専用機をめぐっては、公的資金による支援を求めた米ビッグスリー(自動車大手3社)の首脳が昨年11月、公聴会出席のため高価な専用ジェット機でワシントン入りして批判され、支援決定が難航する事態となった。3社は保有機の一部を売却するなどした。
 民主党のカール・レビン上院議員は、ビッグスリーが専用機売却を要求されたのに「シティの専用機購入を許可するのはばかげた二重基準だ」と語り、オバマ政権に購入をやめさせるよう求めた。



 はぁっ??? 公的資金で当面の資金繰りを救ってもらいながら、その一方で専用ジェットを購入しようなんて、シティグループも随分いいご身分だか…(ムカッ
 ちなみに、購入代金が5000万ドル(約45億円)で、キャンセルすると数百万ドルを払わなければならないそうですが、シティグループの主要拠点の大半は都市部にあり、専用ジェットなど買わなくても近くに飛行場があり、経営陣の移動には困らないはず!!!
 仮に購入直後に未使用で他社に売却しても売却損はキャンセル料の数百万ドルでは済まない可能性の方が高いでしょうし、この人達。果たして本気で経営を立て直すつもりがあるのでしょうか???

 それにしても、アメリカの一部の経営者は、どうも自分のステータスを第三者に見せびらかしたいのか、ある意味日本の勘違いな成り上がり経営者と同じような特徴を併せ持っているように思いますが、今のシティグループは点滴で命をつないでいる絶対安静の重体患者のようなもの。
 経営陣はもっと強く経営への危機感を持つべきですし、人材という最大の財産を大量にリストラしておきながら、自らは専用ジェットで優雅なひと時だなんて、『ふざけんな!!!』と本気でどなりつけたくなります。

NYダウは58ドル高→8174ドル、NY原油は41.58ドルと大幅下落

2009-01-28 10:25:19 | Weblog
米国株続伸、ダウ終値58ドル高の8174ドル 2009年1月28日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090128AT3L2800428012009.html
 27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。前日比58ドル70セント高の8174ドル73セントで終えた。前日夕に低調な決算を発表したクレジットカード大手アメリカン・エキスプレス(アメックス)が、悪材料出尽くし感などから大幅に上昇。金融株がつれ高し相場を押し上げた。ガイトナー米財務長官が正式に就任し、景気刺激策や金融安定化策のとりまとめが進むとの期待が出たことも支援材料だった。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸で、終値は15.44ポイント高の1504.90だった。

NY原油、大幅続落 1バレル41ドル台 2009年1月28日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090128ATQ2INYPC28012009.html
 27日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は大幅に続落。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の3月物は前日比4.15ドル安の1バレル41.58ドルで終えた。下落率は9.1%となり、1日の下落率としては7日(12.2%)以来の大きさ。景気悪化を裏付ける経済指標を受けてエネルギー需要減少の思惑が出て、売りが膨らんだ。
 朝方発表された昨年11月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数で、全米主要都市の住宅価格の大幅な下落が示された。米調査会社コンファレンス・ボード発表の1月の消費者信頼感指数は過去最低の水準を記録。住宅市場の低迷と消費者心理の悪化が示されたことで、景気減速懸念が一段と高まった。

11月ケース・シラー住宅価格指数は‐18.2%、過去最大の落ち込み 2009年01月28日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT836051120090127
 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラーが27日発表したデータによると、2008年11月の主要20都市圏の住宅価格動向を示す指数は前月比2.2%低下した。
 前年比ではマイナス18.2%と過去最大の落ち込みとなり、米住宅市場が依然として深い景気後退にあることを示した。
 主要10都市圏の価格動向を示す指数は前月比2.2%低下。前年比ではマイナス19.1%と前月に並び過去最大の低下率となった。
 S&Pの指数を算出する委員会のデビッド・ブリッツァー委員長は声明で「居住用不動産(価格)の急落は2008年11月も継続した。06年8月以来、10・20都市圏の指数は落ち込みを続けており、28カ月連続の低下となる」と述べた。
 2006年半ばのピーク時と比べ、主要10都市圏の指数は26.6%、同20都市圏の指数は25.1%低下している。

1月米CB消費者信頼感指数は37.7、前月に続き過去最低 2009年01月28日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT836059920090127
 米大手民間調査機関のコンファレンス・ボード(CB)が27日発表した1月の米消費者信頼感指数は、過去最低の37.7となった。住宅市場の低迷と雇用見通しの一段の悪化がセンチメントを圧迫した。
 ロイター調査によるエコノミスト予想の中央値は39.0だった。前月は38.0から38.6に上方修正された。
 CB消費者リサーチセンターのディレクター、リン・フランコ氏「消費者は依然として景気動向に非常に悲観的だ。期待指数に著しい改善が見られ始めるまで、最悪の時期を脱したとは言えない」と述べた。
 1月の期待指数は43.0となり、前月の44.2から低下した。雇用の項目では「就職困難」とした割合が前月の41.5%から41.1%に若干低下した一方、収入の項目で「増加」を期待した割合は10%と前月の12.7%から低下した。 向こう6カ月以内に業況が改善するとした割合は13.3%にとどまった。

米消費者信頼感指数は‐54に悪化、過去最低=ABC調査 2009年01月28日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK836110520090127
 米ABCニュースが27日発表した米消費者信頼感指数(1月25日までの1週間)はマイナス54で、前週のマイナス53から悪化、過去最低に並んだ。
 指数のレンジはマイナス100からプラス100。ロイターがまとめたエコノミスト予想はマイナス53だった。
 指数を構成する3項目は、米経済について明るい見通しを示した回答が5%で前週と同じ。家計について明るいとした回答は41%、購買環境が好ましいとした回答は23%で、ともに前週から悪化した。
 調査は約1000人を対象に実施。誤差はプラスマイナス3%ポイント。

米損害保険トラベラーズの第4四半期は24%減益、投資利益が減少 2009年01月28日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT836036120090127
 米損害保険大手のトラベラーズが27日発表した2008年第4・四半期決算は、純利益が24%減少した。投資利益の減少が響いた。ただ、営業利益は市場予想を上回った。
 純利益は8億0100万ドル(1株当たり1.35ドル)。前年同期は10億6000万ドル(同1.64ドル)だった。
 投資利益は37%減の4億3800万ドル。ただ、前年の保険請求が予想を下回ったため、準備金1億8900万ドルを利益として計上した。
 投資関連損益を含まない営業利益は11%減の9億3900万ドル(同1.58ドル)。ロイター・エスティメーツがまとめたアナリスト予想平均は同1.45ドルだった。
 トラベラーズは2009年営業利益は同4.50─4.90ドルとの予想を示した。アナリスト予想平均は同5.57ドル。

米デュポンの第4四半期は1株0.70ドルの赤字に転落、09年の見通しを下方修正 2009年01月28日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK836019320090127
 米化学大手のデュポンが27日発表した08年第4・四半期決算は、需要低迷やリストラ関連費用が響き、赤字に転落した。
 第4・四半期の純損益は6億2900万ドルの損失(1株当たり0.70ドルの損失)で、前年同期の5億4500万ドルの利益(同0.60ドルの利益)から悪化した。特別要因を除けば1株当たり0.28ドルの損失だった。
 同社はまた、非農業製品の需要減少や米ドル高によるマイナス影響を理由に、2009年の1株利益見通しを、従来の2.25―2.75ドルから2―2.50ドルに下方修正した。
 デュポンは自動車メーカーに塗料を大量に供給しているほか、住宅に用いられるコーティングや調理台および断熱材などを生産しているため、自動車や住宅セクターの低迷による大きな打撃を受けている。

米べライゾン第4四半期は増収増益、携帯電話部門は伸び鈍化 2009年01月28日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT836052320090127
 米通信大手べライゾン・コミュニケーションズが27日発表した第4・四半期決算は純利益が増加した。ただ、景気後退を背景に携帯電話部門の伸びが鈍化したほか、固定電話の契約は引き続き減少した。
 利益は12億ドル(1株当たり0.43ドル)で、前年同期の11億ドル(同0.37ドル)から増加した。
 特別項目を除いた1株利益は0.61ドルと、前年同期の0.62ドルから減少。ロイター・エスティメーツによるアナリスト予想は0.62ドルだった。
 売上高は3.4%増の246億ドル。
 携帯電話契約数は、合併による影響を除き140万件の純増。前年同期は200万件の増加だった。

米サン・マイクロ10―12月期、調整後赤字額が市場予想大幅に下回る 2009年01月28日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJS836107120090127
 米コンピューター大手サン・マイクロシステムズが27日発表した2009年度第2・四半期(08年10―12月期)決算は、赤字となったものの、調整後の赤字額が市場予想を大幅に下回った。
 リストラ費用と関連減損費用を除き、株式報酬と無形固定資産償却費用を含めた損失は、1株当たり0.01ドル。ロイター・エスティメーツがまとめた予想コンセンサスは同0.09ドルだった。
 GAAP(一般会計原則)ベースの損失は2億0900万ドル(1株当たり0.28ドル)。前年同期は2億6000万ドル(同0.31ドル)の利益を計上していた。
 売上高は32億2000万ドルで、前年同期の36億2000万ドルから減少した。
 同社株は27日の米株市場通常取引を3.99ドルで終了した後、時間外取引で4.30ドルと7.8%上昇した。

米ヤフーの第4四半期決算は利益が予想上回る、株価上昇 2009年01月28日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK836114520090127
 米ネット検索大手ヤフーが27日発表した第4・四半期決算は非GAAP(一般会計原則)ベースの利益が2億3800万ドル(1株当たり0.17ドル)となり、前年同期の2億0570万ドル(同0.15ドル)から増加、アナリスト予想を上回った。
 ロイター・エスティメーツのアナリスト予想は1株当たり0.13ドルの利益だった。 決算を受け、同社株は時間外取引で3%上昇した。
 一方、評価損や特別項目計上後は1株当たり0.22ドルの純損失となった。
 売り上げは1%減の18億1000万ドル。同社の広告を掲載した関連ウェブサイトへの支払い(TAC)を除く純売上高は13億7500万ドルとアナリスト予想の13億7100万ドルとほぼ一致した。
 2009年第1・四半期の営業利益は7500万─8500万ドルになるとの見通しを示した。ロイター・エスティメーツのアナリスト予想は1億6500万ドル。
 売上高は15億2500万─17億2500万ドルになるとの見通しを示した。



 27日のNYダウは、2008年11月の主要20都市圏の住宅価格動向を示すケース・シラー住宅価格指数が前年比マイナス18.2%と過去最大の落ち込み幅を記録し、1月米CB消費者信頼感指数も37.7と過去最低を記録。デュポンの第4四半期決算も赤字に転落するなど、外部環境はお世辞にも良くなかったのですが、開始直後を除いたほとんどの時間帯で前日終値(8116ドル03セント)を上回って推移し、終値も前日比58ドル70セント高い8174ドル73セントで終了(上昇率0.72%)。悪材料が多かった割には高値(8225ドル79セント)と安値(8083ドル14セント)との差も140ドルちょっとと、NYダウにしては非常に安定的な値動きで推移しました。
 個別株を見ると、前日に発表された第4・四半期決算が市場予想を上回ったアメックスは9.74%高となるなど金融株は好調で、バンカメは8.33%高、シティグループは6.61%高、JPモルガンチェースが2.29%高。他、GEが5.15%高、インテルが3.21%高、アルコアが3.11%高、赤字に転落したデュポンも0.39%の小幅高。
 一方、AT&Tが3.35%安、ベライゾン・コミュニケーションズが3.32%安、消費関連のホーム・デポが2.68%安、GEは0.89%安。
 ダウ構成銘柄以外の銘柄では、第4・四半期決算が8倍以上の増益となったUSスチールが6.89%高、2008年の第4四半期決算で純利益が24%減となった米損害保険大手のトラベラーズは6.15%高、サン・マイクロシステムズが5.56%高、リサーチ・イン・モーションが6.11%高、アップルが1.22%高、ヤフーが1.52%高となったものの、ロウズが3.44%安、デルタ航空は赤字決算が嫌気されたようで20.14%の大幅安となっています。
 ナスダックやS&P500種の上昇率は1%ちょっとでした。

 一方、消費関連の経済指標や個別株価の悪化については、株価ではなくむしろ原油市場を直撃してしまったようで、同日のNY原油市場では、前日比4.15ドルも安くなり、1バレル41.58ドルで終了し、下落率も9.1%を記録。
 こちらは、限月が代わってから比較的堅調に推移していた反動もあり、下げ幅もその分大きくなってしまったといったところでしょうか…。

吉野家HD、中華宅配の子会社を1円で譲渡 事業選別を強化

2009-01-27 15:58:47 | Weblog
吉野家HD、中華宅配の子会社を1円で譲渡 事業選別を強化 2009年1月20日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090119AT1D1907419012009.html
 吉野家ホールディングスは19日、中華宅配の子会社である上海エクスプレス(東京・新宿)を、3月末にジャスダック上場企業でピザ製造や外食などのジェーシー・コムサへ譲渡すると発表した。多角化を進めてきたが、消費不振で外食の経営環境が悪化する中、事業の選別を強める。
 ジェーシー・コムサの子会社ですしなどの宅配を手がけるベネフィットデリバリー(東京・渋谷)に全株式を1円で譲渡する。上海エクスプレスは首都圏で22店を運営しているが、年間の売り上げは10億円強で伸び悩み、1億円前後の営業赤字が続いていた。

吉野家HDの3―11月期、最終赤字8億円 既存店の業績軟調 2008年12月29日
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081229AT3L2904229122008.html
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/081229/biz0812291932003-n1.htm
毎日夕刊 http://mainichi.jp/select/today/news/20081230k0000m020025000c.html
 吉野家ホールディングスが29日発表した2008年3―11月期連結業績は、最終損益が8億3900万円の赤字(前年同期は15億4500万円の黒字)だった。主力の牛丼事業で68店舗を新規出店し、人件費など初期費用がかさむ一方、既存店の業績は軟調に推移したため、費用増を補えなかった。すしやラーメンなど多角化を図っている飲食事業も損失が拡大した。
 売上高は前年同期比9%増の1267億円だった。新規出店効果により、「牛丼事業」は1%増の772億円、買収したステーキ店「どん」が今期から連結対象となった「その他飲食事業」は107%増の190億円に伸びた。「すし事業」が2%減、「スナック関連事業」が3%減となったのを補った。
 営業利益は58%減の22億円だった。牛丼事業は18%減の46億円、その他飲食事業は13億円の営業損失(前年同期は4億円の営業損失)となった。「どん」を連結対象とした影響で、のれん代の償却などが販管費を押し上げた。 経常利益は55%減の27億円だった。




 吉野家が中華宅配の子会社である上海エキスプレスの全株式をなんとなんと1円で売却することがわかりました。
 その背景には、昨年末に発表された吉野家HDの3-11月期決算で最終赤字が8億3900万円の赤字に転落し、主力の牛丼チェーンこそ業績を落としつつも黒字を維持したものの、持ち帰り寿司の京樽が不採算分野の整理にかけた費用と、下期から連結対象になったステーキレストランチェーンのどんで、いずれも2億円前後の赤字を計上するなど、多角化目的で買収した子会社群が揃って足を引っ張ってしまい、グループ全体の業績の悪化を本業の牛丼事業で支え切れなかったことがあるのでしょうし、今後は多角化目的で手に入れた子会社群にも採算性を厳しくチェックした上で売却あるいは撤退してくる可能性もあるのではないかとは見ていたのですが、すしなどの宅配を手がけるベネフィットデリバリーが宅配部門を強化したいことから両者の思惑が重なったようで、その第一弾が成立。
 おそらく、今後も不採算事業の売却あるいは撤退という形での企業内再編が進められていくのではないかと思います。

十六銀が岐阜銀に50億円出資へ 経営統合に発展か 大垣共立銀は115億円の評価損

2009-01-27 15:50:24 | Weblog
十六銀が岐阜銀に50億円出資へ 経営統合に発展か 2009年1月26日
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090126/fnc0901261747013-n1.htm
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090126AT1C2600926012009.html
 十六銀行(岐阜市)が、経営再建中の岐阜銀行(同)に対して50億円を出資する方向で調整していることが26日分かった。両行は昨年12月、十六銀が岐阜銀を支援するため資本・業務提携について協議入りすることを発表していた。28日にそれぞれの取締役会で決定し、両頭取が記者会見する見通し。出資のほか、具体的な業務提携策の検討委員会も設置する。将来的に経営統合に発展する可能性が出てきた。
 岐阜銀の優先株を十六銀が引き受ける形で出資する。岐阜銀は3月末までに臨時株主総会を開き、優先株発行を決める方向。連結自己資本比率は6・85%(昨年9月末時点)から8%近くに上昇する見込み。
 岐阜銀は平成13年に国から公的資金120億円の注入を受けたが、20年9月中間連結決算の純損益が17億円の赤字となり、自力再建を断念した。

大垣共立銀、115億円の評価損 20年4~12月期連結 2009年1月27日
産経 http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090126/fnc0901261900014-n1.htm
ロイター http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPJAPAN-36083620090126
 大垣共立銀行(岐阜県大垣市)は26日、世界的な金融混乱に伴う株価下落を受け、平成20年4~12月期連結決算で115億円の有価証券評価損を計上すると発表した。4~9月期では37億円だったが、9月の「リーマン・ショック」以降、株式市場が一層冷え込んだことで3倍以上に増えた。
 21年3月期連結決算の純利益予想は45億円と発表していたが、現在、見直しを進めており、大幅に悪化する可能性が高い。



 う~ん…(滝汗 第一報を聞いた時も吃驚しましたが、岐阜銀行といえば、もともと十六銀行と人的交流はあったものの、十六銀行側が岐阜銀行をあまりにも露骨に子会社扱いすることに反発して一度は東海銀行に近づき、積極経営に転じたあげくバブル崩壊で痛手を負った金融機関ですし、『十六銀行だけには意地でも助けを求めないのでは…』とさえ思っていたのですが、両行とも筆頭株主が三菱UFJだったことから、結局は大株主の圧力もあり経営統合も考慮の上の出資話ということになったのでしょうか…???
 両行とのわだかまりを考えると、岐阜銀行はむしろ同じ三菱UFJグループで愛知県を中心に展開する愛知銀行や中京銀行あたりと一緒になった方が岐阜行員にとっても取引先にとっても幸せなのではないか(岐阜銀行は愛知県内にも14店舗を保有。県内店舗は出張所14箇所も含めて32拠点)とも思えるのですが、岐阜県には十六銀行だけでなく、大垣共立銀行という同じ第二地銀出身でありながら十六銀行に匹敵する巨大銀行があり、激しい顧客獲得競争の中、岐阜銀行そのものを残しても生き残ることが厳しいと三菱UFJや十六銀行が見なしているのかもしれませんね…。

 一方、その大垣共立銀行ですが、115億円の評価損を計上することが発覚し、赤字転落の可能性も大きくなったようで…。
 ただこの大垣共立銀行というのは、2002年に大日本土木の経営破綻により大幅赤字を計上した時にも、公的資金未投入の金融機関としては異例の「賞与8割カット」を断行するなど軌道修正の早い金融機関ですし、対個人サービスではシングルマザー専用ローンや離婚ローンなどという、都銀では仮にアイディアを出しても企画段階でボツになりそうなユニークな金融商品を続々と発売し、個人に圧倒的に人気のある金融機関。おそらく今回も一時的には大きく業績を悪化させることになっても、V字回復をして復活してきそうな気がします。