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子供の毛染め、ご用心 弱い頭皮…炎症・ショック症状の恐れ 

2007-07-31 12:25:00 | Weblog
子供の毛染め、ご用心 弱い頭皮…炎症・ショック症状の恐れ 2007年7月26日 産経
http://www.sankei.co.jp/seikatsu/seikatsu/070726/skt070726000.htm
子供の髪の毛を染める親が増えている。「かわいいから…」と軽い気持ちで染めてしまうケースが多いようだが、ご用心。染毛剤に含まれる化学物質の一部には、皮膚炎やショック症状などのトラブルを引き起こす恐れがあるという。「まだ頭皮が弱い子供たちに使うのは避けてほしい」と、専門家は注意を呼びかけている。

4、5歳でも
 東京都生活安全課が昨年10月、12歳以下の子供を持つ親を対象に実施したアンケート調査(有効回答数1146)によると、子供の髪の毛を染めた経験がある親は4.1%で、初めて染めた年齢は4、5歳をピークに未就学児が63%を占める。
 動機は「おしゃれのため」が70%でトップ、次いで「子供にせがまれて」の15%が続く。「自分の毛染め剤が残ったから」という回答もあり、深く考えずに子供の毛髪を染めている現状が垣間見える。
 髪の毛を染めるには、ヘアスプレーなど「染毛料(化粧品)」で一時的に色を変えるか、色持ちが長期間続く「染毛剤(医薬部外品)」を使うかの、2種類の方法がある。頭皮のトラブルは主に後者の染毛剤が引き起こすが、都の調査では染めた経験のある子供の8割以上が染毛剤を使用していた。
 染毛剤は、主にメラニン色素を壊す脱色剤と、脱色と化学染料の浸透を同時に行う酸化染毛剤に分けられる。生活安全課によると、脱色剤に含まれる過酸化水素は皮膚や目に刺激が強く、酸化染毛剤に入っているパラフェニレンジアミンはぜんそくや腎臓障害、アナフィラキシー(急性アレルギー反応)を発生させる可能性もあるという。
 いずれも初回は問題なくても、繰り返し使うことでかぶれなどのアレルギー症状が出ることがあり、症状が出れば以降はずっとアレルギー体質が続く恐れがある。

難しい対策
 「大人になってから染めれば大丈夫だったかもしれないのに」
 こう残念がるのは、全国で子供の毛染めや化粧によるトラブルについて講演する都皮膚科医会会長の岡村理栄子さん(岡村皮フ科医院院長)。
 子供は皮膚が弱く、免疫機能が完成されていないため、大人よりも肌のトラブルが起きる危険性が高いという。
 「毛染めは化学物質を使うため、正しい知識が必要。でも親が染めれば、子供も安易に自分で染め続けることになる」。かぶれて頭皮から浸透液が出たり、良く振らずに脱色剤を使って皮膚にけがをしたりと、岡村さんのもとを訪れる子供たちは後を絶たない。
 また、国民生活センターにも「ブリーチを使ったら髪がすべて抜け、医者から『今後生えてこないかもしれない』といわれた」(男子高校生)、「カラーリング剤を使って腎臓を悪くした」(小学男児)などの被害相談が寄せられている。
 問題の多い子供の染毛だが、即効性のある対策は難しいのが現状だ。
 都がアンケートと同時期に市販の染毛剤・脱色剤35商品を購入して表示を調べたところ、「幼少児への使用禁止」を記載していたのは15商品だけだった。都では今年3月、「日本ヘアカラー工業会」に対し、全商品に幼少児使用禁止の注意書きをつけるように要望した。
 協会では正会員35社に都の要望を伝え、数社から「注意書きを表示する」との連絡を受けたが、任意の記載のため、強制はできないという。「(協会としては)使用前にパッチテスト(皮膚試験)をするなど使用法を守れば安全と考えている。ただ、子供は正しく使えない恐れがあり、使用は勧めない。(染毛するのであれば)これまで通り説明書をよく読んで、テストをしてもらうようお願いするしかない」と話している。


 私も休日の街中で、どう見ても4.5歳くらいの子供なのに髪の毛を赤色に染めている女の子がいて、思考が一瞬硬直してしまったことがありますが、そのすぐ後ろを母親らしき大人が歩いていて、『ああ 成る程 母親と同じ髪の色になりたいと子供がせがんだんだな…』とそのときは妙に納得してしまったのですが、中には「自分の毛染め剤が残ったから」という軽い理由だけで、子供にまで染毛するとんでもない親もいるようですね…(吃驚
 まあ、シャンプーで洗い落とせるくらいのヘアスプレータイプなら刺激物質もそれ程入っていないと思いますが、染毛剤タイプは臭いも結構あり、『親も染毛剤がしみこむまでは子供に近づかないようにさせる』と、私はこれが当たり前だと思い込んでいたのですが、最近はそういった考え方も変わりつつあるようです。
 とはいえ、子供の場合、免疫機能もまだ完成していませんし、アレルギーや湿疹を起しやすいこともあり、特にその傾向のあるお子さんには、子供が納得の行くまでそのリスクをわかるように説明して欲しいところ。
 こういったところは、親の側がもっと気を配ってあげなければならない、親の強権行使の場面という気もしなくもありません。

無認可共済:金融庁と事前協議は1割 3月までに移行申請

2007-07-31 12:20:47 | Weblog
無認可共済:金融庁と事前協議は1割 3月までに移行申請 2007年7月23日 毎日夕刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070723k0000e020072000c.html
 保険と同じような商品を扱っている無認可共済は来年3月末までに保険会社などへの移行申請を義務付けられているが、金融庁と事前協議しているのは全国389の無認可共済のうち約30団体にとどまっていることが分かった。ずさんな資金管理などが明らかになることを避けている団体もあるとみられ、保険会社などに移行しないまま自主廃業する無認可共済が相次ぐ可能性もある。加入者が損失を被る恐れもあり、金融庁は8月から各団体の意向確認に本格的に乗り出す方針だ。
 無認可共済は法規制の対象外だったが、「共済は保険と同じで利用者保護を徹底させる必要がある」として昨年4月施行の改正保険業法で金融庁が監督することになった。来年3月末までに保険会社としての免許か、少額短期保険(ミニ保険)会社としての登録を金融庁に申請する必要がある。
 ほとんどの無認可共済は比較的容易なミニ保険会社への移行を目指すとみられるが、既存団体でこれまでに登録したのは1団体のみ。金融庁と事前協議に入った団体も全体の1割に満たない。約款が未整備だったり、ずさんな経理を行っていた団体も多く、同庁が利用者保護のために求めている業務・管理体制の水準をクリアするのが難しいためとみられ「50団体程度まで減る」(関係者)との見方もある。
 無認可共済は現在、任意団体のため法人税などを課されないケースが多いが、保険会社への移行後は納税義務が発生するため、「なるべく移行を遅らせた方が得と考える団体もあるようだ」(金融庁幹部)という。
 現在は猶予期間として届け出だけで営業を続けていられるが、来年4月以降は免許・登録を申請した団体以外が新規契約を結べば刑事罰の対象になる。新規契約ができなくなれば経営が悪化し、共済金(保険金)支払いに不安が生じる団体が出る可能性もある。
 金融庁は(1)ミニ保険会社などに移行する(2)自主廃業して他の保険会社に契約を引き継いでもらう--のどちらを選択するか、各団体の意向を早急に確認する方針だが、自主廃業する場合もすべての契約の引き継ぎ先が見つかる保証はない。このため、同庁は勝手に廃業するなど契約者が被害を受けることがないよう監視を強める考えだ。

▽無認可共済 地域住民などが出し合った資金を元手に葬祭費や医療費などを保障する互助会組織。JA共済など特定の根拠法があるもの以外は法規制の網がかかっていないため設立が容易で、登山者向けレスキュー保険など保険会社がカバーしていない分野に強みを持つ。加入者10万人以上の大規模なものもあり、無認可共済への加入者は計1300万人という推計もある。ただ、共済金(保険金)の支払いに充てる準備金の積み立てルールもないなど問題点が指摘され、昨年4月施行の改正保険業法で利用者保護を徹底させることになった。


 その既にミニ保険会社に移行した団体とは、糖尿病患者に特化したミニ保険を売り出した『エクセルエイド少額短期保険』( この小額短期保険会社の商品説明はこちら →http://www.sankei.co.jp/keizai/kinyu/070630/kny070630000.htm HPはこちら http://www.excelaid.co.jp/)のことだと思いますが、確かエクセルエイド(株)の登録は3号番目のはずだったはず…。先に登録した2社はどうしたんでしょうね…。
 まあ、規制強化の趣旨そのものはわかりますし、保険会社顔負けの執拗な勧誘を行い、貯蓄性商品まで取り扱っている無認可共済業者については、このような規制も妥当だと思いますが、無認可共済の中には、山岳登山遭難者が出たときにヘリコプターを飛ばす費用を貯めておく共済制度など、社会的使命が高く、かつ保険というよりは互助会的性格が非常に強い零細規模な業者もあるだけに、そういった無認可共済業者は何とか生き残らせて上げたい気もしますね。

ケータイは電話にあらず? 通話「ほとんどない」44% 

2007-07-31 12:18:52 | Weblog
ケータイは電話にあらず? 通話「ほとんどない」44% 2007年07月23日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0721/TKY200707210290.html
 ケータイはもう「電話」ではない? 携帯電話のヘビーユーザーの4割強が、携帯をほとんど通話に使っていない実態が、民間研究所の調査で浮かび上がった。1人当たりの利用料金も減少する一方で、携帯電話会社は新たな収益源探しを迫られている。
 民間研究機関「モバイルマーケティングデータ(MMD)研究所」(東京都渋谷区)が携帯サイト経由で調査。9584人の有効回答を得た。約97%はデータ通信の定額サービスに入っており、携帯電話をよく使うヘビーユーザーといえる。
 だが、1日の通話回数は「ほとんどない」が最も多く、44%を占めた。「3回未満」(35%)と合わせ、約8割がケータイを「電話」として活用していない格好だ。
 1日の平均通話時間も、最も多いのが「5分未満」(49%)。「5~10分」(23%)、「10~30分」(15%)と続き、「携帯の長電話」も過去の話のようだ。
 同研究所は「ヘビーユーザーの4割以上が『電話』として使っていない結果には驚いた」。
 NTTドコモによると、利用者が払う1人あたりの月額「通話料」は減少の一途。03年3月に6380円だったが、07年3月は4690円まで落ち込んだ。
 一方、メールや音楽ダウンロードなどネット利用によるデータ通信量は増え続けているのに、定額サービスなどの普及で、同じ期間のデータ通信使用料は、1750円から2010円と伸び悩んでいた。利用総額では、約1400円減った計算だ。
 同社は「もはや『電話』サービスには頼れない。クレジット機能など新しいビジネスモデルの開発が急務だ」と話している。


 ん…。報告書を見る限り、今の若い方は、携帯電話もビジネスモードでは短時間で電話を済ませ、プライベートは定額プランを利用してメール主体な使い方をしているのではないでしょうか。
 最近は携帯電話の通話料金も大分下がってきたとはいえ、通常回線と比べると、まだまだ割高ですし、コミュニケーションさえ取れればコミコミ料金のメールに流れるのも致し方のないこと。
 これまでは、様々な有料サイトを導入するなどして、利用料金の拡大を狙ってきた携帯電話会社も戦略の根本的な見直しを迫られることになりそうですね。

報告書はこちら
http://mmd.up-date.ne.jp/2007/07/post_17.html

飲酒運転の半数「アルコール依存症」…調査で相関関係判明

2007-07-31 12:16:42 | Weblog
飲酒運転の半数「アルコール依存症」…調査で相関関係判明 2007年7月20日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070720it07.htm
 飲酒運転の違反歴がある男性ドライバーのうち、ほぼ2人に1人はアルコール依存症の疑いがあることが、国立病院機構久里浜アルコール症センターの樋口進医師が神奈川県内で実施した調査でわかった。
 一般男性の場合、依存症が疑われる人は20人に1人と推計されており、自分の行動を抑制できなくなるアルコール依存症と飲酒運転との相関関係が初めてデータで裏付けられた。調査を受け、政府は依存症のドライバーに対する治療の方策などについて本格的な検討に入る。
 今回の調査は、樋口医師が神奈川県警と共同で実施した。今年1~6月の間に免許取り消し処分者講習を受けた人のうち、飲酒運転の違反歴がある約200人を対象に、医療機関で採用されている複数の検査方法で依存症の疑いがあるかどうかを探った。検査は、主に飲酒習慣や自己抑制力の低下具合を調べるもので、国際的に信用性が高い検査方法の場合、男性で「疑いあり」の該当者は48・7%だった。この検査方法によるサンプル調査(約1200人)から、一般男性の中で依存症が疑われる人の割合は約5%と推計されている。
 また、同センターが開発した別の検査方法でも、男性の該当者は36・9%で、一般男性(7・1%)と比べ、高い割合を示した。女性は検査対象が少なかったが、両検査方法で約4~6割と、男性とほぼ同様の結果が出た。
 飲酒運転を巡っては、6月に成立した改正道路交通法で罰則が引き上げられるなど厳罰化が進んだ。一方、アルコール依存症は、酒を飲まないと震えが止まらないなど自己抑制力が低下する病気のため、「厳罰化だけで飲酒運転は減らせない」として、民間団体や専門家からは、常習者に対する治療などの対策を求める声が出ていた。だが、依存症との因果関係を示すデータはこれまで警察庁にもなかった。
 米国では多くの州が、すべての違反者に依存症検査を義務付けている。裁判所が専門的な治療プログラムの履修や、アルコールを検知するとエンジンがかからなくなる装置の搭載などを命じる州もある。
 政府は今年4月、飲酒運転常習者を対象とした関係省庁の対策会議を設置。今回の調査結果を受けて、全国の警察でも詳細な実態調査を行い、諸外国の例も参考に制度改正を検討する。


 さすがに、職業選択の自由の観点から考えると、アルコール依存症というだけで、車の免許を取り上げることは現実的には難しいとは思いますが、最近は飲酒常習者による、これまでには到底考えられないような残酷な交通事故が増加していることもありますし、車にアルコール検知器をつけて、呼気にアルコール濃度が含まれていないと確認しなければエンジンがかからない装置の設置の早期導入は真剣に検討して欲しいですね。

 それにしても、飲酒運転の違反歴がある男性ドライバーのうち、ほぼ2人に1人がアルコール依存症の疑いありですか…(吃驚
 アルコール依存症の場合、お酒が好きで辞められないという、狭い意味でのアルコール依存症だけでなく、いろんな不安を抱えていたり、あるいは不眠を誤魔化すためにアルコールに頼るケースも決して少なくないでしょうし、依存症にまでなっていなくても、睡眠時無呼吸症候群になっている可能性もあります。
 どこまでが個人負担で、どこから先が公費で面倒を見るべき領域なのかは中々難しいものがあると思いますが、禁煙治療にも一部で健康保険が適用され始めていますし、長期的な医療費を削減すると言う意味では、常習者に対する治療にも、一部公費を投入することも、場合によっては検討しなければならない時期に来ているのかもしれませんね。

「社保庁」振り込め詐欺、都内も標的に…今月被害4件 

2007-07-31 12:12:54 | Weblog
「社保庁」振り込め詐欺、都内も標的に…今月被害4件 2007年7月28日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070728i304.htm?from=main3
 社会保険庁職員を装い、「医療費の還付がある」と偽って現金をだまし取ろうとする不審電話が、7月に入って東京都内で相次ぎ、少なくとも目黒区で4件、計約400万円の被害が出ていることがわかった。
 同様の不審電話は、昨年秋以降、西日本を中心にじわじわと全国に広がっていたが、警視庁では、社保庁職員を名乗った振り込め詐欺グループが、都内を中心に首都圏に狙いを変えてきたとみて注意を呼び掛けている。
 警視庁や東京社会保険事務局(新宿区)によると、社保庁職員を装った不審電話は、同事務局員や実在しない地方事務局の職員をかたり、「医療費の還付がある。手続きしてほしい」と持ちかけるもの。「還付を受けるには手数料の振り込みが必要」と偽り、銀行の現金自動預け払い機(ATM)コーナーに巧みに誘い出し、携帯電話で指示しながらATMを操作させ、現金を振り込ませるという。
 東京社保事務局に寄せられた相談は、5月には1件もなかったが、6月は6件、7月は27日現在、9件を数える。同事務局が把握しているだけで、7月に入って現金を詐取されたのは3件で、目黒区内の女性2人が被害に遭った。ATMコーナーで、「パスワード入力」との説明を受けて金額のボタンを押し、それぞれ99万円余りを振り込むよう指示され、うち1人は2度にわたってだまし取られた。
 また、警視庁碑文谷署によると、7月19日、同区内の女性(79)の自宅に、区役所職員を名乗る男から「医療費の還付金があるので社会保険事務所に連絡して下さい」と電話があった。女性が指示された番号に掛けると、事務所職員を名乗る男から「キャッシュカードと携帯電話を持って銀行に行き、指示する通りにATMを操作して下さい」と言われ、やはり99万円余りを振り込まされたという。


 相変わらずお役所を騙る振込詐欺が世間を騒がせているようですね…。
 まず還付というものは、基本的にはこちら側がアクションを起さない限り、徴収する側が何か自動的に対処してくるということは、ありえません。
 『12月は税金が戻ってくる(大概の人は12月の給与明細の所得税の欄がマイナスになっているはずです)じゃないか』とおっしゃる人もいるかもしれませんが、それは、サラリーマンは所得税を概算で大目に納めているため、年末に総務のスタッフが手続を踏んで、払いすぎた税金が戻ってくるに過ぎません。(年末になると総務のスタッフが緑で印字したこ難しい書類を出すようにせかしてくると思いますが、あの書類が税金の還付のためには必要です)
 また国民健康保険の場合は、昨年の年収を元に徴収額が決まるので、昨年家庭の事情や病気等の理由で収入がなかったために、年収を報告する書類を役所に出さないでいたら、勝手に国保への徴収額が決まってしまい、慌てて報告書を出して、再計算した結果差額が還付されるといったケースもありますが、それだって報告書を出したから還付されたのであって、お役所というところは、基本的には『権利の上に眠るものがこれを保護せず』の方針をとります。
 次に還付する場合も、いきなり電話をかけてくることはまずありえないですし、本当に還付する場合は、書類を郵送して、振込する金融機関を指定してもらう形をとります。

 大体、キャッシュカードには、当人であることを立証する機能などありませんし、それなのに『キャッシュカードを使え』と言ってきた時点で『おかしい』と疑って欲しいのですが、納税に対する知識や意識が薄いことも、この日本で還付金詐欺がなくならない背景なのかもしれませんね。
 ちなみに還付する時には手数料なんて必要ありませんので。念のため。

昨日の日経平均の動きには驚かされた…(汗 日経平均小反発、終値5円高の1万7289円 

2007-07-31 12:08:10 | Weblog
日経平均小反発、終値5円高の1万7289円 2007年7月30日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070730NTE2INK0530072007.html
 30日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに小反発。終値は前週末27日終値に比べ5円49銭(0.03%)高の1万7289円30銭だった。前場は29日投開票の参院選における自民党の敗北や前週末の米国株急落を嫌気した売りが先行し、下げ幅を200円超に拡大する場面があった。ただ、後場に入ると地合いが一変。選挙結果を悪材料出尽くしと受け止め、値ごろ感を背景にした押し目買いが優勢になったほか、売り方の買い戻しも膨らんで徐々に下げ渋る展開。大引けで上げに転じて終えた。東証株価指数(TOPIX)は反発。
 参院選で自民党は改選64議席を37議席に減らす歴史的な惨敗を喫し、民主党が参院の第一党となった。政局混迷への懸念が広がったほか、米株式相場や円相場の先行き不透明感も重しになり、値がさの輸出関連を中心に売りが先行した。ただ、朝方から好業績期待を背景に鉄鋼や海運など資源関連株の一角が逆行高となるなど、底堅い展開。後場は商社株が上げ幅を拡大するなど、好業績を手掛かりにした物色が一段と広がり、逆に軒並み高となった。


 昨日の日経平均は全く予想外の動きをしました。週末にニューヨークダウが大幅(208ドル)な下落をして、さらに参議院選挙で与党が大敗したことから、普通ならば大幅に相場が下落してもおかしくありませんし、私自身も300円を超える相場の下落を予想していました。それだけに、昨日の値動きには吃驚。
 確かに午前中はいきなり150円程度安い17138円でスタートして100円以内の狭い範囲で推移しましたが、午後に入ってから急挽回。悪材料が出尽くしたという見方から急上昇し、結局5円高で終了しました。昨日の動きを予想できた人では株式相場のプロでもそんなにはいないのでは…。

内閣改造、9月メドに・首相、退陣論封じ狙う

2007-07-31 12:04:35 | Weblog
内閣改造、9月メドに・首相、退陣論封じ狙う 2007年7月30日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070730NTE2INK0330072007.html
 参院選での歴史的な惨敗を受け、政府・与党は30日、態勢の立て直しに着手した。自民党は役員会で安倍晋三首相の続投を了承。公明党の太田昭宏代表との与党党首会談で連立政権の維持を確認した。首相は党内の退陣論を封じ込める狙いから9月メドに内閣改造・自民党役員人事に踏み切る意向。各派は続投容認の見返りに自派の推薦候補の入閣を求めており、首相が旧来型の派閥均衡人事を受け入れるかが焦点。綱引きが激しくなりそうだ。
 首相は30日午前の自民役員会で参院選大敗について「ご迷惑をお掛けしました」と陳謝し「改革続行のために国民の関心がある政治とカネの問題に取り組んでほしい」と要請した。二階俊博国会対策委員長が参院の構成を決める臨時国会を8月7日からの4日間の日程で開く案を提示。自民の青木幹雄、民主党の輿石東両参院議員会長が調整する。


 私は内閣のメンバー入れ替えは勿論のこと、そう遠くない日の解散も確定的と見ていますが、問題はその時期でしょうね。民主党としては、予算を組まれてしまった後では、実権を握っても、その後の政治運営をしにくいでしょうし、自民としてはそこまで粘れれば、逆風もかなり弱まり、仮に衆議院解散&総選挙になったとしても互角以上の戦いができると考えるでしょう。逆に民主としては、あまり時間が経ってからだと、『前回は民主に勝たせすぎた。今回は自民に…』ということにもなりかねないと思います。
 まあ、柳沢氏や赤城氏の閣僚入れ替えは当然としても、安倍首相としては、余程の人事の大抜擢をして、保守的な人間ばかり集まっている今の内閣を相当入れ替える覚悟がなければ、到底国会運営は持たないと思います。そう考えると株価はどう考えても不安定になると思うのですが、昨日の日経平均は不思議な動きをしたようで…。

参院選の全121議席確定…惨敗自民37、初の第1党転落 

2007-07-31 11:57:39 | Weblog
参院選の全121議席確定…惨敗自民37、初の第1党転落 2007年7月30日
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070730it01.htm
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070730AT3S3000730072007.html
 29日投票が行われた第21回参院選は、30日午前にすべての開票作業を終了し、改選121議席が確定した。
 自民党は37議席しか獲得できず、過去最低だった1989年の36議席に次ぐ惨敗となった。非改選と合わせても83議席にとどまり、55年の結党以来、初めて参院第1党の座から滑り落ちた。
 自民党が厚い支持層を誇ってきた地方の1人区で6勝23敗と大きく負け越したほか、都市部でも票が伸び悩んだ。
 公明党も過去最低と同数の9議席にとどまった。公認候補を擁立した5選挙区では、2勝3敗と負け越した。選挙区選で公認候補が落選したのは、89年の参院選以来となった。
 これに対し、民主党は選挙区選、比例選ともに自民党を圧倒し、結党以来最高となる60議席を獲得した。共産党は沖縄を除く46選挙区に公認候補を擁立したが、選挙区選では全敗に終わり、比例選でのみ3議席。社民党も比例選で2議席にとどまった。共産、社民両党は与党と民主党の争いの中に、埋没した格好だ。
 国民新党は選挙区選、比例選で各1議席。新党日本は田中康夫代表が比例選で議席を得た。
 比例選は、民主党が2325万票余りを得て20議席を獲得。自民党は1654万票余りで14議席にとどまった。比例選での最多得票は102万票余りを得た公明党の山本香苗氏だった。
 一方、女性の当選者は選挙区選14人、比例選12人の計26人となり、これまでに最も多かった89年参院選の22人を上回り、過去最多となった。


 もうご存知の方も多いと思いますが、ここで参議院の新しい勢力図を紹介したいと思います。
 30日は地域別の当選結果を報告しましたが、参議院選挙の全ての議席が決まり、民主は選挙区で40・比例区で20の計60議席(新勢力は109に)、自民は選挙区で23・比例で14の計37議席(新勢力は83に)、公明は選挙区で2・比例区で7の計9議席(新勢力は20に)、共産党は選挙区では議席を失い、比例の3のみ(新勢力は7に)、社民も選挙区では議席が獲れずに、比例の2のみ(新勢力は5に)、国民新党は選挙区・比例で各1議席(新勢力は4に)、日本新党は比例のみで1議席(新勢力は4に)、無所属が選挙区で7(新勢力は13に)になったようです。

 選挙区の対決結果は、今年から1人区になった群馬は自民が候補を1人に絞り圧勝。福井・和歌山・山口・鹿児島は2001年、2004年に続き自民の牙城を守り、大分では民主から議席を奪い返しました。(残りの23の1人区は民主が議席を獲得)
 とはいえ、大分は野党陣営の自滅、鹿児島と福井は大接戦で、元々自民が優勢な4府県に加えて獲得できた議席は2つ。あとは新潟で民主2人が独占していた議席を、自民が候補を絞り1つ奪い返したことが自民側で目に付くところでしょうか。
 一方民主党は『ひょっとすると60議席いくかも』を現実のものに…。そのあおりは自民党だけでなく、公明党や共産党の議席も奪うという形になったようです。
 ただ、複数人区では自民は候補者を絞りほとんどが当選。どうやら自民への逆風は民主以外の野党に対してはあまり吹かなかったようで、二大政党制に近づいている印象を受けました。


関連ニュース
民主の得票率、過去最高に・地方でも強さ発揮(比例代表の得票率が過去最高の39.5%に達したようです)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070730AT3S3000B30072007.html
自民の組織候補、相次いで落選・比例代表(医師会が推していた武見敬三氏、薬剤師団体が支援する藤井基之氏、土地改良団体の段本幸男氏、看護団体が推す松原まなみ氏、農協の推す福島啓史郎氏、漁協が支えた丸一芳訓氏らが落選。)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070730AT3S3000L30072007.html
投票率は58.64%で確定・総務省発表
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070730AT3S3000430072007.html

参議院選挙 九州・沖縄地区 結果

2007-07-30 23:13:07 | Weblog
◆福岡◆
福岡選挙区、民主・岩本氏が再選 2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i512.htm
 福岡選挙区(改選定数2)では、現職の岩本司氏(43)(民主)の再選を決めた。
 岩本氏は、「あなたの年金とりもどす!」をキャッチフレーズに年金記録漏れ問題を訴えの柱に掲げ、与党の対応を繰り返し批判。街頭では党が創設を提唱している「年金通帳」の見本を有権者に配るなど、他党との政策の違いを訴える戦術を取り、与党への批判票を取り込んだ。
 連合福岡とも合同選対を組み、傘下労組の比例選候補とも連動した運動を展開し、労組票を手堅くまとめた。また、白いジャージー姿で県内を自転車で回り、若さと行動力をアピールし、無党派層にも食い込んだ。


 福岡選挙区は民主・自民の両現職が圧倒的な大差で勝利したようです。
 ちなみに、民主現職の岩本氏が1,003,170 票(得票率46.8%)、自民現職の松山氏が791,152票(得票率36.9%)を獲得しました。

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◆佐賀◆
民主新人の川崎氏当選 参院選佐賀選挙区 2007年7月30日 佐賀
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1036&mode=1&classId=0&blockId=561768&newsMode=article
 第21回参院選は29日投開票が行われ、参院選佐賀選挙区(改選数1)は民主新人の川崎稔氏(46)が21万452票を獲得し、自民新人の川上義幸氏(52)に2万1000票余りの差をつけて初当選を飾った。川崎氏は年金や税金の「無駄遣い一掃」を前面に打ち出し、支持基盤を固めた上で無党派層にも浸透。約2万票差で苦杯をなめた前回の雪辱を果たし、1959年からほぼ半世紀続いた自民の連勝にストップをかけた。
 連合佐賀や社民県連の支援を受けた川崎氏は年金の記録不備、佐賀商工共済組合、「政治とカネ」の問題など自民への逆風が吹く中で、序盤から優位に選挙戦を展開。日銀出身として金融・経済の専門的な知識と経験をアピールし、幅広い支持を得た。
 中盤以降は組織力に勝る自民の追い上げにあったが、衆院佐賀1、2区の国会議員後援会も一体となって運動。前回は食い込めなかった農村部でも支持を広げ、参院選20連勝中(補選を含む)の自民を阻んだ。
 公認候補差し替えで出遅れた川上氏は県農政協議会をはじめ、企業や団体など約600の推薦を受け、組織的な戦いを進めた。副知事としての実績、国交省出身として中央とのパイプなどを訴え、必死の追い上げ。推薦を受けた公明県本部とも共闘して浸透を図ったが、出遅れは最後まで響き、劣勢をばん回できなかった。
 共産新人の中尾純子氏(54)は「貧困と格差」の解消や護憲を軸に運動を展開したが、民主と自民の激しい争いの中で存在感を示せなかった。得票は2万5028票にとどまり、前回を約1万4000票下回った。
 投票率は62・86%で、前回(62・03%)を0・83ポイント上回った。


 佐賀選挙区は民主新人の川崎氏が都市、農村部を問わず優勢に選挙を進め、初当選。自民の川上氏は推薦を受けた公明の票が半数程度しかまとめられなかった事が最期まで足を引っ張ってしまったようですね。
 ちなみに、川崎氏は210,452 票(得票率49.6%)、川上氏が189,212 票(得票率44.6%)と中々の接戦。自民への逆風がなければ、あるいは…だったかもしれません。川上氏にはせっかく勝ち取った勝利に溺れることなく、一議員として県を良くするために任期をまっとうして欲しいと思います。

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◆長崎◆
民主・大久保氏が初当選、元「国見高」の小嶺氏破る…長崎 2007年7月30日
読売 http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i316.htm?from=main3
朝日 http://www.asahi.com/politics/update/0729/TKY200707290265.html
産経 http://www.sankei.co.jp/seiji/senkyo/070730/snk007.htm
 長崎選挙区(改選定数1)では、前県議で新人の大久保潔重氏(41)(民=国民新推薦)が元国見高サッカー部総監督で新人の小嶺忠敏氏(62)(自民=公明推薦)らを破り、初当選した。
 小嶺氏は国見高を高校サッカーの名門に育てた知名度から、当初は優勢とみられたが、立候補を後押しした久間章生・前防衛相(衆院長崎2区)が公示直前、原爆投下を「しょうがない」と発言し、大臣を辞任。被爆地の有権者の判断にどう影響するかが懸念材料になった。
 選挙戦で、小嶺氏は、久間発言への反発を最小限に食い止めようと、父親が沖縄で戦死した生い立ちと反戦姿勢を繰り返し訴えた。しかし、労組票を着実に固め、年金記録漏れ問題などに関する与党批判の追い風に乗った大久保氏に競り負けた。


 まあ、長崎に関しては、元々は互角だったと思いますが、やはり久間氏の「しょうがない」発言が響いているんでしょうね…。知名度では小嶺氏の方が上ですが、大久保氏が352953票、小嶺氏は331147票で、得票率でも3ポイント程の差で激戦を大久保氏が制したようです。

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◆大分◆
礒崎氏逃げ切る 民主・社民〝共倒れ〟 2007年7月30日 大分合同
http://kiji.i-bunbun.com/read/read.cgi?1185721200=118575647120598=1
 主要政党が支援する五人が立つ激戦となった大分選挙区は、自民党新人の礒崎陽輔氏(49)=元総務省大臣官房参事官=が接戦を制し初当選。自民党は前職の離党で失った参院の選挙区議席を取り戻した。礒崎氏は昨年七月に候補者公募で選ばれ、出馬を表明。約一年かけて県内各地を回り、浸透を図った。年金記録不備問題など与党への逆風の中、党の組織票をまとめ、公明党との選挙協力も機能。リードを保ち逃げ切った。
 二〇〇〇年衆院選以降、連合大分を軸に選挙協力してきた民主、社民両党は今回、協力が崩壊。それぞれ無所属新人候補を支援したが”共倒れ”に終わった。
 民主党県連推薦の矢野大和氏(51)は吉良州司党県連代表を先頭にボランティア主体の選挙戦を展開。民主党への”追い風”も生かして追い上げたが及ばなかった。
 社民党推薦の松本文六氏(64)は県平和運動センターを軸に組織票をまとめ、医療関係者らにも食い込んだが、最終盤に失速した。
 国民新党前職の後藤博子氏(59)は当初、比例代表からの出馬を予定していたが、五月下旬に選挙区出馬に方針転換。地方重視の政策を訴えたが、組織力が弱く、結果的には出遅れも響いた。共産党新人の山下魁氏(30)は若さを武器に格差是正などを訴えたが、激戦の中に埋没した。
 大分選挙区の投票率は63・04%。二〇〇四年(64・57%)を1・5ポイント下回った。
 礒崎氏は大分市などを除くほぼ全域で安定した強さを発揮。大分市などでの票の目減りも一定程度に食い止めた。


 大分選挙区は元佐伯市職員で民主の推薦を受けた矢野氏と社民の支持を受けた医療法人理事長の松本氏に票が分裂する形になり、自民党候補の磯崎氏との三つ巴の戦いになり、磯崎氏が接戦を制しました。
 ちなみに磯崎氏は199,523 票(得票率32.6%)、矢野氏が170,645票(得票率27.9%)、松本氏が140,287票(得票率22.9%)。現職の国民新党の後藤氏は、出遅れもあって大幅に伸び悩み63,099票(得票率10.3%)しか支持を得られなかったようです。

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◆熊本◆
前農水相のイメージ重なり自民届かず 熊本も民主 2007年7月30日 産経
http://www.sankei.co.jp/seiji/senkyo/070729/snk025.htm
 松岡利勝前農水相の自殺に伴う衆院熊本3区補選と“ダブル選”になった参院熊本選挙区は、追い風に乗った民主新人の松野信夫氏(56)が、3選を目指す自民現職の三浦一水氏(53)を破り、歓喜の万歳を繰り返した。
 松野氏は「厳しい選挙だったが、熊本県民の良識が示された」とこぶしを何度も振り上げ、「庶民いじめのような政治はやめる」と繰り返した。
 三浦氏は厚い保守地盤を背景に先行したが、松岡前農水相のイメージが重なってか、及ばなかった。三浦氏は「国民の不信という大変な逆風の中、支えをもらって悔いのないたたかいができて、うれしい」と目を赤くし、深々と支持者に頭を下げた。
 保守分裂で大接戦となった衆院熊本3区補選では、松岡前農水相後援会の支援を受けた元県議の荒木義行氏と、平成15年の衆院選で前農水相を破った経験がある元衆院議員、坂本哲志氏の両陣営が、かたずをのんで開票結果を見守った。


 熊本選挙区は民主新人の松野氏が自民支持層の一部を取り込んでいる反面、三浦氏が自民支持層の半数しかまとめられていないという報道があり、当初は野党有利とされていたのですが、自民の猛烈な巻き返しがあり最後までわからない状態に…。かろうじて民主の松野氏が逃げ切った形になりました。
 ちなみに、松野氏は440,742票(支持率48.4%)、元農水副大臣の三浦氏は432,686票(得票率47.5%)とかなりの大接戦で、同時に行われた補欠選挙では、過去2回、衆院選で松岡前農相と激戦を演じた坂本氏が民主系候補を破り返り咲いたようです。

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◆宮崎◆
またも「変革の風」 外山さん、若さ無党派浸透 2007年7月30日 宮崎日日
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/?itemid=699&catid=74&blogid=13
 「国政にも変革の風が吹いた」―。29日投開票の参院選宮崎選挙区で、無所属新人で31歳の外山斎さんが6候補による激戦を制し、国政への切符を手にした。年金記録不備問題や「政治とカネ」などをめぐる政治不信の大きなうねりは保守王国をのみ込んだ。
 民主、社民、国民新党の推薦を受ける一方、「若さ」と「しがらみのなさ」をアピールし「反自民」の受け皿となり無党派層にも浸透した。
 外山さんは当選確実の報を受け午後8時10分ごろ、宮崎市別府町の県労働福祉会館に現れた。グレーのスーツに白いワイシャツ姿。日焼けした顔に笑みもこぼれ、歓喜に沸く支持者らとがっちりと握手し壇上に立った。
 万歳三唱した後、外山さんは「県民の皆さまのために1日も早く仕事をしたい。政治に対する不満が強い。しがらみの政治を崩し、有権者との距離感をなくしたい」と終始落ち着いた表情で、国政に臨む決意を披露。ともに選挙を戦った妻千草さん(26)は傍らで涙をぬぐった。
 2005年の衆院宮崎3区出馬以来、2度目の挑戦でつかんだ国政の舞台。政治家としての経験はなく手腕は未知数だが、民主党県連の井上紀代子代表(60)は「議員は現場の声を聴いてこそ育つ。県民の声を聴き、真摯(しんし)に勉強をして政策通の政治家になって」とエールを送った。


 宮崎選挙区の場合は、勿論若い外山氏に期待したというのもあると思いますが、自民党出身の長峯氏(2004年7月の衆議院選挙で党の公認候補ではなく、氏の元公設秘書である松下新平氏を応援したため、自民党を除名処分)と、自民党公認の小斉平氏、元キャスターの東氏に与党票が割れてしまったというのも、大逆転につながったような気がしますね。
 ちなみに、外山氏は196,685票(得票率37.6%)、自民現職の小斉平氏は146,269票(得票率28.0%)、元キャスターの東氏は74,700票(14.3%)を獲得。元議員の長峯氏は73,228票(14.0%)と伸び悩んだようです。

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◆鹿児島◆
参院選鹿児島選挙区 加治屋さん「逆転」笑顔 自民「薄氷の思い」2007年7月30日 南日本
http://www.373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=5775
 “保守王国”鹿児島で自民が牙城を死守した。年金記録不備や閣僚の失言、「政治とカネ」問題で与党に猛烈な逆風が吹いた29日の参院選。鹿児島選挙区は、安倍政権下での改革続行を訴えた自民前職の加治屋義人さん(69)が、民主新人の皆吉稲生さん(57)とのまれに見る大接戦を制した。歓喜に包まれる陣営。加治屋さんは「本県発展のために努力する」と感激した面持ち。民主は選挙区議席獲得の悲願にあと一歩届かなかった。
 「本当に厳しい戦い。薄氷の思いだった。が、見事に逆転勝ちだ」。鹿児島市照国町の自民・加治屋義人さんの選挙事務所。民主・皆吉稲生さんとの大接戦を、不安な表情で見守っていた支持者らは、「当確」が決まると、割れんばかりの拍手とともに喜びを爆発させた。
 30日午前零時すぎ、英子夫人とともに事務所に現れた加治屋さん。「よくやった」など支持者の歓声と拍手に出迎えられた。連日の猛暑の中、支持を訴え県内を駆け回った顔は真っ黒。その疲れを吹き飛ばすかのような満面の笑顔で両手を上げて歓声に応え、「ありがとうございました」と深々と頭を下げた。
 鹿児島市議、県議時代には3回のトップ当選。国政初挑戦の2001年参院選でも“小泉ブーム”の追い風に乗り、圧倒的な強さで他を寄せ付けなかった。今回は一転、相次ぐ閣僚辞任や住民税負担増など安倍政権への国民の不満が募る中、年金記録不備問題が大きな逆風になった。
 陣営は「まじめに直球」をキャッチフレーズに、誠実な人柄をアピール。参院農林水産委員長としての実績など農政通も前面に打ち出しながら、県選出国会議員や県議会議員、地方議員まで総動員し、公明党の推薦も得ながら戦いを展開した。
 2期目に向け、加治屋さんは「県政発展のために国会議員や県議、地方議員としっかりスクラムを組んで努力したい」と力強く抱負を語った。

参院選鹿児島選挙区 皆吉さん「力不足」 支持者ぼうぜん/民主  2007年7月30日 南日本
http://www.373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=5776
 30日未明、加治屋義人さん「当確」の報が流れると、民主・皆吉稲生さんの鹿児島市鴨池新町の事務所は重苦しい雰囲気に包まれた。一時はテレビで皆吉さん当確が流れたほどの大接戦。「どうしてなんだ」と支持者はぼうぜんと立ちつくした。前回に続き厚い保守の壁に阻まれた。
 党は小沢一郎代表、鳩山由紀夫幹事長ら幹部が相次ぎ鹿児島入りして選挙戦を後押し。年金記録不備や閣僚の事務所費問題などの“敵失”もあり、終盤まで横一線の戦いを展開した。地方や生活を重視した格差是正策を前面に押し出し、「鹿児島から政治を変えよう」と訴えたが、あと一歩及ばなかった。
 国民新党や京セラ労組などの支援も取り付けたが、頼みの労組は組合員数減少で弱体化。組織戦の弱さを露呈した。選対委員長の川内博史さんは「与野党逆転の大チャンスだった。今回ばかりは“よくやった”ではすまない。勝たなくてはならなかった。何が足りなかったかはこれから考える」とくちびるをかんだ。
 支持者のねぎらいの拍手に迎えられた皆吉さんは「私の主張を受け入れていただき、手応えは感じていた。敗因はただただ私の力不足です」と深々と頭を下げた。


 鹿児島選挙区も最期の最期まで、皆吉氏と加治屋氏が互角で争いどうなるかわからない選挙区でしたが、かろうじて自民が議席を守ったようです。
 ちなみに、加治屋氏は402,541票(得票率47.6%)、皆吉氏は399,877票(得票率47.3%)を獲得。わずか2664票差だったようですね。
 また鹿児島では民主候補が当確になったという誤報もあったようで…(http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200707300372.html)民主候補の皆吉氏は随分がっかりしているのではないでしょうか。

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◆沖縄◆
野党推薦の糸数慶子氏が当選 沖縄選挙区 2007年07月30日 朝日
http://www.asahi.com/politics/update/0729/TKY200707290265.html
 沖縄選挙区で野党が推す無所属元職の糸数慶子氏(59)が、自民前職の西銘順志郎氏(57)を退け、当選した。
 糸数氏は沖縄社会大衆党副委員長。県議から転じて04年の参院選で当選したが、06年の沖縄県知事選に出馬して落選した。今回は民主、共産、社民、国民新の各党の推薦を得て、各党支持層への浸透を図った。
 沖縄戦での住民の集団自決を巡る記述から「日本軍の強制」が削られた教科書検定に関しては、反対の立場だった。


 こちらは当初から勝負がついていたようで、1人区にも関わらず早々と糸数氏に当選確実が出ました。まあ、沖縄の場合、元々野党系の勢力が強い地域ですし、普段でも与野党の勢力が均衡している地域ですが、野党系候補が分立することなく、保守に逆風が吹いている中、共産党や社民党の支持基盤が大きい地域に民主相乗りで無職候補として出馬されれば、いくら現役が相手でも勝負にならなかったのも無理ないかと…。
 加えて、今回の選挙では沖縄戦での集団自決の記述を修正した教科書検定問題がありますし、久間元防衛大臣の『しょうがない』発言も沖縄に関したものではないとはいえ、県民の4分の1の方がお亡くなりになるという本土以上に被害の大きかった沖縄では、被害者感情を十分逆撫でしたように思います。
 西銘氏は、経済界や仲井真弘多知事の全面的な支援を受け、徹底した組織選挙を展開しましたが、1期目の実績のアピールが最後まで浸透せず、与党への逆風も克服できなかったようですね。
 ちなみに、糸数氏が376,460票(得票率60.2%)を獲得し、西銘氏は249,136票(得票率39.8%)。さすがにダブルスコアとまではいきませんでしたが、野党の圧勝です。

参議院選挙 四国地区 結果

2007-07-30 22:49:38 | Weblog
四国で自民全滅 元環境庁長官ら大ベテランも次々落選 2007年7月30日 産経
http://www.sankei.co.jp/seiji/senkyo/070730/snk002.htm
 自民がほとんどの議席を独占するなど「保守王国」ぶりが顕著だった四国は、自民が4選挙区すべてで議席を失う結果となった。
 「支援、支持していただいた人に大きな迷惑をかけ、不徳をおわびしたい」。香川選挙区で5選を目指した元環境庁長官、真鍋賢二さん(72)は、前回に続く2度目の挑戦だった民主の植松恵美子さん(39)に敗れ、高松市内の事務所で頭を下げた。
 故大平正芳元首相を輩出した香川県では、今回まで衆参の選挙区計5議席を自民が独占。県議会でも定数45の3分の2以上の31議席を自民が占めて3議席の民主を圧倒し、これまでのほとんどの国政選挙で民主を寄せ付けなかった。
 今回も自民県連幹部は「危機に陥ると結束するのが自民党。いざとなれば1週間でまとまる」と強気だった。しかし、真鍋さんへの高齢、多選批判に加え、一昨年の郵政民営化関連法案に反対したこと、さらに平成の大合併で県内市町数が43から17に減って保守系市町議が大幅減となったことも影響。安倍首相ら党幹部が応援に駆けつけたが、「全国的な逆風をはね返すだけの組織力がなかった」(自民県連幹部)。
 愛媛選挙区では自民現職だった関谷勝嗣さん(69)が敗れた。関谷さんは衆院8期を務め建設相、郵政相の経験もある大ベテラン。安倍首相が3度も来援するなど党はてこ入れを図ったが、民主など推薦の無所属新人で「サッカーしか知らない若者」との批判もあった元J2選手、友近聡朗さん(32)にあっさり完敗。
 「“捏造(ねつぞう)された逆風”に及ばなかった」。そう言って関谷さんは悔しさをにじませた。

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◆徳島◆
自民惨敗、与野党逆転 参院選徳島選挙区、中谷氏初当選 2007年07月30 徳島
http://www.topics.or.jp/contents.html?m1=2&m2=&NB=CORENEWS&GI=Kennai&G=&ns=news_118576148019&v=&vm=1
 (中略)徳島選挙区(改選数一)では、民主党新人の中谷智司氏(38)が二十万票を超え、自民党前職で三期目を目指した北岡秀二氏(51)=公明党推薦=に約五万六千票の大差をつけて初当選した。徳島選挙区で民主党候補が勝ったのは初めて。非自民系では、九八年の無所属新人以来九年ぶり。共産党新人の花岡淳氏(41)は票を伸ばせなかった。投票率は前回の54・60%を上回る58・47%。比例代表で徳島県を拠点に活動した9条ネット新人の藤田恵氏(67)は届かなかった。
 徳島選挙区の開票は午後九時、二十四市町村で始まったが、中谷氏は同九時前に早々と当選確実となった。
 中谷氏は、年金記録不備問題への対応の鈍さや閣僚の事務所費問題など、安倍政権への批判を展開し、序盤から攻勢。「県民とともに作り上げた」という独自のマニフェスト(政権公約)も前面に打ち出し、年金制度改革や子育て支援策の充実などを訴え、若い世代や無党派層などを中心に幅広く票を集めた。
 民主党県連代表の仙谷由人代議士の地盤である徳島市で二万六千票の大差をつけたほか、鳴門、阿南、小松島各市や板野郡など都市部で大きくリードした。
 従来、自民党の地盤とされた町村部でも、小沢一郎代表が那賀町平谷地区を訪れるなど、都市と地方の格差に焦点を当てた戦術が奏功。小泉純一郎前首相時代の構造改革路線でひずみが生じたとされる地方の怒りを掘り起こし、保守票の切り崩しに成功した。
 北岡氏は、政府・自民党への逆風が最後まで影響。小泉旋風に乗って圧勝した二〇〇一年の前々回参院選から一転、大きく票を減らした。
 二期十二年の実績や、政権政党としての信頼感をアピール。安倍首相ら閣僚、党幹部が相次いで来県し、てこ入れを図ったが、自民党支持層を固め切れなかった上、無党派層への広がりも見られなかった。
 首長らをトップに据えた各市町村後援会も、思うように動かず、市町村で勝ったのは地元の美馬市や三好市など五市町にとどまった。しかも、その地元でも中谷氏に大きな差をつけることができなかった。
 花岡氏は、憲法改正阻止や格差是正などを訴え、自民、民主両党を批判。二大政党の間で埋没感が漂う中、独自性を精力的にアピールしたが、共産党支持層以外への浸透は見られなかった。前回(〇四年)に党公認候補が獲得した三万三千票も下回った。


 徳島選挙区では、新人の中谷氏が自民党支持者の一部も取り込む形で終始リードして初当選。一方、現職の北岡氏は安倍首相の2度の遊説など、党幹部の応援を受けて必死に対抗しましたが及ばず。
 ちなみに、得票数は中谷氏は206,457票(得票率54.0%)、北岡氏は150,306 票(得票率39.3%)だったようです。
 それにしても、これまでは野党系候補が躍進するといっても、郡部では現役が強いというのがこれまでの定石でしたが、今回の自民への逆風はそれ程までに強かったのでしょうか???
 今回初当選した中谷氏には県民の信頼にこたえる政治家になって欲しいと思います。

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◆香川◆
民主・植松氏が初当選確実、元閣僚の真鍋氏及ばず…香川 2007年7月30日
読売 http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729it15.htm
朝日 http://www.asahi.com/politics/update/0729/TKY200707290269.html
 香川選挙区(改選定数1)では、民主党の新人で温泉施設運営会社長の植松恵美子氏(39)の初当選が確実になった。
 5選を目指した現職の真鍋賢二氏(72)(自民=公明推薦)は及ばなかった。
 選挙戦は、環境庁長官を務めたベテラン真鍋氏と、若さを前面に打ち出して変革を訴える植松氏による事実上の一騎打ち。自民地盤の強固な香川で、有権者の審判が注目された。
 真鍋氏は「環境問題の専門家」「当選すれば参院議長候補」とアピールする一方、「民主が過半数を取れば、地方への補助金は削減される」と危機感をあおる運動を展開した。
 しかし、自民党内でも高齢、多選批判がくすぶり、当初から「保守地盤に頼るしかない防戦」(陣営幹部)を強いられた。800以上の団体、企業などから推薦を得たほか、閣僚クラスを頻繁に招いて業界団体などの締め付けを図ったが、与党への逆風や党内批判をかわせず、勢いに乗る植松氏に及ばなかった。


 香川選挙区については、当初から民主の植松氏が優勢とされていましたが、1人選挙区の中では比較的早く21時前にあっけなく決着がついてしまったようです。
 まあ、この真鍋氏の場合、当の自民党内でも高齢、多選批判がくすぶり、当初から「保守地盤に頼るしかない防戦」(陣営幹部)を強いられたようで、自民の組織力を最大限に活用するも、39歳と若い温泉施設運営会社長の植松恵美子氏の人気には及ばなかったようです。
 ちなみに、植松氏は257,548 票(得票率53.6%)、元環境庁長官の真鍋氏は194,804票(得票率40.6%)だったようで、真鍋氏のキャリアを考えると、予想以上に差がついた印象があります。

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◆愛媛◆
元Jリーガー友近氏が初当選、自民・関谷氏抑え…愛媛 2007年7月30日
読売 http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729it16.htm
朝日 http://www.asahi.com/politics/update/0729/TKY200707290300.html
 愛媛選挙区(改選定数1)では、元Jリーガーの新人、友近聡朗氏(32)(無=民主、社民、国民新推薦)が初当選した。
 郵政相や建設相を歴任し、3選を目指した現職の関谷勝嗣氏(69)(自民=公明推薦)は及ばなかった。
 友近氏は、サッカーJ2・愛媛FCの元選手。ベテランの関谷氏に対し、地元チームをJリーグに導いた人気者として注目された。組織をほとんど持たない戦いだったが、民主党の小沢代表や鳩山幹事長らの全面支援を受けたほか、地域格差の是正などを訴え、着実に支持を広げた。
 関谷氏は、衆参31年間の国会議員経験と閣僚時代の実績を強調しながら、県全域をくまなく回り、3度来県した安倍首相らとともに危機感を訴える運動を展開。懸命に支持団体の引き締めを図ったが、与党への逆風や友近氏の勢いに支持が広がらなかった。


 この元Jリーガーの友近氏。愛知県出身ということで、2006年のシーズン終了後、2007年1月31日に退団した直後に立候補したのですが、当初は『3選を目指す郵政相や建設相まで経験した関谷氏相手に本当に勝負になるのかな…』といささか失礼な所感さえ覚えたものですが、見事初当選を決めたようですね。
 それにしても愛媛といえば、通常ならば与党の安全圏だと思うのですが、これだけ早い時間に勝負が決まるとは予想外でした。
 ちなみに、友近氏は378,813票(得票率51.3%)、元建設相の関谷氏は318,304 票(得票率43.1%)だったようです。
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◆高知(1-3)
民主・武内氏初当選、「美しい国」批判の田村氏下す…高知 2007年7月30日 読売http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i214.htm?from=main2
 高知選挙区(改選定数1)では、元高知市議の新人武内則男氏(48)(民主)が初当選した。現職で3選を目指した田村公平氏(60)(自民=公明推薦)は及ばなかった。
 武内氏は連合高知や社民県連のほか、地元の広田一参院議員(無所属)や民主党幹部の全面支援を受け、年金問題の解消などを強く訴え、無党派層にも幅広く支持を拡大、強固な自民地盤を突き崩した。
 田村氏は、与党への逆風に加え、安倍首相の掲げる「美しい国」を演説で批判し、首相の高知入りが見送られる事態を招いたことなども響き、勢いづく武内氏に抗しきれなかった。


 田村氏といえば、安倍首相の「美しい国発言」を演説で批判して、あげく首相から応援演説をボイコットされたあの現職候補ですが、結局は2004年の参議院選挙で勝利した広田氏の支援を受けた武内氏が郡部の票も固めて接戦を制したようです。もしあの発言がなく予定通り首相が応援に入っていたら勝敗はかなり微妙なものになったように思います。
 ちなみに武内氏は166,220票(得票率44.7%)、田村氏は154,104 票(得票率41.4%)。四国4県の中では最期まで激戦でしたね。

参議院選挙 中国地区 結果

2007-07-30 22:41:47 | Weblog
◆鳥取◆
川上氏(民主)が圧勝 参院選鳥取選挙区 2007年7月30日 日本海
http://www.nnn.co.jp/news/070730/20070730001.html
 安倍内閣発足後初の全国規模の国政選挙となった第二十一回参院選は二十九日投開票が行われ、自民党は宇野宗佑首相が退陣した一九八九年参院選(三十六議席)以来の、獲得議席が三十台にとどまる歴史的な惨敗を喫した。 鳥取選挙区(改選数一)は民主党新人で党県連代表の川上義博氏(56)=国民新党推薦=が、自民党前職で前参院農林水産委員会筆頭理事の常田享詳氏(63)と、共産党新人で党県委員会准県委員の市谷尚三氏(69)の二人を破り、初当選を果たした。
 郵政造反組で自民党から民主党にくら替えした前衆院議員の川上氏は十六万八千票を獲得、常田氏に三万三千票の大差をつけて圧勝。同選挙区で初の民主党議席を獲得した。投票率は67・67%で、補選を除いて過去最低だった前回(二〇〇四年)の64・17%を3・50ポイント上回った。
 投票は二十九日午前七時から県内四百九十二カ所の投票所で一斉に始まり、山間部など百五十七カ所を除いて午後八時に締め切られた。
 開票は午後八時十五分の日吉津村を皮切りにスタート。川上氏が常田氏を先行し、市部の開票が始まった同九時十分ごろ川上氏の当選がほぼ確定した。
 川上氏は、地盤の鳥取県米子市で四万二千票余りを獲得して常田氏を圧倒。出身地の県中部で常田氏に八千七百票の差をつけて引き離した。東部でも石破茂自民党県連会長の地元、八頭町で常田氏を上回った。さらに、常田氏が地盤とする鳥取市でも勝利し、民主党候補として過去最高の四万六千票を獲得した。最終的に県内十九市町村のうち十六市町村で勝利する圧勝だった。
 常田氏は、県東部の岩美、若桜、智頭の三町で川上氏をリード。しかし、米子、倉吉市など中西部で大きく水を開けられ、地元の鳥取市でも敗北。自身が六年前に獲得した十七万四千票から四万票弱も減らした。
 市谷氏は前回(〇四年)と前々回(〇一年)に共産党候補が獲得した三万票台を下回る二万三千票だった。
 「天下分け目の戦い」の縮図となった鳥取選挙区は自民、民主両党が党首、閣僚らを投入して総力戦を展開。選挙戦は、川上氏が労組票に加え、自民票を取り込み序盤からリード。年金問題などで無党派層の支持を広げた。三選を目指した常田氏は年金問題の逆風をもろに浴び、一枚岩の組織選挙が発揮できなかった。市谷氏は自公政権批判票を川上氏に奪われ、埋没した。


 鳥取選挙区は元郵政造反組でただ1人民主から立候補した民主新人の川上氏が当初からリードし、自民現職で元農水副大臣の常田氏をかわして初当選。川上氏は自民党在籍時に郵政民営化に反対したことを理由に、2年前の9月の衆議院選挙では自民党の公認を得ることができずに、しかも対立候補を送られ落選。今回は見事雪辱を果たしました。
 ちなみに川上氏は168,380票(得票率51.5%)、常田氏は135,233票(得票率41.4%)だったようです。

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◆島根◆
保守王国崩壊 「参院のドン」の島根でも自民陥落 2007年7月30日
産経 http://www.sankei.co.jp/seiji/senkyo/070730/snk006.htm
読売 http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i115.htm
 「参院のドン」のおひざ元も逆風のうねりにのみ込まれた。自民党の青木幹雄参院会長の地元、島根選挙区は同党現職の景山俊太郎さん(63)が国民新党新人の亀井亜紀子さん(42)に敗れ、竹下登元首相の時代から脈々と続く「保守王国」が崩壊した。
 終始重苦しい雰囲気に包まれた景山さんの事務所。「敗戦は私の不徳の致すところ」。景山さんの口から出たのはおわびの言葉ばかりだ。
 自民党への逆風に加え、亀井さん側は異例の野党共闘という構図。さらに亀井さんの父で国民新党幹事長、久興氏が、2年前の衆院選で郵政民営化に反対し、自民党を離党した因縁も地元保守層に影響を与えた。郵政関係者らの票が亀井陣営に流れたとみられる。
 3年前の自らの選挙では一度もお国入りしなかった青木会長も、今回は2度も訪れテコ入れ。「こんなに肩の力が入った青木先生の姿は見たことがない」(県議)ほどだったが、ドンの威光でも逆風をはねのけられなかった。
 一方の亀井さんは午後11時前、支援者ら約200人を前に勝利宣言。「党派を超えて大勢の人に応援してい
ただいた。勝ちたい気持ちが一つになって山が動いた」。「まだ信じられない」と言葉を詰まらせながらも「公約通り島根に陽を当ててみせます」と締めくくり、笑顔をみせた。
 公示の約1カ月前に出馬表明し、大きく出遅れた選挙戦。だが、父の久興氏の知名度に加え、民主、社民両党が全面支援。さらに投開票日前日の28日、民主の小沢一郎代表が青木会長の地盤の出雲市に乗り込むなど「公認候補以上の力の入れよう」(民主関係者)だった。


 島根選挙区では、当初は亀井氏リードとされていましたが、自民候補の激しい追い上げがあり、「ん…。どうなるかな…」と思っていましたが、終わってみれば、実父の亀井久興・国民新党幹事長の地盤をきっちり固め、加えて野党支持者の票も取り込むなどして亀井氏が初当選。
 ちなみに亀井氏は217,707票(得票率50.9%)、景山氏は186,622票(得票率43.6%)を獲ったようです。

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◆広島(2-6)
民主・佐藤さん、広島トップ 2007年7月30日 中国
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200707300050.html
 「議席奪回を政権交代につなぐ」。広島選挙区の民主党新人の佐藤公治さん(48)が、6年前に失った党の議席を奪い返した。過去4回、衆院選広島6区で争った国民新党の亀井静香代表代行との共闘をてこに、党への追い風に乗ってトップ当選を飾った。佐藤さんが広島市の事務所に現れると、支持者が拍手と歓声で祝った。地盤の県東部に加え、亀井さんの支持が厚い北部にも浸透。西部でも支持を着実に伸ばした。

溝手さん4選で閣僚の面目  2007年7月30日 中国
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200707300041.html
 国家公安委員長・防災担当相で自民党前職の溝手顕正さん(64)が、広島選挙区で4選を決めた。「現職閣僚の面目を保った」。トップ当選は民主党新人に譲ったが逆風の中での議席維持に、事務所には安堵感が漂った。改選2議席を独占していた自民党は、4月の広島市長選に1人が転出。今回は溝手さんに一本化した。選対本部長の岸田文雄衆院議員らを軸に組織戦を展開し、公明党の推薦も受けて票をまとめた。

河野さん、支持広がらず  2007年7月30日 中国
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200707300055.html
 広島選挙区で「被爆地から憲法を守る議席を」と訴えた無所属新人の河野美代子さん(60)。2大政党対決と年金で憲法論議はかすみ、当選圏にとどかず、支援者たちに「申し訳ない。でも、戦い抜いて、心さわやかです」と笑顔で話した。4月の広島市長選で秋葉忠利氏の3選を支えた市民団体の代表世話人。「護憲」を掲げ立候補。ボランティア主体の運動を展開したが、選挙区全体に共感を広げるには至らなかった。


 ここは、自民現職の溝手氏と元衆議院議員で民主の佐藤氏が仲良く議席を分け合う形になりました。産婦人科医の河野氏も199,222票(得票率15.3%)を獲り、支持基盤が弱い割には善戦。
 ちなみに、佐藤氏は570,823 票(得票率43.9%)、溝手氏は570,823 票(得票率43.9%)を獲ったようです。

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◆山口◆
参院選自民・林氏 底力の3選 首相の地元 議席堅守 戸倉氏 知名度不足響く 2007年7月30日 西日本
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/yamaguchi/20070730/20070730_001.shtml
 29日投開票された参院選の山口選挙区(改選数1)は、自民前職の内閣府副大臣、林芳正氏(46)=公明推薦=が、民主新人の市民団体代表、戸倉多香子氏(48)=国民新推薦、共産新人の党県常任委員、吉田貞好氏(54)を抑えて3選を果たし、安倍晋三首相の地元で自民の議席を堅守した。林氏は実績や知名度を生かし、自民の保守票を手堅くまとめた。戸倉氏は自民への逆風を追い風に地元の県東部を中心に追い上げたが、知名度不足が響いた。当日有権者数は122万6088人。投票率は62.02%でほぼ前回並みだった。
 「安倍首相の地元、山口で自民の議席を守ったぞ」。山口市湯田温泉のホテルに設けた林氏陣営の開票速報所に当選確実の一報が入ると、約300人の支持者から歓声と拍手がわき起こった。
 林氏は「総理を出している山口だから恥ずかしくないようにと戦ってきた。何とか責任を果たせてうれしい」と17日間の選挙戦を振り返った。3期目の抱負について、年金問題の早期解決、構造改革特区や地域再生による地域活性化を通じた都市と地方の格差の是正などを掲げた。
 林氏にとって3回目の選挙戦は、“小泉旋風”の追い風に乗った2回目(2001年)とは一転、自民が逆風にさらされた中での戦いだった。さらに内閣府副大臣の要職に就き、地元に戻る機会もこれまでに比べて大幅に減ったこともあり「政治家としての真価が問われる選挙」(自民県連幹部)となった。
 その中で、地域再生を担当する内閣府副大臣としての実績や4世議員の知名度を生かし、厚い保守基盤に浸透。「総理のおひざ元で負けられない」と危機感を強めた自民県連も組織を引き締め、選挙戦を有利に進めた。
 一方、戸倉氏は、自民への逆風を追い風に、暮らしを直撃した年金記録不備や格差拡大、政治資金の透明性が問われた「政治とカネ」の問題など自民批判を展開。無党派層をある程度取り込むことはできたが、知名度不足が最後まで響いた。民主県連は、安倍首相の地元・下関市に初の参院選用の事務所を設けたが、知名度不足を補えず、県西部の組織の再構築が今後の課題となった。
 前回に続き国政に挑戦した吉田氏は、改憲反対や格差是正を訴えたが、及ばなかった。


 さすがにここは安倍首相のお膝元ですし、加えて現職相手ですから、当初から自民有利でしたし、妥当な結果でしょうね。
 ちなみに、林氏は419,947票(得票率56.7%)で、戸倉氏は267,670 票(36.2%)。戸倉氏は市民団体代表という支持母体を持たない中では、かなり健闘したほうではないでしょうか。

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◆岡山◆
岡山で民主・姫井氏が初当選、自民・片山参院幹事長破る 2007年7月30日
読売 http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729it18.htm?from=top
毎日 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070730k0000m010093000c.html
   http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/news/20070730k0000m010133000c.html
 岡山選挙区(改選定数1)では、新人の姫井由美子氏(48)(民主=国民新推薦)が、4選を目指した自民党参院幹事長の現職片山虎之助氏(71)(自民=公明推薦)ら4人を破り、初当選を果たした。
 姫井氏は、片山氏に挑む戦いを「姫の虎退治」と名づけ、無党派層へのはたらきかけを強める選挙戦を展開。こまめに街頭演説を繰り返して知名度の低さを盛り返し、郵政問題で離党した平沼赳夫・元経済産業相の地盤も切り崩し、強固な自民地盤に風穴を開けた。
 民主党本部も「全国最重点区」と位置づけ、小沢代表が公示日と最終盤に入ったほか、代表経験者も相次ぎ来援するなど全面的なテコ入れを図った。
 片山氏は危機感を募らせ、地元選出の衆院議員や県議、企業などをフル回転させる組織選挙で対抗。公明の支援も得たが、勢いに乗る姫井氏の前に上滑りが目立ち、組織固めを思うように進められなかった。


 う~ん。接戦とは聞いていましたが、まさか片山幹事長が敗れるとは…(唖然
姫井氏は国民新党の推薦は受けていたものの、共産党は独自の候補を立て、他にも新風会系の候補が出馬。
 実質2候補の一騎打ち状態とはいえ、相手はあの片山幹事長ですし、どうせ最期は片山氏が接戦を制すると見ていましたが大逆転劇に吃驚。自民党としては一つの議席を落とした事以上に、(片山氏の落選は)痛いのではないでしょうか。
 姫井氏は、立候補時点では、当の民主陣営でも当選は難しいと見ていたようですが、よくぞ逆転したものだと思います。
 ちなみに、姫井氏は451,185票(得票率49.4%)、片山氏は403,783票(得票率44.2%)だったようです。

参議院選挙結果 近畿地区 結果

2007-07-30 22:27:58 | Weblog
◆滋賀◆
徳永氏、山下氏を破る 参院選滋賀 民主が議席独占 2007年7月30日 京都
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007073000028&genre=A1&area=S00
 29日投開票が行われた第21回参院選滋賀選挙区(改選数1)は、民主党新人の元県議徳永久志氏(44)=国民新党推薦=が、32万5000票余を獲得し、3選を目指した自民党前職の山下英利氏(54)=公明党推薦=を約6万2000票差で退け、初当選を果たした。共産党新人の坪田五久男氏(48)は及ばなかった。
 民主党は、県選出の参院2議席を初めて独占した。県内の衆参合わせた国会議員数は過去最多の6人となり、自民党の4人を上回った。
 初めて国政選挙に挑戦した徳永氏は、年金記録漏れ問題などで自民・公明の連立政権を批判。昨夏の県知事選で嘉田由紀子知事を誕生させた「変化」を求める民意の流れをつかんだ。
 大票田の大津市で山下氏に2万票以上の差をつけたほか、草津市や彦根市の都市部、地元の近江八幡市などでも大差をつけ、大半の市町を制した。同党の候補者としては、参院選で過去最多の得票に結びつけた。
 山下氏は、小泉政権で財政改革の一翼を担ったことなど2期7年の実績を強調。党環境部会長として琵琶湖の水質保全などの環境対策を訴えた。安倍晋三政権批判の逆風にさらされ、公明党をはじめ推薦を受けた約800団体からの支持を固めきることができなかった。
 坪田氏は国政選挙3回目の立候補で、年金問題などで自民・公明政権を批判し、護憲の立場を訴えたが、支持の広がりを欠いた。
 投票率は60・32%(前回58・00%)だった。


 滋賀選挙区は徳永氏が終始リードを守りきり、現職の山下氏を破り初当選。山下氏は環境政策や嘉田由紀子知事との協調をアピールし、保守層こそ抑えたものの、無党派層にまでは支持が広がらず、保守地盤の郡部でも伸び悩んだようで、議席を奪われる形になりました。
 それにしても国会議員の議席数が自民と民主で逆転ですか…(吃驚
 嘉田由紀子知事が当選・就任してから、その後の県議選でも自民が大敗するなど、流れは変わりましたが、この県の場合、単なる『民主への追い風、自民への追い風』だけでなく、県民が政治を自分たちの元に取り戻そうという強い意思を感じます。
 ちなみに徳永氏は325,365票(得票率50.2%)、山下氏は263,067票(得票率40.6%)を獲ったようです。

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◆京都◆
京都は松井氏、西田氏が当選 参院選 2007年7月20日 京都
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007073000023&genre=A1&area=K00
 29日投開票が行われた第21回参院選京都選挙区(改選数2)は、民主党前職の松井孝治氏(47)が他候補を寄せ付けず、大差のトップで再選を果たした。自民党新人の西田昌司氏(48)は共産党新人の成宮真理子氏(37)に競り勝って初当選、父吉宏氏(73)の議席継承に成功した。共産は前回失った選挙区議席を奪還できなかった。
 松井氏は党への追い風を受け、連合京都や地方議員を中心に安定した戦いを展開。50万票を超えたのは、消費税が争点となった1989年の笹野貞子氏(当時連合)以来で民主候補としては初。
 4月の統一地方選で党が伸長した勢いを生かし、京都市内で南区を除く10区を制し、西田氏に約7万5000票の差をつけた。堅い保守地盤の府北部でも舞鶴市などでトップに立って自民支持層にも食い込み、無党派層から広く支持を受けた。
 西田氏は昨年8月に党府連内の投票で候補に選ばれた。序盤は与党への逆風や地方議員の動きが鈍く苦戦したが、中盤以降、公明党の推薦を受け、党幹部も相次いで応援に駆けつけて引き締めを図り、逃げ切った。
 成宮氏は党の重点区として党幹部が連日、京都入りし、前回、36年ぶりに失った議席奪還を目指した。京都市内では北、左京の2区で西田氏を上回るなど追い上げたが、及ばなかった。
 維新政党・新風新人の大城戸豊一氏(57)は支持を広げられなかった。
 投票率は56・37%で、前回(2004年)に比べ1・77ポイント上がった。


 実はこの選挙区、注目していた選挙区の一つで、民主の松井氏は固いとしても、残りの1議席を自民新人の西田氏が獲るのか、それとも民主支持者の一部からも支持を得ている成宮氏が獲るのかずっと注目していたのですが、結局民主と自民が議席を仲良く分け合う形になりました。
 京都は昔から共産党勢力の強い県でしたが、最近は府民の意識も徐々に変わってきているのかもしれませんね。
 ちなみに松井氏は501,979票(得票率43.6%)、西田氏は362,274 票(得票率31.4%)、成宮氏は275,285票(得票率23.9%)。成宮氏は結局自民党から議席を奪い返すことはできませんでした。

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◆兵庫◆
民主・辻氏、自民・鴻池氏が当選 参院兵庫選挙区 2007年7月30日 神戸
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000497216.shtml
 五人で争った参院選兵庫選挙区(改選数二)は、民主前職辻泰弘氏(51)が同選挙区過去最多の百八万票で、トップ当選。自民前職鴻池祥肇氏(66)は三選を果たしたが、辻氏に大差をつけられた。年金記録不備や政治とカネの問題を受け、辻氏の得票は前回から倍増、兵庫でも民主躍進を印象づけた。投票率は56・61%(前回比1・50ポイント増)。
 再選となった辻氏は、一期目の大半、参院厚生労働委員会に所属し、選挙戦を通じて政府の社会保障政策を批判。政権交代の必要性を訴えた。年金問題などで全国的に上向いた党勢に乗り、大量得票となった。労組票だけでなく、自民支持層の票を取り込み、無党派層からの支持も広がった。
 鴻池氏は、憲法改正に向けた手続きや教育の見直しなど、安倍政権の実績を強調。自民か民主かを選択する選挙と位置付け、民主批判にも力点を置いた。逆風を受けたものの、高い知名度を背景に個人票を固めた。推薦を得た公明票もあり、自民の最多得票だった前回並みを維持した。
 共産新人の堀内照文氏(34)は、格差と貧困の是正、護憲を争点に戦った。与党だけでなく民主とも一線を画し、二大政党制への流れを食い止めようとしたが、知名度不足を挽回できなかった。
 政治団体「9条ネット」公認の諸派新人原和美氏(57)は、訴えを護憲一本に絞ったが、護憲勢力の結集を図ることができず、得票は伸び悩んだ。
 無所属新人の西田幸光氏(49)は、支持が広がらなかった。
 一方、比例代表では、民主新人で、兵庫選出の元衆院議員、石井一氏(72)、室井邦彦氏(60)が当選した。


 兵庫選挙区は実質無風区で、予想通り自民現職で元防災相の鴻池氏と民主現職の辻氏が当選。
 得票数を見ても、辻氏が1,086,682票(得票率44.1%)、鴻池氏が860,568票(得票率34.9%)を獲り他の候補を圧倒したようです。

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◆奈良◆
民主・中村(哲)氏 初V-参院選奈良選挙区 2007年7月30日 奈良
http://www.nara-np.co.jp/n_all/070730/all070730a.shtml
 民主党が大差で勝利。県参院議席初の独占―。第21回参議院通常選挙は29日、全国一斉に投開票され、県選挙区(改選数1)は民主新人の中村哲治氏(36)=国民新党推薦=が激戦を制し、大差で初当選を果たした。民主は3年前、故吉田之久氏が平成13年に引退した後に失っていた参院議席を前川清成氏で奪い返したが、今回は、初めて2議席とも民主が独占する結果となった。公明党の支援も得て、組織戦を展開した自民党新人の松井正剛氏(54)=公明推薦=は惨敗。6年前に荒井正吾・現知事が獲得した自民の議席を守り切れなかった。共産党新人の中村篤子氏(49)は善戦したが届かなかった。年金問題への関心の高さなどから上昇が期待された投票率は、予想通り前回(57・75%)を上回り、60.77%だった。
 投票は県内790投票所で午前7時から始まり、一部山間部を除いて午後8時まで行われた。有権者の出足は前回の平成16年選挙とほぼ同じペースで推移。29日は蒸し暑さは感じられるものの曇り空で、投票にはプラス材料とされる天候で、ほぼ予想通りに伸びた…


 奈良選挙区は、元衆議院議員の中村氏が359,584 票(得票率52.5%)を獲り、252,768票
(得票率36.9%)を獲った松井氏を圧倒。新人同士の戦いのわりには大差がついた印象があります。

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◆和歌山◆
首相補佐官・世耕氏、2新人振り切り3選…和歌山 2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i212.htm
 和歌山選挙区(改選定数1)では、首相補佐官を務める現職の世耕弘成氏(44)(自民=公明推薦)が、NGO運営委員の阪口直人氏(44)(民主=国民新推薦)ら新人2人を振り切って3選を果たした。
 安倍内閣の広報を担当する世耕氏は、高い知名度と町村部を中心に築いてきた強固な地盤が強み。経済が停滞する和歌山の活性化策として「ふるさと納税」の導入を打ち出したほか、選挙戦序盤では与党への逆風をかわすため、時間を割いて年金記録漏れ問題への対応を丁寧に説明し理解を求めた。
 中盤以降は、支持層が薄いとされる和歌山市内での演説会や地元企業回りに力を入れ、公明党の支援もテコに議席をつかんだ。


 さすがに和歌山は、1人区では当初から民主優位とされた3県の1つで、首相補佐官だけに、安倍首相としては意地でも落とせない地域だったと思いますし、民主候補の阪口氏も共産・社民支持層の票を取り込んだようですが、力及ばず。国重氏は、支持基盤の票まで阪口氏に持っていかれる形で苦しい戦いを強いられたようです。
 ちなみに得票数は世耕氏が256,577票(得票率52.3%)、阪口氏が187,545票(得票率38.2%)だったようです。

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◆大阪◆
大阪選挙区で民主・梅村氏が初当選  2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i413.htm
 大阪選挙区(改選定数3)では、新人の梅村聡氏(32)(民主)が、初当選した。
 阪大付属病院などで内科医として勤務していた梅村氏は、昨年8月に公認を得て以来、府内全域を地道に回り、連合組織などの支持を固めてきた。
 医療現場での体験から、効率化を重視した現行の医療制度を批判し、「国民の命と暮らしを守る」を合言葉に、医療や介護保険など社会保障制度改革に焦点を絞った主張を展開。
 白衣を着て街頭で医療問題の相談を受けたり、若さをアピールするため、スポーツウエア姿で繁華街をランニングしながら訴えたりするパフォーマンスも織り交ぜ、年金記録漏れ問題などでの「追い風」を受けて、順調に支持を広げた。

大阪選挙区で公明・白浜氏が4選 2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729ia22.htm
 大阪選挙区(改選定数3)では、現職の白浜一良氏(60)(公明)が4選を決めた。
 年金記録漏れ問題については、「解決策を示してこそ責任ある政党だ」と訴え、必要な法案や制度が整ったことを挙げて有権者の理解を求めた。
 さらに、「政治とカネ」を巡る問題では、議員特権の廃止など政治改革に取り組んできた実績もアピールした。
 与党への厳しい逆風に危機感を持ち、府下全域で同党の国会議員や地方議員が、街頭演説や集会を開いたほか、太田代表ら党幹部も繰り返し来援して組織を固めた。

大阪選挙区で自民・谷川氏が3選  2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i314.htm?from=main3
 大阪選挙区(改選定数3)では、現職の谷川秀善氏(73)(自民)が3選を決めた。
 6年前、トップ当選した谷川氏は今回、年金記録漏れ問題や「政治とカネ」を巡る問題での逆風を受け、さらに、自身への高齢批判もあって防戦を強いられた。
 しかし、1 4日に安倍首相が応援に駆け付けたほか、中盤は小泉前首相や小池防衛相、麻生外相らが連日のように大阪入りして支援を続けた。
 府内の地方議員も、追い上げる共産党候補への危機感からフル稼働し、足下を固める組織型の選挙で、自民議席を守った。


 大阪選挙区は民主の32歳の若い新人梅村氏と、実績十分で特に失点も見られない白浜氏があっけなく当選を決めてしまったようで、最期の議席を自民党候補の谷川氏と共産党で元議員の宮本氏が争っていたのですが、結局谷川氏が何とか議席を確保したようですね。
 同じく首相を批判した高知の田村氏は民主候補を相手に苦杯を強いられる形になりましたが、こちらでは何とか自民党の面目を保ったようです。
 もっとも、この自民の谷川氏、『私が落ちるということは共産党が議席を獲得することですよ』といった問題すれすれの発言を選挙運動中にしたり、首相の言動を半分ちゃかし気味に批判するなど、人間的にはイマイチ信用が…(以下自主規制。
 もし社民が独自候補を出さずに、無所属系候補として出馬していて、梅村氏に流れた民主票が流れていたら、ひょっとすると…という気もしなくもありません
 ちなみに梅村氏は1,281,502 票(得票率33.2%)、白浜氏は836,903 票(得票率21.7%)、元外務副大臣の谷川氏が732,175票(得票率18.9%)で、次点の宮本氏は585,620 票(得票率15.2%)を獲得したようです。

参議院選挙結果 東海地区 結果

2007-07-30 12:43:05 | Weblog
◆岐阜◆
平田さん大躍進の3選 無党派層を取り込む 2007年7月30日 岐阜
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20070730/200707300211_2447.shtml
 自民王国の底力と、風をつかんで対等に戦った民主の躍進―。29日投開票された真夏の政治決戦・参院選。全国的に民主が大躍進する中、岐阜選挙区(改選数2)では無所属元職の藤井孝男さん(64)=自民、公明推薦=と、民主前職の平田健二さん(63)が激しいデッドヒートを展開。藤井さんは約1年10カ月ぶりに国政復帰を果たし、平田さんは3選を決めた。年金、「政治とカネ」の大逆風を正面から浴びながらも、実績と知名度を誇った藤井さん。一方、組織力は自民に劣るものの、平田さんは無党派層を取り込み、都市部で優勢な戦い。自民と民主のがっぷり四つの戦いは、次期衆院選へと続くことになりそうだ。
 年金問題の追い風を背に、参院選岐阜選挙区でトップ当選を目指して戦った民主前職の平田健二さん。実質「オール自民」との対決は、6年前に獲得した約28万票から大幅に得票を伸ばす躍進を果たした。総合選対本部長の園田康博党県連代表は「今回の戦いは、新しい政治をつくるための第一歩。衆院第一党に向けた戦いはこれからだ」と、支持者へ向け力強く語った。
 知名度抜群の無所属元職の藤井孝男さんと事実上のトップ争いだった。岐阜市神田町の選挙事務所では、投票終了直後に歓喜のバンザイがあり、大きな拍手の中で祝辞が続いた。
 だが、元官房副長官の渡辺嘉蔵県連顧問が「小沢民主が勝ったのでない。安倍内閣がこけただけだ。これからが問われる」と場を引き締めると、支持者らも厳しい顔に。平田さんも「地方議員を増やすなど足腰を鍛え、党のマニフェスト実現が今後の私たちの役目だ」と気合を入れ直すと、支持者らも大きくうなずいた。
 競り合いは深夜まで続いたが、開票が進んだ大票田・岐阜市で、平田さんが優位な戦いを進めているとの情報が伝わると、園田代表は「無党派層など自民批判の受け皿になった」と語り、伊藤正博幹事長も「これまで以上の大きな支援をいただいたことは間違いない。これを総括し、次の衆院選につなげる」と、前向きに語った。


藤井さんトップ当選 逆風に耐え返り咲き 2007年7月30日 岐阜
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20070730/200707300207_2446.shtml
岐阜選挙区(改選数2)で無所属元職藤井孝男さんがトップ当選し、国政に返り咲きを果たした。自民党に対する厳しい逆風は、自民王国岐阜でも例外ではなく、民主前職の平田健二さんとの激しい接戦となった。
 自民党県連は、現職だった大野つや子さん(73)の引退表明を受け、国政復帰の待望論の強い藤井さんに支援を一本化。推薦でありながらも「事実上の公認候補」と、位置付けて選挙戦を戦い、トップ当選に総力を挙げた。
 しかし、年金記録不備問題や「政治とカネ」などの問題で厳しい逆風が吹いた。猫田孝選対委員長は「悪い状況が重なった。思ったより風は収まっていなかった」と終盤まで平田さんと接戦を強いられた背景を総括した。
 2年前の郵政衆院選以来、党県連はねじれ問題の解消と再建に取り組んできた。郵政選挙をきっかけに一時離党した衆院議員やベテラン県議らはすでに復党。今回の参院選は「藤井さんの国政復帰、復党がねじれ解消、県連再建につながる」と位置付けた特別な意味を持つ選挙だった。
 金子一義県連会長は、藤井さんの当選を受けて「大方のねじれは解けた。大きな前進だ」と議席確保の意義を強調した。


 まあこの選挙区は最初から勝負が決まっていたでしょうし、どちらがトップ当選するかのいわばプライドの争い以外は特に見るべきものもなかったように思います。ちなみに藤井氏が466,008票(得票率46.1%)、平田氏が445,489票(44.1%)を獲ったようです。

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◆静岡◆
榛葉氏、牧野氏が当選 参院選静岡選挙区 2007年7月30日 静岡
http://www.shizuokaonline.com/local_politics/20070730000000000008.htm
 静岡選挙区(改選数2)は29日、投開票が行われ、民主党前職の榛葉賀津也氏(40)が80万票を超える得票で再選、自民党新人の牧野京夫氏(48)=公明党推薦=も54万票を得て初当選を果たした。自民、民主が1議席ずつ分け合い、現状を維持した。民主候補のトップ当選は初。榛葉氏の得票は、補選を除き参院選で過去最高。前回参院選で民主党2候補が獲得した73万票も上回った。無所属新人の木部一氏(42)、共産党新人の平賀高成氏(53)、無所属新人の土田博和氏(57)は支持の広がりに欠けた。投票率は58・41%で、前回(57・94%)を0・47ポイント上回った。
 榛葉氏は民主党への追い風に加え、前職の強みを生かして優位に選挙戦を展開。時間をかけて労組などの支援組織を固め、公示後は街頭演説中心の露出戦術に徹した。17日間で200回以上の街頭演説を繰り広げるなど県内をくまなく回り、年金問題などによる政府・与党批判票の取り込みに成功した。
 牧野氏は自民党県議3期の実績をバックに昨春、出馬表明し、自民党公認をいち早く獲得。180団体の推薦を受け、当選圏内には早々と入った。だが、支援団体の動きは自民2人が出馬した前回に比べて鈍く、年金不信に対する逆風も響き、榛葉氏に大きく水をあけられた。
 木部氏は地元の東部のほか、中心市街地の街頭で重ねた「12時間個人演説」で浮動票を狙ったが当選圏に迫ることはできなかった。平賀氏は年金や憲法問題、増税反対を訴え、浮動票や他党支持層の食い込みを図ったが党勢拡大はできなかった。土田氏は地元・御殿場のほか関係する中小企業経営者団体の関係者らを通し、支持の広がりを目指したが、出遅れが最後まで響いた。


 こちらも民主現職の榛葉氏と自民新人の牧野氏で決まりで、後はIT関連会社長の木部氏がどこまで善戦するかくらいしか関心のない無風地帯といっても良いのではないでしょうか。
 ちなみに、榛葉氏は823,184票(得票率47.1%)、牧野氏は549,375票(得票率31.4%)で、すが、木部氏も150,306票(得票率8.6%)を獲り、共産党候補の平賀氏の得票数を上回ったようです。

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◆愛知◆
愛知選挙区、民主現職の大塚氏が再選 2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i514.htm
 愛知選挙区(改選定数3)では、現職の大塚耕平氏(47)(民主)が再選を決めた。
 大塚氏は、2001年の参院選では民主党の単独候補として、同党の最大支援団体「連合愛知」などの全面支援を受け、新人ながら危なげなく初当選を果たした。
 今回は、同党がさらに新人を擁立し、支援を分け合う形となったが、連合愛知の8割、県議の7割の「配分」を受け、終始安定した選挙戦を展開した。
 日銀出身で経済に明るく、街頭などでも積極的に財政政策を訴えた。民主党への追い風もあり、無党派層の支持獲得にも成功した。

鈴木官房副長官が3選…愛知  2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i515.htm?from=main5
 愛知選挙区(改選定数3)では、現職の鈴木政二氏(59)(自民)が3選を果たした。
 鈴木氏は、小泉、安倍両内閣で官房副長官を務め、公示前、地元入りの機会が少なかったため、有権者への浸透不足が懸念されていた。
 また、同選挙区は自民党が公明党候補に票を回す与党協力区となったほか、年金記録漏れ問題などによる自民党への逆風もあった。
 しかし、県内全域で県議、市議らの後援会や団体を地道に回る徹底した組織選挙を展開し、党の支持層を固めた。

愛知選挙区、民主・谷岡氏が初当選  2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i415.htm?from=main4
 愛知選挙区(改選定数3)で、新人の谷岡郁子氏(53)(民主=国民新推薦)が初当選した。
 小沢代表の肝いりで昨年、民主党2人目の公認候補となったが、同党の最大支援団体「連合愛知」の支援は約2割にとどまり、無党派層の獲得を中心にした選挙戦を展開した。
 街頭や個人演説会では、「子供や若者のために、信じられる未来を取り戻そう」などと、地元大学の学長らしく、教育問題や人づくりについての訴えに力を入れた。
 話題性のあるイベントを展開したほか、著名人を招いての街頭演説などで知名度を高めるのに成功し、広く浸透した。


 愛知選挙区は、自民現職の鈴木官房副長官と民主現職の大塚氏がリードして、その後を、民主新人の谷岡氏と公明現職の山本氏が追いかけ、さらにその後を共産元議員の八田氏が追いかける形になりましたが、結局は先の2人が知名度の関係から終始リードして、最期の議席を民主の新人谷岡氏が勝ち取る形になりました。一方公明は議席を落とし、共産も及ばず。自民としては鈴木官房副長官は当選したものの、連結政権を結んだ公明党の議席を失い、痛いでしょうね。
 ちなみに大塚氏が880,856票(得票率26.4%)、鈴木氏が734,153票(得票率22.0%)、谷岡氏が720,777票(得票率21.6%)で、落選した公明現職の山本氏は587,268 票(得票率17.6%)、共産の八田氏(元議員)は293,607 票(得票率8.8%)と伸び悩んだようです。

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◆三重(1-3)
高橋氏圧勝3選 全5区を制覇 小野崎氏に20万票差 2007年7月30日 伊勢
http://www.isenp.co.jp/news/20070730/news01.htm
 安倍政権発足後初の大型選挙で、今年の政治決戦の「天王山」となる第二十一回参院選は二十九日、県内で一斉に投票が行われ、二十九市町で即日開票された。現職と新人の三人が争った三重選挙区(改選数一)では、民主党現職の高橋千秋氏(50)=国民新党推薦=が、自民党新人の小野崎耕平氏(37)=公明推薦=を約二十万票離す、大差で破り、三選を果たした。共産党新人の中野武史氏(33)は及ばなかった。
 今回の選挙は、記録不備問題に端を発する年金問題や「政治とカネ」の問題などを争点に、与野党が参院での過半数を目指して激突。県内では議席死守を図る民主に対し、自民が三年前に空白となった議席を奪還するのか、共産が地方選の勢いを背景に躍進するのかが注目された。
 高橋氏は四度目の戦いとなるが、六年前の無所属での出馬から民主党入りして臨んだ初の選挙。県連としては非改選一議席と合わせ、参院全二議席を確保した。
 選挙態勢は同党最大の支援組織の連合三重が擁立した経緯から、連合が「組織内候補同然」(千田喜久治会長)に全面支援。岡田克也元代表をはじめ同党衆院議員や芝博一参院議員、新政みえ県議らと連携し、細かく支持を広げていった。また、出身の農協や、郵政民営化で自民を離脱した特定郵便局長OBの政治団体「大樹県支部」から推薦を得るなど、保守系組織も一定取り込んだ。
 さらに年金問題などでの民主党への追い風を受け、無党派層からの大幅な支持を得たのが大きい。従来民主支持層が強かった北勢だけでなく、過疎高齢化が進み、年金への不安も高い「保守王国」の4、5区でも勢いに乗った。特にこれまで勝てなかった5区で自民候補の票を上回り、全五区制覇を果たした。市町別で得票を下回ったのは南伊勢町だけで、大量得票で三選を飾った。
 小野崎氏は、斎藤十朗元参院議長の引退以降、前回選から空席となっている参院議席の奪還に向け、自民党県連が昨年四月に初の公募で擁立。新人候補のため知名度アップを目指し、一年前から毎日街頭に立ち、コツコツと支持を集めてきた。
 組織態勢は衆院議員を中心に各選挙区ごとに戦略を練り、得票を競い合う「分権方式」で戦いを展開。ただその方式を導入した川崎二郎元厚労相が公示直前の六月末に会長を辞任するなど、組織内に混乱も生じ、足並みがそろわなかった。
 また、年金問題や閣僚の失言などで党中央に逆風が吹き荒れ、小野崎氏の若さや清新さを前面に出し、無党派層への支持浸透を図りたいとした当初の県連の思惑は外れ、「公募候補者」を生かしきれなかった。最終的に比例との「バーター」も展開し、強固な支持基盤を持つ公明党の支援に期待したが、自前の組織が崩れる中で、高橋氏を攻めきれるまでに至らなかった。
 中野氏は、平成十五年四月の県議選鈴鹿選挙区、十六年夏の参院選、十七年九月の衆院選2区に次ぐ、四回目の挑戦。四月の県議選で、四年前に失った津と四日市の二議席が復活した勢いで、前回獲得した以上の得票の上積みを狙った。自民・民主の「二大政党化」の流れが進む中で、自民への批判票の多くが民主へ流れたこともあり、届かなかった。


 三重選挙区は高橋氏が現職の強さと民主への風をバックに大勝。本来ならば小野崎氏の地盤であるはずの自民・公明支持層の一部まで取り込んでいたので、この結果も妥当だと思います。
 ちなみに、高橋氏は527,935票(得票率59.4%)と6割近くを押さえ、小野崎氏は293,208票(得票率33.0%)だったようです。

参議院選挙結果 北信越地区 結果

2007-07-30 12:35:36 | Weblog
◆新潟◆
新潟選挙区で民主現職の森氏が再選 2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i417.htm
 新潟選挙区(改選定数2)では、現職の森裕子氏(51)(民主=国民新推薦)が再選を決めた。
 森氏は、小沢・民主党代表や新潟5区選出の田中真紀子衆院議員(無所属)の応援を受けたほか、与党主導の議事運営に“体を張って”抵抗した「たたかう母親」のキャッチフレーズを掲げ、無党派層にもアピールしたことが功を奏した。
 6人が立候補した新潟選挙区は、2人区としては全国で唯一、民主党が現職2人を公認したが、1議席にとどまった。

新潟選挙区、自民・塚田氏が初当選…民主の独占崩す 2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i416.htm
 新潟選挙区(改選定数2)では、元衆院議員秘書で新人の塚田一郎氏(43)(自民=公明推薦)が初当選した。
 塚田氏は、2002年参院補選、04年参院選に続く3度目の挑戦。新潟選挙区で唯一の自民党公認候補で、同党県連が結集して応援。公明党支持層の支援も加わり、民主党による2議席独占を切り崩した。


 地方の2人区としては両議席とも民主が保有しているという意味で注目を浴びていた新潟選挙区ですが、今回は与党が総力をあげて塚田氏を応援したこともあり、議席を1つ奪還したようですね。当初は3つ巴といわれていましたが、何だかんだといっても、複数人区では自民の底力の強さを見せ付けられたように思います。黒岩氏は労組以外の票が取り込めなかったことが敗因でしょうか…。
 ちなみに、塚田氏が403,497 票(得票率32.1%)、森氏が403,497票(得票率32.1%)、黒岩氏が344,424票(得票率27.4%)だったようです。

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◆富山◆
森田氏(無所属)、現職・野上氏下し初当選 参院選富山選挙区 2007年07月30日 北日本
http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20070730/6261.html
 参院選富山選挙区(改選一)は二十九日の投開票の結果、民主、社民、国民新の三党が推薦する無所属新人の森田高氏(40)=医師、富山市吉作=が二十九万千七百十四票を獲得し、自民党前職の野上浩太郎氏(40)=富山市堀川町=、共産党新人の泉野和之氏(50)=党県常任委員、立山町野沢=を破り、初当選した。年金記録不備など政府・与党への逆風の中、野上氏と大接戦を展開し、二万五千八百三十二票差で振り切った。富山選挙区で自民党以外の候補者が当選したのは三十九年ぶり。投票率は64・96パーセントと十六年の前回選より7・34ポイントアップ、十八年ぶりに60パーセント台に回復した。
 富山選挙区は与野党の勝敗の鍵を握る一人区の一つ。民主、社民に加え公示直前に国民新の推薦を得た森田氏と、自民、公明が支える野上氏の事実上の一騎打ちとなった。民主党の小沢一郎代表と自民党総裁の安倍晋三首相が選挙戦終盤の同一日に県内で支援を訴えるなど、双方が総力を挙げた攻防を繰り広げ、消費税を争点にした平成元年参院選以来とも言われる激戦は全国的に注目を集めた。
 森田氏は年金や医療など福祉の再生を主張。三党統一候補として、与党への逆風をテコに集票した。無党派層を取り込み、国民新党の綿貫民輔代表の地元の高岡市や南砺市、砺波市のほか、県都・富山市で野上氏を上回った。富山選挙区での野党系候補の当選は、昭和四十三年参院選で杉原一雄氏(社会党)が当選して以来。
 野上氏は地方再生と分権時代の新しい国づくりを訴えた。前職の知名度や自民、公明の組織力を生かした戦いを進めたが、与党への逆風をもろに受け、大票田の富山市や高岡市などで票を伸ばせなかった。
 泉野氏は増税中止、改憲反対などを訴えたが、共産党支持層以外に広く浸透しなかった。
 投票は午前七時から県内四百四十七カ所で一斉に始まり、一部の繰り上げ投票所を除いて、午後八時に締め切られた。


 保守王国の北陸3県は結果的に言えば2勝1敗。富山選挙区では、接戦の末、森田氏が291,714票(得票率50.1%)を獲り、現職の野上氏265,882票(得票率45.7%)を上回り初当選。
 高齢者層や女性層は野上氏が強いために、正直かなりの善戦はしても、最後は野上氏が議席を獲ると思っていたので、見事な逆転劇だったと思います。

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◆石川◆
参院選選挙区 民主の一川氏が初当選 自民・矢田氏に4181票差 北國
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20070730101.htm
 石川県選挙区は、民主党新人の一川保夫氏(65)=国民新党、社民党県連合推薦=が二十七万二千三百六十六票を獲得し、自民党新人の矢田富郎氏(57)=公明党推薦=に四千百八十一票差を付けて初陣を飾り、民主党県連としては初の参院の議席を奪取した。元代議士の一川氏は約二年ぶりの国政への復帰となる。共産党新人の近松美喜子氏(53)、無所属新人の浜崎茂氏(39)は及ばなかった。
 争点となった年金や「政治とカネ」の問題などに対する県民の関心も高かったとみられ、投票率は62・90%と、三年前の前回選(56・81%)を上回った。
 選挙戦は、「自・民」の二大政党対決を軸とし、事実上、「非自公・非共産」勢力に支えられた一川氏と、政権与党の「自公」勢力の支持基盤に乗る矢田氏による戦いとなった。一川氏は、矢田氏が地盤とする能登地区で、四万二千票余りの差を付けられた。しかし、過去四回の衆院選で戦った加賀地区で約二万四千票余り、大票田の金沢でも約二万二千票余りそれぞれ上回り、僅差(きんさ)で矢田氏をかわした。
 公示一カ月前に出馬表明した一川氏は、県議会会派の新進石川や連合石川、社民党県連合の組織を足掛かりに「政権交代の流れに石川も乗る」と訴え、出遅れを挽回(ばんかい)するため労組中心の組織をフル回転させ、支持浸透を図った。民主党の小沢一郎代表の全面支援と、全国的な追い風も受け、先行する矢田氏を猛追し、接戦をものにした。
 矢田氏は県内全市町を網羅した自民組織を基盤に、組織票を固める戦いを終始、展開し、公明党の比例候補とも連動した運動を繰り広げた。公示前後には安倍晋三首相の二度にわたる応援も得て、「ふるさと石川と日本のために働く」と地元色も強調して支持を集めたが、民主の勢いに苦杯を喫した。
 近松氏は「たしかな野党」を訴え、比例票の獲得にも努めた。浜崎氏は目立った選挙運動はしなかった。


 石川選挙区は元衆議院議員の一川氏が272,366 票(得票率46.9%)を獲り、自民新人の矢田氏の268,185票(得票率46.2%)を上回り初当選。こちらは福井同様かなりの接戦だったようです。一川氏は県の中南部でリードしたことが、結果的に当選につながったようですね。

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◆福井◆
松村氏3選、若泉氏に2973票差 参院選福井 2007年7月30日 福井
http://www.fukuishimbun.co.jp/modules/news2/article.php?storyid=1388
改選1議席を3氏が争った福井選挙区は、自民党前職で前国土交通副大臣の松村龍二氏(69)=公明党推薦=が19万3617票を獲得。次点の民主党新人で前衆院議員の若泉征三氏(61)=国民新党推薦=を2973票差で振り切り、3選を果たした。年金記録不備や「政治とカネ」の問題で自民党に逆風が吹く中、保守王国の面目を保った。共産党新人で同党県委員の山田和雄氏(40)は2万3110票にとどまった。投票率は63.25%で、2004年の前回参院選の61.02%を2.23ポイント上回ったが、参院選では戦後5番目の低さとなった。


 福井選挙区では北陸3県のうち、唯一自民現職が議席を死守。ちなみに松村氏は193,617票(得票率47.5%)、若泉氏は190,644票(46.8%)とわずか2973票差。もし共産党が独自候補を立てずに一騎打ちだったら、結果はどうなっていたのだろう…などとどうしても考えてしまいます。自民は北陸3県が全滅しなくてほっとしているのではないでしょうか。

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◆山梨(1-3)
米長氏が初当選果たす 入倉、花田氏に大差 2007年7月30日 山梨日日
http://www.sannichi.co.jp/special/news/2007/07/29/18.html
 年金や「政治とカネ」問題などを争点とした第21回参院選は29日投開票が行われ、「改選数1」に40代新人3人の戦いとなった山梨選挙区は、国民新党推薦、民主党公認の米長晴信氏(41)が、公明党推薦、自民党公認の入倉要氏(42)と、共産党公認の花田仁氏(46)を破り、初当選を果たした。自民党は、引退した中島真人氏の議席を守れず、結党以来、初めて参議院2議席を失った。 山梨選挙区は40代の新人3人の争いとなり、17日間にわたって激しい集票合戦を繰り広げた。
 山梨選挙区の投票率は63.65%で、前回を1.84ポイント上回った。期日前投票(13-28日)を済ませた有権者は最終的に、山梨県内で91706人に上り、前回より35069人増えた。
 一方、任期満了に伴う忍野村長選挙は29日投開票され、現職の天野康則候補(65)が、新人で元村議の渡辺徳長候補(57)を破り、再選を果たした。投票率は86.94%と前回を2.43ポイント上回った。


 新人同士の対決となった山梨選挙区は元テレビ記者の米長氏が初当選したようです。
 ちなみに、米長氏は242,586票(得票率55.3%)、入倉氏は162,746票(得票率37.1%)と、得票率で18ポイント以上の大差がつき、これで山梨選挙区では2議席とも野党の議席が占めることになったようです。

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◆長野◆
参院選・長野県区に羽田雄一郎氏(民主党前職)・吉田博美氏(自民党前職)2007年7月30日 長野日報
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=7893
 第21回参院選は29日、投開票された。4人が立候補した県区(改選定数2)は県内1642投票所で投票が行われ、即日開票の結果、民主党前職の羽田雄一郎氏(40)が50万票を超える得票を獲得しトップで3選、2議席目は自民党前職の吉田博美氏(58)が30万票余を得て再選を果たした。共産党新人の中野早苗氏(59)、社民党新人の中川博司氏(49)は及ばなかった。投票率は65.04%で、2004年の前回選(61.50%)を3.54ポイント上回った。
 羽田氏は主力の個人後援会と連合長野に加え、党国会議員や今春の県議選で五人に増えた党所属議員らの支援も得て選挙戦を展開。争点に浮上した年金や「政治とカネ」をめぐる問題では安倍政権批判を展開。年金改革や都市と地方の格差解消なども訴え、自民への批判票や多くの無党派層の取り込みにも成功し、50万票を超える大量得票に結び付けた。
 吉田氏は安倍政権が取り組む改革路線の実績を強調し、地方分権の推進と産業再生を訴えた。党国会議員の後援会や党職域支部との連携も強化して組織固めを図り、推薦を得た公明党票も上積みした。しかし、年金問題などで逆風にさらされ、無党派層を引き付けられず、保守票も十分に固め切れなかった。
 中野氏は貧困と格差の解消、護憲をアピール。党所属県議や市町村議と連携して党支持層を固め無党派層への支持拡大に努め、19万票を超える票を獲得したが、自民批判票の多くが羽田氏に流れ、無党派層の受け皿にならなかった。
 中川氏は護憲の党を強調し、規制緩和に伴う格差是正を訴えた。県労組会議の支援を受け、地元の中信地方で一定の支持が得られたが、それ以外の地域での知名度不足が響いた。
 県選管は8月1日に選挙会を開き、羽田氏、吉田氏の当選を決定する。これにより県内の参院議席は自民、民主が2人ずつとなる。


 長野選挙区は現職2人が議席を分け合う形になりました。
 ちなみに、羽田氏が538,690 票(得票率47.9%)、吉田氏が301,635 票(得票率26.8%)を獲り、以下、中野氏が194,407票(得票率7.3%)、中川氏が89,579 票(得票率8.0%)の順。中野氏と中川氏の票を合わせても今一歩吉田氏の票数に及びませんが、もし無色の無所属の野党候補として社民・共産の推薦を受けていたらひょっとすると…という気もしなくもありませんね。

参議院選挙結果 関東地区 結果

2007-07-30 12:26:30 | Weblog
◆茨城◆
茨城選挙区 藤田氏トップ 2007年7月30日 茨城
http://www.ibaraki-np.co.jp/main/main.htm
 新人候補六人が争った茨城選挙区(改選議席二)は投開票の結果、民主党の藤田幸久氏(57)と自民党の長谷川大紋氏(64)が他の四候補に大差をつけ、初当選を果たした。藤田、長谷川両氏の得票争いは藤田氏が制し、民主、自民が一候補ずつを擁立した一騎打ちで、民主候補が初めてトップ当選した。民主は県内でも二大政党の一翼としての地位を確実にし、逆に、自民は「自民王国」の本県にあっても逆風にあえぎ民主の後塵(こうじん)を拝する形となった。

 こちらは民主の藤田氏が540,174 票(得票率43.4%)を獲り、自民の長谷川氏が427,297票 (得票率34.3%)を獲るなど、自民と民主の2候補が他の候補を圧倒。旧大洋村長の石津氏も114,358票とまあまあ善戦したようですが、所詮この両候補の敵ではなかったようです。

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◆栃木◆
民主・谷氏、過去最多48万票で圧勝 2007年7月30日 下野
http://www.shimotsuke.co.jp/hensyu/news/php/s_news.php?f=k&d=20070730&n=0
 第21回参院選は29日投票、即日開票された。定数削減で改選1人区となった栃木選挙区は、自民と民主の前職同士が激しく争った結果、民主党公認で党県連代表代行の谷博之氏(64)=国民新推薦=が過去最多の48万4900票を獲得、3選を目指した自民党公認で農水副大臣の国井正幸氏(59)=公明推薦=を約11万票の大差で破り再選を果たした。


 栃木は定数が削減されて、新たに1人区となった地域ですが、現職対決は民主の谷氏が当選を決めたようです。
 一方の国井氏は農協出身の典型的な農林族議員ですが、公明党の支持層を取りまとめることにも苦労して農村部の支持もイマイチだったようです。
 ちなみに、谷氏は484,900票(得票率53.9%)を獲得、国井氏は372,930票(得票率41.4%)に留まったようです。

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◆埼玉◆
民主、初の2議席 参院埼玉選挙区 行田、古川、山根氏当選 2007年7月30日 埼玉
http://www.saitama-np.co.jp/
 第21回参院選は29日投開票が行われ、埼玉選挙区(定数3)で、民主新人で団体役員の行田邦子氏(41)がトップ当選、同前職で政党役員の山根隆治氏(59)も再選を果たし、初の2議席を占めた。他方、自民新人で慶大教授の古川俊治氏(44)が2位当選したが、公明前職で政党役員の高野博師氏(60)が議席に届かず、与党側が敗退する結果となった。


 埼玉選挙区は現職の山根、高野両氏に行田、古川の両新人の4人が議席を争う形になりましたが、民主新人の行田氏が745,517票(得票率23.5%)、自民現職の古川氏が684,270票(得票率21.6%)、民主現職の山根氏が665,063 票(得票率21.0%)を獲り、公明現職の高野氏はその煽りを受けて落選(623,723票、得票率19.7%)かなりの接戦だったとはいえ、結果的に議席を失う形になった公明党の心境はどのようなものなのでしょうか。

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◆群馬◆
自民・山本一太氏が3選…群馬 2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i211.htm
 群馬選挙区(改選定数1)では、現職の山本一太氏(49)(自民=公明推薦)が、福祉団体代表の福田晃治氏(42)(国民新=民主推薦)ら2新人を破り、3選を果たした。
 山本氏は、自民党県議団などの組織に頼らず、街頭で有権者に直接訴える“都市型”の選挙戦を展開。テレビのバラエティー番組出演などによる知名度の高さも生かし、無党派層にも浸透した。
 改選定数が前回までの2から1になり、前回まで2人擁立の自民党が候補を山本氏に絞ったこともあり、他候補を寄せ付けなかった。民主党が県連の不正経理問題の影響で独自候補を擁立できず、年金記録漏れ問題などによる逆風もほとんど吹かなかった。
 福田氏は、知名度不足などで出遅れ、民主党の組織的な支援も十分には得られなかった。


 こちらは定数減となり1人区となった地域ですが、さすがに自民党の現職に候補を一本化したために、他の候補は勝負にならなかったようです。
 山本氏は民主党支持者の3割も取り込んでいたようで、その一方で福田氏は民主支持層の4割程度しか固められなかったようで、さすがにこの状況ではいくら民主有利でもダブルスコア以上の差をつけられてしまったのも無理ないかもしれません。
 ちなみに山本氏は623,723 票(得票率19.7%)を獲り、一方の福田氏は230,663 票(得票率27.0%)。これだけ自民が圧倒している県も珍しいですね。

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◆神奈川◆
民主2、自民1の当選、公明は議席失う/参院神奈川選挙区 2007年7月30日 神奈川
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiijul0707621/
主要六政党(自民、民主、公明、共産、社民、国民新)の七人を含む八人が改選三議席を争った参院選神奈川選挙区は、民主党新人の牧山弘恵(42)、水戸将史(45)両氏がそろって当選。自民党の小林温氏(43)が再選を果たした。公明党の松あきら氏(59)はわずかに及ばず、三度目の当選を果たせなかった。

3選目指した公明・松氏が落選…神奈川 2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i519.htm
 神奈川選挙区(改選定数3)では、3選を目指した現職の松あきら氏(59)(公明)が落選した。
 松氏は、元宝塚歌劇団トップスター。高い知名度に加え、経済産業副大臣などの実績をアピールしたが、公明支持層以外に支持が広がらなかった。


 事実上は民主新人の水戸氏、自民公認の小林氏、民主新人の牧山氏、公明現職の松氏の4人の争いだったと思いますが、公明以外の票を取り込めなかった松氏が落選の憂き目にあったようです。共産元議員の畑野氏は、社民党が独自候補を出したこともあり、従来の野党票を取り組めずに苦戦といったところでしょうか。
 ちなみに、牧山氏は1,010,866 票(得票率25.4%)、小林氏は895,752票(得票率22.5%)、水戸氏は781,533 票(得票率19.7%)、松氏は691,842票 (得票率17.4%)を獲ったようです。

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◆東京◆
東京選挙区、民主・大河原氏が初当選 2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i313.htm
 東京選挙区(改選定数5)では、新人の大河原雅子氏(54)(民主)が、初当選を決めた。
 大河原氏は、地域政党「東京・生活者ネットワーク」の都議として3期10年を務め、食の安全や環境問題に取り組んできた実績を訴え、主婦層や無党派層を中心に支持を得た。
 当初は、陣営内でも、知名度不足を懸念する声があったが、選挙戦に突入してからは、民主党への追い風に加えて、小沢代表や鳩山幹事長らが相次いで応援演説するなど、党の全面的なバックアップを受けて支持を広げた。

東京選挙区、民主現職の鈴木氏が再選 2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i114.htm
 東京選挙区(改選定数5)では、現職の鈴木寛氏(43)(民主)が再選を果たした。
 選挙戦では教育や医療問題の専門家として、6年間取り組んだ活動の実績を強調。「今の政権のままでは真の改革はできない」と、「政権交代」の必要性を訴え続けた。
 連合東京に加盟する労働組合の約8割から推薦を受けるなど、民主党の支持基盤を手堅くまとめたうえ、追い風を受けて、無党派層からも幅広い支持を取り付けた。

東京選挙区、公明現職の山口氏が再選 2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i516.htm
 東京選挙区(改選定数5)では、現職の山口那津男氏(55)(公明)が再選を決めた。
 山口氏は、与党の一員として、医師を乗せて病人らを搬送するドクターヘリの導入や、学校の耐震化促進などに取り組んだ実績を強調。厳しい逆風にもかかわらず、支持母体の創価学会を中心に組織票を手堅くまとめた。石原慎太郎・都知事も、応援演説に入った。

元HIV訴訟原告の川田氏が初当選、共産は議席失う…東京 2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i116.htm?from=main1
 東京選挙区(改選定数5)では、新人の川田龍平氏(31)(無所属)が、初当選を果たした。
 現職の保坂三蔵氏(68)(自民)、新人の田村智子氏(42)(共産)らは及ばなかった。共産党は、選挙区での議席を失った。
 薬害エイズの被害者で、東京HIV訴訟の原告として、国や製薬会社の責任を追及した川田氏は街頭演説などで、年金記録漏れ問題についても、薬害エイズと同様に「原因は官僚の無責任さや隠ぺい体質にある」と批判。「命が大切にされる社会に変える」と訴え、支持が広がった。
 都内外から駆けつけた多数のボランティアに支えられ、政党の支援や組織票を持たないハンデをはね返した。

東京選挙区、元アナウンサーの自民・丸川氏が初当選 2007年7月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/news/20070729i418.htm?from=main4
 東京選挙区(改選定数5)では、新人の丸川珠代氏(36)(自民)が初当選した。
 安倍首相から要請を受けて、公示日の約2か月前に出馬を表明。元テレビ朝日アナウンサーという知名度を生かしながら、駅頭や繁華街で、「握手作戦」を繰り返した。
 選挙戦終盤まで、デッドヒートが続いたが、安倍首相や塩崎官房長官らが応援に駆けつけるなど、党を挙げた支援に後押しされた。


 激戦区の東京では、民主現職の鈴木氏、公明現職の山口氏が早々と当選を決め、続いて民主新人の大河原氏も当初の不利の予想を翻して当選を決めました。
 残りの2議席は自民の票を集めた丸川氏と、こちらは(いささか予想外だったのですが)東京HIV訴訟の原告として、国や製薬会社の責任を追及した川田氏が当選。
 ちなみに、大河原氏が1,086,354 票(得票率18.4%)、山口氏は793,579票(得票率13.5%)、鈴木氏が779,426票(得票率13.2%)、丸川氏が689,026票(得票率11.7%)、川田氏が682,655票(得票率11.6%)を獲り、保坂氏は650,124 票(得票率11.0%)、共産党の田村氏は553,024票(得票率9.4%)、社民の杉浦氏は208,404 票(得票率3.5%)。
 保坂氏は当初は有利に戦いを進めていましたが、丸川氏に票を奪われる形で落選、共産党は社民が独自候補を出したこともあり、野党支持票が分裂し、結局議席を失う憂き目にあってしまったようです。岡山で片山虎之助が敗れたことにも吃驚しましたが、保坂氏の落選も吃驚しましたね…。

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◆千葉◆
民主2議席 長浜、加賀谷氏 石井氏 初当選果たす 自民 2007年7月30日 千葉日報
http://www.chibanippo.co.jp/news/main/index.php
 「安倍政治」を問う第二十一回参院選は二十九日、投開票が行われた。新人八氏が立候補した千葉県選挙区(改選数三)は、民主党の長浜博行氏が安定した戦いでトップ当選、加賀谷健氏も追い風を受け当選を果たした。自民党は組織を固めた石井準一氏が公明党の推薦も得て議席を獲得。白須賀貴樹氏は年金問題などの逆風もたたり、票を伸ばせなかった。安倍政権にとって初めての大型国政選挙は、過半数をめぐる与野党の攻防が最大の焦点。その縮図となった千葉県選挙区で有権者は民主党に二議席を与えた。同選挙区の投票率は55・14%で、前回参院選を3・27ポイント上回った。


 候補者8人全てが新人の戦いとなった千葉選挙区は、結局民主が2議席、自民が1議席を分け合う形になりました。自民も2議席目を狙いましたが、結局次点。
 ちなみに、長浜氏は666,241票(得票率25.2%)、石井氏は541,701票、(得票率20.5%)、加賀谷氏は477,402票(得票率18.1%)を獲り、白須賀氏は387,395票(得票率14.7%)。破れはしたものの白須賀氏は中々健闘しましたし、32歳とまだ若いこともあり、有力候補として他の選挙に出る可能性もあるのでは…と個人的には見ています。