格安で人気のツアーバス、過当競争で安全対策犠牲も 2012年4月30日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120430/dst12043000420002-n1.htm
今回事故を起こした高速バスは定期の路線バスと異なり、旅行会社が観光バスを借り上げて運行する「ツアーバス」だった。格安を売りに人気を集め、年間利用者は600万人。一方で過当競争による過酷勤務などから重大事故も起きており、国土交通省はツアーバスに路線バスと同じ法令を適用するよう方針転換したばかりだった。国交省は29日、日本バス協会などに大型連休中の安全確保を徹底するよう通達した。
業界団体「高速ツアーバス連絡協議会」によると、ツアーバスは、運行を企画・実施する旅行会社が、主にインターネット上の販売会社を通じて乗客を募集し、運行は貸し切りバス会社へ委託する仕組み。定期の路線バス会社の高速バスが道路運送法の適用を受けるのに対し、ツアーバスは旅行業法が適用される。
平成12年からの規制緩和により一気に普及した。17年に21万人だった利用者は22年に600万人と5年で30倍に。閑散期でも全国で1日200台前後が運行され、大型連休など繁忙期はその数倍に増便される。
今回のバス料金は金沢-浦安で3500円と、特急と新幹線を乗り継ぐより1万円近く安い。関西大学の安部誠治教授(公共事業論)は「何より値段が安く、快適なサービスも増えて人気が出た。だが、過当競争で旅行会社はチケットを安売りし、そのしわ寄せでバス会社に無理が行きがちとなる」と話す。
19年2月には大阪府吹田市でスキー客を乗せた長野県のツアーバスが事故を起こし、乗客ら27人が死傷。大阪地裁は運転手が過労状態だったと認定した。事故を受け、国交省はバス会社に対し1日当たりの勤務を9時間、670キロまでとするなど安全策を強化した。
一方で、貸し切りバス会社は11年度の2336社から22年度の4492社へ倍増。行政処分も18年の237件から昨年は過去最高の625件に増えた。バス会社の関係者は「過当競争で旅行会社からの無理な金額設定を断れず、法令順守など安全対策がおろそかになっている零細のバス会社も多い」と打ち明ける。
連絡協議会は吹田市の事故を受け20年に設立され、旅行会社の加入率はハーヴェスト社を含む39社でほぼ100%だが、バス会社の加入はわずか18社で陸援隊も非加入だった。協議会は「バス会社は運行期間も定まらず全体を把握できない」。国交省幹部は「路線や料金設定など届け出の必要がないため、運行実態さえ分からない」と話す。
国交省は今月から、ツアーバスにも路線バスと同じ道路運送法を適用するよう方針転換。旅行会社も乗客への安全義務を負うほか、バス会社の監督も求められ、監査も受ける。バス会社に対しても、新規参入の際の審査や法令順守の事後チェックを強化する。
安部教授は「今回の会社が法令を守っていなかったなら監査体制が不十分だったことになる。ツアーバスという仕組みそのものに問題がなかったかも検証する必要がある」と指摘する。
関越道バス事故:同業者も「過当競争で運転手に過酷労働」 2012年4月30日 毎日
http://mainichi.jp/select/news/20120430k0000m040097000c.html
関越道で起きた衝突事故で、同業のツアーバス会社も、背景に規制緩和で相次いだ新規参入により業界が低コスト・過当競争化に陥っている現状を指摘する。
石川県のバス会社幹部は「規制緩和後はバスを5台持って責任者を置けば誰でも参入できる。そのため過当な料金競争が起こり、運転手に過酷な労働条件を強いている」と明かす。金沢?東京間を夜間運行で往復すれば、日中の休憩を挟んで2泊3日。大型連休など繁忙期には人手が足りず、長距離運転に慣れない運転手に依頼することもあったという。
関西圏で20年超の運転歴を持つバス運転手(52)によれば、東京?大阪間の相場は片道3000円台に下落しているという。「給料も10年前の半分になった。生き残るには悪条件でも仕事するしかなく、過密スケジュールで運転する人もいるだろう」と語った。
一方、茨城県のバス会社社長(54)は「うちの会社はコストはきつくても夜間は2人体制で運行している」と強調。「今回の事故で国が規制強化の方向に走ることが心配だ」と懸念した。
過去に白バス営業容疑で摘発も 「陸援隊」 2012年4月30日
産経 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120429/dst12042918580020-n1.htm
毎日 http://mainichi.jp/select/news/20120430k0000m040095000c.html
事故を起こしたバス会社「陸援隊」(千葉県印西市)の針生裕美秀社長は、事業免許なしで観光バスを走らせたとして、過去に警視庁に道路運送法違反(白バス営業)容疑で摘発されていた。
警視庁は平成9年、東京ディズニーランドや成田空港に無許可で外国人観光客を送り届けた事件に関与したとして、針生社長を摘発。11年にも同じ容疑で社長と同社の従業員が摘発された。
ツアーを企画した旅行会社「ハーヴェストホールディングス」(大阪府豊中市)の橋本卓也専務は、29日の記者会見で「千葉の運輸局のホームページでバス会社の違反歴を調べたが、過去2年間で違反はなかったため契約した」と話した。
一方、ハーヴェスト社も20年、富山での営業区域外運行などを理由に国土交通省から行政処分を受けたことがある。橋本専務は「その後は法令順守を約束している」と釈明した。
「無理な運転強要されたことない」 バス運行会社社員 2012年4月29日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120429/dst12042913320015-n1.htm
群馬県藤岡市の関越自動車道上り線で29日、高速バスが側壁に衝突し7人が死亡した事故で、車両を運行していた千葉県印西市の「陸援隊」の従業員2人が同日、同社事務所近くで報道陣の取材に応じ、「同僚として申し訳ないと思う」と謝罪した。同社の針生裕美秀社長は早朝の電話で、社員らに「大変なことになってしまったので群馬に行く」と伝え、30日からの仕事も断ったようだという。
取材に応じた2人は、未明までの運転業務を終え事故のことを知って同社まで駆けつけたという。運行管理については、「社長は運転手思いの人。無理な運転を強要されたことはない」と口をそろえた。
2人ともに社歴が浅いうえ、運転手同士が顔を合わす機会は少ないといい、「事故を起こした運転手のことは分からない」と答えた。また、同社では「過去に大きい事故を起こしたなんて聞いたことはない」と戸惑いを隠さなかった。
同社は正社員が5、6人で、繁忙期などで運転手が足りないときは臨時に雇うという。小さな4階建てビルの一室に会社事務所があり、看板はかかっていない。所有するバスを止める駐車場も他の運行会社などともに使っている。
「起きると思っていた事故」 TDRでバス運転手に聞く 2012年04月30日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0430/TKY201204300054.html
「いつか起きると思っていた」「起こるべくして起きた事故」。多くのツアーバスが駐車場で帰りの客を待つ東京ディズニーリゾート(TDR)で、運転手たちは業務の過酷さを口にした。
関越自動車道で死亡事故をおこしたバスと同じ石川県を前夜に出発、29日早朝に着いた男性(45)は、もう1人の運転手と2時間おきに交代しながら運転してきた。「それでも、事故が起きた時間帯はいつも眠くなる。どれだけ寝ても体のバランスが取れない」
やはり北陸地方から来た男性(47)は「1人では負担が大きすぎる。2人で交代しないと無理」と話す。しかし「大型連休やお盆は運転手が足りない。ふだんは2人で走っていても、この時期だけは1人で走る会社も出てくるのでは」。
甲府市から早朝、約40人を運んだ40代の男性は、駐車場に並ぶ関西や北陸地方のナンバーのバスに、運転手が1人でいるのを見かけることがある。「道中の仮眠をどうしているのだろうと思っていた」
豊中の旅行会社、運転時間基準超過で4年前に行政処分 2012年4月29日
産経 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120429/dst12042915390018-n1.htm
毎日 http://mainichi.jp/select/news/20120430k0000m040108000c.html
ツアーを手配した大阪府豊中市の旅行代理店「ハーヴェストホールディングス」が、乗務員の1日の運転時間が基準を超えていたにもかかわらず、適切な指導監督を怠ったとして、平成20年8月に国土交通省富山陸運支局の行政処分を受けていたことが29日、分かった。
関係者によると、同運輸支局が19年12月、ハーヴェスト社の富山営業所の監査を実施したところ、同社が営業許可区域外で観光バスを運行していたことが判明、乗務員の1日の拘束時間や運転時間が基準を超えていた日もあったという。
同運輸支局は、同社に対し観光バスの使用を50日間停止した。
速度計は時速92キロで停止 2012年4月30日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120429/dst12042922430033-n1.htm
群馬県藤岡市の関越自動車道上り線で29日、高速バスが側壁に激突し7人が死亡した事故で、このバスの速度計が時速92キロを表示したまま止まっていたことが、県警の調べで分かった。
バスは直線道路の左側にある高さ約3メートル、幅約10~20センチの鋼板製防音壁に、正面から突き刺さるような形で衝突。防音壁が車体中央から左側の部分をほぼ貫通し、車体左側が押しつぶされたようになっていた。
現場にブレーキ痕はなかった。
座席吹き飛び「助けて」 激突直前、左右に揺れる 2012年4月30日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120429/dst12042920330026-n1.htm
眠っていた乗客は床に打ち付けられ、座席は吹き飛んだ。「助けて」。車体に挟まれた男性からはうめき声が上がった。
「事故の瞬間まで寝ていて、突然衝撃を感じて起きると、粉々になった窓ガラスで視界は真っ白になった。床にたたきつけられて気を失った」。静寂な車内が一転したのは、夜明け直前の29日午前4時40分ごろ。前から10列目の右窓側に座っていた金沢工業大4年の香林聡志さん(22)は、ショックを隠せない様子で振り返った。
意識が戻ると、車内は原形をとどめておらず、前方の座席はなくなっていた。車内後方ではうめき声を上げる男性も。ほかの乗客と後方の非常口をこじ開けて脱出した。
金沢大4年の女性(21)は「左右に揺れていて事故が起きるのではないかと思っていたら、そうなった」と知人男性に話した。現場にブレーキ痕はなく、河野化山運転手は「居眠りしていた」と群馬県警に説明した。
関越道事故『針生エクスプレス』がHPを突如削除と言う暴挙!ネットで批判相次ぐ 2012年4月30日 秒刊SUNDAY
http://news.infoseek.co.jp/article/sunday_4181274
群馬県藤岡市の関越自動車道で東京ディズニーランドへ行く途中だったバスが、事故を起こし7人の死傷者を出した問題で、このバスを運営している「針生エクスプレス」社は、ホームページ上で謝罪文や経緯等を説明することなく、突如閉鎖してしまうと言う暴挙に出ていることが判った。昨日の時点ではページが存在していた事からこの事件による問い合わせが殺到した可能性がある。
http://hariu-express.jp/
関越自動車道事故を起こした「針生エクスプレス」社のホームページは昨日までは存在しており、運営を続けていた、ところが本日突如、何の告知も無くホームページが閉鎖され、真っ白なページが表示されていることが判った。またトップページは真っ白だが、それ以外の会社概要や採用ページなどは、データごと削除され、NOTFound状態となっていることから、単なるアクセス負荷によるサーバエラーではなく、トップページ以外をごっそり削除したものと思われる。
またソースコードを見ると、意図的に真っ白になるよう、データを改編した形跡も見受けられる。
通常、問題を起こした場合、ホームページ上でなんらかの経緯を説明し、謝罪をすべきではあるが、運営会社によっては、ホームページがあることにより、余計な突っ込みを入れられることを恐れ、その前に削除してしまうという暴挙に出てしまう企業もある。
一般消費者からは、これは逆効果で『何か見られてはまずいものがあるのではないか』という不信感に駆られてしまい、企業への反発も避けられない状況だ。
ネットではこれを受け『逃亡した!』『謝罪する気は無いのか!』『燃料投下か』『これは悪質だな。』などと案の定批判が相次いでいることから、何故削除したのか早急に説明することが求められる。
相次ぐ自動車事故、日本では年間5000人近くの命が失われている。1日に13人近い死亡者がでていることになるが、報道されないだけで、日本各地でこのような事故が発生していると思うとゾッとする。
群馬県藤岡市の関越自動車道で発生した高速バス事故 関連記事9本です。
第一報が入ってきた時点で、乗降者名簿も保有していないなど、運用管理体制がガタガタなのはわかっていましたが、バス会社も旅行会社も過去に行政処分を受けていて、しかもバス会社はHPを突如削除するなど、その後の対応も最悪ですね…(溜息
全く同じ距離でも昼に比べて夜の運転は運転手の視力にかかる負荷も相当重くなりますし、到着時間を調整する目的でパーキングエリアで2時間以上の時間調整休憩が取れるようなルート(例えば移動に5時間かかるルートだと、深夜10時に発車して現地の公共交通網が動き出す現地6時に到着できるように、あえてパーキングエリアで3時間の時間調整&運転手の休憩(仮眠)時間とすることがあります)は別にしても、法規制が再整備されるまでの当面の防衛策として(2時間程度に一度のペースとして)途中休憩が3回以上あるような長距離の移動の場合には、複数のバス運転手が乗務&実際に交代するのか。JRや大手私鉄系同業他社と比べて極端に運賃設定が安過ぎはしないか(企業目線で見れば利幅が薄いと従業員に負荷をかけることになってしまいます)といった、料金の安さだけで選ぶのではなく、利用者の側が自ら業者の質を厳しく選別していく眼というものを身につけていくことも、自衛のためには必要なのかな…と思います。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120430/dst12043000420002-n1.htm
今回事故を起こした高速バスは定期の路線バスと異なり、旅行会社が観光バスを借り上げて運行する「ツアーバス」だった。格安を売りに人気を集め、年間利用者は600万人。一方で過当競争による過酷勤務などから重大事故も起きており、国土交通省はツアーバスに路線バスと同じ法令を適用するよう方針転換したばかりだった。国交省は29日、日本バス協会などに大型連休中の安全確保を徹底するよう通達した。
業界団体「高速ツアーバス連絡協議会」によると、ツアーバスは、運行を企画・実施する旅行会社が、主にインターネット上の販売会社を通じて乗客を募集し、運行は貸し切りバス会社へ委託する仕組み。定期の路線バス会社の高速バスが道路運送法の適用を受けるのに対し、ツアーバスは旅行業法が適用される。
平成12年からの規制緩和により一気に普及した。17年に21万人だった利用者は22年に600万人と5年で30倍に。閑散期でも全国で1日200台前後が運行され、大型連休など繁忙期はその数倍に増便される。
今回のバス料金は金沢-浦安で3500円と、特急と新幹線を乗り継ぐより1万円近く安い。関西大学の安部誠治教授(公共事業論)は「何より値段が安く、快適なサービスも増えて人気が出た。だが、過当競争で旅行会社はチケットを安売りし、そのしわ寄せでバス会社に無理が行きがちとなる」と話す。
19年2月には大阪府吹田市でスキー客を乗せた長野県のツアーバスが事故を起こし、乗客ら27人が死傷。大阪地裁は運転手が過労状態だったと認定した。事故を受け、国交省はバス会社に対し1日当たりの勤務を9時間、670キロまでとするなど安全策を強化した。
一方で、貸し切りバス会社は11年度の2336社から22年度の4492社へ倍増。行政処分も18年の237件から昨年は過去最高の625件に増えた。バス会社の関係者は「過当競争で旅行会社からの無理な金額設定を断れず、法令順守など安全対策がおろそかになっている零細のバス会社も多い」と打ち明ける。
連絡協議会は吹田市の事故を受け20年に設立され、旅行会社の加入率はハーヴェスト社を含む39社でほぼ100%だが、バス会社の加入はわずか18社で陸援隊も非加入だった。協議会は「バス会社は運行期間も定まらず全体を把握できない」。国交省幹部は「路線や料金設定など届け出の必要がないため、運行実態さえ分からない」と話す。
国交省は今月から、ツアーバスにも路線バスと同じ道路運送法を適用するよう方針転換。旅行会社も乗客への安全義務を負うほか、バス会社の監督も求められ、監査も受ける。バス会社に対しても、新規参入の際の審査や法令順守の事後チェックを強化する。
安部教授は「今回の会社が法令を守っていなかったなら監査体制が不十分だったことになる。ツアーバスという仕組みそのものに問題がなかったかも検証する必要がある」と指摘する。
関越道バス事故:同業者も「過当競争で運転手に過酷労働」 2012年4月30日 毎日
http://mainichi.jp/select/news/20120430k0000m040097000c.html
関越道で起きた衝突事故で、同業のツアーバス会社も、背景に規制緩和で相次いだ新規参入により業界が低コスト・過当競争化に陥っている現状を指摘する。
石川県のバス会社幹部は「規制緩和後はバスを5台持って責任者を置けば誰でも参入できる。そのため過当な料金競争が起こり、運転手に過酷な労働条件を強いている」と明かす。金沢?東京間を夜間運行で往復すれば、日中の休憩を挟んで2泊3日。大型連休など繁忙期には人手が足りず、長距離運転に慣れない運転手に依頼することもあったという。
関西圏で20年超の運転歴を持つバス運転手(52)によれば、東京?大阪間の相場は片道3000円台に下落しているという。「給料も10年前の半分になった。生き残るには悪条件でも仕事するしかなく、過密スケジュールで運転する人もいるだろう」と語った。
一方、茨城県のバス会社社長(54)は「うちの会社はコストはきつくても夜間は2人体制で運行している」と強調。「今回の事故で国が規制強化の方向に走ることが心配だ」と懸念した。
過去に白バス営業容疑で摘発も 「陸援隊」 2012年4月30日
産経 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120429/dst12042918580020-n1.htm
毎日 http://mainichi.jp/select/news/20120430k0000m040095000c.html
事故を起こしたバス会社「陸援隊」(千葉県印西市)の針生裕美秀社長は、事業免許なしで観光バスを走らせたとして、過去に警視庁に道路運送法違反(白バス営業)容疑で摘発されていた。
警視庁は平成9年、東京ディズニーランドや成田空港に無許可で外国人観光客を送り届けた事件に関与したとして、針生社長を摘発。11年にも同じ容疑で社長と同社の従業員が摘発された。
ツアーを企画した旅行会社「ハーヴェストホールディングス」(大阪府豊中市)の橋本卓也専務は、29日の記者会見で「千葉の運輸局のホームページでバス会社の違反歴を調べたが、過去2年間で違反はなかったため契約した」と話した。
一方、ハーヴェスト社も20年、富山での営業区域外運行などを理由に国土交通省から行政処分を受けたことがある。橋本専務は「その後は法令順守を約束している」と釈明した。
「無理な運転強要されたことない」 バス運行会社社員 2012年4月29日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120429/dst12042913320015-n1.htm
群馬県藤岡市の関越自動車道上り線で29日、高速バスが側壁に衝突し7人が死亡した事故で、車両を運行していた千葉県印西市の「陸援隊」の従業員2人が同日、同社事務所近くで報道陣の取材に応じ、「同僚として申し訳ないと思う」と謝罪した。同社の針生裕美秀社長は早朝の電話で、社員らに「大変なことになってしまったので群馬に行く」と伝え、30日からの仕事も断ったようだという。
取材に応じた2人は、未明までの運転業務を終え事故のことを知って同社まで駆けつけたという。運行管理については、「社長は運転手思いの人。無理な運転を強要されたことはない」と口をそろえた。
2人ともに社歴が浅いうえ、運転手同士が顔を合わす機会は少ないといい、「事故を起こした運転手のことは分からない」と答えた。また、同社では「過去に大きい事故を起こしたなんて聞いたことはない」と戸惑いを隠さなかった。
同社は正社員が5、6人で、繁忙期などで運転手が足りないときは臨時に雇うという。小さな4階建てビルの一室に会社事務所があり、看板はかかっていない。所有するバスを止める駐車場も他の運行会社などともに使っている。
「起きると思っていた事故」 TDRでバス運転手に聞く 2012年04月30日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0430/TKY201204300054.html
「いつか起きると思っていた」「起こるべくして起きた事故」。多くのツアーバスが駐車場で帰りの客を待つ東京ディズニーリゾート(TDR)で、運転手たちは業務の過酷さを口にした。
関越自動車道で死亡事故をおこしたバスと同じ石川県を前夜に出発、29日早朝に着いた男性(45)は、もう1人の運転手と2時間おきに交代しながら運転してきた。「それでも、事故が起きた時間帯はいつも眠くなる。どれだけ寝ても体のバランスが取れない」
やはり北陸地方から来た男性(47)は「1人では負担が大きすぎる。2人で交代しないと無理」と話す。しかし「大型連休やお盆は運転手が足りない。ふだんは2人で走っていても、この時期だけは1人で走る会社も出てくるのでは」。
甲府市から早朝、約40人を運んだ40代の男性は、駐車場に並ぶ関西や北陸地方のナンバーのバスに、運転手が1人でいるのを見かけることがある。「道中の仮眠をどうしているのだろうと思っていた」
豊中の旅行会社、運転時間基準超過で4年前に行政処分 2012年4月29日
産経 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120429/dst12042915390018-n1.htm
毎日 http://mainichi.jp/select/news/20120430k0000m040108000c.html
ツアーを手配した大阪府豊中市の旅行代理店「ハーヴェストホールディングス」が、乗務員の1日の運転時間が基準を超えていたにもかかわらず、適切な指導監督を怠ったとして、平成20年8月に国土交通省富山陸運支局の行政処分を受けていたことが29日、分かった。
関係者によると、同運輸支局が19年12月、ハーヴェスト社の富山営業所の監査を実施したところ、同社が営業許可区域外で観光バスを運行していたことが判明、乗務員の1日の拘束時間や運転時間が基準を超えていた日もあったという。
同運輸支局は、同社に対し観光バスの使用を50日間停止した。
速度計は時速92キロで停止 2012年4月30日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120429/dst12042922430033-n1.htm
群馬県藤岡市の関越自動車道上り線で29日、高速バスが側壁に激突し7人が死亡した事故で、このバスの速度計が時速92キロを表示したまま止まっていたことが、県警の調べで分かった。
バスは直線道路の左側にある高さ約3メートル、幅約10~20センチの鋼板製防音壁に、正面から突き刺さるような形で衝突。防音壁が車体中央から左側の部分をほぼ貫通し、車体左側が押しつぶされたようになっていた。
現場にブレーキ痕はなかった。
座席吹き飛び「助けて」 激突直前、左右に揺れる 2012年4月30日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120429/dst12042920330026-n1.htm
眠っていた乗客は床に打ち付けられ、座席は吹き飛んだ。「助けて」。車体に挟まれた男性からはうめき声が上がった。
「事故の瞬間まで寝ていて、突然衝撃を感じて起きると、粉々になった窓ガラスで視界は真っ白になった。床にたたきつけられて気を失った」。静寂な車内が一転したのは、夜明け直前の29日午前4時40分ごろ。前から10列目の右窓側に座っていた金沢工業大4年の香林聡志さん(22)は、ショックを隠せない様子で振り返った。
意識が戻ると、車内は原形をとどめておらず、前方の座席はなくなっていた。車内後方ではうめき声を上げる男性も。ほかの乗客と後方の非常口をこじ開けて脱出した。
金沢大4年の女性(21)は「左右に揺れていて事故が起きるのではないかと思っていたら、そうなった」と知人男性に話した。現場にブレーキ痕はなく、河野化山運転手は「居眠りしていた」と群馬県警に説明した。
関越道事故『針生エクスプレス』がHPを突如削除と言う暴挙!ネットで批判相次ぐ 2012年4月30日 秒刊SUNDAY
http://news.infoseek.co.jp/article/sunday_4181274
群馬県藤岡市の関越自動車道で東京ディズニーランドへ行く途中だったバスが、事故を起こし7人の死傷者を出した問題で、このバスを運営している「針生エクスプレス」社は、ホームページ上で謝罪文や経緯等を説明することなく、突如閉鎖してしまうと言う暴挙に出ていることが判った。昨日の時点ではページが存在していた事からこの事件による問い合わせが殺到した可能性がある。
http://hariu-express.jp/
関越自動車道事故を起こした「針生エクスプレス」社のホームページは昨日までは存在しており、運営を続けていた、ところが本日突如、何の告知も無くホームページが閉鎖され、真っ白なページが表示されていることが判った。またトップページは真っ白だが、それ以外の会社概要や採用ページなどは、データごと削除され、NOTFound状態となっていることから、単なるアクセス負荷によるサーバエラーではなく、トップページ以外をごっそり削除したものと思われる。
またソースコードを見ると、意図的に真っ白になるよう、データを改編した形跡も見受けられる。
通常、問題を起こした場合、ホームページ上でなんらかの経緯を説明し、謝罪をすべきではあるが、運営会社によっては、ホームページがあることにより、余計な突っ込みを入れられることを恐れ、その前に削除してしまうという暴挙に出てしまう企業もある。
一般消費者からは、これは逆効果で『何か見られてはまずいものがあるのではないか』という不信感に駆られてしまい、企業への反発も避けられない状況だ。
ネットではこれを受け『逃亡した!』『謝罪する気は無いのか!』『燃料投下か』『これは悪質だな。』などと案の定批判が相次いでいることから、何故削除したのか早急に説明することが求められる。
相次ぐ自動車事故、日本では年間5000人近くの命が失われている。1日に13人近い死亡者がでていることになるが、報道されないだけで、日本各地でこのような事故が発生していると思うとゾッとする。
群馬県藤岡市の関越自動車道で発生した高速バス事故 関連記事9本です。
第一報が入ってきた時点で、乗降者名簿も保有していないなど、運用管理体制がガタガタなのはわかっていましたが、バス会社も旅行会社も過去に行政処分を受けていて、しかもバス会社はHPを突如削除するなど、その後の対応も最悪ですね…(溜息
全く同じ距離でも昼に比べて夜の運転は運転手の視力にかかる負荷も相当重くなりますし、到着時間を調整する目的でパーキングエリアで2時間以上の時間調整休憩が取れるようなルート(例えば移動に5時間かかるルートだと、深夜10時に発車して現地の公共交通網が動き出す現地6時に到着できるように、あえてパーキングエリアで3時間の時間調整&運転手の休憩(仮眠)時間とすることがあります)は別にしても、法規制が再整備されるまでの当面の防衛策として(2時間程度に一度のペースとして)途中休憩が3回以上あるような長距離の移動の場合には、複数のバス運転手が乗務&実際に交代するのか。JRや大手私鉄系同業他社と比べて極端に運賃設定が安過ぎはしないか(企業目線で見れば利幅が薄いと従業員に負荷をかけることになってしまいます)といった、料金の安さだけで選ぶのではなく、利用者の側が自ら業者の質を厳しく選別していく眼というものを身につけていくことも、自衛のためには必要なのかな…と思います。