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今度は小泉元首相が「野党になってもいい」発言 他関連ニュース1本 

2009-06-30 19:51:57 | Weblog
小泉元首相「野党になってもいい」 「チルドレン」らと会食 2009年6月30日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090630AT3S2902329062009.html
 「これだけ厳しい選挙は初めてだが、ずっと与党でいること自体が不思議なことだ。野党になることもあっていい」。自民党の小泉純一郎元首相は29日夜、都内の日本料理屋で、2005年衆院選で初当選した「小泉チルドレン」21人と会食し、持論を披露した。中川秀直、武部勤両元幹事長も同席した。
 小泉氏は「人生いろいろ、選挙もいろいろ。自分の信念を貫け」「無党派層の支持を得られるかが勝敗の分かれ目だ」と指南。要請があれば選挙応援に駆け付ける考えを伝えた。「来年は参院選もあるし、その時どうなっているかわからない」との見通しも示した。

麻生首相:党人事断念 「麻生降ろし」拡大も 求心力低下、不可避 2009年6月30日 毎日
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090630ddm002010050000c.html
 麻生太郎首相が29日、自民党の役員人事見送りに追い込まれたことで、首相のさらなる求心力低下は避けられない。同党内にくすぶる「麻生降ろし」の動きは現実味を増しており、選挙基盤の弱い中堅・若手議員に加え、中川秀直、武部勤両元幹事長ら党役員経験者からも公然と首相退陣要求が出始めた。「点」にとどまっている麻生降ろしの動きが「線」を結び、麻生包囲網に発展しかねない情勢となってきた。
 首相が29日、党役員人事を見送る方向になったのは、衆院解散・総選挙が目前に迫っている中で、党内の反発を押し切れば混乱は避けられないと判断したからだ。ただ、総裁でありながら党運営もままならない姿を露呈する結果となり、
首相の政権運営は一層厳しい状況に置かれた。東京都議選などの結果次第では解散に踏み切れない可能性も出てきた。
 首相が人事の調整に入ったのは、24日夜に安倍晋三元首相と会談した後だ。安倍氏は静岡県知事選と都議選で自民党が劣勢になりつつあるとして、早期の解散と自民党・閣僚人事の断行を進言した。首相が人事を検討しているとの情報は25日、一気に広まったが、じたばたした印象を与えかねず、党内からは反対論が噴出した。
 党役員人事に慎重だった政府高官は、首相と細田博之幹事長が会うよう根回しを行い、両氏は27日夜、都内のホテルで2時間にわたり会談した。首相は細田氏に「(人事は)周りが勝手に言っている」などと伝え、党内では「首相は細田氏をクビにはできない」(同党関係者)と受け止められた。
 政府高官は「人事には非常にエネルギーが必要で、簡単な話じゃない。変える方もそうだし、変えられる方にとってもそうだ。派閥領袖からも求められていないだろう」と語り、この時期に党役員人事に手をつけるメリットはないと強調した。
 ただ、一度は首相が検討に入っただけに、見送りによって「首相はまたブレた」(自民党中堅議員)と受け止められている。
 自民党関係者は「閣僚の兼務解消人事がまだ残るが、ここで踏ん張れなかったらもうおしまいだ。麻生さんで選挙はできないという流れになってしまうのではないか」と語る。閣僚人事を実行に移して踏みとどまれるのか、首相は瀬戸際に立たされた。




 う~ん。党の役員人事入れ替えが見送りになったことで、更に麻生降ろしが広がることはある程度予想はできましたが、小泉さんの「野党になってもいい」発言には吃驚しましたね。
 まあ、小泉氏としては、お膝元で小泉氏も応援していた現職の蒲谷亮一氏が横須賀市長選で33歳の若手候補に敗れた(しかも蒲谷氏は自民・公明・民主の相乗りでした)ことがショックで、冷静な判断力を失っていたのかな…などと私などは推測してみたりするのですが、はたして現政権のふがいなさに対する激励の意味での発言なのか、それとも本当に『1度は下野した方が自民党に対するショック療法になる』とでも考えているのか…(汗
 一国民の立場として言わせてもらうならば、どうせ解散総選挙になったところで、公示手続きや選挙運動期間のことを考えれば、仮に選挙実施日が早まってもせいぜい1カ月かそこら。
 お盆前後の職場がお休み&帰省・お墓参りモードに入っている時期に選挙をやられても迷惑ですし、投票所や開票作業を行う場所の確保のことも考慮すれば、もう任期満了前提で選挙日程を1日も早く絞り込んだ方が良いのではないかという気さえするのですが、本当に解散総選挙はやるんでしょうかねぇ…。
 与野党それぞれ思惑もあるとは思いますが、『投票に行くのはまさしく私達国民』だという当たり前の事実を政治家先生達には決して忘れてほしくないと心から思います。

米GM、トヨタとの合弁打ち切りへ

2009-06-30 11:19:32 | Weblog
米GM、トヨタとの合弁打ち切りへ 2009年06月30日 
ロイター http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJS849264920090629
日経 http://www.nikkei.co.jp/kaigai/us/20090630D2M3002730.html
 経営再建中の米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は29日、カリフォルニア州フレモントのトヨタ自動車との合弁工場(NUMMI)での事業を打ち切ると発表した。
 これを受け、4000人超の従業員を抱える同工場の今後をめぐる不透明感が高まっている。 
 GMは、同合弁工場で生産する車種の選定をめぐりトヨタと合意に達することができなかったと説明。声明で「広範な分析の結果、GMとトヨタは双方が納得できる将来の生産計画をめぐり合意にこぎつけることができなかった」とした。
 合弁事業は1983年から行われてきた。
 同工場で生産されているGMの「ポンティアック・バイブ」は、これまでにGMが発表していた計画に基づき、8月で生産停止となる。トヨタは同工場で「カローラ」や「タコマ」を生産している。
 トヨタは、GMとの合弁事業の継続を望んでいたと表明し、単独で同工場の操業を続けるかどうかを検討する方針を示した。
 トヨタは声明で「GMの決定を尊重するが、トヨタを取り巻く経済・事業環境も極めて厳しく、このGMの決定はトヨタにとって状況を一層困難にする」と指摘。
 その上で「現在の市場の状況、トヨタの北米全体での生産能力、GMの生産なしでの単独事業としてのNUMMIの存続性など、さまざまな要素を考慮し選択肢を検討する」としている。
 GMの広報担当者エレイン・レッド氏は、GMとトヨタの将来のパートナーシップについて「ドアは開かれている」と述べたが、具体的な内容についてはコメントしなかった。



 実は私。平日の朝は起きがけに、テレビ東京やBSフジ・日経CNBCなどで放送しているモーニングサテライトという番組を見ながら過ごしているのですが、まだ半分寝ぼけている頭に突然飛び込んできたこの報道には、思わず『何ぃ~!』と声が出てしまい、すっかり目も覚めてしまいました。
 まあ、ポンティアックが生産中止となるということで、トヨタ自動車との合弁工場(NUMMI=ヌーミ)との存続が議論されていることは知っていましたが、NUMMIと言えば、閉鎖されたカリフォルニア州のGM工場を工場・建物も従業員もほぼそのまま、労働組合も元通りのままでスタートしたものの、当時は数あるGMの工場の中でも生産性は最悪だったそうで、その工場が1998年にはGM体制で最高の生産効率を誇る工場よりも65%以上も高い生産性を誇るほどに生まれ変わったと聞いていましたし、品質の面でも不良品の割合が驚くほど低いことでも有名になったと聞いていただけに、てっきりボンディアックを生産中止にしても他の車種を生産するとばかり思っていたのですが、まさかまさかの合弁打ち切り報道…(汗

 こちらの合弁事業は80年代半ばの日本車攻勢による貿易摩擦をかわし、現地で雇用を生み出す意味合いもあっただけに、この影響は勿論トヨタ本体にも及ぶことになりますが、それ以上にこの地で雇用を打ち切られることで地域の雇用情勢がますます悪化しかねませんし、もしビッグ3が競争力のある車を売りだせなければ、再び貿易摩擦問題が復活し、かっての輸入台数制限が復活するという『保護主義の台頭』という最悪の事態にもなりかねないように思います。

 まあ、GMも本体が生き残るのに必死なのは理解できなくもありませんし、トヨタも合弁事業を完全子会社とするにしても、今のトヨタの財務内容を考慮すれば正直かなり厳しいものがあるのではないかと思いますが、一旦工場が閉鎖され雇用が打ち切られることになれば、ますます地域経済を冷えこませることにもなりかねませんし、生産体制の縮小や稼働日を減らすなど どんな形であれ、なんとか工場の操業だけでも続けてほしいと心から願わずにはいられません。

鳩山前総務相が大ハッスル 渡辺喜美氏は新党結成?

2009-06-29 14:52:23 | Weblog
鳩山前総務相、離党も視野に 2009年6月28日 
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090628AT3S2701F27062009.html
毎日 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090628ddm002010122000c.html
 自民党の鳩山邦夫前総務相は27日、福岡県久留米市内で記者団に対し、党改革を目指して新たなグループを結成する意向を示した上で「衆院選までに党が変われるか。駄目だったら細胞分裂して党を出ることもある」と述べ、離党も視野に行動する考えを示した。
 鳩山氏は「党の自浄作用が働かなければ信頼回復はできない。党の中の『ニュー自民党』ぐらいのことはやりたい」と意欲を強調。衆院選については「何もしなければ野たれ死にする」と危機感を示した。

鳩山前総務相「有為の人材ぶっ飛ぶ」、早期解散を牽制 2009年6月29日 朝日
http://www.asahi.com/politics/update/0628/TKY200906280115.html
 自民党の鳩山邦夫前総務相は28日、愛知県豊山町で講演し、同党内に総裁選前倒しを求める声があることについて「前倒し論は正しい。私も盟友ではあっても、麻生太郎という旗印の下で総選挙をやることは潔しとしない」と述べ、麻生首相による衆院解散・総選挙に反対する考えを示した。
 鳩山氏は「いまの麻生総理総裁のもとで『やけっぱち解散』をやられたら、有為の人材が全国でみんなぶっ飛んじゃう。そうさせないために何をしたらいいのか真剣に考えている」と、早期解散を強く牽制(けんせい)した。

「気付けば兄は小沢氏の番犬」 鳩山前総務相が連携否定 2009年6月29日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090628AT3S2800X28062009.html
 自民党の鳩山邦夫前総務相は28日、大津市の講演で、兄の鳩山由紀夫民主党代表に関し「気付けば小沢一郎代表代行の番犬のようになっていた。兄は政界遊泳術がうまい」と皮肉った上で、今後の連携に否定的な見方を示した。
 由紀夫氏が、共に自民党議員だった時代に小沢氏を「金権、密室政治」と批判したことを紹介。その上で「兄は(その後民主党入りした)小沢氏の下で我慢を続け、ついに代表になった。あの“我慢強さ”にはついていけない」と突き放した。
 由紀夫氏の資金管理団体が政治資金収支報告書に個人献金者を虚偽記載したとされる疑惑にも言及し「本当ならば犯罪だ。こういうこともあるから、民主党に政権は渡せない」と指摘した。

渡辺喜美氏、7月に新党結成の意向 2009年6月28日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090628AT3S2701E27062009.html
 渡辺喜美元行政改革担当相は27日、日本経済新聞の取材に答え、7月に新党を結成する意向を明らかにした。政党要件を満たすのに必要な5人以上の現職国会議員のほか、元職、新人合わせて10人以上が参加する見込みとしている。参加する現職議員については「まだ言えない」としたが、自民党議員も含まれているとみられる。






 う~ん…。 日本郵政の西川社長の続投問題で世論を味方につけたことで気が大きくなっているのか、どうもここ最近の鳩山前総務相の大胆発言が目立ちますね…(苦笑
 まあ、早期解散を否定したり、離党についても、『ニュー自民党』とあくまでも現在の与党の枠組みにとどまり、その一方で実兄である鳩山民主代表との連携を明確に拒否するなど基本的には、かって存在した新自由クラブのような動きをするのだろうな…などと感じているのですが、さすがに『番犬発言』は一人の人間としてどうかと思いますし、これでは野党との部分的連携も難しそう…。
 仮に離党したところで、民主党への合流は勿論のこと、郵政民営化反対の国民新党への合流の可能性もほぼなさそうですね。

 一方、一足先?に離党した渡辺喜美元行政改革担当相は、先週の船橋市長選で大善戦した野やしきいとこ氏の応援に江田憲司氏と共に動いていたようですが、7月に新党を結成すると発表。まあ5人のうちの1人は政治団体「国民運動体」を一緒に結成した江田憲司氏で確定としても、問題はあと3人をどう確保するか…。
 今のところは自民党も渡辺氏に続き離党しようとする若手を出さないことに成功しているようですが、このまま自民劣勢が続けば、次の選挙で不利な戦いを強いられる自民の若手議員から離脱者が出る可能性も、野やしき氏の大善戦(=現職藤代氏67280票に対して、野やしき氏は62627票を獲得)を考えればあながち否定できませんし、それだけに自民党も若手議員の離脱にピリピリしているのではないかと思います。

「悪いことするのはノンキャリ」自民・中馬氏が発言

2009-06-29 14:47:58 | Weblog
「悪いことするのはノンキャリ」自民・中馬氏が発言 2009年6月28日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090627-OYT1T01088.htm
 自民党麻生派座長の中馬弘毅・元行政改革相は27日、大阪市内で開かれた党大阪府連の集会で、公務員制度改革を巡り、「悪いことをするのはノンキャリアだ。上に行けないから、職場で、法にないことをする」などと述べた。
 会場からの質問に応じた際の発言で、「上級職を通った人は、そういうことに手を染めない」とキャリア官僚をかばった。
 中馬氏は集会後、読売新聞の取材に対し、「ノンキャリアとキャリアの垣根をなくすための制度改革を進めることが必要だという趣旨だ」と説明した。



 ちなみに、この中馬弘毅氏。新自由クラブ経由で自民党に入党した通算9期のベテラン議員だそうですが、さすがにこの発言は意図的にノンキャリアを貶める意図はないと信じたいのですが、とりわけ庶民の反発を買いそうですね…。
 キャリアの不祥事と言えば、DMの障害者割引を悪用した一連の事件で厚生労働省の女性キャリアが逮捕された事件が世間を騒がせたものの、その後の進展はあまり見られないようですし、『ひょっとしたら、そのことを皮肉りたかったのかな…』とも思うのですが、どんな役職や身分にいようとも悪い奴は法の抜け道を悪用して悪いことをするもの。
 どういう過程でこのような発言が出たのかはわかりませんが、あまりにも偏見に基づいた問題発言を繰り返せば、ひいては氏の信頼そのものにも影響しかねないように思います。

宇部市に県初、女性市長  山口県

2009-06-29 14:42:37 | Weblog
宇部市に県初、女性市長  2009年6月29日 山口
http://www.minato-yamaguchi.co.jp/yama/sokufo.html
 任期満了(7月17日)に伴う宇部市長選と市議補選(定数3)は28日、投開票され、市長選は新人で前県議の久保田后子氏(54)=無所属=が、いずれも新人で共産党県北南地区委員長の五島博氏(53)=同党公認=と建設会社社長の中司正彦氏(66)=無=を破り、初当選を果たした。女性市長の誕生は県内では初めて。投票率は39.75%(前回31.45%)だった。
 「疲弊したまちに新しい方向性を」と、市の事務事業の民営化や人件費の見直しによる行財政改革、地域資源を生かした地場産業活性化などを訴えた久保田氏。市議、県議として14年の議員活動で培った草の根地盤を基礎に、「市民とともに語り、考え、動く」とのスタンスを強調して各層から支持を集めた。
 五島氏は、「暮らしや福祉重視の市政に転換を」と、市が一部負担金を導入する福祉医療費助成制度の無料化継続、県事業への市の負担金の削減・廃止などを訴えたが及ばなかった。
 中司氏は「厳しい市財政を建て直し、民間に活力を」と主張し、市役所組織の縮小や防災都市づくりを政策に掲げたが、知名度不足などで支持を伸ばせなかった。
 当日有権者数は14万551人(男6万5595、女7万4956)。
山口県宇部市 市長選挙結果
当 38660 久保田后子 54 無新 無職
  10424 五島博   53 共新 政党役員
   5425 中司正彦 66 男 無新 緑風建設(有)会社役員


 山口県宇部市は、県西部の海沿いにある人口17.4万人の県3番目の都市ですが、市長選は、93年7月から4期16年市長を務めた現職の藤田忠夫氏が今季限りでの引退を表明したため、前回も出馬した共産党公認の五島博氏、会社役員の中司正彦氏、久保田后子氏の3新人による争いとなったのですが、
 『「宇部の町をもっと元気にしたい。明るく安心安全に暮らせる町づくりをしたい」と訴えると共に行財政改革推進本部の設置など70項目余りからなるマニフェストを掲げ「人件費も物件費も補助金もあらゆるものを見直し、市長の給与20%カット、退職金50%カットなどの数値目標も入れている」』と訴えた久保田氏が38660票を獲得し、
 『「国、県の言いなりの宇部市政を続けるか、転換するかが争点だ」と訴えその例として県の福祉医療助成制度の見直しを取り上げ、「市には防波堤の役割が求められる。他の自治体が 県の改悪はおかしい と無料化を決めたのに、有料を続けるのは宇部市だけ。県内で最も冷たい自治体になっている」』と福祉重視の姿勢をにじませて10424票を獲得した五島氏
 『「市役所の人件費は、宇部市民1人が、71万4千円を負担している計算になる。職員給与を5%カットし、職員を2割減らす」と「小さな市役所」構想を語ると共に市役所内にプロジェクトチームを発足させ「若者が起業できる道筋をつけたい」とし、「年に2回、企業家を集めたシンポジウムを開きたい」』と訴えて5425票を獲得した中司氏を破り初当選しました。

 それにしても、久保田氏の支持者からはお叱りを受けそうですが、正直ここまで票差がつくとは予想外というか何というか…(汗
 まあ3人とも新人で、知名度という意味では、市民も誰に投票しようかずいぶん迷ったのではないかと思いますが、詳細なマニュフェストを打ち出して、かつ女性候補で14年の議員実績もあることを考えれば、若干久保田氏が有利なのかな…とは思っていましたが、終わってみれば、久保田氏は共産党系ライバルの五島氏の3倍半以上、そして中司氏はその共産党系候補の半分強(久保田氏の7分の1)しか票が取れないというまさかの大敗。
 中司氏は保守の代弁者として出馬したと聞いていただけに、てっきり自民党や公明党支持者の与党票がもう少し流れると思っていたのですが、市民は女性の久保田氏に任せて見ようと判断したのでしょうね。新市長が4年間でどのような実績を挙げることができるのか要注目です。

小泉元首相おひざ元、「チェンジ」 横須賀市長に吉田氏

2009-06-29 14:30:56 | Weblog

小泉元首相おひざ元、「チェンジ」 横須賀市長に吉田氏 2009年6月29日
朝日 http://www.asahi.com/politics/update/0628/TKY200906280188.html
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090628AT3S2801B28062009.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090628-OYT1T00903.htm?from
産経 http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090628/stt0906282327014-n1.htm
神奈川 http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryivjun0906775/
 神奈川県横須賀市の市長選が28日に投開票され、新顔の前市議吉田雄人氏が、自民、民主、公明の支援を受けた現職らを破り、初当選した。吉田氏は33歳6カ月で、現役市長では3番目の若さ。3代36年にわたって官僚出身者が市長を務めるとともに、小泉元首相のおひざ元である日米の基地の街にも、30代市長が誕生した。
 吉田氏は早大在学中、雄弁会に所属。卒業後、経営コンサルタント会社で自治体業務に携わり、「官僚は優秀だが政治の現場が変わらない」と知り、退職して早大大学院に進んだ。在学中の03年、市議選でトップで初当選、07年にも連続トップ当選した。
 1200日以上の駅立ちを続ける。旧自治省出身の市長が36年間続く中、米オバマ大統領にならい、市政の「チェンジ(変化)」を訴えた。自転車で各地を回り、「若さ」「しがらみの無さ」をアピール。若手の議員や首長らが「勝手連」で応援し、支持を広げた。
 一方、現職の蒲谷亮一氏(64)の陣営は、最近の首長選での無党派層の動向に危機感を持ち、「小泉人気」を取り込む作戦に出た。小泉元首相は5月から4回にわたり蒲谷氏の応援で地元入り。14日には01年の首相就任以来一度もなかった市内で街頭演説をし、「厳しい時こそ、まじめな人に横須賀市政をしてもらいたい」と呼びかけていた。 しかし、有権者は市政の変化を選び、小泉元首相の地元での求心力低下を印象づける結果となった。
 吉田氏は現役市長では熊谷俊人・千葉市長(31)、山中光茂・三重県松阪市長(33)に次いで若い市長となる。

神奈川県横須賀市 市長選挙結果  
当 68628 吉田雄人 33 無新
   64147 蒲谷亮一 64 無現 横須賀市長
  23134 呉東正彦 49 無新 弁護士

吉田さん「チェンジ」実現、蒲谷さん「私の力不足」/横須賀市長選政治・行政 2009年06月29日 神奈川
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryivjun0906776/
 現職と新人2人の争いとなった横須賀市長選で元市議の吉田雄人さん(33)が初当選を果たした。県内自治体で最年少のかじ取り役は、基地の街で36年間続いた官僚出身市長の壁を破り、仲間と喜びを分かち合った。一方、健闘及ばなかった蒲谷亮一さん(64)と呉東正彦さん(49)は静かに敗戦の弁を語った。
 京急横須賀中央駅近くの三笠ビル商店街にある吉田さんの事務所には、選挙活動を応援した多くのボランティアが集まり、歓喜の瞬間を共有した。吉田さんは午後10時50分過ぎに姿を見せ、「皆さんの力がないと変えることができない。新しい横須賀の街の歴史をつくっていきましょう」と声を張り上げ、念願の「チェンジ」実現に、力強く抱負を語った。
 父親の命日の2月24日、出馬を決意。3月に入って「36年間続く官僚出身の市長を変えたい」と出馬表明した。
 政党や業界団体の支援を受けず、思いを同じくするボランティアに支えられた選挙戦。駅頭で演説する吉田さんの周辺では、さまざまな年代のボランティアが政策を訴えるチラシを懸命に配った。市外の地方議員も次々と駆け付け、応援演説を繰り返した。
 落選した蒲谷さんは午後10時50分ごろ、米が浜通の事務所に姿を見せ、「私個人の力が不足していた」と沈痛な表情で敗戦の弁を述べた。
 厳しい選挙戦だった。4年間の実績を強調して市政の継続を訴えたが、対立候補からの官僚批判や「ハコモノ」批判にさらされ、支持が広がらなかった。
 現職落選の報に、集まった支持者たちも驚きの声を上げた。蒲谷さんは「大変残念な結果。市民への訴えが足りなかった。本当に申し訳ございません」と深々と頭を下げた。
 落選の報にも、小川町の事務所で支援者の拍手で迎えられた呉東さんは「期待に応えられず、心からおわびしたい」と敗戦の弁を語った。
 原子力空母配備問題をはじめ、15年間の弁護士活動で信頼関係を築いた市民らを中心にした団体が擁立した呉東さん。支持者との話し合いでまとめたマニフェストを知ってもらうため、精力的に個人演説会や街頭活動を重ねたが、及ばなかった。呉東さんは「大幅な出遅れにもかかわらず、大きな輪ができた。負けはしたが一歩前進できた」と述べた。

「個」の力が勝利導く/横須賀市長選政治・行政選挙 2009年06月29日 神奈川
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryivjun0906777/
 自民、民主、公明など30人以上の市議に加え、地元選出の県議や高い人気を誇る小泉純一郎元首相、連合系労組、業界団体…。圧倒的な組織の支援を受けた現職の蒲谷亮一氏に対し、ほとんど組織を持たない吉田氏を勝利に導いたのは蒲谷市政に不満を持つ有権者の大きなうねりだった。
 政策本位の選挙戦を展開した吉田氏の主張の中核は3点。(1)36年間続いた官僚市長からの脱却(2)抜本的な行財政改革(3)市民の声を大切にする市政の実現―だった。そのシンプルさが、組織に縛られない有権者の賛同を得た。通算1200日を超す駅立ちや自転車での遊説が示す33歳の若さと行動力もプラスに働いた。
 特筆すべきは吉田陣営に集まったボランティアの力だ。大学生からお年寄りまで、利害関係のない市民が勝手連的に参加し、街頭でのビラ配りや事務所の手伝いなどを黙々とこなした。その活動が一般有権者の共感を呼んだともいえる。組織に頼らない「個」の勝利は、他自治体の首長選にも影響を与えるだろう。
 一方、蒲谷氏は1期4年間で433人の職員削減をはじめとする行財政改革に取り組んだ実績を強調し、市政運営の継続を訴えた。しかし、手堅い運営手腕の半面、アピール力に欠けるとも指摘され、地元に大きな影響力を持つ小泉元首相の全面的な支援を受けながら有権者の支持を得られなかった。
 新たなかじ取り役の吉田氏にとって、最大の課題は大多数の議員が選挙で蒲谷氏を支援した議会との関係だ。今後の市政運営を左右する大きな鍵となる。




 神奈川県横須賀市は、横浜市に次いで市制を引いた人口42.1万人の歴史のある市ですが、市長選は、4年前の選挙戦で新人4人の争いを制して初当選した蒲谷亮一氏(2005年の横須賀市長選で連合神奈川などの推薦を受け保守系市議の木村正孝氏との接戦を制して初当選)に対して、大学院在学中の2003年に27歳に横須賀市議にトップ当選した後、07年も連続でトップ当選したまだ33歳と若い吉田雄人氏、弁護士で共産党市議や社民党の阿部知子衆議院議員が応援している呉東正彦氏の2新人が挑戦する形となったのですが、
『「若い力で政治を変えたい」と訴えると共に、市の借金について、「市が100%出資した土地開発公社も百十一億円の借金がある」と指摘し、「財政の現状を市民と共有しながら、再建に取り組まねばならない。責任世代のど真ん中として、おじいちゃん、おばあちゃん、子どもの世代を支えるのは私たちだ」と語り、市にとってマイナスとなる情報も積極的に公開する姿勢を示した』まだ33歳と若い吉田氏が68628票を獲得し、
 『「人口が減り、経済が停滞する状況で、多くの市民に閉塞感があると思う。でも急には良くならない。地道に努力する必要がある」と訴えると共に、四年間で人口が約一万人減ったとの指摘には「企業十一社と社員二千人を誘致した」。約三千億円の市の借金についても「残高を百三十億円減らした」』と1期4年の実績を示し64147票を獲得した現職の蒲谷氏、
 『「街の将来は自分たちで決めたい」と、住民投票の活用を閉塞感の打開策に掲げると共に、「三千億円もの借金ができた原因は、無駄遣いをチェックする機能の欠如だ。数十億円のハコモノ施設を造る際は、必ず住民投票を行う。人口を増やす上で、原子力空母の母港化がいつまでも続いていいのか。それを問うための住民投票も必要だ」』と訴え23134票を獲得した呉東氏の両氏を破り初当選しました。
 ちなみに、当初『財政再建策について「開国の地、浦賀などの市内の観光地を路面電車で結び、観光産業を活性化させて市の歳入を増やしたい」』と訴えていた企画会社経営の大竹則子氏は、資金面の後援を打ち切られたなどとして出馬を断念すると16日に表明して結局出馬を取り止めています。

 それにしても、現職の蒲谷氏は、自民・民主・公明の県議・市議や団体が支援する組織選挙を展開し、しかも小泉元首相も応援に回っていただけに、いくら若い吉田氏の人気が高まったところで、「所詮組織力のある現職には勝てないのではないか」と懸念していたのですが、まさかまさかの大逆転劇。
 市民は変革を求めてまだ33歳と非常に若い吉田氏に市制運営を託すことを決めたようですが、組織票を打ち破って当選した新市長の吉田氏がどのような市制運営を行うのか要注目ですね。

生活保護患者の手術偽装、不正請求容疑 奈良・大和郡山

2009-06-28 14:57:31 | Weblog
生活保護患者の手術偽装、不正請求容疑 奈良・大和郡山 2009年6月21日
朝日 http://www.asahi.com/national/update/0621/OSK200906200191.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090621-OYT1T00175.htm
 奈良県大和郡山市内の民間病院が、入院中の生活保護世帯の患者数人に手術をしたかのように装って計百数十万円の診療報酬を不正に受給していた疑いが強まり、県警は21日にも、詐欺容疑で同病院などを家宅捜索する方針を固めた。県によると、同病院は生活保護費の受給者を多く入院させており、県警は、ほかの患者にも架空や不必要な検査、手術をした疑いがないか調べる方針。病院側は不正受給を否定している。
 生活保護世帯は、医療費の全額が公費でまかなわれるため、保護費の受給者を入院させたり、高額な治療を受けさせたりしやすく、全国の医療機関で不適切な診療報酬の受給が相次いで発覚している。
 捜査関係者によると、大和郡山市内の病院は、生活保護を受けている数人の患者に狭心症などの手術をしたと偽り、04年秋以降、架空の診療報酬明細書(レセプト)を奈良県社会保険診療報酬支払基金などに提出。少なくとも計百数十万円を不正に受け取った疑いが持たれている。
 病院側は、心臓の血管の拡張を維持するためステントと呼ばれる金網状の筒を挿入する手術などを施したとしているが、患者のレントゲン写真でステントが確認できない例があったという。県警は診療実態などについて、病院を経営する医療法人の理事長の医師らから任意で事情を聴く方針。
 奈良県の調査によると、県内の病院では、入院患者のうち生活保護費の受給者が占める割合は平均1割未満だが、この病院は最近まで5~6割超に達していたという。関係者の内部告発を受けた県は07年夏以降、同病院を数回、立ち入り検査。過剰な検査傾向や、手術後のカルテに医師の所見の記載がない例などが判明したため改善を求めた。
 理事長らは朝日新聞の取材に対し、「診療報酬の不正請求は全くない。大阪の病院などから紹介を受け、生活保護費を受給する入院患者が多いのは確かだが、必要な検査や手術をしている」と話した。同病院は99年7月に開院。外科、内科、循環器科などがあり、80床。

ホームレス入院させる? 奈良の病院、診療報酬不正受給で 2009年6月22日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090622STXKB020122062009.html
 奈良県大和郡山市の「山本病院」が、生活保護受給者の診療報酬を不正に受給していたとされる事件で、同病院がホームレスの生活保護受給者を入院させて診療報酬を請求していた疑いがあることが22日、捜査関係者への取材で分かった。
 県警捜査2課は21日に詐欺容疑で病院などを家宅捜索。病院理事長(51)や事務長(57)から任意で事情聴取しており、カルテなど押収資料の分析を進めるとともに関係者からの聴取を続け、診療実態の解明を急ぐ。
 病院側は「ホームレスを連れてきて生活保護を受けさせることはあり得ない。入院患者の経歴は分からない」としている。同病院によると、病床数80床のうち、生活保護受給者は5~6割を占めている。

カルテに病名多数列記、過剰な検査 診療報酬詐取事件 2009年6月23日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090622/crm0906222259039-n1.htm
 奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」が診療報酬を不正に受給したとされる事件で、同病院が生活保護受給患者らのカルテや診療報酬明細書(レセプト)に、病名やその疑いを多数列記していたことが22日、県への取材で分かった。それに伴う検査も一般的に必要とされている以上に実施され、診療報酬が請求されていたという。県警捜査2課は不正な請求が常態化していた可能性もあるとみて調べている。
 捜査関係者によると、同病院は、入院中の生活保護受給者2人に対して心臓カテーテル手術をしたように装って診療報酬を架空請求、百数十万円を受け取った詐欺の疑いがもたれている。県警の任意の事情聴取に対し、同法人の理事長(51)らは不正を否定しているという。 同病院はこの日、外来診療を終日休診した。
 理事長が事情聴取を受けているため医師が不足し、23日以降の診療も未定という。
 県によると、昨年3月に同病院を調査したところ、患者が訴える症状に対し、想定される病名を多数列記。疑いもふくめ通常は考えにくい病名も挙げられ、必要以上の検査が実施されていたケースが目立っていたほか、患者の入院時には画一的な検査も行われていたという。
 このため県は「やや検査過剰の傾向が見られる」と改善を求めたが、今年3月の調査時も改まっていなかったという。
 県によると、同病院の入院患者の5~6割は生活保護受給者で占められ、中でも大阪市内の病院などから転院してきたホームレスの受給者が多かったという。
 産経新聞の取材に対し、病院側は「生活保護受給者は他病院から依頼を受けて入院しており、こちらから要請はしていない。ただ心臓血管外科がメーンなので、心臓疾患の患者の紹介は依頼している」としている。

架空手術は黒ペンで、カルテ色分けか 診療報酬不正事件 2009年6月22日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/health/news/OSK200906220043.html
 奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」が、生活保護受給者への架空の手術で診療報酬を不正に受給していたとされる事件で、カルテの手術・検査の記載欄に、赤と黒に色分けされた印が記入されていることが、捜査関係者への取材でわかった。赤印は実施済みの手術・検査、黒印は手術などをしたように装った架空請求用の疑いがあり、奈良県警は22日、法人理事長の山本文夫医師(51)と病院事務長(57)から引き続き任意で事情を聴いている。
 県警は21日、捜査員約100人が同病院や山本理事長、事務長の自宅などを詐欺容疑で、約9時間にわたって家宅捜索。患者のカルテなど関係書類を段ボール箱約400個分押収した。
 捜査関係者によると、押収した一部のカルテの手術・検査の記載欄の右上に、ペンで赤色か黒色かどちらかの印が付けられているのを確認。記載欄には具体的な手術名などが記入されていたが、複数の内部告発者が県警に「赤は実施済み、黒は実際にはやっていない手術だった」と証言しているという。
 診療報酬請求明細書(レセプト)を作成する病院の事務職員は、黒印のカルテ分も手術などを実施したとして、奈良県社会保険診療報酬支払基金にレセプトを提出、報酬を受け取っていたという。
 今回の家宅捜索容疑の対象となったのは、架空の心臓カテーテル手術。近畿厚生局奈良事務所によると、山本病院(80床)が届け出た狭心症患者らに対する同様のカテーテル手術の件数は05年275件、06年196件、07年275件だった。奈良県内では250床以上の中核病院と同水準という多さで、病院情報誌では「心臓カテーテル専門病院」と紹介されていた。
 カテーテル手術は、心臓血管外科の専門医で当時院長だった山本理事長を中心に実施していたという。県警は患者のレントゲンなども確認し、実際の手術の有無を見極める方針。
 病院事務長は取材に対し、「心臓血管のカテーテル検査・手術に特化しようとしてきたので、どうしても数は多くなってしまう。ただし、架空手術などの不正は一切ない」と容疑を否認している。
 奈良県は22日午前、山本病院に医療法に基づく立ち入り検査を実施し、常勤医らに入院患者の状態や当面の診療態勢などについて聞いた。現時点で入院患者79人のうち45人(約57%)が生活保護受給者。45人のうち大阪など県外からの患者が約40人を占めた。

奈良病院詐欺:1カ月で転院させる 診療報酬上乗せ狙う? 2009年6月24日
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090623k0000m040117000c.html
 奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」が、生活保護受給者に手術や検査をしたように装って診療報酬を不正受給していたとされる詐欺事件で、同病院が1カ月以内の短期間で受給者に転院や退院をさせていたことが、病院関係者の話で分かった。入院が1カ月以内なら診療報酬が上乗せされるため、効率良く利益を上げようとしたとみられる。入退院を繰り返す受給者もいたといい、県警は転退院の実態も調べる。
 21日の県の調査では、入院患者79人のうち、約6割が受給者だった。関係者によると、受給者の多くは35床ある一般病棟に入院。1カ月以内に転院や退院をさせていた。
 厚生労働省医療課によると、救急患者や重症患者を受け入れる一般病棟の場合、救急病院としての機能を十分に果たすため、入院日数が14日以内なら428点、15~30日なら192点の診療報酬が加算される。
 受給者の元患者は「1カ月で強制退院させられた。金にならないから退院させられたのだろうか。患者を金もうけに考え、人として見ていない」と憤る。
 さらに関係者によると、入退院を繰り返す受給者がいたほか、県内や大阪、京都の病院などから転院してくる受給者も多かったという。元職員は「(そうしないと)病院がもうからないからだろう。別の病院へ転院した受給者が1年くらいで戻ってきたこともある」と証言した。
  同病院の事務長(57)は、毎日新聞の取材に対し「路上生活者など行き場がない人も受け入れてきた。病院に何度も入院する『職業病人』のような人もいる」と話している。

生活保護者は一律に「心臓病」 奈良・報酬詐取容疑 2009年6月24日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/national/update/0623/OSK200906230151.html
 診療報酬を不正に受給したとする詐欺容疑で奈良県警の家宅捜索を受けた医療法人雄山会「山本病院」(奈良県大和郡山市)が、公費で医療費が全額負担される生活保護受給者が入院すると、「疑い病名」として一律に心臓の「心房中隔欠損症」「心室中隔欠損症」と診断していた疑いのあることがわかった。病院を立ち入り調査した県関係者は「極めて不自然」と指摘。報酬の不正請求を目的に、不必要な検査を実施するためだった可能性があるという。
 県援護室によると、県は今年3月、生活保護法に基づき山本病院を立ち入り調査。当時、入院患者のうち生活保護受給者は約40人で高齢者が多かったという。
 調査に立ち会った県の嘱託医が、このうち患者8人の診療報酬請求明細書(レセプト)を抽出して調べたところ、いずれも心臓カテーテル検査に関する請求で、全員の疑い病名欄に「心房中隔欠損症」「心室中隔欠損症」の二つが記載されていた。ほかに目立った疑い病名は心不全、心肥大など。患者1人あたり平均五つの病名が羅列されていたという。
 欠損症は、左右の心房と心室の壁に穴が開くもので、心不全や不整脈などを引き起こす原因にもなる。先天性の心疾患とされ、30代ぐらいまでに症状が出る例が多いという。この嘱託医は「高齢患者がみんな同じ欠損症の疑いという診断結果で、極めて不自然に感じた」と証言する。
 一方、これらの患者のカルテには、羅列された病名の記載に斜線がひかれているだけで、具体的な治療経過の記述はなかった。嘱託医は「短時間で治る病気ではない。検査しただけで放置するのは通常考えられない」と指摘。「病室をのぞくと、普通に起きあがったり、歩いたりして、本当に心臓病なのかと思う患者ばかりで驚いた」と話している。
県はこの調査などをもとに、山本病院に「レセプトで疑い病名が羅列されている例が多い」「検査が画一的で過剰」などとして、文書で改善を求めた。
 県警は21日、05~06年に生活保護受給の患者数人の心臓血管手術をめぐって、百数十万円の診療報酬を詐取したとして、同病院などを家宅捜索。報酬の不正請求を目的に、ほかの患者にも架空や不必要な検査・手術をしていた疑いがあるとみている。理事長(51)と事務長(57)は県警の任意聴取に不正請求を否定している。

偽装カルテ?診療報酬詐取容疑の病院で押収 2009年6月27日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090627-OYT1T00512.htm
 奈良県大和郡山市の総合病院・医療法人雄山会「山本病院」が不要な手術などで診療報酬を不正受給していたとされる事件で、県警が、生活保護受給者らの患者に、心臓カテーテル手術を行ったように装った疑いのあるカルテを多数押収していたことがわかった。
 同病院のカテーテル手術の届け出件数は極めて多く、県警は、カルテの分析を急ぐとともに、該当する患者らに事情を聞いて確認を進めている。
 県警は21日、同病院を捜索。容疑は、本来は必要のないカテーテル手術を受給者に行い、計必要百数十万円を不正受給した、とするものだった。現在、押収した過去7年分のカルテなどで診療実態を調べており、山本文夫理事長(51)からも連日、事情を聞いている。
 病院関係者らによると、中年の男性患者にカテーテル手術を行っていないのに、カルテには手術をしたとの記載があったといい、同病院は、この手術に関する診療報酬明細書(レセプト)を提出して、約100万円を受け取ったという。病院側はこれまで、不正請求はない、としている。
 また、病床数80の同病院では、「今月の新規入院の目標は50人」などと書いた紙を張り出していた。毎月、約20件のカテーテル手術も目標にし、月末になると、山本理事長が件数を確認していた。20件を超えそうになると、予定している手術を翌月に回していたという。病院関係者は「1か月間の件数が多すぎると不審に思われるから、件数を調整していたのではないか」と話している。





 先週話題になったと言えば、奈良県大和郡山市の山本病院で、生活保護患者に出術をしたと偽って不正請求しているという報道にも吃驚しましたね…(汗
 まあ、生活保護者の医療費は全額公費で賄われることもあり、一部負担金が生ずる我々一般人とはその仕組みが異なりますし、一部負担金がないからこそ、健保組合などのチェックも働きにくく(健保組合としては、『この治療は不要』と国が判断し、医療費の請求をはねられてしまうと7割分が国から貰えなくなるために病院側から不明瞭な請求があれば当然チェックしますし、一部負担金がないのだから、患者の側にもジェネリック医薬品を使う動機も生まれません)病院側も、国が病院に対してあまり厳しくチェックを働かせないことを悪用したのだとは思いますが、入院患者79人中45人が生活保護者という比率はどう見ても異常!
 『治療費は公費で面倒を見てくれるから取っぱぐれがない』という好意的な解釈よりは、やはりチェック機能が働きにくいことを悪用していた可能性の方が高いように思います。

 それにしても、ここまで見事に制度を悪用されるようでは、お上としても、病院の規模に比べて生活保護受給者の診療が多すぎないか、その診療は本当に適切なのかをチェックさせる仕組みを急いで築き上げる必要がありそうですね。公費と言えば、まるで誰の負担にもならないかのように錯覚しがちですが、要は税金。
 生活保護受給者の医療行為が必要以上に制限されることがあってはなりませんが、国民皆保険を守りつつ不正防止の仕組みも同時並行で進めていく必要性を強く感じます。

セブン―イレブンに排除命令 セブンは廃棄処理に15%の肩代わり導入へ

2009-06-28 14:41:24 | Weblog
セブン―イレブンに排除命令、弁当など値引き制限で…公取委 2009年6月22日
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090622-OYT1T00756.htm
朝日夕刊 http://www.asahi.com/business/update/0622/TKY200906220164.html
ロイター http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK027273520090622
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090622AT1G2202I22062009.html
 コンビニエンスストア最大手「セブン―イレブン・ジャパン」(東京)が加盟店に対し、販売期限の近づいた弁当などを値引する「見切り販売」を制限したのは、独占禁止法で禁じられている優越的地位の乱用に当たるとして、公正取引委員会は22日、同社に同法違反で排除措置命令を出した。
 セブン―イレブン・ジャパンでは弁当やおにぎり、総菜などについて、消費期限よりも前に独自の販売期限を設定。売れ残りの商品は廃棄処分となり、損失はすべて店側が負担する仕組みになっている。
 公取委は同社について、社員向けのマニュアルや研修で、加盟店に見切り販売を行わせないことを徹底していたと認定。見切り販売の制限は契約上、何ら根拠がないにもかかわらず、同社は店側に対し「契約違反だ」と言って値引きをやめさせたり、値引きをやめない店には「このままでは(フランチャイズ)契約の更新ができない」と迫ったりしていたという。
 公取委によると、同社加盟店は全国約1万1200店で、年間売り上げは約2兆4200億円。全国1100店を抽出して調べた結果、年間廃棄費用は1店平均約530万円に上った。

セブンイレブン排除命令 社長と加盟店側、主なやり取り 2009年6月23日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0622/TKY200906220309.html
 弁当などの値引き販売を不当に制限していたとして、公正取引委員会から排除措置命令を受けたセブン―イレブン・ジャパンは22日、井阪隆一社長が記者会見を開き、「加盟店とはあくまでも対等な契約関係」と強調した。対するセブン―イレブンの加盟店主らは会見で「本部の圧力が認められた」と訴えた。主なやりとりは以下の通り。

■井阪社長:「廃棄リスク減らしたい」
 ――公取委の見解は受け入れられないという判断か。
 私どもは加盟店に対して「優越的な地位」ではなく、あくまでも対等という認識。若干、考え方の相違がある。
 ――反省すべき点は。
 もしかしたら加盟店へのアドバイスの中で、一部に行き過ぎた強要に近い言動があったかもしれない。指導を徹底したい。
 ――今後の対応は。
 具体的には決まっていない。弁護士や加盟店主の意見も聞いて、判断したい。
 ――この機会に、ビジネスモデルを見直す考えは?
 加盟店が一番お客さまの近くにいる。発注の権限は加盟店主が持つべきだ。廃棄リスクについては、商品開発などを通じてロス(売れ残り)を減らす取り組みをしたい。
 ――ビジネスモデルの転換点にあるのではないか。
 加盟店の満足度を高めることが我々の使命であり、成功してきたモデルであると考えている。

■加盟店側:客の買い控え「間違いなくうそ」
 ――処分が出た感想は?
 本部が加盟店に対し、圧力をかけたことが公に認められた瞬間だ。しかし、これは始まりに過ぎない。最近でも、本部の指導員がある店に来て圧力をかけた。今後の本部の対応をみていきたい。
 ――本部側は値引き販売が広がると、客の買い控えが起きると説明している。
 間違いなくうそだ。(値引き販売を始めた今年は)昨年と売り上げはほぼ同じなのに利益は増えた。その分、本部のロイヤルティーは減ったが。
――廃棄による損失は加盟店にとって、どれぐらい収益を圧迫しているのか。
 月30万~40万円ほど廃棄していたが、売り上げが少ない月は、(加盟店主の負担である)廃棄分を差し引くと、収入がないこともあった。
 ――加盟店側の今後の対応は?
 値引き販売を制限したことで加盟店が得られなかった利益の返還を求め、訴訟を起こす店が出る可能性がある。


セブンへの排除命令、コンビニ経営に打撃 事業モデル転換迫る 2009年6月23日 産経
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090622/biz0906222210020-n1.htm
 公正取引委員会がコンビニエンスストア最大手のセブン-イレブン・ジャパンに排除措置命令を出したことは、24時間営業など「利便性」を売りに定価販売を維持してきたコンビニのビジネスモデルに大きな打撃を与える恐れがある。今後、全国のコンビニで売れ残り弁当などの値引き販売が常態化する可能性もある。消費不況の中、コンビニ各社は生き残りに向けてビジネスモデルの転換を迫られそうだ。
 セブン-イレブンの井阪隆一社長は22日、記者会見し「命令内容を詳細に精査した上で、今後の対応を決めたい」と述べた。ただ「安易な値引き販売はセブン-イレブンの価格に対する不信感や、ブランドイメージの損傷につながる。(値引き販売は一部店舗にとどまり)それほど広がらないのでは」との認識を示した。
 売れ残った弁当や総菜などを値引きして販売するスーパーと違い、大半のコンビニはほしい商品がいつでも手に入る24時間営業を武器に「定価販売」を守ってきた。ここから生み出される厚い利益を本部と加盟店で分け合うことで、成長を続けてきたといえる。
 ただ、弁当など消費期限がきて廃棄した場合、加盟店側がその原価を負担する契約になっている。値引き販売ができれば売れ残りが減り、加盟店は廃棄処分による無駄な損失を被らずにすむ。本部は、加盟店が値引きしても原価より高く売れば一定の収入につながる。それにもかかわらず本部が値引きを“制限”しているのは、定価販売によって支えられているビジネスモデルが根底から揺らぐ恐れがあるからだ。
 大手コンビニ幹部は「値引きが広がると、買い控えが起こり結果として利益低下は避けられない」と心配する。さらに周辺のスーパーなどとの値下げ競争に巻き込まれると、コンビニが得意とする売れ筋などのデータ分析、需要予測が役に立たなくなり「本部も加盟店も共倒れになりかねない」(同)。
 コンビニ業界の業績はたばこ自動販売機の成人識別カード「タスポ効果」もあって好調だ。そのタスポ効果も7月に一巡し、各社は消費不況と正面から向き合うことになる。
 コンビニ業界は平成20年に売り上げ規模で百貨店を抜き去ったが、約4万強に上る国内店舗は飽和状態となりつつあり、構造的に新しい成長分野に活路を見いだす必要に迫られている。
 ローソンが生鮮食品を扱う低価格コンビニ「ローソンストア100」の出店を加速させたり、ファミリーマートが今夏にも海外店舗数を国内に匹敵するレベルに引き上げるのはその表れだ。値引き販売の“解禁”とも受け取れる今回の公取委の判断は、各社の新たな成長戦略に拍車をかけそうだ。


加盟店の食品廃棄、損失の15%肩代わりへ…セブン―イレブン 2009年6月24日
読売 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090623-OYT1T00876.htm
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090623AT2F2300U23062009.html
朝日 http://www.asahi.com/business/update/0623/TKY200906230277.html
毎日 http://mainichi.jp/select/biz/news/20090624k0000m020091000c.html
 コンビニエンスストア最大手のセブン―イレブン・ジャパンは23日、売れ残った弁当や総菜などを処分する際に加盟店が全額負担していた「廃棄損失」の15%を7月から負担すると発表した。
 加盟店側が廃棄損失の全額を負担する現在の制度に、一部オーナーが反発していることに対応したものだが、セブン―イレブンには年間約100億円の費用負担が生じるという。コンビニ本部が廃棄損失の一部を負担するのは初めてで、コンビニ業界では追随の動きも出始めている。
 記者会見した井阪隆一社長は15%負担を決めた理由について、「加盟店が廃棄損失を怖がり、十分な商品量を注文しなくなることを心配した」と述べた。店舗の品数が減れば、業績悪化につながりかねないからだ。さらに、廃棄損失の全額負担を重荷に感じている加盟店が、販売期限が近づいた弁当などを値引く「見切り販売」に流れるのを防ぐ狙いもあるとみられる。
 セブン―イレブンは22日、見切り販売を制限したのは独占禁止法違反だとして、公正取引委員会から排除措置命令を受けた。井阪社長は22日、廃棄損失を分担しない方針を示したが、一転して15%の負担を決めた。
 15%の根拠について、井阪社長は「投資家にそれほど影響を与えない」水準と説明し、業績への影響を勘案して決めた点を強調した。


コンビニ:各社、迫られる加盟店支援…食品廃棄損失負担 2009年6月25日 毎日
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090624k0000m020096000c.html
 セブン-イレブン・ジャパンが、食品廃棄で加盟店に生じる損失の一部負担を決めたことで、他のコンビニ各社も加盟店支援策の検討を迫られそうだ。競争が激化する中、加盟店だけに負担を強いて本部が好業績を上げる仕組みは限界に近づいているためだが、加盟店支援の拡充は各社間の体力格差をさらに広げる可能性もある。
 コンビニ各社と加盟店の契約では、弁当などの商品発注は加盟店の判断で行い、売れ残りの廃棄に伴う損失は加盟店が全額負担する。廃棄損失は加盟店には重荷で、公正取引委員会が22日、セブンによる値引き販売制限に排除命令を出したことを受け、廃棄損失を少なくするための値引き販売が一気に広がることも予想される。今回の支援策には、値引き販売を防ぐ狙いもあるとみられる。
 加盟店が廃棄損失を少なくするには、発注量を減らす方法もあるが、加盟店が発注量を減らせば売り切れが続出し、「便利さ」を売りにしたコンビニの事業モデルが崩れかねない。井阪隆一社長は23日の会見で「加盟店と協力し『拡大均衡』につなげる」と語った。
 大量の食品廃棄への批判も強いが、廃棄損失も売り切れもなくすような発注量の適正化は「すぐにはできない」(井阪社長)。廃棄損失削減のための値引き販売だけが拡大することは避けたいのが、本部側の本音だ。
 だが、関東地方のセブン加盟店主は「15%程度の負担軽減では値引き販売は抑えられない」と冷ややか。23日発足した「セブンイレブン加盟店ユニオン東日本地区」の支部長に就いた八王子南口店オーナーの増田敏郎さん(60)は「(本部の)負担割合が不十分。見切り販売を抑えようとする狙いを感じる」と、支援策を批判した。
 ローソン、ファミリーマート、サークルKサンクスなどは「加盟店からのデータをもとに発注精度を上げる努力を継続していく」と説明、新たな支援は「現時点で具体的な検討はしていない」と話す。ただ、加盟店側から支援拡充を求める声が強まるのは確実で、セブンほどの経営体力がないコンビニ各社は難しい対応を迫られそうだ。




 この報道は既にテレビのニュースや特集番組などでも放映しているため、詳しい事情を知っている方も多いでしょうし、今更ながらという気もしなくもないのですが、弁当の値引き販売を巡って、一部の加盟店とコンビニ本部が争っていた騒動で、公正取引委員会は、『販売期限の近づいた弁当などを値引きする見切り販売を制限したのは独占禁止法で禁じられている優先的地位の乱用にあたる』として、セブンイレブンに排除措置命令を下しました。
 一方、セブンイレブン側は、この命令を予期していたのか、即日『売れ残った弁当や総菜を処分する際の廃棄損失の15%を7月から負担する』と発表。ただ、見切り販売そのものについては、セブンイレブンの井坂隆一社長は『ブランドイメージが棄損される上、スーパーなどとの価格競争に巻き込まれ、加盟店の利益にならない』と述べるなど、まだまだ一波乱も二波乱もありそうな雰囲気です。

 う~ん。ごくごく個人的な意見を述べるならば、24時間営業するわけではないスーパーとすれば、閉店時間までに売り切らなければ廃棄ロスになることもあり、値引き販売で商品を売り切ってしまうのは合理的な行動かと思いますが、大手コンビニの場合、最近でこそ温暖化防止の観点から24時間営業の見直しも唱えられているものの、基本は24時間営業。
 顧客だって、好きな時間に買いにいって(中には残業帰りに立ち寄るサラリーマンやOLもいるでしょう)複数の商品から選びたいという欲求があると思いますが、物流に制限がある中国のコンビニのように、欲しい時に肝心の商品が手に入らないというのでは、確かにチェーンが指摘する『店のブランドイメージが下がりかねない』かと思いますし、かといって、廃棄ロスを全額加盟店側に押し付けているようでは、コンビニチェーンとオーナーの力関係(日本の場合、酒屋からの転換組や、サラリーマンからの転職組など、後戻りできない人が多数、コンビニ経営に参入していることは斟酌しなければならないでしょう。)を考えれば、売上アップという耳障りの良い目標を建前に、押し込み販売されかねないだけに、正直どちらの陣営もそう簡単には譲れないところではないかと思います。

 それにしても、廃棄ロスの一部を本部負担するにしても15%というのはいささか中途半端な数値というか…(汗 加盟店と本部の折半負担(50%)とまでは言いませんが、少しでもフランチャイズ収入を伸ばそうと、コンビニ本部のスーパーバイザーが、お弁当や総菜などの日配商品を少しでも多く仕入れさせようと圧力をかけたり、値引き販売を強行したオーナーに『フランチャイズ契約を打ち切る』と脅しをかけた本部社員がいた事実を考えれば、どう考えても、15%程度での負担では加盟店側にリスクを転嫁し過ぎだと思いますし、むしろ『本部で15%も負担するんだから、値引き販売はやめなさい』と値引き販売を続けるオーナーへの牽制にもなりかねないように思いますが、値引き販売派のオーナーはどう対抗措置を取るのでしょうか…。

 他にも、フランチャイズチェーンの中には、セブンイレブンのように本部が廃棄ロスを負担する余裕さえない弱小チェーンも少なくないでしょうし、たとえ15%という少なめの負担率とはいえ、一部だけでも負担すると決めただけでも他のチェーンにとっては衝撃でしょうし、今後同業他社がどう対応していくのかも注目されそうですね。

東国原知事「1期務めろと言うが、こんなチャンスは」

2009-06-28 11:48:19 | Weblog
東国原知事「1期務めろと言うが、こんなチャンスは」 2009年6月28日 朝日
http://www.asahi.com/politics/update/0628/TKY200906280006.html
 26日夜に宮崎県日南市のホテルで開かれた東国原英夫・宮崎県知事の政治資金パーティー。次期衆院選に自民党から「条件付き」出馬の意欲を見せている知事に対して、集まった約300人の支援者からは国政転身へ背中を押す声のほか、批判的な意見も聞かれた。
 東国原知事は自民党側に、立候補の受諾条件として自分を総裁候補にすることなどを提示。一方で、県民の意向も重視しており、この日はその反応を確かめる機会ともなった。
 知事は講演で、「(知事任期の)1期を務めろとおっしゃる方もいるが、その後に国政がこんなに動くチャンスがあるだろうか」と語気を強め、国政転身へ理解を求めた。
 参加者は知事の主張をどうとらえたのか。
 県歯科医師会長の田島逸男さん(58)は「一生懸命頑張っているのをずっと見てきた。一知事としてできることには壁もあったのだろう。(出馬で)歴史が変わるかもしれない。
日本を任せられる人材だと思う」と評価。知事のブログを読んでいるという主婦(55)も「宮崎の名前を全国に広めてくれた。出るのは賭けだが、地方を変えるためにも国を変えてほしい」と期待した。
 自営業の男性(69)は「芸能人だったからこそ、人気がいつまでも続くとは思っていないのでは。飽きられる前に、今が高く売れるということを分かっているのではないか」と分析した。
 07年の出直し知事選では別の候補者に投票したという日南市の主婦(56)は、国政転身に最初は否定的だった。しかし、知事の熱弁に触れ「自民党が条件をのむなら出馬して国を変えてもらいたい。ただ、宮崎を『踏み台』にしたことは忘れないでほしい」と話した。
 別の主婦(62)は「宮崎がやっと上り調子になってきたのに、ここでいなくなると不安。両手をあげて応援という感じではない」。ある女性は「(講演では)もっと県政について話が聞きたかったのにがっかり。本気で日本の代表になりたいなら、まずは知事としての仕事をやり遂げるべきだ」と不満そうに会場を後にした。



 まあ、確かに『その後に国政がこんなに動くチャンスがあるだろうか』という東国原氏の言い分には一理ありますし、当人にとっても最大のキャリアアップのチャンスとなるだけに、東国原氏の気持ちもわからなくもない(仮にこの記事を読むあなた自身が今の職場に不満を抱えていて、『もし高待遇でヘッドハンティングされたらどう思うか』を自分自身に置き換えて考えて見ると、氏の思考パターンはわかりやすいのではないでしょうか…)のですが、アンチ東国原派? は『とうとう本音が出たか』というのが正に正直な気持ちでしょうし、この発言はとりわけアンチ東国原派からは、少なからず反発を招きそうですね。
 確かに、地方は独自課税を行って財源を確保しようとしても、すぐにマスコミに格好の話題として大きく取り上げられてしまい、また国からの様々な介入もあり、結局『どんな理由であれ増税は反対』という民衆の声に押し潰されてしまうことが多く、そのことが地方の独立を妨げていると思いますし、東国原氏の主張には中々興味深いものがあるとは思いますが、仮に氏が首相に就任したところで、あまりにもこれまでと異なることを強引に行おうとすれば、党派の長老達の妨害が入る可能性もあるでしょうし、一歩間違えば、鹿児島県阿久根市の竹原市長と議会のような対立状態にならないかが何よりも心配。
 他にも、東国原氏の場合は、まだ就任して2年半しか経っていないだけに、彼の意志を継ぐ後継者も十分育っていないでしょうし、もしライバル候補が当選するようなことになれば、政策の揺り戻しが起きて、県政が大混乱に陥ることにもなりかねないと思います。
 氏のキャリア形成を考慮すれば、チャンスに挑戦させてあげたいという気持ちが半分、『でも県の方針が短期間に変更となり、県民に混乱を及ぼしても困るしな…』という気持ちが半分というのが、外部からこの問題を見ている私の正直な心境でしょうか…。

“悪質”な家電回収に注意 高岡でトラブル

2009-06-28 10:18:57 | Weblog
“悪質”な家電回収に注意 高岡でトラブル 2009年06月28日 北日本
http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20090628/23358.html
 (富山県)高岡市内で今月上旬、不用品の回収業者がリサイクル料金の必要な家電製品などを回収すると持ち掛け、依頼した住民が十数万円の料金を請求されたトラブルあったことが分かった。エコポイント制度が導入され、家電製品の買い替えが見込まれる夏のボーナス商戦を前に、高岡署や県消費生活センター(富山市)は、悪質な業者に高額料金を請求される被害に遭わないよう注意を呼び掛けている。
 同署や同センター高岡支所によると、今月上旬、高岡市内の住宅街で廃家電などの回収を呼び掛けながらトラックで巡回していた業者に、住民がテレビとタイヤ数本の回収を依頼した。荷台への積み込みが終わった後、リサイクル料や回収料として十数万円を請求された。高額だったため断ると、「取り消し料が必要」と約5万円を求められた。
 住民が同署に通報すると、業者は荷物を降ろして立ち去ったという。同署は詐欺未遂に当たる可能性もあるとみている。
 家電リサイクル法は、テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、衣類乾燥機の5種類の家電製品を廃棄する際、消費者がリサイクル料金と回収・運搬料金を負担するよう定めており、リサイクル料を徴収して回収できるのは家電小売店などに限られている。同センターによると、リサイクル料金と回収・運搬費用はいずれも1台数千円程度で、「十数万円になることは考えられない」としている。
 県消費生活センターによると、現在のところほかに同様の相談は寄せられていないという。しかし、ボーナス商戦後に廃棄される家電が増えることから同センターは「回収は小売店を通じて行うのが原則だが、無料で回収する業者もいる。その場合でも必ず作業前に料金を確認してほしい」と呼び掛けている。


 こちらも地方紙からの話題ですが、一FPを名乗るものとして決して見逃せない話題だけに、当ブログでも取り上げたいと思います。
 実はこの手口。これまでも都心部などを中心に『不用品の無料回収と思わせ、実際には料金を請求されるトラブル』の実例として、国民生活センターが監修している『ここまで巧妙ならみんなだまされる! 悪質商法のすごい手口』(徳間書店出版で1800円+税 大型書店なら置いていると思います)の第4章(高齢者だけじゃない、中年世代も悪質商法に狙われている)にも紹介されている有名な手口なのですが、幸い?この巻き込まれた方は、警察への通報という強い態度をとったため上手く撃退できたものの、中には『車に積んでみないと、いくらになるかわからない』と言って最終的に数十万円も請求されたケースもあるのだとか。
 このケースでも高額だったため、断ると取消料として約5万円程度要求されたとあり、中には『どこでも料金は同じ』『いまさら帰れない』と凄みなくなくお金を支払うケースもあるそうです。
 まあ彼ら(悪徳業者)の言い分としては『回収は無料だが、リサイクル料金はかかる』『運搬料が別途必要』などといろいろ法外な料金の理由をつけるようですが、こういった業者程、住所や電話番号を聞き出そうとするなど、二次被害を被る可能性も高いだけに、無料回収を訴えている車をその場で呼び止めることは避けた方が無難ですし、結局のところは自治体や家電小売店に回収を依頼する正規ルートが一番安くつくと思います。(私も引っ越しの時に、自治体に粗大ごみの回収を依頼しましたが、引っ越し後住んでいた市からの請求料金はわずか五百数十円! むしろ振込できる金融機関が市内に1か所しかなかったことに戸惑いました)

 少し冷静に考えるならば、灯油の訪問販売車じゃあるまいし、1日に何件需要があるかどうかもわからないのに、毎日のように車を走らせていること自体、運転手の人件費とガソリン代がいくらかかるかを考えれば無料で済むと思う方が不自然ですし、業者名を名乗らないのも不自然。皆様もこの手の怪しげな業者とは決して関わらないように気をつけて下さいね。

蚊に刺されやすい体質はある? 熱・CO2で生物感知

2009-06-28 08:50:59 | Weblog
蚊に刺されやすい体質はある? 熱・CO2で生物感知 2009年6月27日 北日本
 じめじめと蒸し暑い季節がやって来た。肌の露出が多くなると、蚊が忍び寄る気付かないうちに血を吸い、かゆみを残して飛び去る身勝手さにイライラは募るばかり。しかし家族の中にもよく刺される人、あまり刺されない人がいて、蚊は血を吸う人を選んでいるかのようだ。蚊に刺されやすい体質はあるのか。素朴な疑問に専門家が答えた。
 
(一部省略)
飲酒した人標的
 蚊はどんな人の血を好むのか。「当たり前だが、体の大きい人や太っている人は体表面も大きくなるため、刺されやすい」。外注防除技術研究所(千葉)の白井良和所長はそう話す。平成9年から14年まで富山医科薬科大学医学系研究科(感染予防学)で蚊の生体や行動を研究した。ただ、体表面が広くても毛深い人は刺されにくいという。「蚊がどこに止まればよいのか、迷っている感じだった」
 蚊は体温や水分、二酸化炭素の密度で生物を感知し、接近する。「汗をかくような運動をして呼吸回数が多くなったり、体温が上昇したときに刺されやすい」(白井所長)。冷え性の人より、新陳代謝が活発な人が狙われるようだ。
 アルコールを摂取すると体温で二酸化炭素と水に分解されるため、飲酒した人も格好の標的。いい気分になった頃、蚊はやってくる。

 血液型の違いで人を選ぶのか、気になるところだ。白井所長が県内で行った前腕を用いた試験では、O型が刺されやすく、A型が刺されにくい結果が出た。しかし、「刺されやすさには、さまざまな体質や要因がある。O型だから必ず刺されやすいとは限らない血液型との因果関係は現在証明されていない。」

(中略)
 蚊の被害に遭わないためには、肌の露出を少なくすること、窓を開けても網戸などで侵入できないようにすることに尽きる。
 富山県衛生研究所がん研究部衛生動物担当の山内健生さんは「網戸の網目には入り込めない。しっかり締めきらないと隙間から入ってくるので注意して」と話している。





 夏になると、暑さのあまりついついビールが飲みたくなりますが、暑さ同様悩ましいのが、この『蚊に刺されることが増える』という問題。
地方紙でとても興味深いコラムが載っていたので、当ブログでも紹介したいと思います。私自身、家族の中では、1人だけ蚊に刺されることが多く悩んでいたため、この記事は本当に興味深く読みました。
 それにしても、蚊に刺されるのは、てっきり『汗臭い』からとばかり思っていたのですが、実は『体温とCO2の排出量』が原因だったんですね…(吃驚
また『お酒を飲むと体内で二酸化炭素と水に分解する』ことは知っていましたが、そのことが蚊を引き寄せるという事実にも吃驚。う~。酒飲みには悩ましいところです。
 ご年配の方などは、川べりを毎日の散歩コースにされている方も少なくないと思いますが、半袖で出かければ当然蚊に刺されるリスクも増えるわけで…。
 この季節になると、夏物もほとんどが半袖しか売っていないことが悩ましいのですが、見た目が少し暑くても、自分の身を守るという意味でも蚊の多いところを歩く時はあえて薄手の長袖を選ぶという発想も必要かもしれません。

(21日の選挙)船橋市長に藤代氏

2009-06-27 14:20:39 | Weblog
(21日の選挙)船橋市長に藤代氏 2009年06月22日 朝日
http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000906220001
 船橋市長選は21日に投開票が行われ、現職の藤代孝七氏(66)=自民、公明推薦=が、市民団体代表野屋敷いとこ氏(58)、元市議の門田正則氏(62)、共産党公認の仁木利則氏(57)の新顔3氏を破り、4選を決めた。当日有権者数は47万6千人。投票率は34・25%(前回31・12%)だった。
 同市市場2丁目の藤代氏の選挙事務所には、開票開始の午後9時20分ごろから支持者らが集まり始めた。予想外の接戦に一時は重苦しい空気が流れた。午後10時半ごろ、当選の知らせが入り、拍手と歓声がわいた。事務所に現れた藤代氏は、支持者や市議、周辺市長らと握手した後壇上であいさつ。「(接戦は)不徳のいたす所だが、後援会のご尽力により、勝利を身にしみて感じる。市民に恥じない市長職を全うする」と喜びを語った。得票差がわずかだった点については、「ここまでは予想していなかった」と感想を述べた。
 藤代氏は、多選の現職に挑んで初当選を果たした12年前の市長選で、自らの任期について「3期12年」と公約。今回立候補したことに対し、選挙戦では、各陣営から「公約違反」と批判された。さらに同市長選告示日に投開票された、千葉市長選で民主党推薦の全国最年少の市長が誕生したことが、多選の藤代氏にとって「逆風」になるのではと心配された。
 しかし、自民、公明の推薦に加え、多選自粛方針の民主からも、県第4区総支部からという形で推薦を得た。さらに市議50人のうち40人近くから支援を受けるなど、新顔3氏に対し、組織力の大きさをみせつけた。
 多選批判については「悩んだ末の決断。市民が判断されること」と、ひたすら12年間の実績を訴え、かわした。
 一方、市民団体代表の野屋敷氏は、自民党を離党して政策集団「日本の夜明け」を立ち上げた渡辺喜美・元行革担当相や、河村たかし名古屋市長らの応援を受けて支持を伸ばしたが及ばなかった。落選が決まると、同市習志野台の事務所で、野屋敷氏は「皆さんに支えられ、いい戦いができたが、力及ばず投票率が上げられなかった。ここで船橋市民の良識を示していただきたかった」と無念の表情で語った。

船橋市長選 選挙結果
当67280 藤代孝七=無現<4>[自][公]
 62627 野屋敷いとこ=無新
 15971 門田 正則=無新
 15483 仁木 利則=共新


 千葉県船橋市は、県北西部に位置する人口59.7万人の県第二の人口を誇る中核市ですが、市長選は1997年から3期12年市長を勤めた現職の藤代孝七氏に対して、野屋敷いとこ氏、門田正則氏、仁木利則氏の3新人が挑む形となったのですが、3期12年の間に中核市への移行や駅南口の再開発、京成線の高架化を実現し、支援者の声に応えて4選目の出馬を決意した現職で自民・公明が推薦する藤代孝七氏が67280票を獲得し、『「市長は3期12年までの公約を破って出馬した現職は信頼できない」と現職の藤代氏を批判すると共に「庶民革命で助け合って生きる共生の船橋を作りたい」』と訴えて62627票を獲得した野屋敷いとこ氏、『「10%の市民税減税と保育料、給食費無料化は実現できる。市長退職金をカットし、予算の無駄をなくせば財源に問題はない」と訴えると共に、「船橋には全国から人が集まっている。その人たちが運営するアンテナショップを空き店舗に作りたい」』と主張して15971票を獲得した門田正則氏、『まじめに努力した人が報われる社会を作りたいと、特老ホームの増設など』を訴えて15483票を獲得した共産党系の仁木利則氏を破り4選を決めました。

 こちらの選挙戦では、現職の藤代氏が97年当時に5選を目指していた当時の現職の多選批判を繰り広げ、「市長任期は3期12年まで」を公約に当選していただけに、多選批判をめぐる議論がどうなるかが注目されていたのですが、対抗候補の野屋敷いとこ氏は62627票を獲得してかなりの大善戦を繰り広げるも一歩及ばず。共産党が独自の候補を出すのは想定の範囲内としても、対抗候補をを一本化できなかったのが、野屋敷氏にとってはやはり痛かったでしょうか…。
 ちなみに、藤代氏の場合、実の父親の藤代七郎氏も75年~81年まで2期6年市長を務めているだけに、他の地域以上にこの多選の問題は大きかったのではないかと思いますが、藤代氏には、この勝利を過信することなく、アンチ藤代票が過半数を占めたことを真摯に受け止め、次の4年間の市政運営を司ると共に、早急に後継者の育成に取り組んで欲しいと思います。

(21日の選挙)田子町長 松橋氏再選/羽柴氏に大差

2009-06-27 14:17:25 | Weblog
田子町長 松橋氏再選/羽柴氏に大差 2009年06月22日
デーリー東北 http://www.daily-tohoku.co.jp/news/2009/06/22/new0906220801.htm
東奥日報 http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2009/20090621215805.asp
 任期満了に伴う田子町長選は21日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の松橋良則氏(65)が3339票を獲得し、新人の会社役員羽柴秀吉(本名・三上誠三)氏(59)に2524票の大差をつけ、再選を果たした。投票率は73・78%で、前回の2005年を3・94ポイント下回った。
 選挙戦はともに保守系無所属で、町長を1期4年務めた松橋氏と五所川原市から“参戦”した羽柴氏による一騎打ちとなった。
 松橋氏は財政健全化など1期目の実績を強調するとともに、子育て支援や元気な高齢者づくり、ニンニク関連企業の誘致など、町政継続による施策の実現を訴えた。町議10人中6人が支援するなど厚い選挙態勢を構築。精力的な街頭演説などを通じ、町内全域から広く支持を集めた。
 大勢が判明した同日9時50分すぎ、松橋氏は同町田子天神堂向の選挙事務所で支持者と当選を喜び合い、「町民の手で町をよくしたいという願いが、票数に表れた。皆さんと一緒に元気な田子町をつくっていきたい」と抱負を語った。任期は7月10日から4年間。
 反町長派が擁立した羽柴氏は町政刷新を訴えたものの、出馬表明が5月下旬と出遅れたほか、町外からの出馬に有権者の抵抗感は根強く、法定得票数に達しなかった。同町田子田子の事務所で「負けは負け。皆さんが頑張り、私も悔いのない戦いができた。この結果を受け止めたい」と敗戦の弁を述べた。

■ 開票結果(選管最終)
 当3339 松橋 良則 65無現
   815 羽柴 秀吉 59無新




 青森県田子町(たっこまち)は、岩手・秋田の両県境に隣接する人口6000人程度の町ですが、町長選は4年前の選挙で初当選した現職の松橋良則氏に対して、選挙選出馬大好き人間の羽柴誠三秀吉氏が挑戦したのですが、『若者が定住できる環境の整備やニンニク関連企業の誘致』などを訴えた現職の松橋良則氏が3339票を獲得し、「子供たちが希望を持てるまちづくりをやってみたい」と訴え815票を獲得した羽柴誠三秀吉氏に圧勝!
 まあ、この選挙戦は、前回の選挙で、松橋氏に敗れた山本晴美氏が選挙態勢が整わないことを理由に立候補を断念したものの、反町長派が水面下で対立候補の両立を模索していたところ、たまたま町内の飲食店を訪れた羽柴氏に、反町長派の町民が出馬をもちかけたのが羽柴氏出馬のきっかけになったそうで、その後前回選挙で同じく松橋氏に破れた山本晴美氏も羽柴氏の後援会長に就任。
 もっとも、当の町民から見れば、いくら羽柴氏が同じ青森県の五所川原市の出身とはいえ、遠く離れた田子町まできて何をしたいのか理解できるはずもなく、ほとんどの市民は『あ~ またあの人の選挙戦出馬好きが始まった』と白けた思いで氏の出馬を受け止めていたのではないでしょうか…。
 企業家としてかなりの成功をおさめた羽柴氏が『さあ 次は政治の世界だ』と挑戦したがる気持ちも理解できなくもないのですが、縁もゆかりもない方がいきなり出馬しても、当の住民だって戸惑うだけでしょうし、あまりどこにでも出馬しまくっているようでは、当の地域住民から『節操がない』と受け止められかねませんし、もし本気で当選を狙っているのならば、羽柴氏はもう少し勝てる見込みのある選挙戦に絞って出馬した方がよいとさえ思いますね…(呆れ

自民・棚橋氏、首相に退陣要求 天下りの即時全面禁止求める

2009-06-27 14:12:43 | Weblog
自民・棚橋氏、首相に退陣要求 天下りの即時全面禁止求める 2009年6月27日
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090626AT3S2600V26062009.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090626-OYT1T00502.htm
 自民党の棚橋泰文元科学技術担当相は26日午前、首相官邸で麻生太郎首相に会い、国が予算をつける公益法人への天下りの即時全面禁止ができなければ退陣すべきだと求めたことを明らかにした。首相官邸で記者団に語った。
 棚橋氏によると、自民党行政改革推進本部(中馬弘毅本部長)の一員として申し入れた際、首相が「(内容を書いた)紙がないのにそれはできない」と答えたため「できないようであれば退陣していただきたい」と要求したという。ただ、同席した中馬氏は「棚橋氏はそのようなことは言っていない」と否定、細田博之幹事長に棚橋氏を厳重注意処分とするよう要請した。
 自民党内では「内閣支持率の低迷に乗じた棚橋氏のパフォーマンス」との見方も出ている。



 棚橋泰文元科学技術担当相と言えば、23歳で司法試験に合格し当時の通産省に入省後 96年に初当選した、小泉チルドレンにも影響力のある方として有名で、麻生さんが選ばれた08年の自民党総裁選にも出馬する意欲を見せていたものの推薦人が3人しか集まらずに断念したことで、一気に知名度を上げた方ですが、その棚橋氏が麻生総理に退陣要求を出したようです。
 まあ、氏の場合は、元々総理就任に意欲を見せていた方の1人ですし、その後麻生総理がライバル候補に要職に与えて手なずける?ような人事を行ったことで、一旦は従う形をとっていたものの、いよいよ解散総選挙が現実味を帯びてきたため、その後の動きを考えてアピールしたと考えるのが妥当かとは思いますが、政権内部まで不協和音が漂うようではいよいよいつ解散総選挙になってもおかしくないように思います。

 とはいえ、ごくごく個人的には、安部政権途中あたりから、少しでも早く解散総選挙を行い民意を問うた方が良いのではないかと考えていましたが、最近では『どうせ9月11日で任期満了の4年が経過するし、解散から総選挙までは1か月程度の日程は空けなければならないのだから、解散したところで期間が短くなるのはせいぜい1カ月ちょっと。もう任期満了でいいじゃん!』とさえ思うようにさえなってきたのですが、さてさてどうなることやら…(汗
 前回の任期満了は、1976年とまだ日本が活況に沸いていた時代だけに、まだわからなくもないのですが、まさかこれだけ景気が悪く国民も不満を抱えている状況で、ここまで解散せずに来るとは予想さえしていませんでしたね。

東国原知事、衆院選に強い意欲…知事選公約は8割達成 小渕優子少子化担当相は不快感

2009-06-27 13:37:42 | Weblog
東国原知事、衆院選に強い意欲…知事選公約は8割達成と 2009年6月27日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090626-OYT1T00962.htm
 自民党の古賀選挙対策委員長から衆院選への立候補を要請された宮崎県の東国原英夫知事は26日夜、同県日南市で開いた政治資金パーティーで、「宮崎からどうやって総理大臣を出すか。歴史を変えようと思っている。いつ国とけんかするか、タイミングを見ていた。古里のことを思い、皆さんの意見を聞きながら行動したい」と述べ、国政への強い意欲を改めて示した。
 ただ同時に「国政に行くなというなら行かない。(知事を)やれというならそうする」とも述べた。
 これに先立ち、東国原知事は県庁内で記者団に対し、県知事選で公約を掲げながら任期途中で国政へ転身する点を問われ、「県産品セールスや入札・契約制度改革など8割ぐらい達成した。来年2月に予算を提示すると仕事が終わる」と事実上、知事としての職務を終えているとの認識を示した。

「総理・総裁は命懸け」…小渕さん、東国原知事に不快感 2009年6月26日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090626-OYT1T00832.htm
 小渕少子化相が26日の閣議後の記者会見で、宮崎県の東国原英夫知事の発言に注文をつけた。
 東国原氏が次期衆院選に自民党公認で立候補する条件として、自らを党総裁候補とすることを条件に挙げたことについて、小渕氏は「総理・総裁を目指すというのは本当に大変なことだし、命を懸けてその役割を果たすことだと思う。あまり軽々しく口にできることではない」。
 日頃の慎重な言いぶりとは一変し、不快感をあらわにした。
 小渕氏の父・恵三氏は、総裁(首相)在任中の2000年4月、病に倒れそのまま辞任。翌月に死去した。在職中、心身ともに擦り切らせた父の苦労を知っているためか、「総裁のいす」を軽く見たともとれる東国原氏の発言には我慢がならなかったようだ。

「東国原知事は支離滅裂」 民主・岡田幹事長が批判 2009年6月27日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/politics/update/0627/TKY200906270070.html
 民主党の岡田克也幹事長は27日午前、自民党から総選挙への立候補を打診され、国政転身に意欲を示す宮崎県の東国原英夫知事について、「政策で支持政党を決めると言いながら、
総裁選に出してくれるなら自民党から出るとか、言っていることが全く支離滅裂だ」と批判した。テレビ東京の番組で語った。




 東国原宮崎県知事ですが、「県産品セールスや入札・契約制度改革など8割ぐらい達成した。来年2月に予算を提示すると仕事が終わる」と衆議院選挙及び総裁選への強い意欲を示したようです。
 う~ん。現実問題として 本当に1期4年で8割方目標が達成できるものなのでしょうかねぇ…(苦笑
 まあ、周辺の町村を吸収合併して新市になったようなケースでは、中心都市でずっと市長をやっていた方が、引き続き新市長に就任して1期4年を務め、合併を見守ってから後継者に道を譲ることも少なくないのですが、東国原氏の場合は就任してまだ2年半。
 東国原氏を県知事に選んだ宮崎県民は、『まだまだ県政を変革していって欲しい』と考えていると思いますし、100歩譲って本当に8割方片付いているとしても、知事選でアンチ東国原派の方が当選すれば、これまでの氏が行ってきた改革が元に戻ってしまう危惧についても氏には真剣に考えてほしいと思います。
 まあ、将来的に出馬するのは別に構わないと思いますが、せめて後継者を育成してからにしてほしいもの。どんな形で決着するにせよ、県民に迷惑をかけることだけは勘弁してもらいたいところですね。
 
 一方、この問題については、笹川総務会長に「なぜ(担当相に)なれたか。 子供を産んだから」発言をされても大人の対応をした、自民党の政治家としては珍しく? 冷静な対応をすることでも定評のあるあの小渕優子少子化担当相が不快感を示したようです。
 小渕優子氏と言えば、故小渕恵三氏が総理大臣に就任したのを機に民間放送会社を退社して政治の世界に入った方だけに、実の娘として総理の職の大変さというものをずっと見てきたでしょうし、それだけにこの発言には非常に重いものを感じますが、小渕さんとしては、どうしてもこれだけは言わなければ気が済まなかったのではないでしょうか。
 ごくごく個人的な意見を述べるならば、これまで国会議員でなかった方が大抜擢され、実績を残すことができるようになれば自民党も変わると思いますし、東国原氏としては最大のチャンスなのだろうな…とは思いますが、せいぜい妥協点を見つけるとしても、『あくまでも候補の1人として出馬を認めるけど、推薦人は自分で集めてね』がいいところだと思いますし、本気で国政に出て政策実現を図ろうと思うならば、やはり総裁の座ではなく、総務大臣の道を目指す方がまだ現実味があるのではないかと思いますね。