魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

フィリピン魚10.ハゲヒラベラほか

2012年02月08日 22時50分59秒 | 魚紹介

テンス属の魚は砂底に生息するベラの仲間です。日本には10種ほどが報告されていますが、未記載、あるいは日本から報告されているが標準和名がついていないものが2種ほどあるようです。

これはハゲヒラベラXyrichtys aneitensis (Günther)です。ハゲヒラベラは高知県以南に生息する魚で、体側に大きな白色斑があることや、背鰭後方の下方に黒色斑があることがなどが特徴です。臀鰭には暗色斑などはありません。

これはホシヒラベラXyrichtys evides (Jordan and Richardson)です。ホシヒラベラは背鰭中央前方よりの下方に黒色斑があるのが特徴です。沖縄県から台湾、フィリピンに至る西部太平洋域の砂底に生息します。

またIniistius baldwini (Jordan and Evermann)と、同種とする意見もあるようです。これはハワイ近海に分布しています。ただし斑紋が若干ことなります。

モンヒラベラXyrichtys melanopus (Bleeker)です。この種はハゲヒラベラに似ているのですが臀鰭に黒色斑があるのが特徴です。高知県以南、インド・太平洋域にすみます。この3種は互いによく似ていますが、これらの特徴を覚えておけば成魚の同定は少しは楽になりますでしょうか。

※最近テンス属にはIniistiusの属名が充てられることが多いようです。これは1862年に提唱されているようで、1814年に提唱されたXyrichtysのシノニム扱いされていたのが復活したようです。「魚類写真資料データベース」においてはXyrichtysはホンテンスモドキ属に充てられているようでした。一方フィッシュベースを見てみるとIniistiusXyrichtysの分類がやや混乱してるようでした。頬の鱗などが基準になってると思われますが私はこの属の学名が充てられる変遷を追えていません、とりあえず属名は従来のままにしておきます。

コメント
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