魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

昨日のゲンゲ

2012年02月18日 19時23分31秒 | 魚介類を食べる

昨日のブログ記事でも書きましたノロゲンゲBothrocara hollandi (Jordan and Hubbs)ですが、夕方にはこんな感じでぶつ切りに。

肝臓 (ボールの中のピンクのもの) も食べられるようです。底の魚は肝臓が大きいのが多いのですがゲンゲは小さいですね。あまり腹自体が大きくないからかもしれませんが。今は繁殖期のようで、いくつかの個体には卵もちでした。これは除き捨てました。ゲンゲ亜目の魚には卵に毒があるのがいるためです。

その後は豆腐や各種野菜、そしてもう1種の「秘密魚」 (また別にご紹介いたします)とともに鍋にしておいしくいただきました。ゲンゲは骨がありますが軟らかく骨も飲み込めます。この日も天気はあまりよくなく寒かったので家族で鍋を囲みました。バックに流れたのは韓国ドラマで、「アバター」は見れませんでした。

おまけにもう一つのおかず「ローストビーフ」。ユッケの一件があった後で益々人気のようです。専用ドレッシングもおまけでつけてくれました。これも市場で購入。市場は魚が中心ですが、肉、花、野菜、包装商品、さらに刃物の店舗も少ないですがあります。この日は市場で鴨 (肉ではなくて丸一羽!) もおり驚きました。

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フィリピン魚12.ワニトラギス

2012年02月18日 17時22分56秒 | 魚紹介

今日のフィリピン魚は珍しいトラギス科魚類、ワニトラギスRyukyupercis gushikeni(Yoshino)をご紹介します。ワニトラギスは琉球列島からオーストラリアのやや深い海にすむ深海性のトラギスです。

 昔、益田一・G.R.アレン両氏の本でこの魚を初めて見たのですが、その写真では白っぽかったので、こんなカラフルな魚とは想像しませんでした。

ワニトラギスは体長30cmになり、日本産トラギス科魚類としては最大級といえます。


背鰭棘数6


背鰭軟条が伸びる

また特異なのはその大きさだけでなく、背鰭棘数が6、軟条数23以上であること(他の日本産トラギス属魚類はそれぞれ4-5、18以下)もあげられます。また背鰭の軟条は長く伸びます。日本産のトラギス科魚類としては珍しい特徴です。

このほかにも異なる点があり、2007年にワニトラギスを模式種とした新属が提唱されています(※)。

ワニトラギスは日本産では最大といえますが、世界最大種は南米のブラジル沿岸にすむPseudopercis numida Miranda Ribeiroで、1mを超えます。トラギス属ではニュージーランドにすむミナミアオトラギスという種は45cmに達します。いずれも産地では食用となっていますが、日本では大型種が少ないためか、惣菜魚や練り製品の原料になる程度です。

(※)Imamura H., T. Yoshino, 2007. RYUKYUPERCIS, A NEW GENUS OF PINGUIPEDID FISH FOR THE SPECIES PARAPERCIS GISHIKENI (TELEOSTEI: PERCIFORMES) BASED ON THE  PHYLOGENETIC RELATIONSHIPS OF THE FAMILY. The Raffles Bulletin of Zoology, Suppl., (14): 93-100. http://rmbr.nus.edu.sg/

コメント (2)
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