魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ヒメヒイラギ

2016年04月28日 21時41分34秒 | 魚紹介

年のはじめに「今年は・・・(略)」と書きましたが、昔の魚の画像もちょこちょこ紹介していきたいと思います。

スズキ目ヒイラギ科イトヒキヒイラギ属のヒメヒイラギ。

ヒイラギ科もテンジクダイの仲間と同様に最近「属」が細かく分かれたグループ。本種はイトヒキヒイラギ属のメンバーとなり、この属は日本にはオキヒイラギ、イトヒキヒイラギ、そしてこのヒメヒイラギの3種が分布している。

2013年に三重県で獲れた個体

ヒメヒイラギは2009年に鹿児島県の定置網で漁獲されたのを送っていただいたのが初見だったと思う。オキヒイラギよりも極めて体が細長く変わったヒイラギだなと思ったものだ。その後は2010年の高知県以布利定置網、2013年に三重県の定置網でもこの種を見た。定置網ではよく見るが、釣りなどでは出会ったことがない。やや深場に生息する種類だろうか。かといって底曳網でもこの魚が獲れたのは見たことがない。オキヒイラギはたまに見るのだが。

イトヒキヒイラギやオキヒイラギとは体高が低いことによって簡単に見分けることができる。またイトヒキヒイラギは背鰭の第2棘が極めて長くのびることや背中にある斑紋がかなり細かいことでも区別することができる。この上の写真では背鰭の2棘がやや長くのびているように見えるが、イトヒキヒイラギはもっと長くのびる。また背中の斑紋も細かくなく、イトヒキヒイラギと見分けることができる。

オキヒイラギやヒイラギは食用となるが、このヒメヒイラギはやや小さく細身の体のためなのか、あまり食用とはなっていないようである。ただし以前鹿児島の定置網漁業で獲れたのをいただいたときには、ほかの魚の口腔内から本種と思われる個体が出てきたことがある。おそらく定置網に入っていてその魚に捕食されたものと思われるが、広い海で餌になっているのかはわからない。

分布域は石川県能登半島および相模湾~九州。国外ではインドー西太平洋の暖かい海域に生息する。イトヒキヒイラギはおもに沖縄島以南の琉球列島に生息し、国外ではインド—西太平洋域に生息する。オキヒイラギはヒメヒイラギよりは温帯をこのむようで、秋田県および茨城県から九州までの沿岸と朝鮮半島に分布している。

 


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