今日のフィリピン魚は、ネズッポ科のニシキテグリPterosynchiropus splendidus (Herre)です。
ニシキテグリは、西部太平洋の熱帯域に生息する小型のネズッポ科魚類です。日本では琉球列島のサンゴ礁に生息しています。英名のマンダリンフィッシュも観賞魚業界などではおなじみといえそう。
特徴はなんといってもサイケデリックなこの模様。このほか、胸鰭の軟条が30前後ときわめて多いことや、第2背鰭の軟条は先端が3つに分岐するなどの特徴もあります。もっともこれらは肉眼で確認するのは難しいのですが。
腹面もまさに芸術的な模様。
この仲間はしばしば属が変わったりしてややこしいです。コウワンテグリなどと同じ属のものとされたり、よくにたグリーンスポットマンダリンPterosynchiropus picturatus (Peters)とともに独立属に含められたりします。いずれも小型種で食用なることはまずなく、観賞魚として輸入されているのですが、飼育は難しいといわれています。
1.ベニテグリ 2.ヌメリゴチ 3.ネズミゴチ 4.タンザクテグリ 5.ニシキテグリ
ネズッポ科の魚もさまざまな種類がいます。写真のニシキテグリはヌメリゴチやベニテグリのような長くのびる背鰭をもっていないのですが、雄の背鰭は若干長く伸びるようです。