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健闘-沈む=2.14

2010年11月29日 17時43分26秒 | スポーツ

 フィギュアスケート・グランプリシリーズ第6戦フランス大会が終わって、ファイナル出場者が決定。日本は男子女子3人ずつ計6人を送り込むという、すごいことになった。。。早くもプチ全日本とか言われてるし^^;
 ジュニアグランプリファイナルには、女子1人(庄司理紗)、ペア1組(高橋成美/マーヴィン・トラン組)が出場する。こちらも忘れずに注目してほしいところ。

 ファイナルについてはまた書くとして、、、浅田真央選手のこと。
 ニュース写真のキャプションに「5位に沈む」とつけられて もちろん、納得のいく演技でも点数でもなかったのは確かだ。しかし、フランス大会5位148.02点は、シニアデビューで健闘とされた村上佳菜子のNHK杯3位150.16点と、たった2.14点の差でしかないのだ。(この点数でNHK杯3位になれた村上選手の運の強さが、ある意味実力のうちかも)
 ISUのパーソナルベスト205.50点で、五輪銀メダリストで、世界選手権を2度制している選手が148.02点で5位。そう見れば「沈む」というキャプションになるんだろう。しかし、普通の選手ならそこまで悪い成績ではない。グランプリシリーズでいえば、接戦だったカナダ大会ロシア大会では8位に相当するが、中国大会アメリカ大会では4位にあたる。それでも、浅田真央としては…と言われればそれまでだけど。
 国際大会デビューと同時に勝ちまくって、常に優勝争いが当たり前とみんなが思っているから、この程度の成績で厳しい言われようだが 実は真央ちゃんは、昨季までジュニアの大会に出場する権利があった(1990年9月25日生まれ、2009年7月1日時点で18歳)。それくらい若い選手なのだ!
 キャロライン・ジャン(米)やエレーネ・ゲデバニシビリ(グルジア)のように、シニアのグランプリシリーズに何度も出場しながら、ジュニア世界選手権に出場して成績を残したりする選手も珍しくない。また、多くの選手は、ジュニアでできるだけ実績を上げてから、いいタイミングでシニアに移ろうとしている。
 7月1日のスケート年度初め時点で19歳といえば、シニアデビューか、上がってせいぜい2、3年目でも不思議はない。普通の選手なら、試合でそれなりの演技ができるようになってきたくらい? 着氷でふらついてもなんとかこらえたり、転倒してコンビにできなかった分をあとでつけたり、予定通りでなくても頑張って体裁を整えて点数を稼ぎながら、試合を重ねるうちに自分の納得の演技ができるようになりつつある時期?
 そんな時期が何歳頃にあるかは人によるけど、だいたい誰もが通るんじゃないかと思う。それが真央ちゃんには、ここまでなかったんじゃないだろうか。今、ちょっと逆戻りして、経験しているのかもしれない。
 このあと浅田真央選手が臨む試合は、全日本選手権。ファイナルに出場した3人がそのまま3位までを占めたら、世界選手権出場が危うい。。。が!一角を崩せばいい。蓮舫さんではないが「2位じゃダメなんですか?」オッケーです!3位でも! 真央ちゃんのことだから、また「優勝しなきゃ…」と思い詰めそうだけど、ここはしたたかに、確実に2位3位を狙うという手もある。世界選手権出場権を得てしまえばこっちのもの。またじっくり練習できる。
 真央ちゃん自身は嫌かもしれないが、SPフリーで3回予定しているトリプルアクセルを、1つか2つダブルにするという選択肢もあると思う。フランス大会のフリーやエキシビションを見ても、スケーティングの美しさは昨季の比ではない(佐藤信夫コーチのおかげ?!)。大きく点を取るジャンプを跳ばなくても、減点されないだけで、合計点は飛躍的に上がるはずなのだ。村上佳菜子ちゃんがどんなに元気に踊ってもちょっと追いつけないくらい、今季の真央ちゃんのスケートは違う。
 フランス大会の観客たちは、よくわかっていて、浅田真央のスケーティングを堪能してたと思う。ジャンプの浅田はもちろん見たいけど、スケートの浅田が凄い! そこは浅田選手自身が、しっかり自覚して自信を持っていい。ということは前からこちらのブログにも書かれている。
 そして、こちらのブログにあるように、試合を楽しむ気持ち、、、“楽しむ”という言葉を使うと、どうも日本では不真面目に受け取られるけど、観客の前で演技して採点される競技には、実は必要なことなんじゃないだろうか。人は、何かに夢中になっている人に、不思議と惹きつけられる。演技に集中して、瞬間を楽しんでいる選手のオーラは、必ず観客に伝わって、強いムードを作りだす。振付やポーズで訴えるだけで会場の一体感が出てくるわけじゃない。
 ペアの高橋成美選手がNHK杯で書いてみせたモットー、"Be in the moment, enjoy"。コーチにいつも言われることだそうだ。全ての要素、全ての動きに、瞬間ごとに最後まで、今やっていることに集中する。それを楽しむ。
 浅田真央にも、その気持ちで滑ってほしい。enjoyしている浅田真央のスケートを見たいから。

コメント
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