という名前のフィギュアスケートの大会 先週末行われていた。
(ウィキペディアでは「USシニアインターナショナル」の表記。わざわざシニアとあるのは、別にジュニアも存在するのかも?)
グランプリシリーズ(GPS)以外で、ISUが公認してカレンダーに掲載する、カレンダー・コンペティションの一つ。始まったのは2012年とまだ3回目だけど、今季新設されたISUチャレンジャーシリーズに組み込まれた。
チャレンジャーシリーズは、ほかの国際大会より世界ランキングのポイントが少し高く、8位までポイントがつく(一般のB級国際大会は5位まで)。優勝者はグランプリシリーズの補欠資格が与えられるから、よりレベルの高い大会に出場するチャンスが広がる。
出したスコアはISUのシーズンベストスコア/パーソナルベストスコアとしても認められるので、ハイスコアは次のシーズンのGPS出場にも有利になる。
2014/2015シーズンのカレンダー・コンペティションは、アジアン・オープン、スケート・ダウンアンダーと既に2大会が開催されているけど、チャレンジャーシリーズの大会はこれが初戦。
今回、日本から村上大介と加藤利緒菜が出場。2人とも3位と頑張った
(結果一覧はこちら。ジャッジスコアは各種目のFinalから、ページ右上のJudge detail scoresをクリック)
<男子>
優勝はマックス・アーロン(アメリカ)。この大会3連覇 SPとフリーで計3本4回転サルコウを着氷、トリプルアクセルも計3本入って、トータル240.22、パーソナルベスト更新。シーズン初めとしてはいい仕上がり。
どうしたわけか、SPとフリー両方ともジャンプと関係ないところで、フェンス際で転倒 SPのほうはステップを終わったあたりだったので、「ステップ中の転倒」とみなして-3をつけたジャッジと、「ステップが終わってからだから関係ない」として+1をつけたジャッジがいた。
この選手は、いつも体にぴたぴたの衣装。肉体美を強調したい?! というより、動きやすさが最優先で、衣装というよりスポーツウェア、体操選手のような感覚なのかな。
2位にはロス・マイナー(アメリカ)が入った。昨季の不調よりは上向いたけど、209.78はベストには遠い。SPで4回転サルコウの予定が2回転になったのと、コンビネーションで第1ジャンプの距離が出てフェンスに近づきすぎ、セカンドが1回転。2つの無効0点が痛かった。NHK杯までに調子が上がってるといいけど。フリーの曲はアンドレア・ボチェッリだった。
村上大介はフリーとトータルでISUパーソナルベスト更新の204.67。SPでトリプルアクセル転倒が惜しかったけど、4回転サルコウの調子はいいし、全体ではまとまっている印象。ステップのレベルとか、細かいところを修正していけば上がっていきそう。やはりNHK杯出場だから、期待
そして私がいつも応援(心配)する香港の選手、ロナルド・ラム。194.11で5位は悪くないけど、世界選手権のミニマムテクニカルスコア(フリーの64点)まであと0.26 今季はまだ昨季のユニバーシアードのスコアが使えるはずだけど、やっぱり今季は今季でクリアしてほしい・・・
(今季のミニマムテクニカルスコアについては、後ほどまとめます)
<女子>
優勝はソチ五輪に出ていたポリーナ・エドマンズ(アメリカ)。SPはベストを更新したが、フリーは3回転フリップのエッジに!がつき、回転不足や転倒もあってベストには遠かった。2位のコートニー・ヒックス(アメリカ)はSPでアクセルが1回転になったがほかにミスなく、フリーもルッツが2回転になった以外は安定していて、パーソナルベストを更新。
今季からシニア参戦の加藤利緒菜、SPは歌劇「ラクメ」から「花の二重唱」という曲のとおり、白地の胸元から斜めに花をあしらった衣装で清楚な雰囲気。初めての60点越えに喜んでいた フリーは後半ジャンプにミスが出たけど、ステップのレベル4は立派。
僅差で4位のアレイン・チャートランド(カナダ)もSPのステップはレベル4、ライバルになりそう フリーは田中刑事も滑っていた「ドクトル・ジバゴ」、決まるジャンプがとにかく高い。
長洲未来(アメリカ)のSPレイバックスピンは、ビールマンまで持ち上げてから顔のあたりまで下ろして、スケート靴にキスするようなポーズが素敵 フリーの「蝶々夫人」で中盤「ある晴れた日に」のアリアに入るところもうるっとしちゃう こういうボーカルの使い方、最高♪
優勝者は4つ全部のカテゴリともGPSにアサインされている選手たちだったので、補欠リストに載る必要はなかったかな^^;
今週末はロンバルディアトロフィー。日本からは無良崇人と宮原知子が出場する。この大会はライブストリーミングが見られるので楽しみ