いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

塾禁止なんてまるでヒトラー

2006年12月25日 20時21分20秒 | 日本事情
■浅利慶太が「まるでヒトラー」というから、野依センセの「塾は禁止」(*1)のことかいな、とおもったら、浅利氏らの面倒を見ている「事務局」がヒトラーらしいのである。「まるでヒトラーのようだ。事務局の案と私たちの言っていることが全然違う」 と愚痴っている。

「まるでヒトラー」 迷走続く教育再生に有識者委員反発*2

さて、その安倍首相直属の教育再生会議(野依良治座長)の議事録が文字になっていた。読んだ。↓これ;
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku/2bunka/dai3/3gijiyoushi.pdf

なんだこれ!? いまどきの忘年会の酔っ払いのおっさんの教育談義かよ。なんだよ、これ?マジ?って感じ。

これじゃ、われらが<父の娘@泥水なんて啜ったことありません>山谷えり子総理補佐官も、マジやべーっと察したでしょう。事務局は、有識者たちの独白演説を適当に「丸めて」文書にしたのかと。上記のヒトラー呼ばわりされている事務局の責任者こそ、山谷えり子サマです。

         
 ア*%がか弱きアベちゃん の 心のともしび

安倍政権での権力闘争は、官邸と各省庁間で起きるだろうと予想されている。先の九州の児童自殺でも官邸から山谷・義家、文科(もんか)から小渕と「お悔やみ」合戦であった。
今回の「有識者」騒動でほくそえんでいるのは文科省である。事実、すてきな奥様は;

そんなたわごとしか言わないんだったら教育再生会議なんてさっさと解散、

税金の無駄遣いはやめてください。まだ文科省の言う事聞いた方がマシ、

現実が全く見えてない人のたわごとを聞いて笑えるほどもう余裕なんてないんだよっ、こっちには。

との御意見。 2ヶ月前のすてきな奥様の有識者会議の面子評が面白くて、当時、大笑いしてしまった。これにそって『プレジデントファミリー』の表紙をコラージュしてネタにしようと思ったが、手が追いつかなかった。もっとも、こういう予想をはるかに逸脱し、自分が・自分がの我利我利亡者/自分の言いたい事だけいう面子; 
 
見出しは「偏差値なんてぶっとばせ」(ヤンキー先生こと義家弘介さん談)

「百ます計算が基礎を作る」(陰山先生が語る家庭でもできる勉強法)

「朝御飯食べてる?」(海老名家の食卓、海老名香葉子さんの家政術)

「ノーベル賞の先生に聞いてみよう」(野依良治さん、特別インタビュー)

「人生は劇場だ!」(浅利慶太さんに聞く)


いまじゃ、えり子タンが、浅利の演出を大きく逸脱した、『わが友、ヒットラー』である。

■そして、野依センセの塾禁止。

少なからず塾禁止についてのブログ記事を読んで、どこにも書いていないことを書く。複数のブロガーがなぜ野依センセが塾禁止というのかその意図がわからないと疑問をもっていた。

おいらの思い当たることを書く。野依センセは大学受験はもちろん学部時代も「勉強」(つまり、つとめ・しいること)をしたことがないらしい。 ましてや、「受験勉強」なぞ。  一方、野依センセ級とはいわないが、大センセの一部は、1970年(?)以降の学生の出来が、自分たちの若い時と比べて、悪いことが大層不満。 その原因を自分たちの前にあらわれるのは、さんざん、受験勉強をした奴らに違いないと考えているフシがある。

つまり、野依センセは自分がノーベル賞研究者であり、この日本はどんどん「豊か」になっていくのに、後進研究者たちのあいだでノーベル賞研究者が続輩するわけでないことにいらだっているのではないだろうか? その原因を受験制度のせいと考えているのではないかな?

塾を商業主義という眼でみている。受験「テクニック」の伝授をして、を我が大學に送り込んでくる受験産業!という考えではないかな?

以上、おもいつき。

●まとめ

ボスがオバカとばれる前に、すすんでオバカになりましょう。 









■*1
「塾は禁止」 教育再生会議で野依座長が強調
2006年12月23日22時55分
 政府の教育再生会議の野依良治座長(ノーベル化学賞受賞者)が8日に開かれた「規範意識・家族・地域教育再生分科会」(第2分科会)で、「塾の禁止」を繰り返し主張していることが、同会議のホームページに掲載された議事要旨でわかった。しかし、再生会議が21日にまとめた第1次報告の原案には「塾の禁止」は盛り込まれていない。
野依良治座長


 議事要旨によると、野依氏は「塾はできない子が行くためには必要だが、普通以上の子供は塾禁止にすべきだ。公教育を再生させる代わりに塾禁止とする」と再三にわたって強調。「昔できたことがなぜ今できないのか。我々は塾に行かずにやってきた。塾の商業政策に乗っているのではないか」と訴えた。

 JR東海会長の葛西敬之氏は「日本の数学のレベルは学校ではなくて、塾によって維持されている、という面もある」と反論したものの、事務局側は「公教育が再生されれば、自然と塾は競争力を失っていく。結果的になくなる」と同調、国際教養大学長の中嶋嶺雄氏も「野依座長のおっしゃったように塾禁止ぐらいの大きな提言をやらないと」と野依氏に賛同するなどひとしきりの盛り上がりを見せた。


■*2
「まるでヒトラー」 迷走続く教育再生に有識者委員反発
2006年12月22日07時54分


教育再生会議であいさつする安倍首相(左)。隣は野依良治座長=21日、首相官邸で

 安倍首相直属の教育再生会議(野依良治座長)が21日の総会で提示した第1次報告の原案には、教育委員会の見直しや不適格教員の排除などの具体策がほとんど盛り込まれなかった。原案の作成は「実現可能性」を重視する事務局が主導したものだが、「独自色」にこだわる有識者委員は「我々の意見が反映されていない」と猛反発。来年1月のとりまとめに向け、首相の指導力がここでも問われている。

 「まるでヒトラーのようだ。事務局の案と私たちの言っていることが全然違う」

 劇団四季の代表である浅利慶太氏は総会後、吐き捨てるように言い、首相官邸を後にした。原案作成が、官僚中心の事務局の「独裁」で決められたとの受け止めで、不満が収まらない。

 浅利氏ら17人いる有識者委員の一部と事務局が参加し、素案や原案を練り上げる運営委員会では「あきれるくらいのスピードで教委を全面的に見直す」「文部科学省が用意する教員免許更新の法案にストップをかける」との意見が相次いでいた。

 しかし、教委については、11月30日に示された素案にあった「教育委員に保護者代表を任命」「教育長は教職経験者に偏らせない」などの具体策は、原案では姿を消し、「今後の検討課題」に。「学校再生」をテーマとする分科会に出席した有識者委員の間では文科省の準備する免許更新制だけでは不十分との意見が大半だったのに、不適格教員排除の具体策は盛り込まれなかった。

 当初の素案に盛り込まれた「ゆとり教育の見直し」の文言も消えた。歴代文相・文科相の決定を否定しかねないだけに事務局が配慮した。大半の委員が賛同した「教員の量の確保」も「予算の裏付けがない」と事務局が難色を示した。

 第1次報告の素案や原案は、総会や分科会での各委員の発言をもとに事務局がたたき台をつくり、運営委員会で意見を言い、事務局が書き直す――を繰り返し、最終的には事務局がまとめた。

 21日の総会は「百家争鳴」状態で、ワタミ社長の渡辺美樹氏は「我々が話し合ったことが(原案で)触れられていない。会議を報道陣に公開し、そこで総理が判断するなら納得できる」と首相に「直訴」。首相は「みなさまの意見をまとめるのは大変な作業だが、だんだん収束していくと思う」と、理解を求めざるを得なかった。

 その首相は今月6日、再生会議座長代理の池田守男・資生堂相談役らとの会合で、「教育改革の意見は出尽くしている。実行できるかどうかだ」と強調したという。有識者委員には「もっと再生会議の独自色を」との思いが強いが、事務局はこうした首相の姿勢を盾に「立派な作文をしても、実現しなくては意味がない」とかたくなだった。

 事務局は政策決定過程を熟知する官僚出身者が仕切る。教育改革には、与党の文教族議員や文科相の諮問機関の中央教育審議会、規制改革・民間開放推進会議などが絡むため、慎重になりがちだ。伊吹文科相も21日、「皆さんがおっしゃったことを国会に出すか、まず行政が判断する。その上で立法の判断がある」とクギを刺している。

 一方、再生会議担当の山谷えり子首相補佐官は21日の原案について「おおむね方向性は了承された」と述べたが、担当室長に抜擢(ばってき)されたヤンキー先生の義家弘介氏は「ペーパーは提出されただけ。たたき台のたたき台」と食い違いも見せる。

 首相が掲げる官邸主導が機能しているとは言えない状況だ。