北朝鮮の潜水艦から弾道ミサイルが発射されて成功したことは、日本にとって大きな衝撃であった。それを防ぐにはよほどの覚悟が必要であるからだ。北朝鮮の国内に配備された弾道ミサイルであれば、監視衛星から情報を収集することができるが、それも不可能である。当然のごとく核が搭載されることになり、現在のような北朝鮮の指導部であれば、何をやらかすか見当がつかない。中共による説得は難しく、かえって北朝鮮を利用している節すらある▼戦争は政治的目標を実現するための手段であるとすれば、核兵器を保有することによるメリットはある。それが国際政治の現実なのである。そうした安全保障上の環境が深刻化しているにもかかわらず、日本の今の政治はあまりにも能天気である。まともに考えれば、国会に特別委員会をつくって、最悪の危機に備えるべきなのである。緊急事態が発生する前に、万全の態勢をつくっておくべきなのである。一発の核ミサイルが日本に発射された場合に、アメリカは核ミサイルで反撃してくれるだろうか。素朴な疑問がわいてきてならない。自分たちの生存をアメリカに委ねたままでいいのだろうか▼戦後71年目にして日本は重大な岐路に立たされているのである。国防の第一線にある自衛隊を軽んじ、学問の世界から軍事的な研究を排除した結果が、現在の非力な日本の姿なのである。防衛力の充実に努めるとともに、核攻撃に備えたシェルターの整備も検討すべきだろう。日本人が日本列島から消滅するようなことは断じて阻止しなくてはならないのである。
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