テレビは反省すべきだろう。東京都知事選でネットに完膚なきまでに敗北したのだから。自分たちの影響力のなさを痛感したはずだ。テレビで有名なキャスターを担ぎ出せば、後出しじゃんけんでも勝てると思っていたのだろう。話題性をつくるために、出馬寸前であるかのような記者会見を石田純一にさせておいて、最後の最後に鳥越俊太郎が登場したのだ▼ネットが手ぐすねを引いていたところに、政策もない鳥越が名乗りを上げたのだから、待ってましたとばかり集中砲火を浴びたのである。それでもテレビは涙ぐましいまでにかばい続けた。同業者が落選すれば立場が危うくなるからだろう。あれほどテレビが持ち上げたシールズも、若者の代表ではなかった。今回もほとんど出番がなかった。若ければ若いほど自民党に投票したのである▼ネットが国民の声を政治に届ける時代が到来した。テレビのキャスターやコメンテ―タ―がコメントすれば、すぐにネットでは賛否の議論がたたかわされるのである。民主主義のためにもネットは欠かせないツールとなった。選挙結果もネットの反応で、ほぼ予測がつくようになった。▼テレビのキャスターやコメンテーターの通り一遍のコメントは失笑を買うだけである。ネットを通じて情報はあらゆるところから入手できるようになり、若い人ほど賢明な選択が可能になっている。田原総一朗あたりが政権を追い詰めることができた時代は、もはや過去の出来事なのであり、奢れる者久しからずなのである。
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